14ha国有地のほとんどを民間へ売却、わきにおいやられる住民の要望
計画が具体化するなかで、見えてきた問題点 その2
民間が提供する公開空地にたよる避難場所・・・・・10万人の避難場所は、高層ビルの谷間
ここは、もともと周辺住民10万人の避難場所です。そのため有効面積10ヘクタールが必要です。将来、大きな首都直下型地震が来ることがわかっていますから、これからのまちづくりには都市防災の視点をいれたまちづくりが欠かせません。
ところが、14haの国有地だというのに、防災からの視点がないがしろにされています。
たとえば、変質された計画から3年もたっているのに、未だに避難場所がどうなるかは、「避難場所の確保に努力します」という言葉だけです。民間開発を優先させているために、避難場所の多くを、民間が提供する公開空地にたよるしかないからです。
住民からは「警大跡地の開発で避難場所が高層ビルの谷間で、危険はないのか」「ビル風による火災旋風の影響が心配」「ビルの谷間でも1u/人で大丈夫か」「住民の命がかかっている」「3年間も何を検討してきたのか」などの切実な声が上がっています。
まだ計画段階です。住民の要望がわきにおいやられ、民間デベロッパー中心の計画により、大事な避難場所が危険だなどと後悔することにならないように、あなたの声を、中野区、東京都へ届けましょう。
公の研究成果を生かし、高層ビルの谷間の避難場所を安全性のチェックに、中野区、東京都が責任を果たせ
陳情者の会は、2005年2月26日に、村上處直先生をお呼びして、2・26市民防災フォーラムを開催しました。特に、ここではオープンスペースの重要性、広域避難場所の必要性、都市大火による火災旋風と高層ビルの関係、駅前の広い空地の重要性、樹木の防災機能の重要性が、さまざまな研究資料によって論証されました。是非、お読み頂きたいと思います。下記の<資料>にあります。
いろいろと調べると、個人ばかりでなく、下記のように公的な機関でも火災旋風・火炎旋風についての研究が進められていることがわかりました。
特に、消防庁については、下記に引用しているように、「避難場所の安全性を向上させるために」、いろいろ考慮しなければならないが、その中に「火災旋風対策も当然含まれなければならない」としています。
中野区、東京都はその責任を果たしていただきたいものですが、警察大学校跡地については、いかがでしょうか。とりわけ、警大跡地の避難場所は、23区内の他の避難場所に比較しても、一人あたりの避難面積は平均の半分しかありません。しかも、このまま計画がすすめば高層ビルの谷間です。こんなリスクの高い避難場所は、ほかにはありません。いったい、だれが安全に責任を負うというのでしょうか。
<資料>
2・26市民防災フォーラム(警大跡地の緑地はいのちの砦)・・2005年に開催 当日の配布資料 講演の内容
東京消防庁・・・東京消防庁の避難場所と火災旋風の関連についての見解
( 消防庁HPから引用 )避難場所の安全性を向上させるためには、いろいろな危険要因を考慮して、それに対する対策をたてなければなりませんが、火災旋風対策なども当然含まなければらないものでしょう。・・・詳細はこちらを参照
住民の命と安全の確保にとって絶好の機会が犠牲にされ、民間大手開発業者の手に渡る理由はなに?
