理念なき まちづくり
区民が望んでいない高層ビル群にこだわり進めるまちづくり
田中大輔中野区長は、あくまでも高層ビル群のまちづくりにこだわり、東京都も従来の計画との相違がない「複合的まちづくり」だという。
「2001年の転換計画案」のまちづくりと、現在すすめている高層ビル群のまちづくりの違いは区民の目からは明確す。しかし、中野区、東京都の関係者には違いが明確であるのは、大変お困りのようです。このことを指摘されると、違いがないことを言わんがために、「開発の方向性は基本的に変わっていない」とわけのわからないことを言い始める。違いがないなら、「2001年の転換計画案」をベースにすすめれば良いはずです。
また、上位計画との関係でも、高層ビル群のまちづくりが矛盾していることは、このHPでくどいほど指摘してきました。
こうしたまちづくりを「理念なきまちづくり」と言っていいのではないでしょうか。まだ計画段階です。区民なき「まちづくり」にならないように、あなたの声を、中野区、東京都へ届けましょう。 中野区へはこちらへ 東京都へはこちらから
この頁では、「理念なきまちづくり」について順次、検証していきたいと思います。
貴重な公有地の多くが少数の大手開発会社の民有地に変質
「賑わいの心」についての従来の考え方とその変質過程
「総合的防災拠点」の変質をすすめてきた過程
東京都の立場
変質の具体化
2月15日の田中区長の記者会見で、まちづくりを担当する課長級職員を公募する、と発表した。詳細は、こちらから(4頁参照)。
発表文書によると「都市計画およびまちづくり事業の総合推進、調整」を職務内容としています。これから、警大跡地の矛盾だらけのまちづくりを進めるには、民間大手を呼び込んだ非公開の勉強会をするだけではうまくいかず、こんどは職員も募集してしまおうと、「大手コンサル依存のまちづくり」であることを証明したようなものです。そこまでしなければ、すすめることができない計画こそ問題の根源です。
自治体として進めることができないような計画は見直すことこそ必要です。
この件に関する各紙の報道
(日刊建設通信新聞)「区総務部では、ゼネコン、デベロッパー、建設コンサルタントや、都市再生機構などデベロッパー機能を持つ特殊法人などで実務経験を積んだ人を想定している。」
(読売新聞)「具体的には、コンサルティングやデベロッパー、ゼネコンなどの民間企業や公団などを想定しているという。」
(都政新報)企業との関係で慎重な意見を紹介。渋谷区のケース、課長の声として「公募という話もあったが、利害が絡む企業からの応募も考えられ、審査の困難化が懸念された」。また、「行政からの情報がダイレクトに入るポストに、利害が絡む企業の人材を招き入れるわけにはいかない。応募者が所属する会社が、どのゼネコンと利害関係にあるか、調べるのが難しく、推薦の形をとった」「当該の職員と関係のある企業を入れないのは当たり前」と同区の経験、コメントも。
3月19日、田中区長記者会見で最終合格者を発表
「拠点まちづくり推進室 中野駅周辺整備担当課長」として、上記の公募課長を発表しました。
詳細は、こちらです
結果が、区長とその周辺のもくろみ(=「都市計画およびまちづくり事業の総合推進、調整」を職務内容とする)通りに進んだかどうかは知るよしもありません。配布されている資料によると、現勤務先は、乃村工藝社。本人自身の現勤務先での業務歴としては、商業施設の調査・企画をおこなうコンサルタントとして既存駅ビルのリニューアル・駅前開発、郊外型ショッピングセンター・都心部複合商業ビルの新規出店計画、工場跡地等の再開発事業に参画。
上記の業務でどれほど、ゼネコン、デベロッパー、建設コンサルなどとのつながりを持っているかは不明ですが、利害が絡む企業の人物が、今後下記に示すような大がかりな開発をすすめようとしている公的な開発情報が直接入ってくる執行責任者としてのポストに配置されることになるわけですから、いかがなものかとの声が高まることは必至でしょう。
拠点まちづくり推進室、都市整備部の組織再編
