2005年6月1日撮影

警大跡地利用計画その他関連事項

1.中野サンプラザの取得・運営問題
    ・
検証1 2003年度のプロポーザル方式契約
       ・
その1 通常のプロポーザル方式とは異質の方式で行なわれた
       ・
その2 最初から目処があるのに、わざわざプロポーザル方式をとった?
       ・
その3 参加した企業の中で設計会社は異質?
       ・
その4 突然、選定企業が変わるが契約先は同一?
       ・
その5 またまた、選定契約先が変わっていた?
       ・
その6 契約金額に見る異常さ
       ・
その7 契約書の相手先は日建設計のみ
       ・
その8 中野区とサンプラザの取得運営の考え方の変遷

    ・
検証2 2004年度にかけての契約
       ・
その1 契約後2ヶ月もするとスケジュール変更で履行期限を越え、4月1日には2千万円で日建設計と再契約
       ・
その2 再契約の2000万円の予算は、いつ確認され、どこから出たか?
       ・
その3 度重なるスケジュール変更
       ・
その4 スケジュール変更で契約金額はどうなった?
    ・検証3 2004年度の計画
       その1 契約金額の異常さ

2.警大跡地に移転する予定の公共施設整備手法
    その1 この事業は当初予算のどれに相当するものでしょうか?
    その2 区民に明らかにされていない前提条件
    その3 施設計画は?
    その4 入札参加状況
    その5 落札価格は予定価格の74.9%
3.駅前広場
    ・その1 増加交通量の推計の根拠となる警大跡地の開発
    ・その2 JRとの費用負担、土地利用をめぐって毅然とした対応が必要な計画に、JR関連会社に随意契約で委託?
    ・その3 仕様書通り仕事か?
    ・その4 契約価格はどうなっているか・・・予定価格の93.9%
    ・その5 なぜJR100%出資の会社に委託したのか

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中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託・・・・(株)日建設計との契約

中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託(プロポーザル方式で契約先決定)

契約締結請求日  03/11/12
契約締結日     03/11/14
履行期限      04/3/31
当初契約金額   13,650,000円
変更後契約金額  12,075,357円

03年度当初予算をみてもこの事業は予算がついていない?
03年度補正予算として、第3回定例会に1,382万2,000円、提案。

中野サンプラザの取得・運営に関する業務支援委託(特命随意契約で契約先を決定)

契約締結請求日  04/04/01
契約締結日     04/04/01
履行期限       04/11/30
当初契約金額    20,475,000円
変更後契約金額  20,475,000円

04年度予算は、会社設立委託経費等=2096万3千円の予算がついている。

 業務委託の目的は、「今回の企画調査業務は、中野サンプラザの取得・運営について雇用・能力開発機構との協議が進んだことを受け、中野区がサンプラザを取得・運営するための具体的な枠組み等について専門的かつ詳細な検討を加え、運営等事業者を選定するにあたり、必要な業務委託を行なうことを目的とする。」(中野区のHPより)とのことである。業務内容も合わせてご覧いただきたい。

 委託業務内容を見て頂ければ分かるようにこれは、「成果物があるというものではない」?、目に見えるものはない?簡単に言えば、契約した行為=人件費ということ?

 こちらのことも関連があるのだろうか?

検証1 2003年度のプロポーザル方式契約

その1 通常のプロポーザル方式とは異質の方式で行なわれた

公募の開始  2003年10月24日 HPと区長室のカウンターに案内を配布(HPで発表されたものはこちら
締め切り        10月30日
結果の通知      11月06日

その他、この募集ではっきりしていることは

  1. 企画調査業務のプロポーザルに参加した企業は、5社。企業名は公表(下記、その3参照)。
  2. プロポーザル実施にあたっての説明会は実施していない。
  3. 募集要項の質疑もやっていない。
  4. 参加企業の提案内容に対するヒアリングは実施していない。

 通常プロポーザル方式で実施しているものが、上記のようにほとんどおこなわれていない。

その2 最初から目処があるのに、わざわざプロポーザル方式をとった?

短期間に制度の高い調査ができるコンサルティング事業者の目処はある

2003年10月15日 中野区議会総務委員会より
伊藤(正)委員 プロポーザル方式によって選定されるんですけれども、このコンサルティング事業者のある程度の目安というのはもう立っているんでしょうか。
鈴木政策担当課長 中野サンプラザの譲渡の情報はいろいろ新聞等々でも出ておりますので、こういった会社も含めまして私どもの方にいろいろ情報収集等、コンタクトのある会社はございます。そういったところを初め、私どもからお声をかけさせて、今までもやりとりしてきたところもございますので、非常に短期間の中でも精度の高い調査をしてもらえる、そういったところはあるというふうに考えております。

 中野駅周辺まちづくり計画では、いろんな調査委託が随意契約で行なわれている。監査で問題になった、こちら。それにこちらもである。なぜ、この中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託は、「目処はある」のに随意契約でやらなかったのだろうか。大変、不可思議である。

 かりに、上記で鈴木政策担当課長が言うように、今までもやりとりしてきたところが、この公募に参加していたとなると、他の参加企業よりも、この内容に精通していることになり、不公平が生じる選定方式になる。

 下記に2003年10月15日 中野区議会総務委員会の質疑の一部を抜粋した。それに、募集要項をあわせて考えると、企画調査業務について、中野区の中で、(業者を入れてやったのかどうかは別にして)かなり詰めた検討がされてきたことがよく分かる。随意契約の予定から、何らかの理由で、プロポーザル方式に変更したのだろうか?

 予定価格は?

2003年10月15日 中野区議会総務委員会より
斉藤(金)委員 ちょっとそこのところを決めるのに、この予算はどこから出てきているの、。どういうあれで出てきているの。
鈴木政策担当課長 見積もりをもらって、それで試算をしてございます。数社でございます。
(略)
斉藤(金)委員 余りふざけた答弁するなよ。どこからそういう根拠が出てきているんだって聞いてるんだよ。
鈴木政策担当課長 その根拠でございますけれども、検討に当たってどのぐらいの人で、どのぐらいかかるかというふうな、何日、何人、例えば取得・運営のスキームの検討に当たっては全体に11日で3人かかる、それから事業者の参入条件については3日で3人かかるとか、そういったスケジュール調整については15日で3人、それからまた募集のいろいろ決めるに当たっても、やはり15日で3人かかる、それから審査に当たっての業務補助等々を行うには30日で3人が必要だというふうな、そういう積算の内訳でございます。

 選定委員会というのはだれがするのか?

2003年10月15日 中野区議会総務委員会より
鈴木政策担当課長 今、準備をしておりまして、私どもの案としては区長室長と、総務課長、都市計画課長、産業振興課長、それから事務局として私というふうに考えてございます。
斉藤(金)委員 選定委員会で選定して、決めるのはだれが決めるの。
鈴木政策担当課長 選定委員会での評価、意見を参考にして、区長室長が決定をいたします。

 事業者の選定基準?

2003年10月15日 中野区議会総務委員会より
鈴木政策担当課長 今の御質問は、コンサルタントとしての事業者選定の基準という御質問だったというふうに理解しております。それに関しましては、やはり私たちは、今御発言いただいたようにこの取得と運営のスキームの決定は将来にわたっても大きな影響があるというふうに考えておりますので、短期間で、なおかつ優れた調査、分析をしたいというふうに思っておりますので、当然コンサルタントに求めるのはそういった調査力、分析力が一つ高くございます。それから、経営関係のノウハウ、それと幅広くそういったことの業務の経験があるということ、それからまた今後のさまざまな事業者のいろいろな質問にも答えていくということも考えますと、調整能力も高い、そういった人材があることが条件になろうかと思います。また、何はともあれ、私どものこういったお願いした仕事に対して熱意を持って取り組む体制があること、そういったことも要件の中に入れさせていただきたいと考えております。

その3 参加した企業の中で設計会社は異質?

