開発者は周辺住民の環境に十分配慮をしていただきたい
警察大学校跡地の開発は、2009年6月に主な都市計画手続きは完了し、建築の段階へ入ろうとしています。
警察大学校の跡地14haをめぐり如何にいろんな問題が起きているかは、このHPで事実を蓄積している通りです。それらの問題を起こしてきた根底にいったい何があるのでしょうか。
土地所有者の財務省は、開発事業者に、この土地を如何に高く買ってもらうかという立場で一貫してきました。都市計画手続きを進める中野区と東京都は、いかに容積率を増やすかなどというサービスで、開発事業者をどう誘導するかに腐心してきました。
その一方で、行政側は住民がのぞむまちづくりへの要求については、極めて冷淡に対応してきました。
主な事例では、従来の200%の容積率は最大560%にまでボーナスがつきました。中野区は、そのために長年にわたって多額の税金を投入して調査委託をすすめてきました。多額の税金を投入して都市計画の企画提案書をつくり、さまざまな規制をクリアさせてきました。住民が必要な情報を求めた際には、「事業の適正な執行に支障を及ぼす」からと情報隠しをしてきました。防災緑地などを中心にしたまちづくりをのぞむ住民から、開発業者の利益を守るための防波堤として、様々なサービスまでしてきました。当初、税金を投入しないという都市基盤整備の方針も、税金投入に大転換しました。中野区は、開発者から駅前開発のための開発協力金をもらう約束までしています。
これからも長く住み続けていく住民としては、今後、行政と開発事業者が一体となった大規模開発何でもあり型の旧態然としたまちづくりを許さず、みどり、環境、ルールを重視した21世紀をめざすまちづくりをすすめさせるため、ひきつづき今後の行方をしっかりと注視していきたいと思います。皆様からの情報提供の協力など、ご協力も、よろしくお願いします。
既存住宅地への影響配慮は従前からの重要な課題
「中野駅周辺まちづくりガイドライン2007」遵守・・・これまでの確認経過
@周辺住宅地への環境配慮は当然のこと
A「周辺環境への配慮」・・・・開発者は土地購入時の前提条件を守りなさい
B開発者は、計画案の段階で住民との話し合いを持つべきだ
東京都に対し、都市計画手続きの凍結することなどを要請・・・2008年11月27日
財務省、2大学へ住民団体が開発計画の凍結を要請・・・2009年1月6日
中野区が「高度地区の廃止」など都市計画変更手続きに
将来に禍根を残す中央防災公園の環境問題、避難場所としての機能
詳細な図面もなく都市計画手続き
2009年6月、都市計画決定
杉並区高円寺の住民団体が2大学へ要請書提出
明治大学、帝京平成大学、東京建物の設計等契約先
警察大跡地内の工事はじまる(2009年6月)
東京建物の建築計画発表・・・敷地面積の約6.3倍の床面積のオフィス棟等
近隣住民が、東京建物の工事着工にたいし異議申し立て
東京建物の建築許可申請にたいする公聴会を開催
周辺住民へは誠実に対応してほしい
1.一片のビラだけで跡地内の整備工事開始
2.2つの大学へ公開質問状
3.大学からの回答
4.土地購入計画は当初予算、事業計画書になかった・・・・明治大学の2007年度予算書と2007度決算書の比較
5.総収入には学生納付金が62%、国の補助金47億円・・・その中から駅前開発に寄付
6.中野区の寄付金要請に、明治大学と帝京平成大学は「協力」と表明
7.明治大学の2007年度予算書と2007度決算書の比較
8.明治大学の2009年度事業計画、予算より
9.23区自治体と大学の避難場所としての協力例
右図は、2004年に杉並区が中野区にたいして、開発計画への6項目の具体的な要望をしたものです。
それは、周辺住宅地への環境に十分に配慮することです。そのほか、防災公園の設置とその十分な面積の確保などです。
とりわけ隣接住宅地の環境への配慮は、「静かな住宅地」あることを示して、「緩衝帯の設置」「予想される影響について環境アセス以外にも事前の調査を行い、悪影響を及ぼす場合は計画を見直すことも含めて検討し、全体として住環境保護の視点に立った計画」にするよう要望しています。杉並区側への影響を配慮することは、このように従前からの切実な要望になっていました。
それに対する、中野区の回答が、下図のものです。
「隣接する地区への住環境に配慮した土地利用計画を策定」するとしました。
そしてできあがったものが、2005年5月の「中野駅周辺まちづくり計画」です。それは、十分といえるものではありませんが、問題はその十分とは言えない計画でさえも、その後、開発者への影響に重きを置き、勝手に変更していることです。
そして、実際の都市計画決定手続き、土地の売却手続きに進んでいきます。
「中野駅周辺まちづくりガイドライン2007」遵守・・・開発者として当然
その後、私たちは、繰り返し東京都などにも要請を繰り返しおこなってきました。そして、様々な攻防があるわけですが、「周辺環境への配慮」については、十分とはとても言えませんが、それでも下記のように具体化されていきました。
2006年4月 中野区がガイドライン策定業務をコンサルに委託することを起案
06年6月5日付「日刊建設工業新聞」が、警察大跡地の地区計画企画提案書等の策定業務を民間コンサル会社に委託したことを報道しました。その他、「地区計画には、容積率緩和のほか、各街区の緑化率や、開発規模、建物の壁面後退、景観への配慮などを盛り込む見通し。地区計画では対応できない詳細なルールについては街づくりガイドラインで定める」と報道しました。
この契約について中野区は、06年4月に地区計画企画提案書、「ガイドライン」等の策定業務について、民間コンサルに委託することを起案をしました。
2006年6月22日住民説明会では「ガイドラインで規制する」(担当参事)
財務省が土地処分方針を決定した後の2006年6月22日、中野区が都市処分結果についての住民説明会をおこなわないため、杉並区住民が中野区のまちづくり担当参事等をよんで、警察大跡地等の開発にかかわる住民説明会を開催させました。
そのときに初めて中野区から住民にたいして、「まちづくりガイドライン」を策定し、都市計画とともに「ガイドライン」で、まちづくりを規制、誘導していくことを明らかにしました。
その後、2006年9月の住民説明会でも、同様の趣旨を説明しています。
2006年10月、地区計画手続きで東京都と確認
2007年4月に都市計画決定できるように、警大跡地について地区計画を定める手続きをすすめる際に、中野区が東京都に提出した「地区計画企画提案書」(06年10月 )では、右図のようにガイドラインの運用について、開発協議会をつくって「実行する」こと、財務省が土地購入者に「十分理解を得る」ことなどが、計画されており、東京都が確認していることがわかります。
この「地区計画企画提案書」は、財務省も合意して提出されました。
「ガイドラインの遵守」「周辺環境への配慮等」・・・・財務省が売却時に示した開発条件
警大跡地の財務省土地売却手続きは、2007年5月末に大学、6月27日に民間の入札行われました。
この時、東京都と確認したように、ここの土地を購入した場合に、開発者にはどのような条件、規制がかかっているかを、「入札案内書」のなかで「開発条件」という章をもうけ、4頁にわたって詳細に書かれたものが公表されました。
そこには、右上図のように「地区計画の遵守」、「『中野駅周辺まちづくりガイドライン2007』(以下、「ガイドライン」)の遵守」、「周辺環境への配慮等」など、全部で7項目が例示されています。
「ガイドラインの遵守」を開発方針として協定した開発協議会が発足・・・2007年10月
土地売却後、新たな開発者が決まり、その開発者らと中野区で構成される開発協議会が、2007年10月に設置されました。2007年10月15日には、その協議会の「開発業者との開発に関する基本協定書」「開発協議会規約」が、各開発者に発送されています。