3月9日の建設委員会での配布資料によると、2007年度より、都市整備部にあらたに、「南部地域まちづくり」、「中部地域まちづくり」、「北部地域まちづくり」が新設されます。拠点まちづくり推進室は、これまでの「警大等跡地整備担当参事」「中野駅北口周辺整備担当課長」「中野駅南口周辺整備担当課長」が「中野駅周辺整備担当」(上記の公募課長?)に統合。中野駅南口周辺整備担当課長が兼務していた「西武新宿線まちづくり担当課長」が「西武新宿線まちづくり担当」として独立するなどの組織再編が行われるようです。
「中野駅周辺まちづくりガイドライン 2007」を発表
この報告書によると、「『中野駅周辺まぢづくりガイドライン』は、中野駅周辺地区を中野の真の顔として再生し、さらには区部西武及び多摩地域への玄関窓口として、東京を代表するまちの一つとなるよう、区民・開発者・行政等、民間と公共が相互に協力・協調しながらまちづくりを推進していくための指針である。このガイドラインは、まちづくりを進めていくに際しての、ハード・ソフト両面にわたる統合プランであるとともに、土地利用や都市基盤等についての方向性を示し、整備を誘導するものである。」としています。
このガイドラインは、セントラルコンサルタントに調査委託した仕様書にあった「警察大学校等跡地の総合的まちづくりのためのガイドラインの作成」でしょうか。
これでは、従来から言っているように、「協力・協調」どころか区民不在の「大手コンサル依存」のまちづくりというものです。ましてや、今後は「拠点まちづくり推進室 中野駅周辺整備担当課長」として、民間人が担当するというのですから、よりその方向性が強まります。
さらに、このガイドラインでは「(警大跡地以外にも)今後まちづくりの機運が高まりつつある地区についても、地権者や地元等の意見を聞きながら、地区の独自のまちづくりのルールや地区計画等を検討し、ガイドラインと相互に補完し合いながら、まちづくりを推進していく」としてます。上記の都市整備部の再編と併せて考えると、「大手コンサルに依存したまちづくり」が中野の各地で推進されると言えそうです。
できあがった大手による、大手のための「まちづくりガイドライン」
「まちづくりガイドライン」そのものに書かれている位置づけからすると、この「ガイドライン」というのは「まちづくりを推進していくための指針」「整備を誘導するもの」ということになります
このガイドラインは、区民との協同でつくられませんでした。区民不在で、セントラルコンサルタント(株)への委託事業でした。
そればかりか、セントラルコンサルタント(株)が、区を仲介役に@大成建設(株)、A三井不動産(株)、B(株)大林組・積水ハウス(株)、C三菱地所(株)・(株)三菱地所設計、D鹿島建設(株)など大手デベロッパーをから、「企業あるいは事業者の需要」「このまちのありようについてはどういったあり方がいいのか」「施設需要といった、駅への需要といったことから、当然これは土地利用の観点から参考にしていった」(秋元参事 2007年3月12日中野区議会・建設委員会)という形で、つくったもののようです。また、2005年4月に発表された、日建設計(株)の調査報告書も、ちゃっかり反映させているようです。
地区計画企画提案書も、つくったのはセントラルコンサルタント(株)ですから、上記のようにつくり、地区計画ができあがっていったと思われます。
だから、内容には、これまでの説明会で出されてきた住民の要望を反映させて、開発業者に規制を求めている部分がはっきりしません。区として、これまでの住民説明会など、様々な形で寄せられた住民要望をどう反映させているのか見えません。
この計画の数々の問題点も、なおざりです。区長の責任、地区計画を決定した東京都の責任も重大です。
住民への約束は責任もって果たせ
住民には、「今日出された意見は答弁も含めて、議事録で出す。今日出された意見は今後都市計画案を作成する段階で反映する」(2006年9月20日 中野区主催住民説明会 秋元参事)と言ってきたわたわけですから、その責任はきっちり果たしていただかなければなりません。
2006年12月6日中野区議会駅周辺整備・交通対策特別委員会
秋元拠点まちづくり担当参事