 参加企業は、議会への委員会資料として、公表されている。(問い合わせに対して、中野区は「公表していません」とのことだったが)
 それを見ると、監査法人トーマツ、(株)日建設計、(株)日本総合研究所、(株)野村総合研究所、プライウォーターハウスクーバース・フィナンシャル・アドバイザリー・サービス(株)(アイウエオ順)。
 下記の議事録は、むしろ提出された委員会資料に記載されていないことを、しかも「マネジメントソリューションズを含む」というが、
企業情報横断検索(「帝国データバンク」「東京商工リサーチ」を始めとした、7社18ファイルを横断して検索できる国内最大級の企業情報データベースです)でもみつからない企業名をつかうなど、極めて不正確に報告したことになる。

2003年11月17日 中野区議会総務委員会
鈴木政策担当課長 審査の結果でございます。いろいろと先の基準に沿って、5名でそれぞれ点を入れるというやり方で審査をした結果、1位から5位までを決定しまして、一番高かったところと交渉を行った結果、できるというふうなことで契約を締結したところでございます。1位の受託者は株式会社日建設計でございまして、建築の設計管理、それから都市地域計画、調査、そういったことを業務としているところでございます。なお、私どもの今回の業務委託の応募に当たっては、それ以外にマネジメントソリューションズという会社、それから朝日監査法人というふうにチームを組んで、プロジェクトを組んで応募があり、そういった体制で調査を行うというような企画でございました。委託業務の主な内容等につきましては、先般も御審議のときにお話し申し上げましたけれども、サンプラザの取得・運営の枠組みの検討に関しての業務を全体的に行ってもらうということと、サンプラザの運営を行う運営事業者の選定事務支援、そういったことに関して私どもの検討を支援するということで業務内容を確定してございます。

(注)なお、上記のデータベースでマネジメントソリューションズという名が付く企業は、日建設計マネジメントソリューションズ(建築設計業、日建設計の関連会社)、キーマネジメントソリューションズ(ソフトウェア業)、リクルートマネジメントソリューションズ(他に分類されない専門サービス業)だ。

それぞれの企業紹介をすると(それぞれのHPから引用)

監査法人トーマツ=監査、マネジメントコンサルティング、株式公開支援、ファイナンシャル アドバイザリー サービス等を提供する日本で最大級の会計事務所の一つです。
(株)日建設計建築の企画・設計監理、都市・地域計画および これらに関連する調査・企画コンサルタント業務
(株)日本総合研究所=日本総研の知識エンジニアリング活動は、シンクタンク、コンサルティング、システムインテグレーションといった3機能の有機的なコラボレーションによって行なわれております。
(株)野村総合研究所=人事、財務、マーケティング、技術開発、事業戦略等、様々な分野の経営課題に取り組んでいます。
プライスウォーターハウスクーバース・フィナンシャル・アドバイザリー・サービス(株)=
企業情報横断検索で見つからず。

 ここで、選定された(株)日建設計が、他の参加企業に比較して異質だということに読者は気づくのではないでしょうか。5番目の会社も、名前から想像すると会計財務関係であるので、文字通り中野サンプラザの取得・運営という事業・財務関係の企業経営コンサル的な企業4社対建築設計1社という構成である。

 そこで再び、委員会資料にも書いていない極めて不正確な鈴木政策担当課長の説明が、なぜ生じたのか?という事になるが、それはその4も合わせて、読者の分析力にゆだねたい。

その4 突然、選定企業が変わるが契約先は同一?

 ところが、さらに調べると、驚いたことが起きる。選定の結果の通知は、11月06日にされている。契約も11月14日である。上記の11月17日には、選定も契約も終わっている。上記の第1位が日建設計というのは、選定通知にもとづいて、明らかに正確に議会報告されているはずである。ところが、それから半月もたつと、実は、違うことが、議会で報告された。それは、明らかにおかしい。マネジメントソリューションズの企業名も、日建設計マネジメントソリューションズと正確にした。しかし、議会ではまったく、問題にされていない。

2003年12月3日 中野区議会総務委員会
鈴木政策担当課長 (略)実は、日建設計というところが代表で応募いただいたんですけれども、いわゆるコンソーシアムといいますか、企業連合、例えば日建設計、それから、その日建設計のグループの中にあります日建設計マネジメントソリューションズ、マネジメントの解決をするというようなところの会社、それから朝日監査法人、その三者で応募をいただいたというようなことでございますので、実績についてもそれぞれのものがここに併記されてございます。
(略)
岩永委員 日建設計とマネジメントソリューションと朝日監査法人が共同で出されたということが第1位になったんですね。日建設計という名前で出ているので、この共同の代表が日建設計になるということで、具体的に契約をした相手も日建設計ということになるんでしょうか。その共同との関係、もうちょっと説明いただければと思います。
鈴木政策担当課長 委託契約の相手先は株式会社日建設計でございます。

 奇怪なことが起きる中野区である。では、この報告は、前回の議会報告の訂正か。それとも、単純に その3で紹介した11月17日の議事録については、単なる鈴木政策担当課長の説明不足か?
 しかし、いずれにしても、契約も終わっている11月17日の議会報告説明は、どうして12月3日のように、契約企業の説明書を提出する段になって、事実上、11月17日の報告を訂正に近い形になったのだろうか。
 大いに想像力を働かせ分析をお願いしたいと思います。その想像力の妨げになるのか、ヒントになるのか、よくわかりませんが、興味あるかたは
こちらも思い出してください。

 わざわざ補正予算を組んで、議会で質疑をし、私たちの大切な公金をつかった契約である。中野区の、「中野サンプラザの取得運営の企画調査委託」のプロポーザル方式の全容を明らかにすべきという声はないのだろうか。

その5 またまた、選定契約先が変わっていた?

 鈴木政策担当課長は、この日(2004年2月4日)あえて音読しなかったので、議事録を見ても気がつかなかったが、区議会に提出された資料(本文表示の8頁)を見ると、本事業を委託した会社は「株式会社日建設計(同協力事務所として日建設計マネジメントソリューションズ株式会社、あずさ監査法人、東京青山青木法律事務所株式会社ジオアカマツ株式会社ホスピタリティ・ネットワーク)」と説明されている。

 音読しなかったということは、中野区としては問題のないという認識なのか?

 これで、委託先に係わる説明変更は、2回目になった。上記の赤字で示した会社が追加されている。しかし、前回同様、今回についても、区議会の議員の方々はこのことに疑問をお持ちにならなかったようである。しかし、区民としては、見過ごして良いのか?「どうか考えてもおかしい?」としか、言いようがない。中野区では、このようなことが日常茶飯事で、問題ない事として通っているのだろうか?

 いつからこれらの企業が加わったのだろうか。2003年12月3日の議会では説明がなかったので、この2ヶ月余の間に変更になった?こんな事態を、この委託事業のプロポーザル公募に応募した他の企業が知ったらどう思うだろうか?

 区民としては、不可思議だらけで、頭の中は????????だ。

その6 契約金額に見る異常さ

 見積もりは、2003年11月14日午後行なわれた。予定価格は、13,755,000円(消費税込み 消費税抜き=13,100,000円)にたいして、日建設計は、消費税抜きで、13,755,000円の見積書を提出した。高すぎたので、2回目の見積もりが行なわれ、13,000,000円を提出し、契約となった。

 実に、予定価格に対して、13,000,000/13,100,000=99.2%での契約だ。中野区の場合は、総額見積もりで、積算根拠となる見積書が求められることはないということだ。

 こんな楽な見積もりはない。補正予算は1,382万2,000円として提案されたから、見積の積算書の提出が求められるわけではないので、この予算額から素人でも、入札額は逆算できる。

その7 契約書の相手先は日建設計のみ

 1.再委託と変わりない?

