自治体の監査制度と、警察大学校跡地計画での住民監査のとりくみ
このページでは、警察大学校跡地計画におけるこの問題をきっかけにして、中野区の監査に関連した状況を調べてきた結果を告発したものです。その結果、中野区のHPにおける監査の情報提供は2006年4月13日から一定の改善がされるなどの変化をつくりだしました。
この間、このHPで監査に関係して取り上げてきた事項は、以下の通りです。
全国の自治体に監査強化の流れ・・・・・2007/1/9「日経」
2007年1月9日付け「日経新聞」によると、全国の地方自治体が予算執行状況などをチェックする監査体制の強化に動き出しているとのこと。
公認会計士などの専門家を起用するケースが増えているほか、監査法人の活用を計画する例もある。官製談合に絡んだ「知事の犯罪」や裏金問題が相次ぐなか、コンプライアンス(法令順守)重視は自治体にとって緊急の課題で、総務省も取り組み強化を求める方針ということです。
中野区の杜撰な監査実態を見ても、全国の取り組みは時宜を得た取り組みではないでしょうか。一日も早く、住民の信頼を得てほしいものです。
詳細は、07年1月9日付け「日本経済新聞」参照してください。
監査に際し、「監査委員が聴取した監査調書を整理」することは、監査のイロハです。その監査調書もないとなると、いったい監査がどのように、何を根拠に判断したのか、判断の公平性・公正性が問われることになります。
では、通常、監査はどのように行われているのでしょうか。
ここでは、学陽社刊「地方自治監査質疑問答集」で、どのように言われているかを見ることによって、それらを検証してみたいと思います。監査報告書を作成するために使った資料、被監査側、関係者から入手した資料など、監査調書の重要性が強調されています。
そして、監査報告書におけるどのような事実、どのような意見もすべてその監査調書によって、裏付けられなければなりませんとしています。それは、なぜなのでしょうか。上記の本によると、証拠中心主義により、証拠にもとづく監査意見の形成が重視されているからだとしています。
こうした点について、こちらの実態を見ると、中野区の監査が実務的にもいかに問題が多いかということがわかります。私たちは、警大跡地の調査委託を通して、区民として、中野区の監査の実態を再認識する機会になったわけですが、今後このような事態を放置していおいて良いのかという問題についても、考えていかなければなりません。
警大跡地の調査委託についての不可解な実態を知り、私たちは2つの住民監査という経験をしたわけですが、さらにそれを通して私たちは中野区の監査の問題点を知ることになりました。区民が力を合わせて、監査の問題点を改善させていこうではありませんか。ことは、私たちの大切な税金について、その使われ方をチェックすべき重要な部門の問題のことですから。
最近、自治体における公費の無駄遣い、公平性・公正性にかける不明朗な使い方が告発される事例が後をたちません。目立っているところでは、岐阜県の裏金問題、目黒区議会の政調費問題、東京都知事の超豪華海外視察・4男問題、・・・・・
公費の使い方を監視しているのが、国では会計検査院、自治体では監査委員です。
ところが、岐阜県の裏金問題では、監査委員事務局が裏金づくりに協力していたことが明らかになりました。これでは、監査が機能しないのはあたりまえです。ここ中野区の監査の実態はどうでしょうか。
このHPで、告発してきた2つの問題があります。
- ひとつは、ここで(こちらからここまで)明らかにしたGさんの住民監査請求への不可解な対応です。
- もうひとつは、こちらの監査結果です。(全文読むのは、大変な人は、ありもしない事実をあったとして、公然と監査結果がでていることを読むだけで、きわめてずさんな監査が行われたことを理解することは充分です。)
これでは、公費のずさんな管理実態は住民が告発できても、住民の監視の目が届く手前で大きな壁が作られ、入り口はあっても中へ入れない状態です。しかも、中の状態は、こちらでGさんの時の結果があるように、まったくの不透明状態です。
このような事態は、各地の公金の不正使用をみるときわめて危険な状態にあるということができないでしょうか。一日もはやく、監査委員が監査機能を発揮できるような状態になって欲しいものです。
・・・・・・・・HPで見つかったものをリンクさせました。中野区と比較してください
監査の説明がまったくされていない所は、中野区を含め5区でした。(もし、私の見落としであれば、お詫び申し上げます。しかし、大変見にくいということは言えると思いますが。)
豊島区などは、外部監査報告が政策経営部の報告として紹介されている。監査が執行機関と独立していないのか?
