14ha国有地のほとんどを民間へ売却、わきにおいやられる住民の要望
計画が具体化するなかで、見えてきた問題点 その5
住民の税金を、民間大手コンサルに投入(最近4年間で5千万円) ところが住民不在の計画
警察大学校跡地の開発計画は、田中大輔中野区長が民間大手コンサルへ調査委託して具体化されてきています。
現在の進められている計画は、2003年からの調査委託が元になっています。
それは新都市開発公社から日建設計へ再委託されてできあがっています。その後は、三菱総研(2005年度、1300万円)、セントラルコンサルタント(2006年度、651万円)へと調査委託されていますが、どこに委託されても計画の内容は、当初の日建設計が作成した計画が基本にすすめられています。
関係住民は、こうした大手コンサルの契約について、系統的に調査をすすめてきました。
その中で、2003年度の契約では、新都市建設公社に随意契約で行われならが、新都市建設公社から日建設計に再委託されている問題をつきとめました。これは、区の定期の財務監査でも問題になりました。
2005年度の調査委託では、、区が1300万円も税金をつかって三菱総研に作らせた報告書について、その半分以上が、前年度の報告書の丸写しの事実をつきとめました。
これは、丸写しでありながら1300万円も支払っている問題、予定価格と契約価格の積算問題、仕様書通りに納品されていない問題、納品の際の検査の問題などがあります。これについては、住民が、不当な契約、不当な公金の支出として、住民監査請求をおこないました。
2006年3月には警大跡地の財務省の処分方針が決定されました。それを受けて、中野区がすすめる跡地の開発方針を説明する住民説明会が、2006年9月20日、25日におこなわれました。中野区の担当者は、この計画について、住民の意見が反映されたところを、だれもが答えることができませんでした。
この計画の基盤となる土地は貴重な国有地=国民の財産です。それを基盤にした計画にづくりにも、住民の貴重な税金が、大手コンサルに多額に流れながら、住民の意見が反映されていない計画がつくられています。
2006年度 セントラルコンサルタントへ651万円、日本技術開発へ475万円で調査委託
2005年度 三菱総研へ1300万円で調査委託(2005年12月〜3月)
その他
2003〜2004年度までの調査委託
セントラルコンサルタントの委託仕様書と三菱総研の委託仕様書は瓜二つ
住民監査請求はしっかりと監査してくださいネ
現在、中野区が大あわてで再開発促進区の企画提案書を丸投げしているセントラルコンサルタントの委託仕様書と、住民監査請求で問題になっている三菱総研の委託仕様書(地区計画推進部分)を比較するとどうなるでしょうか。
(注)地区計画推進部分とは、住民監査で問題になった前年度の報告書を丸写しした報告書の部分のこと。
セントラルコンサルタントの委託仕様書
三菱総研の委託仕様書
(1)地区計画の推進
@再開発等促進区を定める地区計画の企画提案書の作成
A再開発等促進区及び地区計画整備計画の検討
(2)再開発等促進区等を定める地区計画等の都市計画図書の作成
(3)再開発等促進区を定める地区計画及び基盤整備費等に関する協議、調整に必要な資料の作成
(4)警察大学校等跡地の総合的まちづくりのためのガイドラインの作成@地区計画(方針)素案の計画図書の調製作業
A地区計画(方針)素案と一体をなす企画提案書の調製作業
A-1 地区計画区域の再確認及び合理性の構築
A-2 再開発促進区範囲の再確認及び合理性の構築
A-3 段階的な事業推進の具体的なスキーム(跡地処分のスキームを想定)の検討
A-4 地区整備計画区域の範囲の再確認及び合理性の構築
A-5 地区計画と都市施設(補222、公園)の計画変更との関係の整理
A-6 開発モデルにもとづく開発規模の設定
A-7 開発モデルの検討等、建築物の整備方針の再確認
A-8 交通計画の再整理
A-9 区画道路の線形等の再整理(道路管理者、交通管理者協議にたえ得る精度での概略設計を含む)
A-10 「『警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案』の見直し」を反映させた企画提案の改定
A-11 その他協議途上で出された指摘事項の検討と反映