 その3,4,5で指摘したように、2003年11月17日、12月3日、2004年2月4日・中野区議会総務委員会で、契約相手先は、日建設計だけではないということを明らかにした。しかし、2003年11月14日に中野区が締結した契約の相手先は、契約書上では日建設計1社のみである。したがって、この「中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託」の契約上の責任は、日建設計との間にしか、存在しない。仮に、契約上の損害等生じた場合に、中野区が損害賠償を求めることができる相手は日建設計のみということになる。

 ならば、日建設計以外の、日建設計マネジメントソリューションズあずさ監査法人、東京青山青木法律事務所、株式会社ジオアカマツ、株式会社ホスピタリティ・ネットワークが、中野区が委託した企業ということと矛盾している。日建設計が、これらの企業に再委託していることと何ら変わりないではないか。

  中野区はこのことについて、区民にどう説明するのか?区民としては大いに関心を寄せるところである。

 2.それは、前年の11月6日の選定はなんだったのかということにもなる

 第1に、だったら中野区は業務を委託する能力のない企業に業務を委託したことになってしまう。それは、さかのぼってプロポーザル方式での2003年11月6日の選定とは一体何だったのかということになる。すなわち、本当にふさわしいところが選定されたのかという疑問につながる。

 第2に、このプロポーザル方式の選定は、設計会社の提案と、一方日本有数のコンサルティング業務をこなす複数の企業の提案が同一の基準で比較されること自体、中野区側に本当に選定するだけ力を持ち得ていたのか、大変不可思議にも思える。ましてや、選定後、数々の変更(こちらこちらを参照)がされていることが、それに追い打ちをかける。

 第3に、監査法人トーマツも参加していることになっているが、監査法人の業務は、公認会計士法という法律で、業務の範囲が規定されている

公認会計士法
(業務の範囲)

第三十四条の五 監査法人は、第二条第一項の業務を行なうほか、その業務に支障のない限り、定款で定めるところにより、次に掲げる業務の全部又は一部を行なうことができる。
一 第二条第二項の業務
二 会計士補又は会計士補となる資格を有する者に対する実務補習


(公認会計士の業務)
第二条 公認会計士は、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明をすることを業とする。
2 公認会計士は、前項に規定する業務の外、公認会計士の名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の調製をし、財務に関する調査若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずることを業とすることができる。但し、他の法律においてその業務を行うことが制限されている事項については、この限りでない

 すなわち、常識的には監査法人と言う以上、他人の求めに応じて業務をするのであって、監査法人トーマツが、単独でなぜ「中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託」のプロポーザル公募に応募する事態になったのかという、これまた大変説明のしにくい問題にぶつかるわけで、区民からは選定への疑問につながらざるを得ない。

 ちなみに、2003年10月24日にプロポーザル公募方式で行なわれた「中野サンプラザの取得・運営に関する企画調査委託」に、監査法人トーマツ、(株)日本総合研究所、(株)野村総合研究所、プライスウォーターハウスクーバース・フィナンシャル・アドバイザリー・サービス(株)が参加したことを確認できる文書」の情報公開請求した人の話では、公開された文書は、2003年11月17日中野区議会総務委員会資料だとのこと。区民を馬鹿にした話である。

 主管窓口によれば「提案書はあるが、どこの企業が提案したものかはわからないようになっている」「一定の様式に乗っ取った提案書ではない」「提出者の社印が押された提案書としての表紙もない」という。区民から見れば、このプロポーザル方式の杜撰さに驚くばかりある。こちらのプロポーザル方式にも驚いたが、それ以上である。

 中野区は、この2つ目の不可解な問題について、区民にどう説明するのでしょうか?区民の関心は高まるばかりである。

その8 中野区とサンプラザの取得運営の考え方の変遷

 2004年1月19日・中野区議会総務委員会の議論のまとめ

  1. 区がサンプラザを取得するための3セクをつくる。地域振興等の観点から、地方公共団体が資本参加をする必要がある。
  2. その3セクが、雇用・能力開発機構からサンプラザを購入
  3. 10年間、現行の形態のサンプラザの維持管理。サンプラザの再整備があるので10年間で3セクは終わりではない。
  4. 期間の終了後は、サンプラザの土地・施設などを活用して中野駅周辺まちづくりに関与
  5. 3セクは、資本金3億円の株式会社。2億円を区が出資、他の出資者が1億円。
  6. 区は、その第三セクターに非常勤役員を派遣
  7. 運営事業者は、3セクから賃貸方式によってサンプラザの事業を運営する。3セクへの出資、購入に要する資金調達ができる体制をつくる
  8. 3セクへの出資者は、中野駅周辺まちづくりに今後責任ある関与と提案を行うことができる
  9. 3セクは賃料が収入。運営事業者は、3セクの経費を上回る賃料をはらう。
  10. 区からの損失補填はない。融資は事業収益に着目したものし、担保で清算しない。リスク分担は、最初から明確にする。10年持たなかった場合を想定し、違約金の条項を入れるが、それ以上のリスクも考えられるので、民間サイドで解決する条項を入れる。
  11. 過度な財政負担をしない監査方法を研究。

2004年2月4日・中野区議会総務委員会の議論のまとめ

この日に明らかにされた中野区の考え方の詳細は、こちらで明確であるが、質疑で明らかになった部分は以下の通り。

  1. サンプラザの再整備は、そこの立地が醸し出す活性化のあり方などトータルなまちづくりの中で決めていく。警大跡地、駅周辺整備について、関係者が集まってつくるまちづくり協議会には周辺の地権者、事業を営んでいる者、JRなども含めて、出資者、事業運営者も参加をする。
  2. 新会社の出資は、2/3が区が、1/3は民間。民間のノウハウ及び資金というものを入れた形で、新会社をつくる。運営の責任は民間にもってもらう理由は、参入が想定される事業者のヒアリングする中で、融資、出資、事業運営が、お互いの条件が最も成り立つようなバランス、組み合わせを考えた提案が最も妥当で確実だろうとの結論に至ったから。また、中野駅周辺のまちづくり全体に、民間の発想、民間のノウハウで進めるため。
  3. 今回選定される民間事業者は、出資者、運営事業者、資金調達者。個々あるいはその組み合わせ。
  4. 10年後に、新会社が整備を行なわなかった場合(=事業が思ったように進まなかった)の譲渡先としては、第1位に中野区。第2位は出資者・運営事業者。その理由は、将来、再整備事業について、良好な中野駅周辺のまちづくりを実現する手段として、出資者と運営事業者がそれにかかわる道を確保するもの。
  5. 新会社の場所は、中野サンプラザの中の事務室の部分。役員は最小の規模で設立可能な3名を予定。常勤の取締役はいない。中野区の場合は、現職との兼務。代表取締役の給与はなし。
  6. 10年後の売却価格は、新会社で協議して、適切な時価を決めていく。
  7. 新会社と運営事業者との本契約の期間は、3月中旬の募集要項で明確に示す。中野サンプラザの再整備事業も契約関係の中で明らかにする。

質疑の詳細は、こちらを参照してください。


検証2 2004年度にかけての契約

 この委託業務は、当初の計画では1365万円が、予算上は2.5倍にふくれあがった。どんな事情があったかの検証はこれからだが、極めて杜撰な計画である。家計で、こんな事がことが起きたら大変なことである。財政難だといって、区民サービスを簡単に切り捨てる一方で、区民が大変な思いをして徴税された公金を、こんなに乱暴に使われては、たまったものではない。

その1 契約後2ヶ月もするとスケジュール変更で履行期限を越え、4月1日には2千万円で日建設計と再契約

2003年度の契約は、契約締結日=03/11/14 履行期限=04/3/31(約4.5ヶ月間) 契約金額は約1200万円

2003年10月24日の募集要項で公表されていた委託業務のスケジュール=実際の契約上のスケジュール

15年 12月 取得・運営の枠組み調査終了
16年 1月上旬〜中旬 運営等事業者募集準備
1月下旬 運営等事業者募集開始
2月上旬 情報開示(資産評価に関する施設見学会を含む)
2月中旬 質疑応答実施
3月上旬 応募締め切り
3月中旬 第1次審査(書類)
3月下旬 第2次審査(プレゼンテーション)・協定交渉開始

2003年12月18日 中野サンプラザの取得・運営等に関する施設見学会等の実施

2004年1月19日 「中野サンプラザの取得・運営について」で最初のスケジュール変更

募集期間は平成16年4月中旬までとする。契約から、わずか2ヶ月で、契約履行期限を超えたスケジュールになった。

2004年2月4日に「事業者募集の実施方針(案)について」で2回目のスケジュール変更

  この段階で予定した民間事業者の募集・選定日程は以下のとおり。

平成16年3月中旬 募集要項等の公表及び配布
             参加表明書及び募集要項等に関する質問受付開始
公表から10日程度 参加表明書の受付締切
             募集要項等に関する質問受付締切
締切から10日程度 募集要項等に関する質問の回答の公表及び通知
平成16年4月中旬 事業提案書の受付締切
平成16年4月下旬 事業提案書に対するヒアリング
平成16年5月中旬 選定結果の公表