「まちづくりの規制誘導」ということでガイドラインを定めていく2006年6月22日の杉並区住民主催の住民説明会で 秋元拠点まちづくり担当参事
「高層ビルを建てる人は、土地を買う民間の人だが、高層ビルをたてることについて規制する事を、中野区はできるのか」ということについて、「都市計画、ガイドラインで規制、誘導する」と回答しています。2006年9月20日 中野区主催の住民説明会
「今日出された意見は答弁も含めて、議事録で出す。今日出された意見は今後都市計画案を作成する段階で反映する」
2006年度に契約された警大跡地周辺の調査委託
これまで、このHPで明らかにしてきた警大跡地、及び周辺の開発にからんだ調査委託は、警大跡地の地区計画関連の調査委託契約=セントラルコンサルタントと651万円、囲町のまちづくり構想案等の調査委託契約=日本技術開発との475万円でした。
その他にも、2006年度は大手コンサルと数多くの調査委託契約をしています。
- 中野駅南口地区・周辺のまちの将来像とまちづくりの方針・方向性に係わる検討等業務委託=(株)都市環境研究所と945万円
- 地区計画推進委託その2=セントラルコンサルタントと273万円(随意契約 予定価格300万円)
- 中野駅地区整備計画案作成支援業務委託=(株)日建設計シビル東京事務所と1103万円
- 中野区土地利用現況調査業務委託=国際航業(株)東京支店と1019万円
- 東中野駅周辺まちづくり調査業務委託=日本技術開発(株)東京支社と872万円(随意契約)
その他にもありますが、略
上記の調査委託契約の入札経過調書
事業名
業者名
入札金額(千円) 中野区土地利用現況調査業務委託
(指名競争入札 予定価格1,165万円)大日本コンサルタント 辞退 東武計画 (株)東京支店 15,200
セントラルコンサルタント(株) 14.500
(株)日建技術コンサルタント東京支社 14,200
日本技術開発(株)東京支社 13,000
国際航業(株)東京支店 9,700
中野駅南口地区・周辺のまちの将来像とまちづくりの
方針・方向性に係わる検討等業務委託
(指名競争入札 予定価格1,000万円)(株)都市計画同人 11,400
(株)市浦ハウジング&プラニング東京支店 10,000
(株)計画技術研究所 10,000
(株)地域計画連合 9,350
(株)都市環境計画研究所 9,350 (株)都市環境研究所 9,300
中野駅地区整備計画案作成支援業務委託
(指名競争入札 予定価格1,490万円)八千代エンジニアリング(株)総合事業本部 16,000 JR東日本コンサルタンツ(株) 14,500 日本工営(株)首都圏事業部 14,500 (株)オリエンタルコンサルタンツ東京事業本部 11,200 (株)トーニチコンサルタント本社事業本部 11,000 (株)復権エンジニアリング 10,800 パシフィックコンサルタンツ(株) 10,650 (株)日建設計シビル東京事業所 10,500 (注)太字業者名が落札業者です。指名競争入札方式とは、発注者が業者を指名して入札する方式で、各自治体では談合や不正の温床になりやすいとして一般競争入札方式が拡大されている。しかし、中野区において、2006年度の外部委託調査の競争入札のすべてが指名競争入札方式である。また、地方自治法で、例外的にしか認められていない契約相手を発注者が決める随意契約方式が多いのも大きな特徴である。多額の税金を大手コンサルに投入する調査委託が多いだけに、早期の改善が望まれる。
地区計画推進委託その2・・・・東京都との協議の中で必要性に迫られた委託調査
地区計画企画提案書の作成が主な内容になっている地区計画推進委託については、すでに5月にセントラルコンサルタント(株)と契約している。この「その2」というのは、いったい何を目的とした委託調査なのだろうか。
中野区が作成した文書によると、「東京都との協議の過程で新たな業務が必要となった」「企画提案書の作成において必要となる交通需要予測に関し、調査点の追加を求められた」「企画提案書のとりまとめは、平成18年9月末を予定しており、この時点までに行う」などとされていることがわかった。そして、自動車交通量として、大和陸橋交差点、新井交差点の交通量と、中野駅北口の歩行者、自転車の交通量を調査している。