この基本協定書には、右図にありますように、今後の開発に向けての基本的な事項として、第4条「開発の基本方針」で「『中野駅周辺まちづくりガイドライン2007』を基本とし」と規定しています。
開発協議会のメンバーには事業推進コーディネーター=(独)都市再生機構が置かれました。
この開発協議会は、@建築マスタープランの作成、A開発モデルの確定、B都市計画・建築計画の推進とまちの管理運営などを役割として、すすめられていきます。
ガイドライン・・・・「遵守を強力に指導していく」(秋元参事)・・・2007年10月
2007年10月に立ち上げられた上記の開発協議会ですが、大きな問題点は非公開で運営されることです。
そこで、発足にあたっての中野区議会で議論を様子を見ていただきたいと思います。ある議員が「開発協議会が非公開では、まちづくりが本当に公平な目で見た運営がされていくのか危惧される」という趣旨の質問しました。それにたいして、担当の秋元参事の答弁は、「都市計画を入念に定めた」、かつ「中野駅周辺まちづくりガイドライン2007」は、「まちづくりのルール」を定めたもの、「その遵守について強力に指導」、「(開発者は)十分承知で土地の取得に臨んだ」、「(従わない)そういう非紳士的なことはまず起こりえない」などという、説明をしています。
また、「自分たちがコントロールして全体の調整をはかる」、ガイドラインの修正への危惧にたいしても「上の環境を目指すための修正はあっても下方修正には応じられない」とも説明しています。
ここまで、「ガイドライン」の位置づけがされて、開発の具体化が進んでいきます。
2007年10月17日 建設委員会
秋元拠点まちづくり担当参事 この警察大学校等跡地の都市計画、これをやはり入念に定めた。それから、まちづくりガイドライン、これも環境等に配慮しながら、景観等をしんしゃくしながら、そういったまちづくりのルールを定めているわけであります。この地区計画の内容、それからガイドラインの内容、こういったものは当然守っていただくということになるわけでございまして、その限りにおいては十分周辺に配慮した計画が前提となっているということになるわけでございます。したがいまして、その遵守について我々も当然強力に指導していくわけでございますが、それに従わないというようなことがあった場合には、またいろいろ問題も出てくるかと思いますが、当然事業者の方々はそういうことを十分承知をしながら、今回の土地の取得に臨んでいるわけでございまして、そういう非紳士的なことはまず起こり得ない。そういう前提に立って我々は調整をしていくということでございます。したがいまして、こういった一区域の開発に対して議会が関与、あるいは議員の方が関与していくということは想定の範囲を超えているわけでございまして、このまちづくりのルールに沿って皆さんが開発を進めていく。それを私どもがコントロールをしながら全体の調整を図っていく。そういったようなシステムで考えていきたいというふうに思っているものでございます。
秋元拠点まちづくり担当参事 このガイドライン、私どもは算定というか、レベルとしてはもっと上があるんだろう。開発協議会の中でさらにもっと上の環境を目指すとか、そういったものがあれば当然修正はしていくつもりです。ただ,下方修正、これについては応じられないということでございます。
A「周辺環境への配慮」・・・・開発者は土地購入時の前提条件を守りなさい
上記では、「周辺環境への配慮」の動きをみてきましたが、様々な攻防のもう一方として、2005年5月に確定した「中野駅周辺まちづくり計画」の変質などの動きが起きてきます。
区画道路が16mから12mに、こっそり縮小
上記で見た06年10月の「地区計画企画提案書」では、2005年5月にできあがった「中野駅周辺まちづくり計画」が、何の手続きも経ずに中野区の手によって改変されていきます。
主に、周辺住宅地との環境配慮という面から、その点を見ていきます。
右図は、2005年5月に決定した「中野駅周辺まちづくり計画」で示された杉並区と警大跡地の間の道路の断面図です。この道路は、16m幅になっていました。
そこから、さらに緑の緩衝帯と壁面後退をして、大学が建つ計画になっていました。
ところが、現在すすんでいる計画は、この道路が12m幅に縮小しています。
いつの時点で縮小したかというと、跡地の処分が決まり、中野区がセントラルコンサルタントへ委託して作成した「中野4丁目地区地区計画企画提案書」(2006年10月)で、区画道路1号の幅を12mに縮小してしまっています。
右下図がその図面です。
この上下の図面を比較すると分かりますが、自動車交通部分からの問題ではありません。歩行通路を変更していることがわかります。図面を見ると分かりますが、緑の植栽が下図では削られています。
しかし、「中野駅周辺まちづくり計画」の23頁では、区画道路1・2号について、「可能な限り緑陰の豊かなものにする」と記述しています。
まったく、計画を無視したものに変質しています。どうして、こんな勝手な変更をしたのでしょうか。
この道路は、開発者から提供される土地を使って作られることになっています。従って、提供される土地を縮小することは、開発者の負担を減らすことになります。区民合意でつくられた計画でも、開発者にとってマイナスになることがわかると、プラスになるように簡単に変更されてしまうというのは、いかがなものでしょうか。
税金をかけて委託調査を行い、開発者への負担を削り、周辺住宅地の環境を悪化させる計画をこっそり策定したわけです。当時、この地区計画企画提案書は、情報開示請求をしても区民には公開されませんでした。2007年4月の都市計画決定後に初めて公開されることになりました。
このように、区民へのパブリックコメントまで経て策定された計画、それを中野区は区民参加で策定した計画と言いますが、それさえも開発者に都合が悪いとなれば簡単にコンサルへの調査委託で変更してしまうということです。
この開発計画は、区民参加でも何でもないことが分かります。
ガイドラインが示す環境への配慮は必要
杉並区と大学の間には緩衝帯型オープンスペース
「中野駅周辺まちづくりガイドライン2007」などでの図示もう一つ、既存住宅への環境配慮するために考えられたのが、杉並区と警大跡地との間に、緑の緩衝帯をもうけるというものです。当初からの杉並区も強い要望でもありました。これは、どうなっているでしょうか。
上記にでてくる地区計画企画提案書でも、右図の用に例示されています。わざわざ、2カ所について例示して、それも「沿道型オープンスペース」「緩衝帯型オープンスペース」などとの区別までして、杉並区との境界部分については、「緩衝帯型オープンスペース」としています。
この考え方は、2007年3月に策定された「中野駅周辺まちづくりガイドライン2007」にも、そのまま継承されました。
そして、このガイドラインの遵守は、財務省の売却条件の際に提示された「開発条件」で、遵守事項にもなっています。
ところが、2008年8月29日の住民説明会では、中野区の担当課長が、これは「4mの壁面線を指定して、壁面線の後退部分について緑化するというもの」「模式図にすぎない」と、きわめて恣意的な解釈をして、開発者に譲歩する=杉並住民の住環境を軽視した考え方を示しました。
壁面後退にすぎないならば、わざわざ、右上図のように特記する必要はありません。通常の壁面後退とは異なるからこそ、特記したわけです。
さらに、「ガイドライン」の43頁では、右のように「周辺との連続性に配慮したオープンスペースの形成」という項目までつくって、「適切なオープンスペースを設ける」必要性を説明しています。
もともと、前項に書きましたように、この道路は16m道路で「可能な限り緑陰の豊かなものにする」とされた道路です。
したがって、上記の課長の言い分は成り立ちません。
住民団体が各大学へ提出した質問状では、「中野区の指導等を遵守する」と言っているわけですから、中野区が「ガイドライン」遵守の原則的な対応すれば、簡単に解決します。
開発者にも、土地購入時の前提条件として、緑の緩衝帯をしっかり確保していただかなければなりません。
