警察大学校跡地開発の都市計画の具体化
中野区では、9月20日、25日に「警察大学校跡地等の都市計画案の策定方針等に係わる説明会」が開催されました。中野区は、3月の財務省の土地処分方針をうけて、今後、区として地区計画の企画提案書をつくり、再開発促進区として東京都の都市計画決定をとる手続きに入るということを説明するものでした。
いよいよ、中野区田中大輔区長は、これまですすめてきた計画の具体化に、大きく踏み出すことになります。それだけに、この計画についての自治体としての社会的責任も、今まで以上に問われることになります。
同時に、再開発促進区の決定権者は、東京都ですから、都はこれまでのように、「中野区が進める計画だから」と第3者的な立場ではすまされません。中野区の杜撰な計画について、都としての説明責任が求められることになります。
住民説明会、都市計画審議会で説明された警大跡地の都市計画方針についての不可解な中野区の対応
都市計画審議会の開催の目的は何だったのか?
今回の都市計画審議会は、会長は何を目的に招集したのでしょうか?議事録ができていないので、はっきりしませんが、議題は報告事項として、警大等跡地の都市計画についてです。
しかも、その都市計画の報告にしても、まだまだ未完成です。
たとえば、
- 「(2)区域の整備、開発及び保全に関する方針」には、通常明示されている「面積」「土地利用の方針」「緑化の方針」などがありません。
- 「(3)再開発促進区」にも、「面積」さえありません。再開発促進区という地区計画をとる「理由」も記述されていません。
- あれだけ住民説明会で問題にされてきた「避難場所の役割」について、「『都市計画公園(約1.5ha)』、『公共空地(約1.5ha)』を整備する」が明示されているだけです。
- おまけに「東京都と協議中」とあります。
これでは、内容は途中段階にすぎません。審議会会長は、この都市計画の報告を見て、どういう認識をお持ちになり、どういう目的で審議会を招集したのでしょうか。当日資料を配付して充分な質疑でより練り上げるというのもおかしな話です。聴いた意見をもとに、結果的にどういうものになったのかの審議はいつ開催するのか不明だというのもおかしな話です。
手続き的に問題を残して、中野区は地区計画企画提案書を作成?
中野区は、区議会にたいして従来どのような方針を説明していたのでしょうか。こちらです。
中野区は地区計画の方針について、中野区の都市計画審議会にかけて審議し、そして東京都の都市計画審議会に諮るという方針を説明していました。中野区はもともと再開発促進区という地区計画について東京都が決定するという認識をもっており、その認識にたって地区計画についての中野区の都市計画審議会に諮るという方針でいたということが分かります。
12日の審議会の当日、この日は「報告」だと説明を受けて、委員と事務局の間で問答があり、結局、事務局が「従来の方針は間違い」「お詫びする」ということで決着をはかったようです。しかし、拠点まちづくり推進室は従来からの方針変更の説明責任を果たす義務があります。「『間違いだった』というなら、なぜ間違ったのか」「方針変更なら、なぜ方針変更なのか」と。
いずれにしても、このままの手続きの流れで行けば、「審議会委員に未完成な都市計画を報告しただけ」「審議会ので合意=地元合意という点で充分な手続きをとっていない」という問題を残し、中野区が地区計画企画提案書をつくることになります。
今度は、都計審の翌日に開かれた中野区議会建設委員会と異なる説明
都計審の翌日13日に開かれた区議会建設委員会で配布された資料では、都市計画審議会について、今後の予定が記載されていることに注目してください。これまでの説明と異なる部分だけ抜き出しました。
都計審での説明
区議会資料
H19年2月頃
中野区都計審に防火地域等の都市計画案を諮問、地区計画案の説明
H19年2月頃
中野区都計審に、区決定案件の都市計画案及び地区計画案の意見照会に係わる諮問
12日の都計審の説明は何だったのでしょうか?何を目的に開催したのでしょうか?都計審委員への説明と、区議会での説明がことなるということはどういうことでしょうか?
中野区のやることは、あまりにも無茶苦茶すぎませんか?都市計画審議会の委員は、中野区にとって何ですか?