2004年2月10日 運営事業者等を選定にともなう、実施方針の発表

2004年2月19日 実施方針に関するご意見・ご質問を募集

2004年2月26日 意見・質問の公表

2004年3月23日に「民間事業者l募集方向案について(3月23日差替後)」で3回目のスケジュール変更

(3) 提案競技の日程
3月25日 募集要項公表
3月26日 参加申込受付開始、質問受付開始
4月 2日 提案書の評価基準公表
4月16日 募集に関する質問等受付締切
4月30日 募集に関する質問等に対する回答通知
5月14日 提案書受付締切
5月31日 選定結果公表

2004年4月1日 20,475,000円で、日建設計と再契約(履行期限=04/11/30(8ヶ月間)

2004年6月8日 中野サンプラザ取得・運営等事業に関する提案競技の事業者選定状況についてを発表

 2件の提案がありましたが、「優先交渉権を付与すべきレベルには達していない」と、「該当なし」という結果になった。

2004年6月29日 中野サンプラザ取得・運営等事業提案競技応募者による再提案の実施についてを発表

 条件変更を(独)雇用・能力開発機構に要望。再提案を認め、再審査する。

2004年7月14日 中野サンプラザ取得・運営等事業提案競技応募者による再提案の実施状況についてを発表

 (株)ビジネスバンクコンサルティングを代表者とする中野サンプラザ運営研究会グループが優先交渉権を得る。提案内容には、「政府系金融機関、都市銀行、信用金庫等の金融団による新たな資金調達の仕組みの提案がなされ、再整備事業へのプロセスが記述されている」とのことである。

2004年9月13日 中野サンプラザ取得・運営等事業の進捗状況についてを発表

 (株)まちづくり中野21の設立内容について

2004年10月15日 中野サンプラザ取得・運営等事業の進捗状況についてを発表

 9月29日の(株)まちづくり中野21と(独)雇用・能力開発機構との売買契約の締結について報告。

 引き渡し予定日 11月30日

 株式会社まちづくり中野21と売買契約締結後も、定款などをめぐり相次ぐ変更が続く

  1. 出資者の変更に伴い、議決権の割合の変更(11/12)

その2 再契約の2000万円の予算は、いつ確認され、どこから出たか?

 中野区の2004年度当初予算は、こちらで見ることができる。本文の15頁で

新規 中野サンプラザの取得 予算額 2億2096万3千円
 区が出資して株式会社を設立し、雇用・能力開発機構から中野サンプラザを取得して、中野のまちづくりに活用していきます。施設の運営は、民間事業者を募集選定して行います。
会社への出資金     2億円
会社設立委託経費等  2096万3千円

 と、なっている。どこにも、中野サンプラザの取得・運営に関する業務支援委託というものは、出てこない。

当初予算区長査定    1月6日〜
当初予算区長記者会見 2月8日

 上記の段階では、再契約の予定はなかったのか。しかし、こちらのスケジュール表(1月19日)を見れば分かるように、すでに予算編成がすすみ区長査定の段階にはっているときに、スケジュール上は、来年度にずれ込んでいる。契約期間は3月31日であったはずである。予算はどう確保する予定だったのか。その経過について、下記で議論されている。

平成16年3月8日予算特別委員会総務分科会
大内委員 たくさん疑問に思うことがあるんですけれども、まず例えば、そういった2月中に新たにもう1つコンサルティング会社に依頼をして、何か新しい、今度選定が終わった後の作業について、コンサルティング会社に依頼をしなければいけない、した方がいいということが2月中に決まったと。その時点で、金額的にこのぐらいのものがかかるということは、2月の時点でもうわかっていたんですか。
鈴木政策担当課長 もともと民間事業者を決めなきゃいけないという作業がございましたので、それは15年度の中でも積算しておりましたので、大体それについては想定して予算を積算させていただきました。ですから、その部分が新年度に行くということでは、おおむねそのぐらいの額は動くということは、その時点では想定していることでございます。
大内委員 ちょっとわからないんですが、それは120万か幾らの分だけでしょう。じゃなくて、要するに残りの部分のことを言っているので、これで言うと約1,900万ぐらい新規の予算がかかるといったことは、もう当初の時点から実はわかっていたと。ただ、それは新年度予算にかかるから、あえて言わなかったと。要するに、今まで黙っていたわけじゃないだろうけれども、それは最初からもうわかっていたんですか。僕たちは当初の補正で組んだので終わりだと思っていたわけ。でも、そうではなくて、その後に、出資金とかとは別に、またコンサルティングに頼んでこれだけの予算がかかるんですともうわかっていたの。
鈴木政策担当課長 サンプラザ取得、それから引き渡しまでのいろいろスケジュールを検討していく中でも、さまざまなところでの協定の行為というものが出てきてございます。大きな契約でございますので、そういったもの一つひとつ、やはり専門的な見地から支援を受けて、間違いのない手続をしたいということ。それから、会社設立ということもやはり区にとっては経験の余りないことでございますので、それらについても一括して専門的なところから支援を受けて、新会社を設立するということにおいては、当初から予定はしてございました。ただし、具体的な経費の積算というところでは、こういった場では、今までは額をお示しして、御報告の中で触れるということはなかったというふうに思ってございます。
大内委員 では、確認しますけれども、当初から幾らかはわからないけれども、コンサルティングにこの選定作業が終わった時点でまた頼まなければいけないということはわかっていたわけね。それで、お金がかかると。100万で終わるのか、200万で終わるのか、2,000万かかるのか、その時点ではわからなかったと。だから、あえて言わなかったと。あえてとは言わないけれども、その時点でまだ報告していなかったと、そういうことですか。
鈴木政策担当課長 はい。新年度に係るこういった一連の経費の額については、具体的な金額ということでは触れることはなかったというふうに私も思ってございます。

 ということは、2003年10月24日の募集要項で公表されていた委託業務のスケジュールは、いい加減なものだったということなのか?それとも、業者だけには、契約は翌年度にも続き、当初の契約金額が、翌年度にまたがり、予算が2.5倍にふくれあがることが知らされていたのか?奇怪な契約である。

 しかし、下記の議論を見ると、補正予算の段階で、「報告させていただいたつもり」と言っている。

平成16年3月8日予算特別委員会総務分科会
大内委員 だから、これ1社に全部やると。去年のというか、ことしなんだろうけれども、その1月とかの時点ではそういった業務が入っていなかったと。新しい作業を1個ふやしたためにコンサルティングをかけると、この間そういう言い方をされていたと思うんだけれども、もうちょっとわかりやすく言ってもらいたい。わかりやすく言っているのかもしれないんだけれども、こちら側は初めて見る資料なので、もう少し詳しく言ってください。
鈴木政策担当課長 今年度補正で御審議いただきました企画調査の経費といいますのは、中野区がサンプラザをどういうふうな形で取得できるのかという取得の枠組みについて調査を行いまして、その考え方にのっとった方法で事業者を募集して選定する。そこまでが3月末までの経費の中で予定をさせていただきました。ただし、先ほど申し上げました実施方針というのは、当初、民間事業者にこういう考えでどうだろうかというような、1回市場へ投げかけるという作業をやっぱり入れた方がいいというような判断がございまして、2月にそういったワンクッションを入れました。その結果、民間事業者の選定まで期日にはどうしても間に合わないということで、その民間事業者の選定そのものは16年度の事業ということで繰り延べをさせていただいております。16年度は、会社設立等々、それからさまざまな民間事業者との協定、それから雇用能力開発機構も含めまして基本協定等々を結ぶということがございますので、そういった手続、スケジュールに関しては、昨年度から想定していた内容というふうに私どもとしては承知し、また、そういったことを一定の想定のもとで御報告させていただいたつもりでございます。

 上記でいう、「報告させていただいたつもり」というのは、下記のことを示すのだろうか。これが、2003年度は企画調査業務を受託企業が、引き続き年度をまたがって、こんどは第3セクター設立のコンサルタント業務をやることになると、だれもが受け取れる説明なのだろうか。