右図は、2008年9月に大学から出された建築計画図ですが、緑の緩衝帯は十分に確保されておりません。とりわけ、帝京平成大学の部分は問題です。
このような計画が、上記で示したように、開発者が遵守すべき「ガイドライン」に逸脱したものであることは、だれが見てもあきらかです。
しかも、建物も最高部が55mにもなるわけですから、景観への配慮から見ても、再検討が必要なのは当然のことです。
たとえば、「ガイドライン」では、沿道と建物の高さの考え方について示しています。そこでは、「街路幅員/建物高さ=1〜2程度の空間が目安」としています。
だとするならば、区画道路12mと壁面後退4mとすれば、建物の高さは、最高でも16m程度と考えなければなりません。
だいたい、高円寺北1丁目は、高さ制限10mの第1種低層住宅地であるわけですから、そこの隣地に60m〜70m級の建物を建てようとする大学側の考え方はいかがなものでしょうか。ましてや、緩衝帯ももうけずに、ということは、いったいどういう理屈で正当化しようというのでしょうか。
高さ制限10m地区の隣地への高層建築を規制するスカイラインの考え方
高円寺北1丁目は高さ制限10mの第1種低層住宅地で、大変閑静な住宅街です。
「ガイドライン」では、そうした点を考慮して、「スカイライン形成の配慮」という項で、右図のような考え方をしめし、「周辺環境への配慮」としました。
現在発表されている大学の建築計画では、そのすぐ隣に高さ70m〜60m級の建物が建つことになります。明治大学が70m、平成帝京大学が55mです。
2008年10月22日の住民説明会で示された帝京平成大学、明治大学の建築計画として配布された図面を、上図と同一方向から見ると、それぞれの高さは、右図のようになっており、「ガイドライン」で規制した高円寺側へのスカイラインが形成されておりません。
建物の高さでも、大学側の建築計画の考え方は、「ガイドライン」が具体的に示している周辺住宅地への環境への配慮の考え方について、遵守する立場ではありません。
風環境に関する事業者と中野区の無責任な対応
開発業者と中野区は、2007年10月に当該地の開発にかんする協定を結んでいます。その協定の第6条2項には、風害、複合日影などについて、中野区と事業者が共同して事前調査をおこなうように決められています。(下右図参照)
また、第3条では、こうした情報を共有することが決められています。
では、その約束は、実際に履行されているのか、どのようになっているのか、風環境の調査を通して検証してみたいと思います。
この開発にともなう風環境のシュミレーションが最初に住民に公表されたのは、2008年12月5日、中野区役所で都市計画法に基づく地区計画内の地権者向けの地区計画変更手続きにともなう説明会の場でした。結論は、開発によっても風害への問題はないというものです。
この説明会は、東京都、中野区が開催した都市計画法にもとづく行政主催の説明会ですから、主催者の監理のもとで、この資料は配布されたことになります。
その後、2008年12月16日に、事業者による開発計画の説明会が、中野サンプラザで開催されました。このときには、その「風環境予測」はスライドでは見せるが、文書資料は配布されませんでした。事業者によると「(提出について)中野区からの同意が得られていない」ということでした。
さらに、2009年1月22日に、再度事業者による開発計画の説明会が開催されましたが、このときには、「風環境予測」資料が提出されました。しかし、住民から、その根拠となるもの、対策をとる前後の予測結果については、「中野区の想定したプランなので(勝手に提出することは)控える」と、またも中野区の責任にしました。
ところが、2009年1月29日の、都市計画法に基づく地区計画変更手続きにともなう周辺住民説明会での同様の質問が出た際に、中野区からの回答として「予測結果は事業者側が行ったもので、そのデータは中野区にはない」としました。
このように、開発者と中野区とが共同して、風環境のシュミレーションについては「結論は出すが、その予測いたる根拠は示さない」という共同戦線をはり、住民への情報提供を拒否しています。開発のためには、住環境が犠牲になってもかまわないという点で、行政も開発業者もかわりありません。こうした姿勢は許されません。
実は一日5800台の自動車を誘導する施設だった
2008年10月22日、警察大跡地の建築基本計画の住民への説明時に、UR職員が車の新規発生量がピーク時で一日9000台と説明しました。
しかし、その詳細は2009年6月22日に都市計画決定がされるまで、「事業者の保護すべき情報」「事業の適正な執行に支障を及ぼす」として中野区が公表を拒みつづけ、住民が確認することはできませんでした。
周辺住民の「良好な環境の確保」してほしいという要望、いったい9000台もの車はどこから発生するのかという心配の声よりも、開発をすすめる事業者の利益が最優先されました。
東京都が発表している、「再開発促進区を定める地区計画運用基準」をみると、右記のように「都市環境への配慮」という項目があります。そこには「環境と共生する都市環境の形成」へ努力するよう書かれています。
本来なら、中野区は、そうした方向で努力すべきでした。
しかし、中野区は、そんなことよりも、都市計画決定前に明らかになると「事業の適正な執行に支障を及ぼす」ことがあるので、このような詳細な情報が、都市計画決定前に住民に知られては困ると、隠してきました。
都市計画決定後に明らかにされた資料をもとに比較できる表を作成してみました。その内訳は、下記の通りです。
警察大跡地開発にかかわる新規車の発生量は、2007年4月に都市計画決定された際に、中野区が東京都に提出した地区計画企画提案書によると、ピーク時で一日7,804台(警視庁庁舎等含む)とされてきました。
それが、2009年6月の都市計画決定された案では、9000台とされました。いったい、どこが、どう変わったのでしょうか。
2006年地区計画企画提案書
(2007年4月都市計画決定)2008年地区計画企画提案書
(2009年6月都市計画決定)延べ床面積(u) 駐車場台数
(台)車両交通量
(台/日)延べ床面積(u) 駐車場台数
(台)車両交通量
(台/日)帝京平成大学 52,000 30 451
64,200 26 100 明治大学 48,000 30 416
62,600 60 100 大学(寮) 26,000 30 225
39,000 210 100 警察病院 42,000 190 806
41,800 211 1,400 業務商業(4街区) 38,000 110 1,832
39,500 92 1,500 住宅(5街区) 105,000 456 1,368
2,500 309 5,810 業務商業(5街区) 45,000 1,905
154,000 杉並区施設 12,000 179 11,700 40 合計(警視庁庁舎等除く) 846
7,182
908
9,050
上記を表を見ると、中野区が「事業の適正な執行に支障を及ぼす」としてきた内容が見えてきます。
- 5街区の業務商業ビルは、延べ床面積が3倍以上に増えるにもかかわらず、車両台数は3倍以下に抑えている。しかも、駐車場は、2/3に減少という奇怪な計画になっている。路上駐車でもさせるつもりでしょうか。
- 3大学施設は、延べ床面積が増えるのに、車両交通量が減少している。早稲田寮は、車両交通量が半減するのに、駐車場台数は7倍。どういう算定がされているのでしょうか。
- 中野区には狭隘な道路が多いにもかかわらず、これだけの車両が中野駅周辺に集中するという都市計画に矛盾を感じないようで、先に開発ありきという前世紀がたのまちづくりに未だにこだわっている。また、駅周辺で車が集中するようになるのは、警察大跡地だけではなく、丸井跡地開発、南口の公社住宅の再開発などでも、車が集中することになる。矛盾だらけの都市計画が平然と進められている。