これで住民参加の手続きだといえるのでしょうか。乱暴がすぎます。 中野区都市計画審議会担当へのメール
住民 |
中野区 |
| 再開発促進区での容積率は、オープンスペースを確保した場合は、より緩和され、上げられることになるのか。 | オープンスペースなどの確保により、容積率は緩和される、上げられる。 |
| 署名を集めてきたが、この計画について知らず、公園になると思っている人がほとんどだ。これで住民の意見を聞いたことになるのか。 まちの求心力を高める、交通結節点の確保、防災拠点の強化、あらたな都市環境の創出というが、細切れの土地利用でできるのか。 |
昨年5月に住民参加で中野駅周辺まちづくり計画をつくった。国が処分方針を定めた段階で区報で知らせた。それをうけて都市計画の内容を今回、検討の過程で皆さんの意見を聴き参考にさせていただく。 中野区の一等地にある警大跡地が開放される。まちの求心力を高めるなど、賑わいと防災などが調和した計画をすすめる。 |
| 民間のマンションでは周辺住民との合意形成に努力する。区の計画ならなおさら、物事の条理として杉並区民の意見を反映させるべき。ところが、隣の意向を無視して進めている。 | 建築計画が具体化されるときは当然される。民間開発が行われるが、区として都市計画を定めて進める。 |
| この場で杉並区での住民説明会をすると約束を。 | 杉並区の方も今日は参加している。分け隔てなく中野区でやっていく。 |
| H13年の土地利用転換計画の見直しの理由で、開発者負担でおこなうといっていた。開発者負担については見直しの根幹だったが、説明されていない。清掃工場について、最近、廃プラを燃やす動きがあるが、清掃工場が必要となったらまた跡地理由を見直すのか。 | 開発者負担の方針は変わりない。 自区内処理については、回答する立場にない。 |
| 8月30日に杉並区長と会った。警大跡地で廃プラの倉庫をつくってくれといっているが、中野区から反応がないと言っていた。なぜ中野区は無視するのか。 | その話は聞いていない。 |
| 大型商業集積を呼び込むとしているが、近隣の商店街の影響をどう考えているのか。 杉並区民、中野区民の災害時の10 万人の避難場所の確保について、今になっても中野区は説明できない。住民の安全に確保に責任をもて。 杉並区民への説明会を無視するのはなぜか。 この跡地のシンボルともなろうとする中央防災公園は、このままでは4方が高層ビルで囲まれ、夏は暑く、冬は寒々したところになってしまう。こんな公園でいいのか。 統合が予定されている中央中学校の敷地が、突如、民間に売却する土地を広げるために犠牲にされて狭くなり、三方が建物に囲まれることは、教育委員会でも「充分議論されていない」と問題になっている。子どもたちの教育環境よりも、開発優先をさせる価値はどこにあるのか。 この開発をこのまま進めて良いのかを考えてほしい。中野区には手を引いていただきたい。 |
土地利用転換計画にもとづいてすすめる。 防災公園1.5ha+公開空地1.5ha+オープンスペースを確保する。 中央防災公園の環境は、緑化を配置する。 中央中学校用地は、工夫した建築計画にする。 |
| 中野駅周辺まちづくり計画の図面と写真は不動産広告と同じ。これをつくった業者名は。 | イメージの通りに開発するというものではない。跡地内のF字道路は20m。皆さんの意見を聴いて中野区がつくった。 |
| 20mの道路つくりながら、なぜ4haの公園をつくらないのか。杉並区の土地は福祉施設と公園。一方こちら側はほとんどが民間利用。これは住民が願ってきたものではない。パブリックコメントなど区民の声は、反映させてきていない。これでは、既存の商店街もつぶれてしまう。区の担当者は変わるが、区民はずっと住んでいる。 | 中野駅周辺まちづくり計画は、住民参加でつくった。まさしく、民主主義の原則にのっとってやっている。 |
| 質問は受け付けるが、意見を無視するという姿勢は撤回を。 質問はいっぱいある、話し合いをまだ引き続き持つのか。保証してもらいたい。 建坪率、容積率は今回の地区計画で決めるのか。業者が決まった段階で割り増しするのか。 全部が複合ゾーンでは、大学であったも、中の用途を中味を替えることは可能になる。 公園は、なぜ当初計画の4haから1.5haになったのか。 中央中学校の用地は公園と一体的に確保するよていだった。減少した理由、経過は。そのことをどう考えているのか。 |
説明会は持つ予定。質問は寄せて欲しい。回答する。 公開空地を出す場合には容積率の割り増しはある。 大学の用途は、10年間の規制をかけている。その後も、学校として維持されるものと理解。 4haの公園は清掃工場が前提だった。新たな計画で見直した。 若干違っていたが、財務省の全体の処分方針だ。建築計画を見直して、学校の環境はまもる努力をしていきたい。 |