したがって、8月の時点で、すでに東京都との協議が行われており、課題等が整理されていたことになる。
中野駅南口地区・周辺のまちの将来像とまちづくりの方針・方向性に係わる検討等業務委託では
一方、南口の再開発については、中野2丁目再開発促進区とその周辺の地区整備の方針・方向性のとりまとめなどを含めた、地域・地元での意見交換・協議・検討の支援などが、その内容となっている。
防災公園中心 から 高層ビル中心のまちづくりへ・・・・大手コンサル依存のまちづくりの問題点
警大跡地の計画が、防災公園中心から高層ビル中心への変質が始まった経過はこちらで解明してきました。
その構想、計画づくりに大きな役割を果たしてきたのが、大手コンサルです。大手コンサルは、自治体としての理念をもって考えるわけではありませんので、自治体自身が主体性をもってすすめないと、チグハグなまちづくりが進みます。警大跡地開発計画は、その良い教訓ではないでしょうか。
例1 「いざなぎ景気超え」と喜んでいる民間大手に、貴重な国民の財産のほとんどを提供 例2 さらには、中野区が民間大手を集めて、非公開の勉強会まで (1回目) その上、具体的に見えてくるまちづくりは
手法でも多くの問題が
例8 従前から住民と作成してきた計画を無視 例9 「住民参加」でつくったという中野駅周辺まちづくり計画も、改変は勝手に その1 その2 例10 都市づくりビジョン(都)、都市計画マスタープラン(中野区)と矛盾 例11 コンサルとの契約ではこんな問題も その1 その2 その3 例12 F字道路、公園は開発者負担でやるからといってきたが、結局、税金投入に。
手法に一貫性がないために、結局住民が割を食った形こんなまちづくりを、貴重な税金を使って、中野区、東京都、財務省が進めていることが信じられますか?
<資料> 大手コンサル(日建設計)との契約後に、区長の口から警大跡地の青写真が急浮上
2002年の就任時の所信表明 2002年6月25日
警察大学校等跡地については、現在ある計画案の実現可能性などを早急に検討した上で、関係機関との調整も行いながら、計画案の見直しについて考えていきたいと思います。2003年2月19日 田中区長 所信表明
さて、ここで中野の将来のまちづくりに大きな影響を与える事項について述べたいと思います。
一つは、現在、財団法人雇用・能力開発機構から譲渡の申し入れを受けている中野サンプラザの問題です。国の行政改革の一環として譲渡・廃止される雇用・能力開発機構の施設の中でも、中野サンプラザは全国的に注目をされています。サンプラザは中野のまちのにぎわいの中心とも言えるシンボル的な施設です。また、中野駅前にあってまちの玄関口に当たる大規模な用地は、将来のまちづくりを考えたとき極めて重要です。このように取得することの意義が大きい一方で、取得によって過大な財政負担をすることは現在の区の財政状況では許されることではありません。そのため区では、機構と譲渡条件などを協議しながら、区または区が関与する形で取得する方法を検討してきました。
現在、譲渡の条件として、10年間以上の公共的な形での運営継続、職員の雇用確保などが提示されています。今回の譲渡は国の行政改革の取り組みであり、譲渡を受けたとしても区の財政から経常的な運営補助を行うことは、結局、国民・区民の負担に帰するものであり、行政改革の趣旨に反することとなります。したがって、購入検討に当たってはサンプラザの民営化と経営改善による独立採算化の成否の検討が欠かせません。現在のところは、こうした検討について結論を出すに至らず、さらに協議を詰めているところです。
サンプラザ売却の問題は、警察大学校等跡地利用や中野駅北口広場整備などとあわせた幅広い視点で考えなければならない、まちづくりの課題を浮き彫りにすることにもなりました。現在、将来の展望や総合的な計画を描くことのできていない中野駅周辺のまちづくりについて、この際改めて調査・研究を行うことにしました。2003年9月3日(水) 第1回「中野駅周辺まちづくり調査検討委員会」 田中区長あいさつ