- しかも、問題は、5街区の施設で、2007年に都市計画決定した計画より車両が約2,500台(5,810台-3,273台)も増えます。その車が各施設には反時計まわりで誘導されるため、警察跡地の周囲にでき区画街路に集中することになります。それにもかかわらず、こちらで説明しましたように区画道路が16m幅から12幅に減少、歩行通路への植栽も犠牲にされたままです。
このように、都市計画としては、きわめて稚拙なものであることが明らかです。
いったい、だれがこの車による交通安全、騒音、排気ガス問題に責任を負うというのでしょうか。
「東京都、中野区の指導のもとに進められてきたと理解している」(開発業者)
上記で見ましたように、開発に関する協定では、「協力して対策を講ずる」(第6条2項)、「情報を共有する」(第3条)となっています。さらに、ガイドラインでも「事前に調査・予測」「対策を講じる」ことが決められています。
ところが、実際は開発時のこうしたルールがまったく無視されています。
右上図の情報公開請求結果をみればわかるように、協定では「情報を共有する」ことになっているのに、中野区は風害調査のデータを持っていないということがわかりました。これでは協定は絵に描いた餅です。
しかも、さらに問題なのは、第6条第3項では、相互がその事前調査の費用を負担することが決められているので、お金は負担したが、情報は事業者の手にあるということです。
2009年1月22日の事業者説明会では、各事業者は、上記の、緩衝帯設置の問題、スカイラインの問題については、「東京都、中野区の指導のもとに進められてきたと理解している」と、ガイドラインを無視した計画に、行政がお墨つきを与えたことを開発者側は暴露しました。
こうした事実を見ると、警大跡地の開発業者の多くの行為が、結局は行政側から白紙委任の状態にあるということを示しています。
いったい、どうしてこんな乱暴なことが許されてしまうのでしょうか。
また、こうした建築計画を、住民との協議も一切しないで、示してくると言うのは、いったいどういうことでしょうか。しかも、その説明を大学が自らするのではなく、中野区にさせるだけだというのも、周辺住民への配慮があまりにもなさ過ぎます。
2008年8月29日から9月末までの3回の住民説明会では、、中野区主催で、中野区役所で住民説明会が開催されましたが、開発者の方々は一切の説明がありませんでした。
大学がみずから、建築計画が固める前に、周辺住民への説明、協議の機会を設け、住民との合意を最大限尊重して、拙速な進め方をしないというのは、きわめて当然の住民の願いではないでしょうか。
参加住民からは、上記に例示したように、多くの要望、心配・批判の声がだされました。特に、高円寺北1丁目と大学予定地の緩衝帯の設置、区画道路1号/2号の安全確保、午前中の日照への影響、高さ制限10mの第1種低層住宅地への景観影響、不動産価値への影響、風害、騒音、排ガス、景観など、相当なものがありますが、建築紛争条例による対応では、地区計画の内容が決定し、建築の設計から確認申請の段階での対応になってしまいます。
一方、財務省は、各開発者に「開発条件」で「周辺環境への配慮等」を例示し遵守することを売却時の求めています。
これらのことを考慮すれば、各開発者は、建築基本計画の内容を決める前、及び企画提案書案の策定する、それぞれの段階で、周辺住民との協議の機会を設け、住民との合意を最大限尊重する対応をとっていただいて、拙速な手続きはしないという最低限のモラル、ルールある行動をとっていただきたいと思います。
現在、警大跡地の開発者である東京建物、明治大学、帝京平成大学は中野区を経由して東京都にたいして、開発計画の企画提案書を提出し都市計画決定手続きをすすめています。
しかし、その企画提案書には、これまで検証してきましたように重大な問題があります。
そこで、これまで住民に約束してきた開発条件を遵守させる立場から、2008年11月27日、警察大学校等跡地に緑と青空の公園をつくる会、中野・杉並みどりフォーラム、高円寺の環境を守る会は、高円寺北1丁目の警大跡地に面するすべての家から賛同を得て、東京都にたいして、下記の要請を行いました。
土地購入時に財務省が提示した開発条件を遵守させること
財務省は、この土地を売却する際に、開発者に「地区計画の遵守」「『中野駅周辺まちづくりガイドライン2007』(以下「ガイドライン」)の遵守」「周辺環境への配慮等」など、全部で7項目の開発条件をつけました。
開発者が貴職に提出した企画提案書は、中野区を経由して提出されておりますが、中野区は区議会などで「(企画提案書は)区を通過するだけ」「決定権者は都である」と説明するなど、まちづくりの方向をコントロールする立場にたっていません。
貴職が、開発者にたいして財務省が提示した「開発条件」を遵守させるよう対応することを求めるものです。今回の企画提案書には、下記の重大な問題があり、認めないこと
@地区計画内の避難有効面積が不明である
2007 年4 月に都市計画決定された地区計画では、「避難場所としての地区の役割を継続」「都市計画公園及び公共空地との連続性に配慮して、緑地及び広場を整備する」「(公開空地と公園の整備は)一体的に利用可能なまとまった空間」としています。しかし、今回の企画提案書のもとになっている中野区と開発者の覚書では、「一体感ある空間」と、空間的な一体性を強調するだけにとどめ、民間も大学も「一体的な利用」については、言及していません。
「ガイドライン」では、「一人当り1 uの避難有効面積を確保する」「3 〜 4ha の空間を確保する」としています。しかし、8 月29 日からの3回の住民説明会では、とうとう中野区は地区計画内での避難有効面積について回答できませんでした。
貴職の責任で、開発者に避難有効面積を確保させた地区計画区域内の避難有効面積を示してください。また、火災旋風との関係など高層ビルに囲まれた避難場所としての安全性について、最新の知見にたって、どのような判断をしたのかお示しください。A「ガイドライン」を無視している
・高円寺北1丁目と大学予定地の緑の緩衝帯設置について、住民からはもちろん、2004年当時から杉並区としても強く要望が出されました。ところが、現在提出されている図面では、帝京平成大学については壁面後退にすぎないものです。これは、緩衝帯が具体的に図示された「ガイドライン」から大きく逸脱した計画で、認めないよう求めます。
・ 高円寺北1丁目は、高さ制限10m、第1種低層住宅地です。その点を配慮するなら、地区の隣地への高層建築を規制するスカイラインの考え方を遵守し、高さをもっと低くすべきです。この考え方は、「ガイドライン」にも明示されております。日照への影響についても、高円寺北1丁目地域に午前中に起きる日影を規制できる法律はなく、複合日影規制をとっても、それを食い止めることはできません。明治大学70m、帝京平成大学55mという高さは、住環境への配慮、「ガイドライン」を無視するもので、貴職に認めないよう求めます。B大量の車を誘導する計画であり、区画道路も狭すぎる
今回の開発による自動車の新規発生量は、(独)都市再生機構から9000台(10月22日の住民説明会)との説明がありましたが、これまで説明されてきた開発計画を大幅に上回り、周辺全体の交通公害、大気汚染が心配です。杉並区側も、高齢者が多く住み、高さが低いだけに大気汚染の影響も多大なものが予想されます。東京都として認めるべきではありません。
区画道路1 号/2 号の道路幅は12m で、自転車道もなく、自動車交通量を考えても、道路構造令からみても、安全の確保には、かなり無理があると考えていますがいかがですか。もともと、この区画道路の計画は、「中野駅周辺まちづくり計画」では16mとされて住民に説明してきたものです。それを2006年10月に提出された企画提案書において、貴職のもとで住民を無視して一方的に12mに縮小されてしまいました。その際に両側の歩道4.5mが2.5mにされ植栽部分が削られました。