B B-(1)-Aの企画提案書の内容を踏まえた地区整備計画の検討支援
C その他事業途上で出された指摘事項の検討と反映
(注)セントラルコンサルタントの黒字部分と、三菱総研の赤字部分が重なる
セントラルコンサルタントの(4)の「ガイドラインの作成」以外は、文言の使い方の多少の違いはありますが、三菱総研の委託仕様書と瓜二つであることが分かります。
2006年度はこの調査が、2005年度の調査と瓜二つ。2005年度の調査委託の報告書は、2004年度の報告書と瓜二つ。これは、一体どういう事でしょうか。2005年度については住民監査請求もされていることですから、しっかり監査して、区民の税金が、大切に使われるようにしていただかなければなりません。
2006年度の当初の予定は、どのような計画で予算が検討されたのでしょうか。こちらで、2006年度当初予算の概要をみることができます。(39頁目を開いてください。)
1 警察大学校等跡地整備
平成18年度に予定されている警察大学校等跡地とその周辺地区の「再開発等促進区を定める地区計画」の方針等決定(東京都決定)及び平成19年度予定の国の警察大学校等跡地処分にあわせ、地区整備計画の検討・関連調査、隣接する囲町エリアのまちづくり構想案作成、道路・公園整備を進めるため測量等を行います。と、なっています。明らかに、当初予算の内容は、セントラルコンサルタントの委託仕様書とは、異なる計画であることが分かります。すなわち、当初予算の計画は、三菱総研の報告書を踏まえて、地区整備計画を中心にしているものです。
三菱総研報告書への住民監査請求にたいする、まちづくり推進室の言い訳は破綻している
住民監査請求をうけて、まちづくり推進室は、報道各社に「重視していなかった」「報告書の中心はグランドデザイン」ととんでもないコメントしているようですが、とんでもありません。すでに、こちらでこの言い分がなりたたないことは明らかにしましたが、さらに追加して証明しておきましょう。
2005年度の当初予算の概要を下記に引用しましたので、参照してください。(該当部分は39頁目です)
1.警察大学校等跡地・その周辺地区
地区計画方針(再開発等促進区)の決定とその具体化に向けた検討を行います。公園の都市計画変更及びその関連事項の調査検討を行います。
○ 事業内容:警察大学校等移転跡地地区計画等推進支援委託当初予算で、重視していたのは、地区計画方針(再開発促進区)の決定とその具体化に向けた検討となっています。それを受けて、起案書もつくったのではないでしょうか。
グランドデザインこそ、当初予算では問題にもされていないではありませんか。まちづくり推進室は、言い訳などやめて、区民に真実を明らかにする責任こそ果たすべきです。
2005年度予算の質疑を見ても、調査の主な柱は地区計画です
上記の2005年度予算について、2005年3月7日に、警大跡地の調査委託について質疑をしています。
豊川担当課長がこの中で、予算の使い方について明確に、再開発促進区の方針決定し、その後、地区整備計画を策定するという予定がある。それと、約1.5ヘクタールの防災公園の都市計画上の検討、手続、周辺の街路計画の見直し。これらに関する調査委託だ、と説明しています。おまけに、業者の選定について、「企画力で選定を」「検討する」と、その方法まで質疑されました。
この質疑に地区計画は繰り返し出てきていますが、グランドデザインの言葉は出てきません。
区議会で、こうした議論を受けて承認された予算の使い方ですが、これについて変更する議論がどこかでされたのでしょうか。会議録を見る限りまったく見あたりません。
区民の大切な税金ですが、こんなでたらめな予算の使い方をされたのではたまりません。住民監査請求もされたことですから、厳しくチェックされなければなりません。その役割を果たす区議会、監査委員の存在が問われます。
<資料>
2005年3月7日 中野区議会予算特別委員会建設分科会
主査 306ページ、307ページにつきまして質疑ございますか。(注 上記で指摘した警大跡地の委託調査の予算が掲載された予算書のページに相当する)