| マスタープランとの整合性がないまま進めるのは問題。マスタープランは、多くの時間をかけて区民参加でつくった。そのままにして、この計画をすすめるべきでない。 中野区が示した、まちの求心力を高めるなど、まちづくりの基本的考え方は駅周辺でやるべきこと。 広域避難場所は、避難人口は変化しないので、このままで良いと説明してきた。ところが、帰宅困難者が増えるの。昼間人口と夜間人口は同一だ。避難人口を増やした避難場所を確保を。高層ビルの谷間という危険なところで、安全だという根拠は。 中野区の地域産業に役立つ大学がくるのか。その根拠は。 開発者負担の検討は決まっていない。ところが、開発者負担ができるという根拠のもとで、都に地区計画を送付するというのは、おかしい。 |
基本構想の策定に合わせて都市計画マスタープランを抜本的に見直す。 新しい中野の顔は、駅周辺だけでは困難で、警大跡地を含めてないと作れない。 夜間人口で避難を想定している。帰宅困難者も含めて、その中で考える。高層ビルの谷間というが、中野の新しい顔だ。 大学は国が決める。決まってから区として、連携、役が立つように検討する。協力を得ながら連携を進める。 開発者負担と都市計画は別だ。開発者負担は制度として検討していく。新しい中野の顔をつくるために、再開発促進区で進める。 |
| プランに住民の意見がどう反映されたのか。多数の意見を反映させたというが、多数と判断との根拠を示せ。 清掃工場の計画がなくなったので、4haの公園の前提が消えたというが、工場ができなくなったなら公園は広がるはずだ。理由は。 F字道路は開発者負担で負担を減らすというが、公園は防災街区公園事業による費用負担を減らす検討をしたのか。 |
都市計画策定方針には、中野駅周辺まちづくり計画にそってすすめた。反映できるもの、できないものを行政として判断してすすめてきた。 清掃工場がなくなった後は、賑わいとみどりの中野区へ計画が変わった。 整備手法はいろいろあるが、取得のコスト、ランニングコストも考えて、今の公園の規模を選択した。 |
| 9月17日に区報に出て20日に第1回目、25日今日の説明会、住民の民意に沿うと思うか。 だんだん緑を主体とした公園がなくなることを本当に望んでいるのか。 この街づくり全体の概念の中に一般市民、区民に対するパブリックサービスが全く考えられていない。 資金的な裏づけもぜひ考えて、前向きに私たち中野区民にとって、隣村の高円寺村にもいい環境、将来の子供たちの環境にもいい街づくりをぜひお願いしたい。私たちは中野の街づくりにしっかりと中野の意見を聞いて進めていただきたいと思います。 |
お知らせの仕方が悪いと言えば反省しなければいけない。 街づくりのコンセプトは、にぎわいと緑の融合で進めている。 学校再編計画についても懸念があったが、みなさんの考えている計画づくりにできるだけ努めていきたい。 清掃工場、葬祭場こういった計画の中でようやく先ほど申し上げたコンセプトの街づくりを警大跡地の中で進められるという状況が出来てきた。警察病院は広域避難場所にもなっているので災害時の救急医療にもご活躍いただけるのではないかとお願いをしている。 開発者負担の問題も含めて東京都の交付金を活用して区民の負担にならないように、整備していきたい。経済的効果、ランニングコストも十分考慮しながら進めていく。 |
20日の回答同様ですが、区の秋元順一参事は住民からの質問に、ほとんど回答できていません。従来からの区の説明を繰り返すだけでした。
自治体としての基盤は、区民の高い自治意識によって支えられ、つくられると思いますが、警大跡地のまちづくりは、大手コンサルと、大手開発業者にまかせてあるから良いとでも言うのでしょうか。
20日、25日の住民説明会では、区民とともに、素晴らしい中野をつくろうという中野区の姿勢を感じとることはできませんでした。
招集について
中野区は、都市計画審議会の招集しました。議題は、「警察大学校等跡地等の都市計画に関する方針について(報告)など」としています。
その招集の仕方が、きわめて異常なやり方をとったということで、区民の間で問題になっています。すなわち、中野区が告知したのは、開催日10月12日の約3週間前です。こんな乱暴な招集方法があるでしょうか。
中野区の都市計画審議会条例によれば、「第5条 審議会は、会長が招集する」となっています。しかも「審議会は、委員及び議事に関係のある臨時委員の2分の1以上が出席しなければ会議を開くことができない」ともなっています。