「ガイドライン」では、「騒音、排気ガス等に配慮した施設計画」などとなっていますから、今回の企画提案では、高円寺北側への自動車の排気ガス、騒音の影響について、開発者にたいしてどのような対策を求めるのですか。C周辺住民への配慮に欠ける
その他にも風害、景観など、囲町、高円寺北1丁目など周辺住民への影響は相当なものがあります。「ガイドライン」では、風害については「事前に調査・予測を行い」としています。中野区は、区議会と住民に、「影響がないことを確認済みである」(10月17日区議会、22日住民説明会)と説明しましたが、その内容は明らかにしませんでした。貴職は、この風害の事前調査・予測結果をみて、どのような判断をしましたか。
また、帝京平成大学、明治大学はともに、住民との話し合いを拒否しております。これは、開発者が、財務省の「開発条件」で例示されている「周辺環境への配慮等」を遵守するものではないと考えますが、いかがですか。D中野区が提出した企画提案書から大きく逸脱している
中野区は、都市計画公園南側区域5の民有地は、良質な区民を確保するために、住宅中心の開発を行い商業業務は一部と、区民に説明してきました。そのため、地区計画の都市計画決定に際し、中野区が提出した企画提案書では、約1000戸の住宅を中心としたモデルプランを計画していました。しかし、今回の計画では、施設機能がまったく逆転し、商業業務床面積がほとんどを占め、住宅床面積は全体のわずか1.6%に過ぎません。
中野区は、この地区は住宅・商業・業務の文言があるからよいとしています。しかし、都市計画の根幹に関わる変更を認めることは、都市計画そのものの計画理念を無視するものであり、私たちは認めることはできません。東京都が都市計画決定した地区計画は、文言さえあれば、その根幹に関わる変更も可能な都市計画なのですか。E都市計画公園の日照が確保されていない
14haの公有地が開発されるというのに、都市計画公園はわずか1.5haです。しかも、四方が高層ビルで囲まれ、おまけに南側ビルは住宅を中心とした構想から、業務商業中心の構想に変更され、高さ100m、幅約150mの巨大な壁ができます。これでは、せっかくの都市計画公園の環境は最悪です。F商業施設の誘導による既存商店街へ壊滅的な打撃を受ける
警大跡地開発で大型商業施設を誘導し既存商店街の売上げに大きな影響を与えることは、東京都の調査でもはっきりしています。東京都は、現在のような経済環境の中で、大型商業施設の誘導を認めるべきではありません。G中央中学校の教育環境が悪化する
これまで住民に説明されてきた「中野駅周辺まちづくり計画」では「中央中学校のグランドとしての用地と、防災公園を一体のものとなるようにする」としてきました。ところが、そのグランドと防災公園の間は警察庁用地とされ、中学校の南側には高層ビル建設が可能です。東京都は、子どもの教育環境を犠牲にする開発を認めるべきではありません。企画提案書の説明会を開催し、関係住民との合意ができるまでは都市計画手続きの凍結を
もともと、この計画には最初から数多くの問題点があり、私たちは、その事実を貴職に繰り返し示してきました。にもかかわらず、その指摘を真摯に受け止めず、住民参加についても「中野区より『区民意見に充分配慮し計画を策定した』と聞いている」などと根拠のない見解に固執し、問題点の解決に努めず、この計画を中野区とともに推進してきた貴職の責任は重大です。
今回の企画提案に先立つ中野区の説明会では、計画内容や周辺への影響とその補償の問題については中野区が応えることができませんでした。しかし、この開発は、中野区及び周辺住民に重大な影響を与えるものであることはまちがいありません。そこで、貴職として、今回の企画提案書について、周辺住民にたいして事業者による説明会を開催するよう求めますがいかがですか。
今回の企画提案書の手続きは、上記の問題点が解決され住民と合意ができるものになるまで、都市計画手続きを凍結するよう求めますがいかがですか。
財務省、2大学へ住民団体が開発計画の凍結を要請・・・2009年1月6日
高円寺の環境を守る会は、2009年1月6日、財務省と共に、明治大学、帝京平成大学へ下記の内容に関する要請をしました。なお、2大学については、学長、理事長、設計担当会社の3者に要請をおこないました。
財務省へ要請
@「開発条件」遵守の立場から、各開発者に開発の凍結を要請すること
財務省が、この土地を売却する際に、開発者に「地区計画の遵守」「『中野駅周辺まちづくりガイドライン2007』(以下「ガイドライン」)の遵守」「周辺環境への配慮等」など、全部で7項目の開発条件をつけました。
実際に進んでいる開発計画は、中野区を経由して提出されておりますが、中野区は区議会などで「(企画提案書は)区を通過するだけ」「決定権者は都である」と説明するなど、まちづくりの方向をコントロールする立場にたっておらず、ノーチェックです。都市計画決定をする東京都には、当初の計画時から警鐘してきており、今回も別紙要請をしたところですが、開発者の行為を是認する始末です。
そこで、財務省にたいし、開発者に提示した「開発条件」を遵守させる立場から、問題点(*下記参照)が解決され住民と合意ができるものになるまで、上記2大学、東京建物、中野区、東京都にたいしてその手続きを凍結するよう要請することを求めました。
*2大学の開発計画の問題点@ 「ガイドライン」で示した「緩衝帯の設置」を無視している、A スカイラインの形成を無視している、B 周辺住民への配慮に欠ける 東京建物、財務省の開発計画の問題点@ 従来しめされた都市計画との継続性がない、A 都市計画公園の日照が確保されていない、B 中央中学校の教育環境が悪化する、C 商業施設の誘導による既存商店街へ壊滅的な打撃を受ける、D 地区計画内の避難有効面積が不明である、E 大量の車を誘導する計画であり、区画道路も狭すぎる
A2大学による高円寺北1丁目住民を対象にした説明会の開催を要請すること
もともと、この計画には最初から数多くの問題点があり、私たちは、その事実を財務省にも繰り返し示してきました。にもかかわらず、その指摘を真摯に受け止めず、住民参加についても、中野区、東京都まかせにし、問題点の解決に努めず、売却を優先してこの計画を推進してきた財務省の責任は重大です。
2大学は、今回の開発計画について高円寺北1丁目住民を対象にした説明会をするつもりはないという立場を明らかにしています。しかし、上記のように多くの問題を抱えたこの開発計画の説明会を、開発による影響の程度、質を個別に判断せずに一括して説明会を行っても、一方的な開発をすすめることになるだけで、問題点の解決を遅らせることにしかなりません。住民との合意形成にも役立ちません。これは、住民の声を真摯に受け止め解決していこうという姿勢がない証拠です。
しかも、建築主の説明義務等を定めた建築紛争予防条例について、東京都は「建築紛争の予防という面からは、建築主は近隣関係住民からの申出がなくても積極的に説明することが望ましいと考えられます。ここで、説明会等とは、建築主が主催する建築計画に関する説明会のほか、近隣関係住民と個別に話し合う方法も含みます。」と案内をしています。
財務省が示した「開発条件」の遵守を開発者に責任を負う立場にたって、2大学にたいして、高円寺北1丁目住民を対象にした説明会を早急に開催することを要請するよう求めました。
帝京平成大学、明治大学へ要請
@ルール遵守の立場にたち、住民との合意ができるまで現状計画は凍結すること
2大学は、この土地を購入する際に、財務省より「地区計画の遵守」「『中野駅周辺まちづくりガイドライン2007』(以下「ガイドライン」)の遵守」「周辺環境への配慮等」など、全部で7項目の開発条件をつけられました。
実際に進んでいる開発計画は、下記の点で財務省に提示した「開発条件」を逸脱するもの(*下記を参照)であり、住民と合意ができるものになるまで、その手続きを凍結するよう要請しました。A高円寺北1丁目住民を対象にした説明会を独自に開催すること