| 区名 | 各自治体のHPにおける監査に関する情報実態 | 紹介 |
| 千代田区 | 監査のしくみのみ | こちら |
| 中央区 | 不明 | |
| 港区 | 監査のしくみをわかりやすく説明するとともに、各監査の結果が一覧に | こちら |
| 新宿区 | 監査のしくみをわかりやすく説明するとともに、各監査の結果も一覧に | こちら |
| 文京区 | 監査のしくみをわかりやすく説明、定期監査は簡易な報告。外部監査は詳細な報告がある。 | こちら 2004年度、2003年度 |
| 台東区 | ごく簡単に住民監査請求についてのみ説明 | こちら |
| 墨田区 | 住民監査請求についてのみ説明 | こちら |
| 江東区 | しくみと各種監査結果をみることができる | こちら |
| 品川区 | 不明 | |
| 目黒区 | 監査のしくみをわかりやすく説明するとともに、各監査の結果が一覧になっている。 | こちら |
| 大田区 | 住民監査についてのみ説明 | こちら |
| 世田谷区 | 定期監査、外部監査、その他も一覧になっている。 | こちら |
| 渋谷区 | 監査のしくみと各種の監査結果が一覧になっている。 | こちらとこちら |
| 中野区 | 不明(「中野駅周辺まちづくり計画」は、たまたま議会の委員会資料となったので見ることができるだけ) このHPで、2005年5月から中野区遅れた監査情報について告発してきましたが、2006年4月13日からやっと、改善に踏み出させることができました。 |
こちらから |
| 杉並区 | 各年度で個別の事業を外部監査しているようです。住民監査請求の説明あり | こちら 住民監査 |
| 豊島区 | 外部監査のみ政策経営部が報告。監査事務局のしごとの紹介はあり。 | こちら 業務紹介 |
| 北区 | しくみのみ紹介 | しくみ |
| 荒川区 | 外部監査制度のみ説明 | こちら |
| 板橋区 | しくみのみ説明 | こちら |
| 練馬区 | 不明 | |
| 足立区 | 実際の監査結果についての報告はなし。監査の仕組みのみ | こちら |
| 葛飾区 | 不明 | |
| 江戸川区 | 監査のしくみと報告がわかるようになっている | こちら |
各区を閲覧して見ていただけたでしょうか。中野区の監査の異常さは、一つは各区が監査報告を大変重く受け止め、必ず事業の改善を図っています。ところが、中野区は、2004年12月22日「平成16年度財務監査の結果に関する報告について」を受けて、極めて異常な対応をしました。2005年2月7日「平成16年度財務監査報告結果に係わる調査結果」(以下「調査結果」)を発表したことです。各区の対応を比較してください。2つには、「調査結果」を出したけれど、その中味が調査に値しないような内容だということです。その点については、こちらを参照してください。中野区はHPに他区のように監査という仕組みを正確に説明することからはじめ、その原点をみずから考え直す必要があるのではないかなどと、いらぬ心配までしてしまいます。
地方自治体の財務や事業を監査するため、地方自治法で設置が義務づけられています。公金の使われ方を監査する人たちですから、公平な監査が行われているかどうかは私たち住民にとってもチェックのしどころです。
権限の行使については執行機関、首長からも独立してiします。委員は、公正・不偏でなくてはならず、仕事上で知った秘密については守秘義務があります。
地方自治法 第百八十条の五
執行機関として法律の定めるところにより普通地方公共団体に置かなければならない委員会及び委員は、左の通りである。
一 教育委員会
二 選挙管理委員会
三 人事委員会又は人事委員会を置かない普通地方公共団体にあつては公平委員会
四 監査委員
地方自治法 第百九十九条
監査委員は、普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査する。
A 監査委員は、前項に定めるもののほか、必要があると認めるときは、普通地方公共団体の事務(自治事務にあつては地方労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあつては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。)の執行について監査をすることができる。この場合において、当該監査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。
B 監査委員は、第一項又は前項の規定による監査をするに当たつては、当該普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び当該普通地方公共団体の経営に係る事業の管理又は同項に規定する事務の執行が第二条第十四項及び第十五項の規定の趣旨にのつとつてなされているかどうかに、特に、意を用いなければならない。
C 監査委員は、毎会計年度少くとも一回以上期日を定めて第一項の規定による監査をしなければならない。
D 監査委員は、前項に定める場合のほか、必要があると認めるときは、いつでも第一項の規定による監査をすることができる。
E 監査委員は、当該普通地方公共団体の長から当該普通地方公共団体の事務の執行に関し監査の要求があつたときは、その要求に係る事項について監査をしなければならない。
F 監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、当該普通地方公共団体が補助金、交付金、負担金、貸付金、損失補償、利子補給その他の財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るものを監査することができる。当該普通地方公共団体が出資しているもので政令で定めるもの、当該普通地方公共団体が借入金の元金又は利子の支払を保証しているもの、当該普通地方公共団体が受益権を有する信託で政令で定めるものの受託者及び当該普通地方公共団体が第二百四十四条の二第三項の規定に基づき公の施設の管理を委託しているものについても、また、同様とする。
G 監査委員は、監査のため必要があると認めるときは、関係人の出頭を求め、若しくは関係人について調査し、若しくは関係人に対し帳簿、書類その他の記録の提出を求め、又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。
H 監査委員は、監査の結果に関する報告を決定し、これを普通地方公共団体の議会及び長並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、地方労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出し、かつ、これを公表しなければならない。
I 監査委員は、監査の結果に基づいて必要があると認めるときは、当該普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に資するため、前項の規定による監査の結果に関する報告に添えてその意見を提出することができる。
J 第九項の規定による監査の結果に関する報告の決定又は前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。
K 監査委員から監査の結果に関する報告の提出があつた場合において、当該監査の結果に関する報告の提出を受けた普通地方公共団体の議会、長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、地方労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員は、当該監査の結果に基づき、又は当該監査の結果を参考として措置を講じたときは、その旨を監査委員に通知するものとする。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を公表しなければならない。
住民監査請求制度については、ほとんどの自治体で、そのHPで制度内容を説明している。中野区のような所は、特異です。
〔監査の請求とその処置〕
第七十五条 選挙権を有する者(道の方面公安委員会については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内において選挙権を有する者)は、政令で定めるところにより、その総数の五十分の一以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に関し、監査の請求をすることができる。
(住民監査請求)
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
〔事務管理及び執行の責任〕
第百三十八条の二 普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う。
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