会長は、どうのような判断によって、委員のメンバーが充分参加できると判断して、3週間そこそこの期間で告知したのでしょうか。学識経験者など多忙の方の出席が充分得られなかった場合は、会長は招集の責任をどうおとりになるつもりでしょうか。そもそも、いかなる理由で、このような乱暴なやり方により、審議会を招集するにいたったのでしょうか。
会長には説明責任があります。委員のみなさまには、原則的立場をとって、このことをあいまいにさせないで、厳しく説明責任を求めてほしいものです。
配布された当日の資料 こちら(都市計画について) こちら(注 パワーポイントでの説明資料は住民説明会のものと異なります)
開催日当日には、住民説明会で説明された内容を文章化、図面化したと思われる都市計画案の概要が配布されました。
したがって、資料をお読みになるとよくわかりますが、住民説明会でもそうでしたが、都市計画審議会の委員の方々にたいしても、なぜ再開発促進区の手法を使うのかが、まったく説明されていません。(3)再開発促進区から、いきなり(7)地区整備計画に飛んでいるというお粗末な資料になっています。
また、住民説明会とそれほど違いがない時期に、住民説明会、都市計画審議会の両者の開催が予定されたにもかかわらず、説明内容には大きな違いあるのは、どうしてでしょうか。わずかな期間にこんなにも、違いがある説明がされるというのはどういうことでしょうか。
これでは、再度住民説明会を開催していただかなければならないのではないでしょうか。
住民説明会
都市計画審議会
区域4 商業・業務機能ゾーンと設定 区域4と5を同一の土地利用方針に変更
区域4にも、都市型居住機能が追加される区域1,5 区域1、区域5を同一ゾーンとして居住機能、大学等教育機能、医療機能等による複合機能ゾーン 複合機能ゾーンが消える 建築物の整備方針 歩行者空間やみどりのネットワーク等の形成に向けた建築物の壁面後退等 容積率の最高限度を指定を追加
(ところが下欄の説明がある)高度地区 再開発促進区内で、最高限度高度地区を廃止 最高限度の高度地区を廃止
(注)区域1〜5の名称は、都市計画審議会の資料にもとづくものに変更してあります。
高度地区については、説明の関係上挿入したもので、違いはありません。
9月20日、25日の住民説明会で発表された都市計画変更の方針
こちらが、当日、住民にパワーポイントを使い説明された都市計画変更の方針部分の印刷物です。当日、出席できなかった方は、参照してください。
再開発促進区とは何か・・・住民とって大変不十分な説明
住民からの「たとえば、区域4の容積率500%は、さらに増える可能性があるのか」との質問に、秋元参事が「公開空地等の提供するなど、地域への一定の貢献に応じて、さらに増えます」と回答した。このように、再開発促進区とは、「まち」が完成してみないと、どんな建物がどのように建つのかわかないというのが、最大の特徴である。
X-14頁を見るとわかるように、建物の高さの最高限度は廃止することを、中野区は考えている。
容積率が増えるということは、開発者にとってどんな利益を生み出すのか、こちらで試算しているので、参照していただきたい。
この数値は、財務省が委託調査した梓設計の報告書より、試算した。
容積率をわずか1%操作するだけで250uの土地=3.3戸分が利益として転がり込む。販売価格1戸=5千万円とすると、1%が1.5億円相当?
開発者にとっては、開発者負担どころか、まことにうれしい、莫大な開発者利益が転がり込むことになる。
建築計画の自由度が確保される・・・財務省が梓設計に委託報告書
秋元参事の当日の説明は、再開発促進区がどういうものかについて、意図的に説明をさけたのか、それとも彼自身がよく理解していないかはわからないが、住民にとっては、大変不十分な説明であったことは確かである。
財務省が警大跡地について梓設計に委託調査した報告では、再開発促進区について、どう記述されているのか
再開発促進区の場合、緩和等の措置により建築計画の自由度が確保される。
開発事業にインセンティブを与えることで、まちづくり誘導をおこなうため、高度利用を図ることが前提
再開発促進区のメリット
- 整備計画区域内の日影は法的に適用外
- 高度利用を図ることが前提であるため、運用上、整備計画区域内にある高度地区は撤廃される。
- ベースとなる見直し相当容積率に加え、空地等による割り増し容積が期待できる
そして、この再開発促進区の地区計画づくりの実作業を、セントラルコンサルタントに丸投げするというのだから驚かずにはいられない。
中野区は、「再開発促進区とは住民にとって、どういうデメリットがあるのか」、「それは、開発者のとってのどういうメリットなのか」、「なぜ、住民のメリットよりも開発者にとってのメリットを優先するのか」について、住民に明確に説明する責任がある。