はっとり委員 307ページ、中野駅周辺整備について伺いたいと思います。事業の内容として、ここに1、2、3と書かれておりまして、2,030万円の予算が計上されておりますけれども、この2,030万円の金額の内訳をお尋ねしたいと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長 これ合わせまして2,030万円でございますが、3項目の内訳といたしましては、まず警察大学校等移転跡地に関する委託調査が1,220万円、中野駅南口地区に関する委託調査が800万円、それから事務費が10万となっております。
はっとり委員 委託の内容について、1と2とお答えいただけたらと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長 まず、警察大学校等移転跡地に関してでございますが、これは大きく分けて二つございます。まず一つは、現在策定作業をしております中野駅周辺まちづくり計画、これの策定後、平成17年度中には地区計画、これは再開発促進区でございますけれども、この方針を決定する予定でございます。それからその後、地区整備計画を策定するという予定もあります。これらに関する調査委託ということでございます。
地区計画の方針案の作成につきましては、本年度、平成16年度ですが、調査委託の項目となっておりましたが、その案をもとに、具体的に都市計画の案件として各種図書や必要な資料の整理、バックデータの整理、そういったものが必要になります。あわせまして、その後、翌年度早々にも地区整備計画策定手続に入るという予定でありますために、それに向けた調査及び検討が必要であるということでございます。
なお、この地区計画の方針でございますけれども、総括質疑でも述べさせていただきましたが、財務省が跡地を民間に売却する際の条件のベースとなるものでありまして、跡地の土地利用を左右する非常に重要なものであるというふうに考えてございます。
もう一つでございますが、これは囲町公園でございますが、公園の都市計画変更及び関連事項の調査検討ということでございます。これも総括質疑で述べさせていただきましたけれども、跡地中央部に防災公園を設けるに当たりまして、現在の囲町公園を跡地中央部に移転した上で開発者負担の1.0ヘクタールの公園と合わせまして、約1.5ヘクタールの防災公園とするという想定がございます。そのための都市計画上の検討ですとか手続、それから関連する周辺の街路計画の見直し、こういったものについて調査及び検討するというようなことでございます。
それから、中野駅南口に関する調査委託でございますが、これは現在検討中でございます住宅供給公社の敷地を中心とした再開発事業を想定したまちづくりにつきまして、中野駅周辺まちづくり計画、これに基づきまして、南口全体を視野に入れまして、都市計画原案の作成準備ですとか周辺の影響に関する調査、こういったものを行うという予定でございます。
以上の内容でございます。
はっとり委員 いずれも大変重要な調査委託ということで、この点についてはよくわかりました。それぞれの委託調査についてなんですけれども、委託先とか委託先の選定方法については、現在どのようにお考えなんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長 中野駅周辺まちづくり計画がまだ策定中であります。そういった関係もありますし、来年度、委託先の選択方法については、今後委託内容の精査をしながら検討するということになろうかと思います。
はっとり委員 さらに今後内容の精査をして決めるということのようですけれども、これから委託先、あるいは選定方法を決める場合に、単なる委託経費が安いということではなくて、企画内容のすぐれているものですとか、そういうところを決めるということと、それから区民に見える形で、透明な選定方法をぜひ行っていただきたいというふうに考えるんですけれども、その点については今どのようにお考えでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長 御指摘の件につきましては、参考にさせていただきながら検討させていただきたいと考えております。
主査 他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
貴重な公有地の都市計画の具体化に、2006年度も税金投入・・・情報の秘密の保持は?公平、公正さの担保は?