もともと、この計画には最初から数多くの問題点があり、私たちは、その事実を行政関係機関にはもちろん、2大学にも繰り返し示してきました。にもかかわらず、その指摘を真摯に受け止めず、住民との話し合いについても拒否しつづけ、開発を優先して推進してきた責任は重大です。
多くの問題を抱えた2大学の開発計画(*下記参照)については、12月16日に行ったような説明会では、開発による影響の程度、質を個別に判断せずに一括したものであるため、時間不足はもちろんのこと、内容も不十分なままで終わりました。これでは、「説明会」をやったというアリバイづくりにはなっても、住民との合意形成にも役立たず、問題点の解決を遅らせることにしかなりません。帝京平成大学は、こうした姿勢をあらため、一日も早く高円寺北1丁目住民を対象にした説明会を開き、どのような問題が起きているのか住民の声を真摯に受け止め、問題点の解決を具体的にすすめていくべきです。
しかも、建築主の説明義務等を定めた建築紛争予防条例について、東京都は「建築紛争の予防という面からは、建築主は近隣関係住民からの申出がなくても積極的に説明することが望ましいと考えられます。ここで、説明会等とは、建築主が主催する建築計画に関する説明会のほか、近隣関係住民と個別に話し合う方法も含みます。」との案内をしています。
2大学がこうした条例の趣旨をふまえ、これまでの対応を早急に改めるよう要請しました。
*帝京平成大学の問題点 @ 「ガイドライン」で示した「緩衝帯の設置」を無視している、A スカイラインの形成を無視している、B 周辺住民への配慮に欠ける、C 大量の車を誘導する計画であり、区画道路も狭すぎる。明治大学の問題点 @ スカイラインの形成を無視している、A 周辺住民への配慮に欠ける、B 大量の車を誘導する計画であり、区画道路も狭すぎる(詳細は、上記を参照)
中野区の発表によると、2009年度2月中旬に予定されている地区計画案の縦覧に合わせて、高度地区の廃止ななどの都市計画の変更手続きに入るということです。
区の説明によると、高度地区とは「市街地の環境を維持し、または土地利用の増進をはかるために指定する建物の高さ制限」ということになっていますが、今回地区計画で高さの最高限度などを定めることから、廃止するという説明です。
これにより、事業者が地区計画内の地権者間で合意を得て企画提案すれば現在110mとする最高高さについて、東京都が許可すれば変更可能ということになります。
今回の地区整備計画の企画提案書についての中野区の対応は、すで報告していますが、「(企画提案書は)区を通過するだけ」「決定権者は都である」との立場を区議会で説明するなど、まちづくりの方向をコントロールする立場にたっていませんでした。
今後は、自らコントロールしうる「高度地区の廃止」によって、さらにその立場を制度上からもあからさまにしたということになります。
将来に禍根を残す中央防災公園の環境問題、避難場所としての機能
中野区は、この間「景観検討委員会」を立ち上げ、「警大跡地の調和のとれた景観を形成する」ための整備方針づくりをすすめてきました。
その結果は、2009年2009年4月23日に、「警察大学校等跡地地区景観形成ガイドライン」「中央防災公園基本計画案」として、中野区議会に発表されました。
それらをみると中野区が事務局として進めておきながら、まったく無責任な対応に終始したものといえます。なぜなら、
- 14haの公有地にたいして、あらたに増える公園はわずかに1haすぎないというのに、南、東西を高層ビルに囲まれた最悪の環境である点についてさえも、対策を打てずに終わったことがわかります。
- 「防災公園」としておきながら、周辺住民の避難場所として警大跡地内でいったいどれだけの避難面積が確保できるのかも明らかにできていません。また、実際にそのことが検討がされた形跡さえありません。
- 中野区は、中野開発SPCを除くどこの開発者よりも高い単価で土地を購入した公園用地ですが、ビルに囲まれながら公園として機能を確保する上での最も重要な日照をどのように確保するのかが全く不明のままにしてしまいました。
冬至一日をみるとの1.5haの公園は、少なくとも5時間は日影に覆われることになります
(注 日本共産党中野区議団が公表した図面より引用)
- 周辺住民の住環境、景観との調和についてはまったく検討をしていません。とりわけ、高円寺北1丁目は、開発地の西側に位置し、開発による環境変化を直接受ける、高さ制限10mの第1種住専地域です。住民から中野区、開発者に要請されている緩衝帯、スカイラインの問題が検討されていません。
以上、見てくると、区が設置したにもかかわらず、いったい景観検討委員会で何を進めてきたのか住民としては疑問に思わざるをえません。しかも、検討委員会で進めたという「景観ガイドライン」でさえも、「基本的な方向性を示すもので拘束力をもつものではないことを確認」(第3回検討委員会)というのですから、何のために委員会をすすめてきたのかということになります。
詳細な図面も示されず都市計画手続き?
右図は、2008年11月末の警察大跡地内の地権者向けにおこなった住民説明会、及び、2009年1月の開発者主催の「住民説明会」で配布された「複合日影図」の一部です。
70m級の明治大学の建物の日影、55m級の帝京平成大学の日影、早稲田大学の40mの建物の日影は、開発者提供の図面から見ても非常に微妙な日影を、高円寺側に落としているにも関わらず、詳細な図面が提供されているわけではありません。
都市計画決定の手続きで、こんなやり方が許されるのでしょうか。
杉並区の高円寺の環境を守る会は、6月24日に東京都にたいして、以下の内容の質問状を提出しました。
質問1
建築基準法では、建築物がつくる日影の量で建築物の形状を制限しています。今回の地区整備計画では、具体的な建築物を定めるものではありませんが、地区整備計画も日影規制の範囲内で認められるものと考えます。
この地区整備計画にあたって中野区、開発業者から提供された複合日影図について、私たちが、建物の高さと図面上の日影の長さを測定したところ、各建物の高さと日影の長さが同じ比率になっておらず、図面が正確でないことがわかりました。知事は都市計画決定の際に、日影規制についてどのようなチェックをされましたか。今回の複合日影図について、正確なものだと責任もって言えますか。質問2
地区整備計画にあたって開発事業者、中野区が公にした複合日影図は別紙のものだけです。情報公開請求してもでてきません。知事は、今回の地区整備計画が与える日影について、法律上の違法性のチェックを、この図面だけでおこなったことになります。
この図面では、高円寺側に微妙な日影を落としています。この図面だけで日影規制のチェックが問題なくできたという根拠をお示しください。
日影時間の判断の基準となる境界線についてですが、今回の都市計画決定にあたっては、都市計画道路部分、区画道路部分について、どのように設定して検証されましたか。
警察大跡地内と高円寺北1丁目とは地盤面の高さが異なりますが、複合日影図はその点をどのように考慮して作成された日影図だとして日影規制を判断して、都市計画決定されましたか。
これにたいし、東京都は、7月7日付で回答をしました。(右図参照)
それを見ると、上記の質問した点には触れることができず、「6月22日に都市計画変更した」として、事実上、この日影図の正確さ、違法性のチェックなど、この図面だけでおこなったことを認めたものとなっています。
2009年6月22日、都市計画決定
2009年5月22日の東京都都市計画審議会は、上記の地区整備計画をすすめるため、地区計画の変更手続きをすすめることを確認しました。この都市計画手続きには、都民から28通の意見が届き、うち賛成2通(2団体)、反対意見26通(27名)でした。
都民が提出した一部の意見書は、こちらで全文を見ることができます。東京都が、都民の意見に対し、見解を示したものは、こちらで見ることができます。これは、当日の審議会の資料となっているものです。
6月22日に、この地区整備計画を認める都市計画が決定されました。
こんな地区整備計画の都市計画決定が許されるのでしょうか。