なぜ再開発促進区という地区計画の手法を使うのか。行政用語を使えば、「中野の顔にふさわしいまちづくりをおこなうため、それを今後の開発に担保させるため、中野区が再開発促進区という地区計画の手法を使って提案するものである」とでも、中野区は説明するだろう。しかし、住民の目からすると、上記の梓設計の報告書の方が、再開発促進区というものがどういうまちづくりをめざしているかが、わかりやすい。
実は、なぜ再開発促進区という地区計画の手法を用いるのか、この回答を導き出すのは、三菱総研の委託調査の役目だった。
ところが、例の住民監査請求で問題になっているように、納品物は日建設計の納品物の丸写しだった。この部分についても報告書は、若干の前置きが追加されているが、結論部分が丸写しだ。
三菱総研への委託調査仕様書は、こちらで参照できる。(再掲をさけるので、よく見ていただきたい。)
仕様書では、再開発促進区という地区計画の導入の合理性等が、解明されて納品物が納入されるはずだった。ところが、前年度の報告書の丸写しでOKだった。ということは、「いったいなぜ、誰の手で上記の仕様書がつくられたのか」という、基本問題が問われてくる。すなわち、
- 仕様書は、本当に中野区が、その必要性から、自らの手で、部内で充分議論、検討されつくられたものだったのか。
- 本当に、納品物は仕様書に基づいてチェックされたのか。それとも、担当者自身に仕様書の中味がよく理解できていなかったので、納品物の杜撰さがチェックできなかったということなのか。
- 住民監査請求後の、複数の報道機関へのコメントで(酷似した納品物は)「重視していなかった」としている。重視していなかったとすると、今回の委託調査に関する起案書の中味、仕様書は、だれの手で、どういう経過で作られたというのか。
予定価格300万円にたいして、約16万円でおこなわれた財務省の梓設計の報告書(中野、府中の2カ所の委託調査を実施)でさえ、開発手法について、「再開発促進区」と「用途変更(地区計画併用)」の2者が比較検討さている。一方、三菱総研の報告書は、1300万円かけているではないか。こんな、報告書で良しとして良いのだろうか。これから、地区計画の具体化が始まろうとしている。その基本となるところで、区民から「出来レースだったのか」などという声が起こらないように、充分真相究明してほしいというのは、多くの区民の共通の声ではないだろうか。
話は、住民監査請求に関するものにずれてきたが、中野区は、警大跡地についてなぜ再開発促進区という地区計画の手法を用いるのか、それを担保する比較検討した資料を持ち合わせておらずに、選択しているのではないかということである。
2006年9月20日の住民説明会質疑要旨 2006年9月20日 19時〜20時40分頃 於:中野区役所7階会議室
中野区は、警大跡地等の都市計画案の策定方針等にかかわる説明会を開催しました。以下、参加者の方が、発言要旨としてまとめたものです。
石橋室長挨拶
警察大学校等跡地を含めた中野駅周辺まちづくりについては、区民や議会等の意見、要望をいただきながら、時間をかけて議論、検討を重ねてきた。その結果昨年5月に中野駅周辺まちづくり計画を策定した。この計画はみなさんと充分に議論を重ねた集大成であると言っても過言ではない。その後、この街づくり計画をもとに東京都、杉並区等と調整を図り、警察大学校移転跡地の土地利用転換計画の見直し案を策定し、昨年8月にこの見直し案に沿って土地の整備をするように関東財務局に要望、今年の3月にこうした区の要望を受けて土地処分方針を決定した。
本日説明する都市計画案の策定方針については、この処分方針に沿って検討を行ったもの。国は都市計画決定がなされて以降、処分方針に則り速やかに土地の売却を進めたい意向を持っている。中野区としても中野駅周辺まちづくりの引き金となる警察大学校等跡地の開発を是非とも早期に実現させたい。都市計画決定については、遅くとも今年度中には実施したい。本日は警察大学校跡地の都市計画案の策定方針がまとまったのでその内容を区民に説明し、その後意見交換を行いたい。本日出された意見等は、今後都市計画案作成の段階で反映させていきたい。
住民 |
中野区 |
| 中野区役所一帯が97,000人の広域避難場所だが、それだけのスペースが確保されているのか。1.5haで15,000人はわかるが、それ以外はどこで何人でトータルで(開発で増える人口を含め)10万人が避難できるとの裏づけを示せ。 | 現在対象の97,000人と、今想定している開発による約3,000人増、合わせて10万人の避難場所を確保する。中央に公共空地と防災公園を合せて3ha用意し、今後それぞれの建築計画についてしっかりと誘導しながら有効避難スペースを確保するとの考えだ。(注1) |