皆さん、こんにちは。本日は、中野駅周辺まちづくりの検討委員会ということでお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。
今、中野区は新しい基本構想の策定の作業を行っております。 21 世紀に入って、日本も地域社会も大変大きな変化を迎えている、そんな時期でありまして、この中野駅を中心とする一帯がどのようになっていくかということが、中野区という地域社会全体にとって大変大きな意味を持つ、そういうことになっております。
この中野駅周辺というのは、歴史的には大変昔から、将軍綱吉の時代の犬小屋、囲いの時代から、言ってみれば公有地、国有地中心のまちということでありました。そういう中で、中野というまちの性格が形づくられて、現在のような姿を迎えているというところでございます。
中野というまち全体の性質、性格というものを考えてみますと、現在は都市の中にある住宅地としての生成をみて今日を迎えているわけであります。そういった意味では、この中心部がかなり大きく公有地によって占められている、そこを中心に市街地が形成されていったというようなことも、かなり大きな影響があったのかなと考えているところであります。
中野という自治体のこれからの将来を考えていく上で、住宅地という性質、これにかなり偏った形で発展してきたこのまちのあり方が、このままでいいのかどうかといったようなことは、立ち戻って考えなければいけない課題になってくるだろうと考えております。今後の自治体のあり方、自治の力を確保しながら、地域の住民の福祉やまちづくり、市民生活を活性化していくということの中で考えなければならないのは、やはり住宅機能だけではなくて、業務的な機能、あるいは人が集まる機能といったようなことについても考えていかなければならないだろう。そうした中での地域の賑わいという中から、地域全体の、自治体全体の力を底上げしていくということも、必要になってくるだろうと思っているところであります。
そうした意味で、この中野駅周辺が基本的には利用されていない。特に警察大学校の跡地というのは、現在は全く利用されていないわけでありますので、これからの中野区のまちづくり、将来を語る上で、この警察大学校の跡地をどのように地域社会の中で生かしていける形にしていくのか。また、その警察大学校を含む中野駅周辺一帯、この区役所、あるいはサンプラザ、あるいは北口広場、さらに中野駅の南口には東京都住宅供給公社があったりするわけであります。一方、北口の中野通りを挟んで東側の方には中野5丁目、昔からの市街地がそのまま残っているわけであります。そうした全体の構成をどう考えていくのか。その全体の構成の中で、中野区という地域のあり方をどうつくり出していくのか。その最も中心となるこの中野駅周辺をどうつくっていくのかというのが大きな課題であり、実は私ども区民にとりましては、中野というまちの発展性を考えたときに、駅周辺にこれだけ、これからつくれる要素を持った地域があるということは、大変大きな希望であり光であるわけであります。この中野駅周辺のまちづくりを通じて、中野区の将来を大きく展開させていくということを、これから皆さんと一緒に議論させていただきたいと思っているところでございます。
東京都は、今年の11月に国にたいして、2007年度の予算要求をしている。
警大跡地開発の関係を頭に入れて読んでみると、気がついた項目だけ拾ってみたましたが、なんともちぐはぐに思えてなりません。
- 都市公園は、今日、震災時における延焼防止、避難地、物流支援の拠点としての重要性が高く認識されている。また、都市の再生上でもその魅力や国際競争力を高めるなど、重要な役割を担っており、その整備は緊急の課題である。現在、都民一人当たりの公園面積は約5.5 uであり、国内外の大都市に比較して著しく少ない。東京都における公園整備事業を促進するため、
(1)国庫補助金を増額すること。
(2)公園整備の用地取得については、補助率を1/3から1/2に引き上げること。