平成15年10月15日中野区議会総務委員会
鈴木政策担当課長 ・・(略)・・ それからもう一つ、スケジュールを同じように添付させていただいております。とてもあらあらで恐縮でございますけれども、10月から、年度がまたがりまして来年の9月までの時期を設定しました。それで、現在中野区としてはコンサルタントの委託契約ができるかというところで御審議いただいておりますけれども、その後は今申し上げたような内容で専門的な検討を進めてまいりたいと考えております。 ・・(略)・・

 なぜ、だれもがわかるようなすっきりした説明をしないのだろうか。このときに、誰もが分かるように、「2003年度は企画調査業務を受託企業が、引き続き年度をまたがって、こんどは第3セクター設立のコンサルタント業務をやることになる」というと、何か差し障りがあるという理解が、中野区にあったということなのだろうか。本当に、不可解である。

中野区に説明を求めたい、契約後の初期段階で生じた理解しがたいポイント

  1. 補正予算提案当時の説明で、会社設立委託内容について、鈴木政策担当課長が「報告させていただいたつもり」というわけであるから、中野区の責任で、その箇所を具体的に明示する必要がある。
  2. 03年度の取得・運営等に関する企画調査業務受託者募集要項にも、「第3セクターによる取得・運営のスキーム」「第3セクターの内容の検討」と言うことはあるが、年度をまたがって引き続いて契約する説明などない。しかし、鈴木課長が、上記のように言うからには、企画調査業務の受託業者はそのことを承知していたことになる。この矛盾は、中野区でなければ説明できない。中野区は、区民に明らかにしていただきたい。
  3. 03年度の取得・運営等に関する企画調査業務受託者募集要項には、「期間内に確実に企画調査業務を遂行できること」との一項が入っている。契約後2ヶ月足らずで、要綱不履行に至った経過について、「当初、民間事業者にこういう考えでどうだろうかというような、1回市場へ投げかけるという作業をやっぱり入れた方がいいというような判断がございまして、2月にそういったワンクッションを入れました。その結果、民間事業者の選定まで期日にはどうしても間に合わないということで、その民間事業者の選定そのものは16年度の事業ということで繰り延べをさせていただいております」(鈴木政策担当課長)と説明した。結局、中野区が考えた当初の「取得・運営等に関する企画調査業務」そのものが破綻したことになる。そのことの総括(その原因、責任、問題点の所在、今後の対策等)を、この時点でしたのか、説明して頂きたい。そして、このことはさかのぼって、そもそもプロポーザル方式による選定といっても、結局のところ、中野区自身に、計画、枠組みを考える力があったのか、適切な業者選定ができたのかと言う疑問にもなっていく。
  4. 3との関連で、「会社設立ということもやはり区にとっては経験の余りないことでございますので、それらについても一括して専門的なところから支援を受けて、新会社を設立するということにおいては、当初から予定はしてございました」(鈴木政策担当課長)というが、上記の募集に際し、プロポーザル実施にあたっての説明会は実施していない。募集要項の質疑もやっていない。参加企業の提案内容に対するヒアリングは実施していないなど、ないないづくしの方式だった。しかも、募集開始から締め切りまで、7日しかなかった。あの募集要項だけで、どの参加業者も、このような内容まで深読みできたのか、本当に適切な業者選定がされたのかなど、どうしても疑問が残る。

その3 度重なるスケジュール変更

  なぜ、スケジュール変更が続く・・・完成度の高い提案が来る?

1回目の変更

2004年1月19日中野区議会総務委員会
鈴木政策担当課長 それから、2点目のスケジュールの変更ですが、9月の末に最終的に明け渡しをするというようなスケジュール、おしまいについては大きくは変更ございません。むしろ2月、3月に予定をしておりました選定委員会、そういったものが1カ月ぐらいずれるということでございまして、その後の三セクの手続等々についても、その間をちょっと圧縮することによって、全体的なおくれはないというふうに理解しております。また、今回、実施方針を入れたりすることで、実際に要項を公表したときに、かなり完成度の高い提案が来るというふうなこともございますので、全体的におくれがなくできるだろうというふうに考えてございます。

2回目、3回目の変更

2004年2月4日、3月23日中野区議会総務委員会
スケジュール変更に関しては、一切の報告も、質疑もなし(私が見る限りですが、念のために、皆さんも確認してください 
2月4日分3月23日分

いつの変更についてというわけではないが

2004年3月8日 中野区議会総務分科会
鈴木政策担当課長 今年度補正で御審議いただきました企画調査の経費といいますのは、中野区がサンプラザをどういうふうな形で取得できるのかという取得の枠組みについて調査を行いまして、その考え方にのっとった方法で事業者を募集して選定する。そこまでが3月末までの経費の中で予定をさせていただきました。ただし、先ほど申し上げました実施方針というのは、当初、民間事業者にこういう考えでどうだろうかというような、1回市場へ投げかけるという作業をやっぱり入れた方がいいというような判断がございまして、2月にそういったワンクッションを入れました。その結果、民間事業者の選定まで期日にはどうしても間に合わないということで、その民間事業者の選定そのものは16年度の事業ということで繰り延べをさせていただいております。16年度は、会社設立等々、それからさまざまな民間事業者との協定、それから雇用能力開発機構も含めまして基本協定等々を結ぶということがございますので、そういった手続、スケジュールに関しては、昨年度から想定していた内容というふうに私どもとしては承知し、また、そういったことを一定の想定のもとで御報告させていただいたつもりでございます。

 強いて説明らしい説明と言えるものは、上記の程度しか見つけることはできなかった。

  中野区は区民に説明していただきたい

  1. 3回にも渡るスケジュール変更は、非常に短期間の中でも精度の高い調査をしてもらえる」「短期間で、なおかつ優れた調査、分析をしたいというふうに思っておりますので、当然コンサルタントに求めるのはそういった調査力、分析力が一つ高くございます」(03年10月15日)など、中野区は自信ありげに中野サンプラザの取得・運営等に関する企画調査業務受託者募集をプロポーザル方式でやったが、だれが考えた募集要項かは分からないが、結果的にはいかにずさんな募集要項だったかということになってしまう。
  2. では、なぜそんな杜撰な募集要項のもとで、しかも説明会もやらない、募集要項の質疑もやらない、参加企業の提案内容に対するヒアリングもやらないなど、だれが考えた方式か知らないが、極めてずさんなプロポーザル方式によって、業者の選定作業をしたのか。「これで本当に、計画にふさわしい業者選定ができたのか?」という区民の疑問がわき上がるのは当然だ。現に、選定された(株)日建設計だって、選定後に2転、3転したではないか。
  3. 大切な公金を使っているわけだから、それらの原因、責任、問題点の所在、今後の対策等について、どう議論され、結論を出したのか、区民に説明して頂きたい。

その4 スケジュール変更で契約金額はどうなった?

 いきなり、下記に議事録を引用しますが、「その3」で解明したスケジュール変更は、契約金額にも影響するはずです。自治体の会計は、年度単位ですので、新年度にまたがった場合は、2分されることになります。下記をみるとわかるように、「中野サンプラザの取得・運営に関する業務支援委託」は、前年度について150万円減額。新年度に組み入れたのが120万円。したがって新年度の実質予算は2000万余−120万円=1880万円という議論がされています。