| 避難場所は命に関わる問題だ。最初に都市計画の基本として定めてほしい。 | 広域避難場所は都市計画で定めるものではなくて、中野区役所一体の27haの中で避難有効スペースを確保して、そこに誘導を図ると考えている。私共が最大の努力をもって対応していく。 |
| 基本方針に、「にぎわいの心の育成」と「大学等教育・研究機関の必要性」があるが、現在中野は人口密度が高い地域だ。そこにさらにまちをつくって人を呼び込み、住居地区をつくる根拠が見えない。2001年の東京都の土地利用転換では、既に建物が建っているところをいかに転換していくかのコンセプトでできているはずなのに、空地をただ利用しただけで建物を建てて住民を呼び込むのは、当初の方針とずれている。 | 警大跡地は中野区から見るとにぎわいの心を形成する位置づけ。中野駅に至近な距離にあることから居住機能だけでなく商業、業務のにぎわいを整備する基本的考え方なので基本方針で「活力に満ちたまち」が最初に謳われている。実現策として若い人に集まってもらう、産学連携を図れるまち、を標榜している。なおかつ安全で安心なまちの形成で、広域避難場所としての機能を引き続き確保していくことを二つ目の基本方針として掲げている。 |
| 大学をつくることとビジネスの発展がごっちゃだ。本当にビジネスを発展させたいのなら、どんな大学を誘致したいのか具体的なイメージをもっと説明してもらいたい。あたかも何かニュービジネスが形成されるような文面だが、ITビジネス自体はマイクロソフトをみてもわかるように駅の近くにある必要は全然ない。ITはインターネットで繋がり、ロケーションとか箱物とか関係ない。大学だから教育、公共、みんなのためになるだろうというロジックでは失敗に終わる可能性を感じる。 | 我々もその点は一番危惧している。都市計画として定められる内容には限界があるので、目的にあった状態にどういう形で誘導できるのかが我々の宿題。今考えているのは、都市計画だけでは欠陥があるのでそれを補完する別の仕組み、まちづくりガイドラインと呼んでいるが、このガイドラインに機能などをしっかりと書きこんで誘導を図っていくことが重要になっていく。にぎわいと活力を第一義的に防災機能と、かなり盛り沢山の機能を確実に実現するためには、都市計画とあわせてそれを補完する制度、ガイドラインをきちっと作って対応していきたい。(注2) |
| 4点聞きたい。清掃工場がなくなってどうして防災公園が狭くなったのか。覚書のまとまった緑地空間だが、図を見ると道路があってまわりには建物がたっている。これではまとまった空間がとれないのではないか。歩道を造るときは自転車道を造ってほしい。住宅棟は500%にはならないんだな。 | 清掃工場は施設として難しい施設なので、ある程度の広い広場等でその周辺を囲い込む必要性があったことから、以前は4haの緑地空間が確保されていた。現在の計画は防災公園が1.5ha、その周辺に都市計画決定をする1.5haの公共空地を確保し、さらに建物の建築計画の段階で空地を要請していく。現在3haは確保されているが、3〜4haのまとまった広場ということからできるだけ広いまとまった空間を確保していく。 |
| 建物の間の空間ではないんだな。 | 建物の間の空間は想定していない。これで二つ目の質問にも答えた。 自転車道の整備は、現在20mで計画決定している都市計画道路については、さらに壁面後退を考えているのでこの空間と道路を一体として整備したいと考えており、そこでは歩行者と自転車が共存できる空間ができる。 |
| 歩道と自転車道、別なものをつくってほしい | できるだけそういったことができるような形で今後の計画にいかしていきたい。住居棟については300%から400%で想定しており、決定ではないが500%までは上らない。 |
| 石橋室長は今日出た意見が反映されると約束した。一方で、今後のプログラムが決まっており、早期に進めたいと矛盾している。どういうことなのか。今日出た意見で反映される中身はどういうものか確認したい。これまでも住民の意見を反映させるとしたが、区議会で出た100本の陳情は否定され、350人以上から出たパブリックコメントはどれが反映されてるか。杉並区の大竹課長は、杉並区での説明会を要請したのに「やるつもりはありません」と言われたと困り果てている。こんなことで住民の意見が反映されるのか。ごまかしはやめてほしい。 都市計画マスタープランでは、にぎわいの心は警大跡地からはずれている。中央中学校は、初めは(今日の図面に示されている)国有地の部分まで突き抜けてF字道路まで当たっていた。なぜなら環境面と九中との統廃合で容量が増えるからだが、財務省の土地利用計画方針の図面は教育委員会も報告されていなかったので、4月の委員会が紛糾している。それでもこの計画を進めるのか。 再開発促進区については警察病院、自警会との調整はどうなっているのか。 |