- 災害に強い都市構造の形成を図る上で、密集市街地の整備は重要課題であり、これに資する大型ヘリポートを中心とする救援・復興活動拠点等の整備は急務である。そのため、活動拠点及び帰宅困難者支援のための防災公園の整
備を短期集中的に進めるため、国庫補助金を増額すること。
- 都市化に起因するヒートアイランド現象(都市部気温上昇現象)の解消や密集市街地における地震等大規模な災害を防止し、豊かでうるおいのある質の高い都市生活を実現するため、緑の保全・創出が急務となっている。都はこれまでも、失われつつある貴重な緑地を保全地域に指定するなどの取組を進め、緑の保全に努めてきた。しかしながら、都市及び都市近郊の樹林地等については、所有者に緑地として保有し続ける意思があるにも関わらず、高額な相続税の納税のため転用・売却される事例が多く、緑地喪失の主要な原因となっている。ついては、将来にわたり保全すべき緑地として地方自治体が指定している保全緑地において、相続税の納税猶予制度を創設すること。
- 総合的な交通量抑制対策
公共交通機関の利便性の向上を図り自動車から公共交通機関への利用を促進させるなどの人流対策を講じるとともに、共同輸配送や営自転換の促進など物流効率化のための施策を推進すること。
- 国有地の利活用に係る環境配慮の推進現在、国においては、「国家公務員宿舎の移転・跡地利用に関する有識者会議」の報告書に基づき、23 区内に所在する国家公務員宿舎の移転・再配置と跡地利用について検討が進められているところである。一方、都では東京を世界で最も環境負荷の少ない都市とすることを目標に、今後、様々な環境施策を実施することとしている。ついては、宿舎跡地はもとより売却を含む国有地の利活用の検討にあたっては、関係する地方公共団体の意見を十分反映するとともに、緑の保全・創出など環境に配慮したまちづくりに貢献できるよう、特段の配慮を講ずること。
修正した日に区議会へ報告
11月8日に、中野区は警大跡地にかんする部分について、都市計画マスタープランの修正を決定、当日、区議会・建設委員会に、「区として都市計画マスタープランを修正決定した」との報告がされました。
区議会で報告された内容は、こちらです。
区の説明によると、「都市計画マスタープランは、警大跡地の記述について2001年の転換計画案のままになっていたので、整合性をとるため都市計画マスタープランを修正した」、一方、警大跡地のまちづくり計画については「すでにパブリックコメント等の手続きをとって05年5月に区民合意がとれ計画ができあがっている」。従って、「それに合わせて都市計画マスタープランの字句上の訂正という手続きを今回とった」ということのようです。
なお、区の内部による修正手続きは、区長決済もとったようですが、区の付属機関である都市計画審議会については、「いずれ開催される時にそのことを報告する」ことで、問題はないと考えているようです。
本末転倒の都市計画マスの修正
中野区の都市計画マスタープランの説明によると、「区民は、生活の場としての地域を一層重視するようになってきた」「阪神・淡路大震災を契機とした災害に強いまちづくりが急がれることや高齢社会に対応したまちづくり、良好な環境づくりや環境と共生したまちづくりなどとともに、価値観の多様化等に適切に対応したまちづくり、豊かさを実感できるゆとりあるまちづくりなど、地域性を生かし生活者の感覚を重視した均衡のとれたまちづくりが求められている。」となっています。そこで、1995年から策定作業に入り、2000年に決定しました。
中野区というまちは、どのような特性をもっているのでしょうか。中野サンプラザ内に、東京商工会議所中野支部の皆さんが寄贈された中野駅周辺の模型があります。その案内板に、「中野区は戦後、都心の利便性の高い周辺住宅地として発展したまちです」となっています。これが、中野のまちを特徴づけているのではないでしょうか。多くの区民の共通認識だと思います。それにもとづいて、上記のマスタープランがつくられたのではないでしょうか。
住宅地として発展したまちの特性をどう生かし、どう発展させるか。その本質を忘れ、目先の税収増が「まちの活力」だと、港区、千代田区のようなまちをめざすということが、どういうひずみを今後、引き起こすことになるのかということが議論されてきているのでしょうか。