もともと狭すぎる避難場所が、広がるどころか高層ビルの谷間の避難場所にされてしまう
警大跡地の利用計画は、これまで住民参加で検討し、東京都、杉並区、中野区で避難場所確保を柱にした2001年転換計画をつくりました。その避難場所としての計画の重要性について、区部避難場所との比較で検証してみました。
東京都の区部の避難場所は、こちらで一覧を見ることができます。その特徴をまとめてみます
- 全部で188箇所、避難総面積が1万ha、避難計画人口1200万人。(避難有効面積は算出されていないとこがあるため全体は不明)
- 避難場所全体の一人当たりの避難面積は、1箇所当たり平均で3.3u/人です。ところが、中野区にある避難所(9箇所)の、一人当たりの避難面積は平均で1.16u/人で、平均の1/3しかありません。
- 9万人以上の避難場所を見ると、全体で35箇所。一人当たりの避難面積は、平均で3.2u/人です。最も狭い所が、「芝公園・慶応大学一帯」で0.94u/人、次が「中野区役所一帯」で、1.01u/人です。
- 9万人以上の避難場所には、どこも核となる大きな公園があります。たとえば、芝公園12ha、青山霊園26ha、戸山公園19ha、新宿御苑58haなど。警大跡地の利用計画がこのまま進んだ場合、わずか1.5haの都市計画公園が核となって、しかも高層ビルの谷間で、一人当たりの避難面積も平均の半分以下しかないなどという避難場所は、区部では「中野区役所一帯」以外にありません。
ここはもともと、2001年に東京都、杉並区、中野区が合意してつくった「転換計画案」があり、「核となる中央防災公園を整備するとともに、諸施設の空地部分を連担させるなどして、有効なオープンスペースを拡大する必要がある」として、4haの中央防災公園を核にオープンスペースも加わった避難場所にするという構想がありました。そして、東京都の「都市づくりビジョン」での構想でも明確に位置づけられてきたことは、このHPでも繰り返し明らかにしてきました。それを、あえて押しのけて、民間への売却へ大転換させられようとしています。
これだけのまとまった貴重な公有地は、民間大手開発業者ものどから手がでるほど欲しいのはわかります。しかし、住民の命と安全を守る上でも貴重な土地でもあります。民間大手開発業者は、工場跡地、不良債権処理等で入手できる機会は他にもありますが、私たち住民にとっては、この機会を逃せば、これだけの土地を手にする機会は二度と来ないでしょう。
首都直下型地震は必ずくると言われています。中野区周辺は、中央防災会議の首都直下型地震の調査報告でも、、大きな被害が予想されるところです。14haという国有地があるわけですから、各界の知恵を集めて最善策をとるというのは、住民の命と安全を第1に考える自治体としての重要な使命です。警察大学校の跡地利用は、そのための貴重な絶好な機会です。
中野区・田中大輔区長のもとで、住民の命と安全の確保にとって絶好の機会が犠牲にされ、もともと狭すぎる避難場所が広がるどころか、民間開発の犠牲となり高層ビルの谷間の避難場所にされてしまうというのですから、驚かずにはいられません。さらには、東京都もそれを追認するというのは、どういうことでしょうか。なし崩し的にすすめるのではなく、きっちりと説明責任を果たしていただかなければなりません。
東京都は、避難場所としてのリスクについて自らの責任で説明を
中野区・東京都も、「高層ビルに囲まれたリスク」「火災旋風との関係の不安」「首都直下型地震への対策」など積極的な検討をすすめている説明は、未だ一切出て来ません。
東京都は火災旋風について、「学説が確立していない」と、避難場所の安全性のシュミレーションができないことを理由に、避難有効面積の算定には加味できないとしています。しかし、こんな避難場所は、上記で検証したように区部の避難場所にはもともとありません。それを、避難場所とするわけですから、その安全性の説明責任は、東京都に果たしてもらわければなりません。
高層ビルに囲まれたリスクについても同様です。
避難場所の確保に責任を負う東京都は、不誠実な中野区を追認するだけでなく、自らの責任で、住民に説明するとともに、規定面積を上回る避難場所の確保に責任を負っています。東京都も住民参加というなら、具体的な仕事を通して、その姿勢を示してください。
図面上でみるとどうなるでしょうか?
こちらから見ることができます。区役所一帯として斜線が入っています。
北側 早稲田通り沿いまで
中野区役所・サンプラザ敷地境まで西側 杉並区との区境 南側 警大跡地と囲町の境
自転車保管場所の東側から中野通りまでは線路沿いまで東側 駐輪場からサンプラザまでは中野通り沿いまで
ケヤキ通り沿いまでケヤキ通り 区役所角から北側は含まないが、区役所西側は含む 区役所・サン
プラザ周辺駐輪場、サンプラザ・区役所の間も南側も含む 数字では、どうあらわされるのでしょうか?(以下の数字の根拠はこちらの資料による)
全体の面積=約21.7ha
避難有効面積=約9.8ha( 安全面積 + 準安全面積*1/4)
安全面積=約8.6ha(全体15.1−利用不可6.4)
準安全面積=約4.7ha(全体6.6−利用不可1.9)
安全面積=いずれの想定火災域が同時に延焼した場合でも、生命に危険な熱量を受けることのない領域
準安全面積=いずれかの火災域から安全でない熱量を受ける領域。避難場所を囲む全ての方角から火災が迫ることは考えにくいため、1/4の確率で利用可能とする。
利用不可=建物、幹線道路、樹林の1/2、プール・池、駐車場の1/2
避難場所の指定基準
東京都震災対策条例施行規則
(避難場所の指定基準)
第二十三条 条例第四十七条第一項に規定する避難場所は、次に掲げる条件を満たしていなければならない。
一 周辺の市街地構成の状況から大震火災時のふく射熱に対して安全な面積を有する場所であること。
二 避難場所の内部において震災時に避難者の安全性を著しく損なうおそれのある施設が存在しないこと。
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