今後ともこういった場で住民のみなさんからいろんなご意見をお聞きする、あるいは議会、区の都市計画審議会からご意見をお聞きし、案をつくり、手続きを進める考えだ。私がさきほど言った今年度中に都市計画決定をしたいという話と矛盾はしていない。住民のみなさん、議会、都計審委員の先生方の意見を十分聞きながら都市計画決定をしたい。矛盾した話ではない。(注3) 中央中学校については、財務省との調整、逆に言うとこの道路は現在まっすぐだが、ここ(囲町)にある宿舎をどけて道路を整備したいとのことで、その宿舎用地等を手当てしなければいけないことから、中央中学校の当初の計画を若干変えて用地を用意する、そうした調整のもとで中学校の南側に今回の土地を確保した。日照等については建築計画のなかで配慮していく。(注4) 促進区については自警会と協議を重ね、概ね編入について合意がとれている。(注10) 今後もスケジュールどおり進めていく。 |
| 中野区の課題として人口密度が非常に高く、一人あたりの緑の面積が非常に低い、このような重要な課題を持ちながら、最後の空き地となっている区民にとっては大切な空地を計画するにあたり、なぜこうした課題を解決するための計画にならなかったのか。根本の区の考え方、こうした開発をしなければならない本当の理由が見えてこない。まして、3,000人も人口を増やそうとするのは人口過密の現状からは矛盾する。 都市計画マスタープラン作りに私も参加したが、にぎわいの心は警大跡地は必ずしも想定していない。そのときには環境と調和するということで緑を増やして、住宅としての環境をよくしていくことが基本だった。それが、にぎわいの心と環境と調和する、これはどこにどのように現れているのか。 それからこの計画が具体化するにあたって驚いたのは、中央中学校がもう一校と合同になるので警大跡地に新しい中学を建てると再編計画の中に謳われている。それがどのような形でどうなるのかは説明していく必要がある。今回国有地の住宅地を南側に持ってきたことにより、中学が三方建物に囲まれてしまう。グランドは子どもたちが朝からクラブ活動などで声を出すところなのに、三方が住宅でどのようないい環境といえるのか。私たちが落胆するような計画でなく、夢を持てる計画をぜひお願いしたい。こんな計画なら素人でもできる。 |
区長の施政方針の中にもあるが、中野区は現在人口が少しずつではあるが減っている。(注5)(「減っていない」の声)区としては将来持続可能な地域社会を・・・(「増えている」「前提が違う」など多くの人から声が飛ぶ)・・・構築する。そこにあるのは将来の中野区をどう活性化させるのかということから、人口の増加についても意識しなければいけない、そういうことから警大跡地周辺についてはこうした開発を推進することになった。 都市計画マスタープランではにぎわいの心は警大跡地から外れているということだが、平成13年のプラン策定当時はそこに清掃工場が誘致されることが前提でできている。今読み返してみると必ずしも清掃工場の誘致だけを意識しているものでなく、中野駅周辺の整備と合わせて警大跡地の整備を進めていくという一体的な考え方が随所に書かれている。従って清掃工場以外の部分については齟齬をきたしていない。(注6) 九中と一緒になる中央中学校については、充分周辺の方々に配慮して建築計画を誘導していく。生徒がのびのびと活動できる建築計画を我々が展開していく。(注7) |
| 環境に徹底的に配慮するまちづくりをやってもらいたい。環境保全型のまちづくりや景観の優れたまちづくりなどいろいろ書かれているがちょっと弱い。もっと知恵を絞って政策的に深めて、インフラを作る人たちにも政策誘導できるようないろんな智恵を行政も出してほしい。 第3次処理をした水を妙正寺川に流すだけでなく、もっと有効に使えないか。 |
ヒートアイランド現象や地球温暖化の問題が言われている現状では、環境に配慮したまちを最大の念頭に置いて整備を考えなければいけないと思っている。開発者には環境の視点、区民から受け入れられる環境計画を充分検討してもらうよう要請していく。 平和の森下水処理場の処理水の有効利用としては、中水道として利用できるかと想定できる。警大跡地まで持ってくるのは難しいかもしれないが、検討に値すると思っている。有効なご示唆を検討したい。 |
| 大学用地は3校分あるが、3校来てくれる予定はあるのか。いったいどんな大学が来るのか。 払い下げる時の条件として、10年間は大学施設として使用するということだが、10年過ぎた後に用途が大学以外のものになる可能性はあるのか。 |