たとえば、小泉「構造改革」によって地域格差の拡大が大問題になっています。中山間地の自治体財政は大変な状況になっていますが、こうした地域の農山林業者の力が弱くなることで国土保全能力が低下し、災害に弱い国土がつくられます。大都市への食料供給へ影響します。・・・・・
丸井が、中野区で成功できなかったのは、なぜでしょうか。住宅地である中野と商業集積地域の新宿との相関関係などを考え、自治体としてまちづくりに生かすことが必要ではないでしょうか。中野は、中野らしいまちづくりをすることこそが、中野の発展につながるのではないでしょうか。それは、区民参加で議論してこそ可能です。
(その他、都市計画マスタープランと警大跡地開発の矛盾についてはこちらも参照してください)
警大跡地開発について、このHPでさまざまな面から問題提起していますが、大手コンサル、大手開発業者と勉強会をしようが、そこに住み続けている主権者である住民の参加を軽視してまちづくりが成功するわけがありません。
都市計画マスタープランと矛盾した警大跡地開発が、都市計画マスタープランの字句上の訂正をしたからといって、その矛盾がなくなるわけではありません。
<資料>
都市計画マスタープランとは、下記の法律にもとづき、各自治体が決めた都市計画の基本計画をさします。
【都市計画法】
(市町村の都市計画に関する基本的な方針)
第十八条の二 市町村は、議会の議決を経て定められた当該市町村の建設に関する基本構想並びに都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に即し、当該市町村の都市計画に関する基本的な方針(以下この条において「基本方針」という。)を定めるものとする。
2 市町村は、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
3 市町村は、基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するとともに、都道府県知事に通知しなければならない。
4 市町村が定める都市計画は、基本方針に即したものでなければならない。中野区の都市計画マスターは、こちらから参照できます。作成に至る経過については、こちらからです。
こうした手続きを踏んで、つくられた計画を、様々な問題点が指摘されて続けている警察大学校跡地の開発をすすめるために、修正してしまうのですから大変なものです。本末転倒とは、このことでしょうか。
防衛庁跡地の再開発地区計画と瓜二つ・・・従来型の大開規模開発、民間デベロッパー依存の考え方は見直しを
もっともらしい理屈を説明するが、実態は
警察大学校等跡地の再開発促進区との比較でよくだされるのが、防衛庁跡地の再開発地区計画です。これは、「赤坂9丁目地区再開発地区計画」として、2001年1月東京都都市計画審議会に議題にされました。
この設計をしたのが、日建設計です。この時の都市計画の概要を見て頂きたいと思います。こちらから参照できます。
固有名詞、規模の数値、及び警察病院、広域避難場所、鉄道などの固有の条件をのぞけば、その開発の目標、整備方針などの説明内容に違いなどありません。要するに、いろいろ説明しますが「開発の理念など、こんなもんだ」ということです。こんな理念なき開発を、「住民参加」、「まちの活力」などと、どこでももっともらしく理屈をつけて説明しているのが実態です。
ちなみに、防衛庁跡地の再開発では、規模8.5haにたいして、隣接した既存の公園が1.4haあり、それと一体となった公共空地2.6haを再開発地域からさらにつくっています。
ところが、警察大学校跡地では既存の公園0.5haをつぶし、新規に1.5haの公園をつくる。公共空地は1.5haと、おまけに公園は高層ビルの谷間と、開発の目標と整備方針は似ているどころか、防衛庁跡地よりもより一層、民間開発への利益提供というサービスぶり目立ちます。
こんな計画をすすめれば、50年、100年先にどんなことになるでしょうか。まだ間に合います。中野区、東京都にこの計画の見直しを強く要望しましょう。