2004年3月5日中野区議会総務分科会
大内委員 これはサンプラザの取得で委託経費と出ているんですけども、今までのサンプラザの説明の中で、こういった予算がかかると、要するに今、コンサルティングで幾らか払っていますよね。それ以外にまた新たにこういった委託、これはコンサルタントだと思うんだけども、こういったお金が2,000万円以上のものがかかるといったことは、今までも発言していましたっけ。
鈴木政策担当課長 今回予算計上させていただきましたのは、新会社を設立するための設立準備、いろいろ定款を定めたりというような、新会社設立のための業務支援を受けるという委託経費でございます。それと、もう一つ、今年度補正で御審議いただきました調査委託は、サンプラザの取得の枠組みを決めるための調査ということで、当初は事業者の選定まで入れ込んでおいたんですけれども、この1回、実施方針を出すというようなやり方を一つ入れたことによって、選定の仕事が来年度にスケジュール的には1カ月延びるというような御報告をさせていただきましたので、新会社の設立と、あわせて今年度できない選定の業務、その二つが合わさって、ここに計上させていただいている2,000万円余になってございます。今年度の予算の中から、今年度執行できなかった部分については、契約変更ということで減額しておるところでございます。
大内委員 だから、今までのいろいろ、サンプラザの途中経過報告とかいった中で、こうやって2,000万円以上のお金をかけてまたコンサルティングに頼むと、そういったことは今まで述べていましたっけ。
鈴木政策担当課長 金額を含めて、そういうような発言はしたことがないというふうに思っています。
大内委員 そうしたら、やはりいきなりこうやって出されてきても。サンプラザの取得に関して、そのための説明というんですか、あったわけだから、そのときにある程度の予想がついたんじゃないのかなと。それともそのときは言わなかったのか、わからないけども。いきなりさらに2,000万円以上のお金をかけて委託をこうやってやるという、ちょっとこの場でずっとやっていくと、かなり時間を食っちゃうんですけども、もうちょっと前にお話しにならなきゃいけないし、今回のこの質疑の中で、これは結構重要な問題なんだけども。これ以上言っても仕方ないんだけど。具体的にこういった金額、じゃあ、聞きますけども、詳しく−−簡単にでいいですよ。難しくはないので、簡単に。どういった内訳で、そして、どういった会社に頼むのか。先ほど、仕組みが一つふえた、2,000万円もついちゃったと。当初の考え方じゃなくて、何か仕組みを一つふやしたので、何かちょっとそういうお話があったんだけど、それを2,000万円以上もこんな簡単につけて。これの予算は、室長か、室長のところで決定したわけでしょう、事業部制でいくと。部長というのか、室長、こんな出し方していいのか。判断的に、今までサンプラザはずっと話し合いがあったのに、いきなりこうやって2,000万円ものお金。そんな説明だけで済む問題じゃないと思うんだけども。室長の方の意見を聞きたいんだけども。
金野区長室長 サンプラザの取得について、スケジュール的に現在、9月ごろの引き渡しということを想定して、4月以降に新会社の設立、あるいは譲渡の契約、あるいは協定というようなことをこれまでの経過の中でお示ししてまいりました。そういったことはかなり法律的な手続も入りますので、当初から私どもとしては、区だけではできないと。一定の法律事務所との契約とか、あるいは内容に対するコンサルタントの支援などを受けなければできないということで、ずっと新年度にわたっても、また新たなコンサルタントの支援契約が必要だというふうに思っておりました。また、金額の問題でございますが、新しいプロセスを入れたということは、少し内容的に、今年度やる予定のものが新年度にずれ込んだということでございまして、その分については、今年度の予算を減らして、新年度の方の予算に回す分といいますか、新年度の方の予算を当初の想定よりは少しふやしてあると、そういう処理をしているというものでございます。大体200万円弱ぐらいだと思いますけれど、ちょっと細かい数字はまだ詰めているところです。
鈴木政策担当課長 数字について御報告します。今年度予定しておりましたもので減額したのが、150万円です。新たにその分を今回の中に組み入れたのは、120万円というふうに計算を算出してございます。
大内委員 だから、約1割だよね。それを一生懸命強調されても、約1,880万円は新規の予算ということでしょう。要はそこが問題なので、ことしの120万円がどうのこうの言っているんじゃなくて、とにかく資料も何もなく、こういったことでふえたと。今までもいろいろ資料をいただいているけども、サンプラザ取得に当たっての中で、どこでどう変わったから、これだけふえたんだといったものがなくてこういうものを提示されたって、全然ちょっと意味がわからないし。今までやってきた議論の中で、これだけの予算をまたサンプラザ取得に関してつけるということは、やはりしっかり議論していかなきゃいけないところだと思うんですけども。

 この契約金額に関する質疑は、上記部分しかないと思います。議会では、これ以上、問題にされておりません。

 下記の表は、募集要項で示されたスケジュールと最終のスケジュールです。3回目のスケジュール変更で発表されたものと比較すると、当初計画の赤字部分が次年度に繰り越されたことになると考えられる。

当初のスケジュール(再掲)(スケジュール的には募集要項時の赤字部分が新年度になった)

募集要項のスケジュール

 

3回目(3月23日)のスケジュール変更

1月上旬〜中旬 運営等事業者募集準備     3月25日 募集要項公表
1月下旬 運営等事業者募集開始   3月26日 参加申込受付開始、質問受付開始
2月上旬 情報開示(資産評価に関する施設見学会を含む)   4月 2日 提案書の評価基準公表
2月中旬 質疑応答実施   4月16日 募集に関する質問等受付締切
3月上旬 応募締め切り   4月30日 募集に関する質問等に対する回答通知
3月中旬 第1次審査(書類)   5月14日 提案書受付締切
3月下旬 第2次審査(プレゼンテーション)・協定交渉開始   5月31日 選定結果公表

 その上で、先の3月5日の中野区の考え方について、区議会では上記の質疑で終わっているが、区民の目線でどう見たら良いのだろうか?

 これまで調べてきた事実経過を整理すると下記の通りになる。

  1. 「中野サンプラザの取得・運営に関する業務支援委託」の当初契約金額1365万円(03/11/14契約)
  2. 当初契約金額=13,650,000円を変更後契約金額=12,075,357円にする(04/02/02)
  3. 会社設立委託経費等  2096万3千円」(当初予算区長記者会見 2月8日)
  4. 「(業務支援委託は)前年度150万円減額。新年度120万円組み入れ」「約1,880万円が、調整後の新規の予算」(04/3/5の議会議論で確認)
  5. 3回目のスケジュール変更(3月23日)

 最初に、契約金額の根拠として区が説明したのは、こちらのその2の「予定価格は?」である。そこで、上記で整理した5点から、スケジュール変更に伴う契約金額の問題として、区民のだれもが徹底糾明を求めたい点として、以下の3点が出てくるのではないだろうか。

  1. スケジュールの大半が新年度にずれ込んでいるのに、「(業務支援委託は)前年度150万円(全体の11%)減額。新年度120万円組み入れ」とは、どういうことか?
  2. 2004年3月5日の金野区長室長の理屈から言えば、スケジュールは最終的には3月23日にも変更がされているわけだから、その後も契約金額の変更になるはずだ。しかし、2月8日に発表された当初予算は変更していない。それ以前に確定しているということは、どういうことか?
  3. そして、玉突き式に2004年度の会社設立委託経費等  2096万3千円」の算定根拠も、崩れる。どういうことか?

検証3 2004年度の計画

その1 契約金額に見る異常さ

 2004年度の契約は、「中野サンプラザの取得・運営に関する業務支援委託」と言う件名で、日建設計と特命随意契約で行なわれた。 

 見積もりは、予算が決まる以前の3月22日におこなわれた。中野区の予定価格は、消費税込みで、20,832,000円(消費税抜き=19,840,000円)にたいして、日建設計の見積書は、消費税抜き=19,900,000円だった。わずかに高く、2回目の見積もりとなり、2回目に19,500,000円として、OKとなった。

 今回についても契約金額/予定価格を計算したが、19,500,000/19,900,000=98.0%である。

 こちらについても、当初予算で発表された「会社設立委託経費等  2096万3千円」は、公表されているので、このような総額見積もり方式では、見積もりを合わせるのは極めて用意である。

 なぜ、(株)日建設計との随意契約か?中野区は、区議会で予算審議が、3月5日、8日、9日と総務分科会おこなわれてる最中の、3月5日に、その「指定理由書」ができている。3月5日、8日には、前年の補正予算の時に、次年度の契約も連続して行なわれるとの説明がされていたかどうか、次年度の契約がどういうものかの議論が行なわれた最中だった。例によって、その「指定理由書」には、日建設計が如何に優れた会社かが沢山書かれている。


警大跡地に移転する予定の公共施設は?

中野区は、2004年12月28日〜2005年2月28日づけで、日本工営(株)に「公共公益施設整備手法調査検討委託」を、約300万円で契約した。

その委託は、

  1. 学校・庁舎等の公共施設整備手法を検討し、中野駅周辺地区のまちづくりに資する(助けになる。役に立つ)もの。
  2. 警大等移転跡地の一部及び学校、区庁舎等の公共公益施設が集積する区域とする。
  3. 中野駅周辺まちづくり計画と整合した区所有地等における公共公益施設整備に関して、PFIを含む公民連携による建設手法を、制度、法令、資金等の面から検討し、可能性ある手法について実現性の検証をおこなう。

となっている。土地自体は、区が購入して、建設、管理、運営は民間にゆだねることも考えているようだ。どこまでも、民間づくし?