財務省の話では、大学は6校から引き合いが来ているので、この中から3校に絞り込むと聞いている。どこの大学がくるのかは今わからないが、間違いなく大学が来る。 10年で用途が変わるとは考えていない。防火地域の指定をするので耐火建築物で造られる。耐火建築物はコンクリートで造られ、50年くらいは施設として利用できるので、10年で壊すのは経済的にも損失になることから、用途が変わることはまず考えられない。 |
| 変わることは可能なのか? | 制度的には可能だが、実態上は無理であろう。(注8) |
| 今日区議会で区長が中野駅周辺まちづくり条例を作ると答弁したが、何を条例に盛り込むのか。 | 本会議の答弁で区長が確かに条例を作ると答弁した。現在想定できるのは、行政と民間が果すべき役割、行政の責務、民間の責務、まちづくりの方針、あるべき姿、方向性、こういったものを定める。さらには開発後のまちづくりの管理、運営、組織のあり方、こういったものが条例の内容になってくる。現在明確には答えられないが想定できるものは今言った内容。(注9) 再開発促進区の中に病院と大学を入れているのは、大学の建築についても一定の空地を出しながら土地を有効に利用しなければならない状況があるので再開発促進区に入ってくる。 病院は、建築については現在の法律の中で造っているが、将来を見据えたときに、病院についても一定の利用を図る必要が生じる可能性があることから促進区にしていく調整を図っている。(注10) |
| 現在の計画が出てくる前に、警察学校の移転計画が決まった背景には首都移転計画の動きがあった。東京に産業や人口が集中していることで、大震災時に大災害の引き金になる、あるいは防災上対策が大変になるという意味づけ、そういう流れの中で2001年の転換計画案があった。それが、バブル経済がはじけ、都市再生論が出てきたらそれに乗っかる形で現在の計画に移行してきた。中野の住民の将来を見据えた計画では全くなかったことを指摘しておきたい。 質問は、緑の点線で囲まれた部分にオープンスペースが確保された場合、警察病院の裏が隣接して駐車場になっているが、ここもオープンスペースに含まれるのか。それを踏まえて、北側の道路部分はどういう部分が含まれるのか、具体的に応えてもらいたい。 先ほど質問が出たが答えがなかったのでもう1度聞く。これまでパブコメや説明会などで要望が沢山出たが、何と何が今日の説明の中に含まれているのか。 自警会は、F字道路の経費負担は全く考えていないとこれまでに2回説明している。従来中野区の説明は、ここについては開発者負担を繰り返してきた。それはどうなっているのか。先ほど、 オープンスペースについてはガイドラインを設けて誘導すると言ったが、警察病院の費用負担について何の解答も得られていないのに、今後の開発者からどうやってオープンスペースの確保を担保していくのか。 |
確かに警察学校等の移転の背景には一極集中の排除があった。一極集中を排除する政策としては具体的に、学校、工場等多数が集まる施設について制限する工業等制限法(首都圏の規制市街地における工業等の制限に関する法律)があった、確か平成12年に、一応所期の目的を達成したことから廃止された(廃止は14年)。従って一極集中は一定の機能を終えて現在に至っている。 警察病院の駐車場、道路は、3〜4haのまとまった空間の中には含まれていない。ただ、広域避難場所のスペースとしては一部カウントされる。(注11) 自警会の経費負担については、それぞれの方々に道路及び公園の整備についての応分の負担を求めていくことに変わりはない。公平、公正に、それぞれの事業主体に要請したいと考えている。パブコメの話については室長から。(注12) この説明会の趣旨について質問があったと理解した。本日の説明会は地区計画、防火地域、高度地区の内容について都市計画の決定あるいは変更をしていきたいという方針の説明会と位置づけて開催している。今日出された意見は答弁も含めて、議事録で出す。今日出された意見は今後都市計画案を作成する段階で反映する。 |
| 今までの意見がどう反映されたのかを質問した。 | 日本の社会は民主主義社会だから少数意見を尊重しなければいけない(「少数意見じゃない」の声多数)、少数意見を無視するわけではないが、大方の多くの意見を十分踏まえながら進めてきた。(注13) |
| 具体的にどう反映されたか言ってほしい。 |
会場から不満の声あがるも中野区説明会を終了させる。
(注)
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