都市計画法の一部改正の背景を考えよう
今年の5月、都市計画法の見直しが行われました。これは、人口増加に伴う都市の拡大を前提とした従来型の都市計画制度の考え方を転換して、都市機能の無秩序な拡散に歯止めをかけ、人口減少・超高齢化社会を迎えて、多くの人々にとって暮らしやすいコンパクトな都市構造を実現するために必要な見直しをおこなったものです。
国土交通省の法案説明によれば、これまでの都市の拡大成長を前提としたまちづくりでは、自動車に過度に依存した都市構造をもたらし、高齢者等の生活の利便性の低下や環境負荷の増大、後追い的なインフラ整備、維持管理コストの増大、各種公共サービスの効率の低下等、様々な問題を引き起こすことが懸念されるということです。
ところが、現在の警大跡地の開発計画の推進を先導している田中大輔中野区長は、法案成立後に至っても「民間のノウハウや経験をまちづくりに反映していく仕組みが重要」(2006年7月中野区議会)などと、あいかわらず時代遅れな説明を繰り返しています。まちづくりの理念を持ち合わせていないことを、自ら暴露しています。
国全体が、「高齢者も含めた多くの人たちが暮らしやすいまちづくり」「都市の既存ストックを有効活用する」「コンパクトなまちづくりの都市構造を実現する」「人口減少・超高齢化社会にふさわしいまちづくり」を進めようとしているときです。区長自らが、こうしたまちづくりを考えることができないなら、中野駅周辺のまちづくりは見直すことこそ必要です。民間のデベロッパー、大手コンサルに依存したまちづくりは見直すことこそ必要です。
東京都の「都市づくりビジョン」との関係
「都市づくりビジョン」は「50 年先の東京のあるべき姿を踏まえ、都市づくりの目標を設定する」とした。中野の当該地域は、将来像としては、「利便性に優れた生活拠点等における魅力的な都市型住宅地の形」「水と緑の調和した、健康で住み良い、魅力的な居住環境形成とコミュニティの再生を図る必要がある」などとされている地域です。50年先どころか、5年もたたずして目標が揺らぐということは、どういうことでしょうか。
中野区の「都市計画マスタープラン」との関係
現在すすめようとして高層ビルのまちづくりが、こうしたまちづくりの基本計画から変質していることはあまりにも明確です。そんなにまでして大手開発業者が進めようとしている開発計画に、行政が従順であって良いのでしょうか。
区民から指摘されるこうした基本的な問題点を無視して、あくまでも大手開発業者との大規模開発が、住民参加だとごり押しして進めていけば、まちはどうなるでしょうか。
中野のまちの特徴について、多くの人たちから、「中野区は戦後、都心の利便性の高い周辺住宅地として発展したまちです。都市基盤としては、4m幅以下の狭隘道路がおおく、さらに中野駅の南北をとおる中野通り、東西を通る早稲田通り、大久保通りなど、主要道路を見ても大変狭いものとなっている。区民一人あたりの公園面積も23区で一番少ない」と、共通していわれています。
こんな脆弱な都市基盤の状態で、中野区の区心となるところに、マンション、業務商業施設、大学など設置し、大幅に増大する自動車を誘導したら、中野駅周辺はどうなってしまうのでしょうか。
中野区は、三菱総研との調査の委託契約して、警大跡地開発による交通量発生算定をしています。こちらで一部引用してきました。
上記の三菱総研の調査では、一番自動車を誘導するビルは、囲町公園部分にくる業務・商業ビルで、1日なんと3000台です。次が、マンションと商業施設を誘導する公園の南にくる予定の高層ビル群で、2000台以上です。警察病院が、750台以上。こんな多くの自動車が、狭い道路を通って集中してきたらどうなるでしょうか。
21世紀にむけて、地球環境問題が叫ばれている時、それに挑戦するかのように自動車排ガス、CO2排出、ビル廃熱などになる大気汚染を導くまちづくり計画が、「まちの活力だ」などと言っていて良いのでしょうか。
当サイトに掲載された記事・写真・図表等は、住民運動へ積極的に活用してください。リンクフリー 連絡先