その1 この事業は当初予算のどれに相当するものでしょうか?

2004年度の当初予算として区民に明らかにされているものは、こちらにあります。

その24頁に「中野駅周辺まちづくり計画策定」の予算概要が説明されています。抽出すると以下のようになっています。

中野駅周辺まちづくり計画策定 予算額 3500万円
 中野駅周辺まちづくり計画に基づき、警察大学校跡地等地区や都住宅供給公社住宅を含む中野二丁目地区のまちづくりを推進するため、各地区の地区計画案の作成などを行います。

・事業内容
 警察大学校跡地等地区 地区計画等都市計画案作成
                土地区画整理事業都市計画案作成
                事業計画案作成準備
                中野区画街路1・2号線基本設計等
中野二丁目地区      地区計画案作成
                交通量調査
中野五丁目地区等     事業化計画案作成

ちなみに、「中野駅周辺まちづくり計画作成等支援業務委託」は、約1200万円で契約。

 この事業は、この当初予算概要のどれに相当するものでしょうか。議会でも、現在まで(6/2)HPで公表されている議事録を見る限り、この「公共公益施設整備手法調査検討委託」が質疑も報告もされている経過はないのではないか?

その2 区民に明らかにされていない前提条件

 この調査委託の計画対象地を示す図面は「第1次再開発促進区(予定)」と「第2次再開発促進区(予定)」と「計画対象地」と3分類されている。2005年5月9日発表の「計画」の地図(本文表示の28頁を開ける)で説明すると、中央中学校を部分を含む「公共」とした部分が「計画対象地」とされている。ちなみに、「第1次再開発促進区(予定)」は「計画」でいう再開発促進区で、「第2次再開発促進区(予定)」は、ブルンネンなどがある北東角の再開発促進区からはずれた部分である。

 「計画」28ページ図の右隅の但し書きで、再開発促進区想定区域(当初)としている意味は、第2次再開発促進区が予定されているということらしい。本文中には何の説明もないが、区民にわざわざわかりにくくするという念の入れようなのか。

 この図面は、裏図面ともいうものだろうか。公金をつかって調査委託する企業には、公然と使用されてるにもかかわらず。

 (注)再開発促進区とは、こちらを参照(国土交通省)。こちらは東京都のHPです。

その3 施設計画は?

 施設は、区役所庁舎、統合中学校、清掃車庫。整備手順は、F字道路に並行して財務省の土地を購入し、そこに統合中学校を整備。中央中学校を撤去した跡地に新庁舎と清掃車庫を整備。(体育館は、現在の敷地で建替え。・・本計画外) 図面を参照

 ここでは、第1章で、用地の取得費用、施設整備費用、工期、維持管理計画(PFIで設定)、財源算定もされている。第2章では、公民連携の事業手法の検討として、4つのケースを検討し、評価結果として2つのケースを抽出。そして第3章で、その2つのケースについて、その事業性を検討し、遊休地の売却等で土地購入資金を捻出し、施設整備を民間資金を活用するPFIで進める方式が好ましいとしている。ただし、遊休地の売却等による資金調達が困難な場合は、初期の資金調達の負担が少ない、現庁舎の流動化と施設整備をPFIですることとなるとしている。

その4 入札参加状況

「公共公益施設整備手法調査検討委託」は、競争入札で行なわれました。

入札日 2004年12月27日 10時20分 中野区役所1F特別会議室

契約価格 2,940,000
比較価格 2,800,000(契約価格の消費税を含まない額)

企業名

入札金額

日本技術開発(株) 東京支社  5,860,000円
(株)三菱総合研究所  4,900,000円
(株)野村総合研究所 現説不参(仕様書を取りに来なかった)
日本工営(株)  2,800,000円(落札)
パシフィックコンサルタンツ(株)  2200,000円 失格

その5 落札価格は予定価格の74.9%

 「中野駅周辺まちづくり計画」関連では、珍しくこの事業は競争入札でおこなった。中野区が提出した資料によると、この「公共公益施設整備手法調査検討委託」の支払い予定額は、消費税込みで、3.925,950円である。

 「公共公益施設整備手法調査検討委託」は予定価格を公表していないということであるが、「中野区周辺まちづくり計画」の他の調査委託契約では、ほとんどが支払い予定額が予定価格になっているので、

  落札価格/予定価格=74.9%である。

 ちなみに、パシフィックコンサルタンツは、2,200,000/3,739,000=58.8%であったため、最低制限価格(これ以上低い価格で契約した場合、適正な品質が確保できない恐れがある)を下回ったため、失格となった。

 かたや1千万円を超える事業が随意契約で、契約価格は予定価格の98〜99% でありながら、500万円にならない事業が競争入札で契約価格が75%という実態は、区民としては理解しがたい。


駅前広場は?

中野区は、2004年12月17日〜2005年3月11日づけで、ジェイアール東日本コンサルタンツ(株)に、「交通結節機能等調査検討委託」を約500万円で随意契約した。

その委託は、

  1. 駅基盤施設整備方針作成支援(関連計画を考慮し中野駅を中心とする一体の交通基盤の将来像を明らかにする)
  2. 駅及び南北駅前広場等の将来像作成支援(駅前広場計画の検討、駐車駐輪場計画の検討、駅機能の検討、駅将来像作成支援)

駅舎の改修問題、駅前整備を考えると、JRの関連会社に随意契約することには疑問もある?

2004年3月30日 第4回中野駅周辺まちづくり調査検討委員会議事録
事務局 今お話がありましたように、警察大学校の跡地につきましては、あくまでも開発者負担でやっていきましょうよということでお話をさせていただきまして、用地費、工事費等もすべて含めての話でございます。ただし、この駅の周辺についてどのような形で整備して、お金をどうするのかということにつきましては、今後の検討課題になるのではないかということでございます。
 そういった中で、私どもで一つ御提案をさせていただいていたのが、この西側の広場は約1.5haというものがございます。かなり広いという印象もあるわけでございます。ここにはバスターミナルや自転車駐車場、あるいは今は自動車駐車場も都市計画決定がされているというようなこともございます。
 そういうところから、例えば立体的な都市計画というようなことができないかと。検討してもいいのではないか。例えばそこの部分にそういうような立体的なものができれば、一部につきましては床というようなこともできるのはないかな。そうすると、そういうようなものの成果の一部を活用して、デッキでございますとか、そういうようなものの整備ということも果たしてできるのではないかなという形で、この全体の土地利用の構想の中にも、49番の図面でございますが、駅のところで星印という形で表現をさせていただいているのは、そんな思いがございます。

2004年6月21日 第2回中野駅周辺まちづくり区民検討会 議事要旨
委員 駅周辺開発にとってJR駅ビル整備等は、重要な問題である。JRに対しより積極的な対応が必要なのではないか。
委員 私的に新宿駅長に話を伺ったところ、駅舎建替え問題はJR本社の範疇ではないようである。当の中野駅長と調整の後、的確な部署へ区長が対応することが良いとおもう。
委員 北口広場整備で、350億という予算が必要との話があったが、どのような整備を前提としているのか。
事務局 地下1階、地上1階程度の駐車場と広場施設を想定していた。
委員 JRが駅前整備にあたり、既に応分の負担をしたというがそれはどういうことか。
事務局 旧国鉄の時代に駅前広場を整備するにあたり、鉄道側と道路側の整備の負担割合について、当時運輸省との協定があった。この中で道路が6割、鉄道が4割ということであったと記憶している。
委員 国の補助率が2分の1、3分の1とあるが、残りは誰が負担するのか。今回の計画に五差路の整備計画も入っているのか。また、開発者負担において、相手に依存する内容では困るので、原則を明確にする必要があるのではないか。
事務局 区が整備するものついては、事業費から補助金を引いた残りは区の負担である。五差路については都で今後12年間に事業化すると聞いており、駅周辺まちづくりの中でも現実的なものと考えている。単なる拡幅ではなく、まちづくりの観点から共同化なども考えて行きたい。開発者負担は、受益者負担の観点から応分の負担を開発者に求めるものであるが、跡地、駅については、この原則を十分踏まえ対応して行きたい。
委員 駅の利用者も受益者に当たるのか。JRとの交渉のやり方も区が負担するもの、しないものとをはっきりする必要があるのではないか。
事務局 全てが開発者負担というわけではないが、区の財政を考えると、何か他の手法、例えば立体都市計画制度なども手法として検討し、高度利用のメリットをまちづくりに活用して行きたい。JRに関しては具体的交渉段階ではないが、進捗状況等について区民検討会で話をしていきたい。

  1. 中野駅及び駅周辺整備構想検討会について(2005年2月16日区議会報告)
  2. 中野駅及び駅周辺整備構想検討会の検討状況について(2005年3月22日区議会報告)
  3. 中野駅及び駅周辺整備構想検討会の検討状況について(2005年3月30日区議会報告)
  4. 中野駅及び駅周辺整備の検討状況について(2005年4月11日区議会報告)

 この「調査検討委託」も上記の「公共公益施設整備手法調査検討委託」同様に、当初予算との関係でどう説明されるものでしょうか?こちらは、予算との関係はともかくとして、結果は議会で上記のように報告されている。

その1 増加交通量の推計の根拠となる警大跡地の開発(委託調査で想定されたもの)の算定根拠は?