6月16日、杉並区高円寺の住民団体、「高円寺の環境を守る会」(代表、山本)は、明治大学、帝京平成大学にたいして、下記の具体的な内容について話し合いを求め、学長、理事長、設計コンサル会社宛に、文書を提出しました。
1.「まちづくりのルール」を守ってください
建築主の説明義務等を定めた建築紛争予防条例について、東京都は「建築紛争の予防という面からは、建築主は近隣関係住民からの申出がなくても積極的に説明することが望ましいと考えられます。ここで、説明会等とは、建築主が主催する建築計画に関する説明会のほか、近隣関係住民と個別に話し合う方法も含みます。」と案内をしています。
いうまでもありませんが、この条例の趣旨は、争いは極力避けて話し合いで解決していきましょうということです。貴学として、現段階の構想について高円寺住民と個別に話し合うことは、「まちづくりのルール」として「望ましい」ことだと思いませんか。貴学は「今は、話し合いの段階ではない」といいますが、高円寺住民は、建築計画の変更が難しい段階でなく、建築計画が定まってしまう前の今の「段階」で構想を説明してほしいと思います。
貴学の理事会としての考え方、議論の経過・内容を含めて、住民にわかりやすく説明してください。2.少なくとも、早急に現段階での構想について話し合いの場をもってください
●地区整備計画にともなう企画提案書の基本的な情報について
○住民に明らかにしてきた日影図には、図面の寸法の正確さに疑問があります。それは、各建物がつくる日影の長さが、各建物の高さと比例していないからです。杉並区との境界には、微妙な日影が及びます。都市計画決定という重要な手続きの場面で不正確なものを使うということはあり得ないはずです。詳細な図面を住民に示してください。
なお、貴学が中野区と締結した、「警察大学校等跡地地区のまちづくりに関する覚書」第8条2項では日影について充分な説明を行なうとしていることを申し添えておきます。○貴学の西側、高円寺北1丁目は、高さ制限10m、第1種低層住宅地です。その点を配慮するなら、70m(*)は高すぎます。西側には、窓をどのようにつくるおつもりですか。緩衝帯としては、どのようなことを考えていますか。風害について、対策をとる前はどのような結果で、どのような対策によって、どう変化するのですか。それぞれ、貴学の考え方、基本的なデータは、住民と共有させてください。
○貴学は「中野区、東京都からの指導」をガイドライン遵守の根拠としていますが、その「指導」とはどのようなものですか。
○今回の開発による自動車の新規発生量は、全体で9000台(10月22日の住民説明会で(独)都市再生機構が公表)は、これまで中野区が説明してきた開発計画を大幅に上回るものです。2.5m幅の歩道状空地の確保が新たに加わりましたが、外周部については変更されておりません。警視庁とはどのような調整をされてきましたか。周辺全体の交通安全、交通公害、交通騒音、大気汚染にはどのような対策をとるのですか。杉並区側には、高齢者が多く住んでいますが、特段の配慮としてどのようなものを考えていますか。
●区画道路、建物などの各工事の内容、スケジュールについて
貴学は、都市計画決定がされた後、区画道路の開発許可申請と工事までの進め方、建築確認申請と工事までの進め方、それぞれについて、住民との間では、どのように調整していくおつもりですか。*明治大学は70m、帝京平成大学は55mとしています。
(2008年6月11日付け「建設通信新聞」から)この警大跡地に計画している明治大学の中野キャンパス(仮称)の開発について、グランドデザインや設計のコンサルタント業務を五味建築設計事務所(中野区)が担当、既存の旧警察庁宿舎は、事業が具体化するまで留学生用宿舎などへの利用を検討するとのこと。また、杉並区に寄宿舎と共同住宅で構成する国際交流会館(仮称)の新築(設計=INA新建築研究所)も計画。早ければ7月の着工を予定しているとのこと。(2008年6月11日付け「建設通信新聞」から)・・(注5-2)
帝京平成大学は、東京都中野区の警察大学校等移転跡地に計画している中野キャンパスの設計者を日本設計に決めた。看護や薬学関連の学部の校舎新設を計画している。2010年にも着工し、12年か13年の4月開校を目指す。(2008年5月20日付け「建設通信新聞」から)
東京建物は、区域4が戸田建設(株)、区域5が鹿島建設(株)です。(2009年9月7日の住民説明会)
警察大跡地内の工事が、2009年6月から開始されます。それに先立ち、住民説明会が6月23日に開催されました。
今のところはっきりしている工事は、跡地内の都市計画道路整備下水道施設設置等工事、都市計画道路(いわゆるF字道路)にあたる部分の土壌汚染対策工事、都市計画道路にあたる部分の既存樹木の移植工事です。
各工事については、別々に総合評価落札方式の入札が行われ、すべての工事を(株)飛鳥が落札しました。総額で、約1億9千4百万円(税込)になります。
工事名
予定価格(税抜き)
落札価格
落札率
下水道施設設置等工事 151,100,000
145,000,000 96.0%
既存樹木移植等工事 32,500,000
30,000,000
92.3%
汚染土壌改良工事 11,500,000
10,000,000
87.0%
6月23日の説明会によると
F字道路の造成工事によって、移植される既存樹木は、対象となる69本のうち、わずか17本、1/4にすぎないということが分かりました。移植できない理由とされた、老木、根鉢問題、根絡み問題などは、時間と労力をかければ解決できる問題なのかどうか、どの程度検証したものなのかは、区の説明からは不明でした。
工事には、当初のべ40台/日ものダンプが出入りする、埋設構造物の撤去などもあり、長期にわたってかなりの騒音、振動が予想されることがわかりました。周辺の皆さんからは、交通安全にたいする不安の声ともに、通常公共工事では常識になっている振動、騒音の測定器の常設が当初から予定されておらず、住環境への配慮不備などずさんな計画をすすめてきた中野区側への抗議が出され、今後区が請負業者との間で検討することになりました。
今回の工事に続いて、2期工事が9月末から始まることが分かり、ついては2期工事前に再度住民説明会を行うことが確認されました。
なお、F字道路の早稲田通り側出入り口にあたる周辺住民の皆さんからは、都市計画決定から工事開始に至るまでの説明不足を指摘する声が複数からあがり、区民参加なおざり開発優先という区の姿勢が改めて浮き彫りになりました。
東京建物、明治大学、帝京平成大学が「開発許可標識」掲示
2009年7月18日、警察大学校跡地周辺の壁に、右図のような「開発許可標識」が掲示されていることがわかりました。
この標識によると、警察大跡地の約7.2ha部分(東京建物、明治大学、帝京平成大学が所有部分の総面積 参照)についての開発許可申請を開発事業者が行い、中野区の都市整備部都市開発担当が7月9日に「開発許可書交付」したようです。
その後、開発事業者は「工事着手届」を提出しているはずですが、標識によると、工事は2009年7月17日から2011年11月30日まで行われることになっています。
周辺住民には、説明会の開催など何の連絡もありませんが、いったいどうなっているのでしょうか。
中野区が公表している開発許可申請手続きについては、こちらを参照してください。
東京建物の建築計画発表・・・敷地面積の約6.3倍の床面積のオフィス棟等
2009年9月7日(19時から20時30分)、中野サンプラザで、中野駅前SPC(東京建物、昭栄など)の建築計画の住民説明会がありました。これは、東京都の中高層建築紛争予防条例にもとづく説明でした。
資料によると、区域5(敷地面積約2.5ha)には、高さ100m×幅150mのオフィス棟と、17戸の共同住宅。区域4(敷地面積約0.6ha)には、高さ50m・のべ床面積3.9haのオフィス棟ができます。
あわせたのべ床面積は、敷地面積3.1haの6.3倍の19.3haにもなります。