9月20日、25日の住民説明会で、中野区は今後のスケジュールを発表した。
2006年10月頃
地区計画の素案を都に送付
2006年11月〜12月頃
地区計画の原案の公告・縦覧<地元説明会開催>
2007年1月〜2月頃
地区計画等の案の公告・縦覧<地元説明会開催>
2007年1月〜2月頃
中野区都市計画審議会に、防火地域等の都市計画案を諮問、地区計画案の説明
2007年3月頃
東京都都市計画審議会に、地区計画の案を諮問今後、上記のスケジュールを目標に、中野区が動くことになるが、問題は実働部隊はだれかということである。こちらを参照して頂きたい。下にスクロールしていくと、「5.今度は、セントラルコンサルタントに650万円で「地区計画の推進」を調査委託したが、公正な公金の支出か」という項目がでてくる。
そこに、セントラルコンサルタントと契約した事業内容が記載されている。「@再開発等促進区を定める地区計画の企画提案書の作成」は、上記の「地区計画の素案」づくりの前提となるものである。以下、セントラルコンサルタントに委託した全ての内容が、上記のスケジュールとともに、中野区の責任で具体化するものである。
「地区計画の企画提案書」「都市計画図書の作成」「地区計画及び基盤整備費等に関する協議、調整に必要な資料の作成」「ガイドラインの作成」など、上記のスケジュールをすすめる上で必要なものが、すべてセントラルコンサルタントを通して作成されることになる。
要するに、中野区は貴重な公有地の都市計画の具体化を民間大手コンサルに丸投げしたわけである。
中味は民間大手のための公有地売却計画、手法も民間大手による計画づくりだ。中野区が、住民の要望には耳を傾けず、子どもを犠牲にした開発計画、既存の商店街の人たちに心寄せることなくすすめ、大手開発会社には至れり尽くせりですすめる理由はどこにあるのだろうか。
大手民間コンサルに繰り返される警大跡地の開発計画
この頁で検証してきた「2001年転換計画案」からの変質について、具体化を進めてきたのは、中野区と民間大手コンサルタント会社だった。その両者の関係に、これまでどのような問題があったかについては、過去の記述を参照されたい。2003年度〜2004年度の調査委託については、こちらで、詳細に記述してきた。
それでも2003年度と2004年度の委託先の業者選定には問題はないとの立場を田中大輔中野区長はとってきた。問題を指摘した会計監査についても「問題はない」との立場で、何の措置もしなかった。それらの議論を振り返ると、2003〜2004年度に引き続いて同一の業者に委託されて当然であった。
ところが、2005年度はプロポーザル方式で三菱総研が、2006年度は競争入札でセントラルコンサルタンツが、委託先となった。
「ノウハウも実績もある」との言い分で2003年度は随意契約、2004年度も「(他社では)整合性のある作業実施は不可能である」として同一業者に再度随意契約による委託をしたが、今の時点で当時を振り返ると、当時の契約手法は事業の継続、随意契約という両面で当時の中野区の言い分は破綻しているということを、中野区が自ら立証した形になってしまった。
2005年度の委託調査で公表された「グランドデザイン」にたいする区民の評価は
大学誘致の問題は、すでにこちらでふれたので略すが、それ以外の部分でも検討に値するものであるかどうかの材料を提供しておきたい。
都市計画の関係者が、2005年度の「中野駅周辺まちづくり推進委託報告書」をみて開口一番発したのは、「中野区をA区、B市と読み替えても何ら問題ない報告書」だった。多くの方が、それに似た感想をもたれたのではないだろうか。「中野の”顔”」という言葉が出てくるが、どういう「顔」なのかまったく説明がないというだけで、その検証は充分だ。
事業所・従業者の推移にしても、数字はいろいろ出てもこのHPで簡単にふれたような問題意識さえまったくない。なぜ、中野区の産業の落ち込みが、23区、杉並区などと比較して激しいのか?その分析なくして、産業を呼び込みさえすれば将来はバラ色だという青写真を出して区民の理解が得られるというでは、あまりにも単純すぎないはしないか。
「将来バラ色」論にしても、負の面をまったく分析していないので、区民の理解を得ることは難しい。これも一例を上げるだけで検証は充分だ。たとえば、現区役所・サンプラザの部分に業務商業、現囲町公園部分に商業業務、マンション建設予定部分に居住・商業、南口側のあらゆる部分に商業業務、これだけ新たな商業集積をさせておいて、「開発事業による経済波及効果」という机上の数値は出すが、既存の商店街の売上げがどうなるのかの分析は皆無だ。JRの駅ナカ商戦についても、まったくふれてない。「これほどの無責任な楽観論もないではないか」と区民が感じるのも当然だ。
これは、変質した「にぎわいの心」の一端を、区民が見たことになるのだろうか。
民間大手コンサルへ調査委託を繰り返す一方で、区民参加のまちづくりを軽視する。一体そんなふうにつくられた計画が、まちづくりとして成功するのだろうか。区民の疑問は晴れない。
グランドデザインの本体は区政資料室で確認していただかなければならないが、概要版をこちらでお見せするので、確かめていただきたい、特に4頁の図面、5頁の誘導策に注目していただきたい。
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