  将来床面積(ha) 発生集中量(人・T.E)
住宅

9

16,200

業務・商業

2

10,070

区役所

2.6

 
大学

11

20,000

病院

3.6

3,240

「将来床面積はすべて想定である」との但し書き有り。

 こうした、将来床面積、発生集中量が、一定の根拠のもとに出されたのは当然である。しかし、「中野駅周辺まちづくり計画」のどこに書かれているのだろうか。しかも、この調査委託は、2004年12月17日〜2005年3月11日でおこなわれ、中野区として発表したものである。「将来床面積はすべて想定である」とはいえ、その根拠はどうやれば導き出せるのか。おなじ中野区が、一方では具体的な資料をつかった交通量を想定し、一方区民の間で激しい議論のある「中野駅周辺まちづくり計画」では、中野区がまったく明らかにしてこなかった。

 区民にはっきり示してほしい。一体だれのもとで、「中野駅周辺まちづくり計画」が進められているのか?区民の不在も、はなはだしい?

 そして、この「想定」を見ると、「従前の計画を引きずってうまくいくのか?」で検証した「計画」の矛盾がなるほどと思い出すのは、わたしだけだろうか。

その2 JRとの費用負担、土地利用をめぐって毅然とした対応が必要な計画に、JR関連会社に随意契約で委託?

 この委託調査のほんの一部が、2005年4月11日の区議会=中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会で報告された。中野駅及び駅周辺整備の検討状況についてである。

 このときに「平成16年12月に、専門コンサルタントに調査検討を委託」と報告しているが、委託調査会社名を報告できなかった。それは、JRとの費用負担、土地利用をめぐって毅然とした対応が求められている計画に、わざわざJR関連会社に随意契約で委託したということには、担当としても後ろめたさがあるからなのだろうか。

 この日に提出された委員会資料では、「平成16年12月に、専門コンサルタントに調査検討を委託するとともに、JR東日本をはじめとして国土交通省、東京地下鉄(株)、東京都、及び中野区を交えた検討会を開催し、整備の方向性を整理した」と書かれている。ここで報告された、その現状の「交通結節機能の問題・課題」、「交通結節機能の整備方針」、「交通結節機能の配置方針」、「中野駅周辺まちづくり計画案への反映」、「今後の課題」など、どこまでがJR関連会社の委託調査の結果で、どういう検討を加えて報告文書とされたのだろうか。

 なぜなら、この「報告書」の原文には、「平成16年12月に、専門コンサルタントに調査検討を委託するとともに、JR東日本をはじめとして国土交通省、東京地下鉄(株)、東京都、及び中野区を交えた検討会を開催し、整備の方向性を整理した」など、一言も書かれていない。それでいて、この委託仕様書には、「取りまとめ業務」という項目で、「立案した計画案を将来像として取りまとめる」「関連事業者等との調整会議を運営し、会議資料を作成する」となっている。報告書は20部納品されていることになっている。ところが、委員会資料で書かれている、2回の検討会の出席メンバーに調査委託会社のメンバーは入っていない。

 また、「JR東日本をはじめとして国土交通省、東京地下鉄(株)、東京都、及び中野区を交えた検討会を開催し、整備の方向性を整理」というなら、なぜその委託調査の費用を、中野区が全面的に負担する必要があるのか。なぜ、割り勘でやろうとしなかったのか?財政難というなら、区民の税金を、大盤振る舞いするのはやめてほしい。

 そして、さらに驚くのは、区民の公金を500万円もつかった調査の報告が上記のようにされたにもかかわらず、区議会では、その内容について質疑は一切されていないということである。区民が知ったら、どう思うだろうか?

その3 仕様書通りの仕事か?

 その2で解明した点を、さらに検証をすすめた。

 この調査は、中野区が委託した調査である。その仕様書には、「委託内容」の一部に

○とりまとめ業務
 1.立案した計画案の将来像として取りまとめる。
 2.関連事業業者との調整会議を運営し、会議資料を作成する

 という項目がある。にもかかわらず、

  1. 委員会資料で書かれている、2回の検討会の出席メンバーに調査委託会社のメンバーは入っていない。
  2. 中野区の手元には2005年2月8日、3月10日の議事録がない。会議のテーマを記入したものがあるだけだ。それには、出席メンバーさえも記録されていないという、大変おそまつな記録である。

 500万円もかけながら、おどろくべき事態である。そのくせ、区議会の関係委員会には「検討会を開催し、整備の方向性を整理した」と報告している。実際のところ、検討会にJR東日本コンサルタンツが作成し、できあがった「報告書」を報告しただけ、というのが真実ではなかろうか。JR東日本コンサルタンツとの契約期間は、2004年12月17日〜2005年3月11日である。たとえば、3月10日の検討会の内容をまとめて、成果品として納品することなど不可能であるからである。

 ちなみに、この成果品は20部、中野区に納品されることになっているが、「庁舎内に5部しかない」との関係者の話もあった。区民の税金でつくったものが、区政資料室にも置かれることなく、JR東日本、国土交通省、東京地下鉄(株)、東京都などに納品されているということがありはしないか、などと心配してしまう。

 そして、発注元の中野区も、会議の内容を記録したものがないわけであるから、これで、どうして、「検討会を開催して、整備の方向を整理した」と言えるのか、大変不思議なことだ。区民としては、あきれるばかりだ。これでは、「報告書」は、ただしく会議の内容が反映しているのかチェックしようがないではないか。もっとも、チェックするつもりも、なかったかも知れないが。

 「中野区の主体性もあったものではない。JR関連会社のJR東日本コンサルタンツのまとめた『報告書』に振り回されて、駅前の施設整備開発が行なわれるのではないか」との区民の心配がおきたとしても、当然である。

その4 契約価格はどうなっているか・・・予定価格の93.9%

 この調査委託が随意契約で行なわれたことは既に報告済みである。

 では、契約金額はどうだったか。

 予定価格は、5,324,000円(消費税含まず)
 JR東日本コンサルタンツの1回目に、5,000,000円の見積もりをして採用された。
予定価格の93.9%である。

その5 なぜJR100%出資の会社に委託したのか

 その理由は、「指定理由書」に書かれている。「指定の根拠」を要約すると

  1. 中野駅の機能や駅構内を貫通する南北自由通路、駅舎の将来像及び南北の駅前広場の姿等を、取りまとめる。
  2. JR東日本の内部事情や将来計画の把握と関係者の調整ができること
  3. 鉄道事業、駅街一体の整備事業に関連する業務の経験とノウハウが豊富
  4. JRとの連絡調整等おこなえる必要がある

さらに「他の業者では不都合な理由」には

  1. JR東日本との調整が困難
  2. JRの内部計画等の把握が困難
  3. JR東日本の持つ管理用資料など閲覧が必要

 区民の目で上記の内容を見れば、「JRに都合のよい調査結果を簡易にまとめるには間違いのない会社である」ということが書いてあることはわかる。これで、中野区が、区民の利益を第1に考え、JR東日本に言うべき事は言うという視点をもち、主体性を発揮した報告書になったと言えるのか。区民としては、心配・不安が絶えないと言える。

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