5街区のオフィス棟を南側から見た外観は、下図のとおりです。既存住宅高10m程度しかない街並みの北側に巨大なコンクリートの塊ができる様子をイメージできるでしょうか。
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東京建物は、こちらで紹介したように単価・約390万円/uで、3.5haを総額1,370億円で購入しています。そのうち、区画道路と緑地分として0.4haを拠出しています。
利益を最優先にした、周辺住環境への圧迫感、景観、風環境、北側にある公園への日照など、むちゃくちゃな計画になっています。
2009年10月6日、杉並区高円寺北1丁目の近隣住民は、上記の建築計画にもとづく工事着工にたいして、東京建物(株)にたいして異議を申し立てると同時に、住民説明会の開催を要望しました。
以下、住民が提出した文書です。
御社が中野区中野4丁目に建築予定の「(仮称)中野4丁目開発計画区域5新築工事」について、近隣住民として工事着工を認めることはできません。 御社は9月7日に住民説明会を開催しただけで、当日の説明会では今後の説明会については別途対応する旨の回答をしておきながら、近隣住民が署名を寄せた説明会開催要求したにもかかわらず、こたえませんでした。さらに、説明会の開催要求に対してどう対処するか回答することなく、個別の説明を行い、説明会開催に代えるとしています。御社の勝手な判断によるこのような対応は、都条例に基づき説明会の開催を求めた近隣関係住民の意向を無視するものであり、条例の主旨にも反します。
御社が主催した9月7日の説明会では、住民からの問い合わせ窓口については、10時から5時までで土日は閉鎖では、勤め人が問い合わせをすることは不可能であり改善を求めところ、担当者は改善する主旨の回答を当日の説明会でしましたが、実際には改善もされていません。
さらに、この建築工事がそのまま着工されれば、多くの問題が私たち住民に起きてきます。いくつかの例をあげれば、風環境についてですが、住民説明会に提出された資料は、昨年12月5日に使用したものと同一のものです。2つの大学がたってもたたなくても、当該建物による風環境が同一というのは、通常ありえません。
また、日影環境については、冬至8時からのものしか提出されていません。近隣住民が、当該建物よってどのような日影環境の影響を受けることになり、太陽光発電を設置している家については、年間を通してどのような影響を受けることになるのか、説明してしかるべきです。
2008年10月の住民説明会では(独)都市再生機構の職員は、警察大跡地開発による新規車発生量は9000台と説明しました。区域4、区域5の建物には約400台の駐車場ができますが、周囲の区画道路の車通行量、騒音対策、排気ガス対策について、一切聞いておりません。
このように、御社の説明会では近隣住民の環境への影響についての充分な説明もなかったために、私たちは、あらためて都条例に基づき御社に対して近隣関係住民への説明会の開催を求めたのです。このままでは、工事着工することを認めるわけにはいかないことを明確にするとともに、近隣住民の総意としてはっきり申し伝えるとともに、私たちの要望書に対して、誠意ある回答と条例の基づく説明会の開催を再度求めます。
*東京都建築紛争予防条例についての説明は、こちらにあります
東京都は、東京建物の建築許可申請にたいする公聴会を2009年10月22日、都庁内で開催しました。
これは、建築基準法第48条第3項、第6項のただし書の規定に基づくものです。(下記<資料>参照)
もともと、東京建物が建築しようとしている警察大跡地地域の都市計画上の用途地域指定は、下記<資料>のようになっていますので、「第一種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがない」「公益上やむを得ないと認めて許可した場合」と東京都が認める場合以外は、業務商業ビルをつくることは法律上、認められておりません。
では、東京建物の建築許可申請にたいして、それぞれの但し書きの規定を適用することは、問題ないのでしょうか。
第一種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがある
まず、最初に「第一種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがない」と言えるかどうかという点についてです。
これまでの中で繰り返し明らかにしてきたように、警察大跡地の東京建物の建築計画は、高円寺北1丁目(=高さ制限10mの第1種低層住宅地)の良好な住居の環境を害する恐れが十分あります。
第1に、巨大な高層壁状ビルによる風害です。第2に、新規誘導車両6000台による騒音、排ガス問題があります。第3に、日照障害、眺望阻害です。おまけに、東京建物は、高円寺北1丁目の住民要望である住民説明会開催に応えておりません。
これでは、第1種低層住居地域の良好な住環境を害する恐れは十分です。
公益上やむを得ないと言えない業務商業ビル
次に、「公益上やむを得ない計画」だといえるのかという点ですが、これもまったく言えません。
なぜなら、2005年5月確定の中野駅周辺まちづくり計画での構想、2007年4月の都市計画時の構想も、もともとは現在の東京建物の業務商業ビル構想の地点には住宅ができることになっていました。それが、2009年6月の都市計画決定時には、なぜか業務商業ビル構想に変わりました。なぜでしょうか。2009年1月の事業者の説明会で東京建物は住民からの質問に「採算ベースから商業業務施設に変更」したと述べました。このように、事業者自身が、事業者の利益を確保するための構想変更であることをしっかりと認めています。
第2に、人口減少・超高齢化社会にふさわしく暮らしやすくする、都市の既存ストックを有効活用する、コンパクトなまちづくりの都市構造を実現することなど、これからのまちづくりの流れになっています。世界的に見ても、経済的繁栄や規模の拡大指向から環境・経済活動・社会的活力を兼ね備えた地域社会の豊かさの実現をめざしたまちづくりがすすめられています。そして、それらのまちづくりの主人公は、行政と大手開発業者による従来のまちづくりから住民主体へと転換してきています。
ところが、警大跡地では、緑の機能、ヒートアイランド・地球温暖化対策など都市環境対策、人口減少社会、防災都市づくりなどこそ、必要不可欠な視点として取り入れるどころか、貴重な公有地のほとんどが民間に売却され、高層ビル群のまちづくりになります。切実な、区民のための福祉施設は、影も形もありません。このように、どう考えても建築基準法第48条の但し書きの規定を適用できるようなものではないというのが、今回の東京建物の建築計画です。
<資料>
警察大跡地の用途地域指定
用途地域
第1種中高層住居専用地域
建ぺい率
60%
容積率
200%
敷地面積の最低限度
60u
高度地区
なし
防火・準防火
防火
日影規制値
5mを超える範囲
3時間以上
10mを超える範囲
2時間以上
測定水平面
4m
建築基準法
(用途地域等)
第四十八条 第一種低層住居専用地域内においては、別表第二(い)項に掲げる建築物以外の建築物は、建築してはならない。ただし、特定行政庁が第一種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。2 第二種低層住居専用地域内においては、別表第二(ろ)項に掲げる建築物以外の建築物は、建築してはならない。ただし、特定行政庁が第二種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。
3 第一種中高層住居専用地域内においては、別表第二(は)項に掲げる建築物以外の建築物は、建築してはならない。ただし、特定行政庁が第一種中高層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。
4 第二種中高層住居専用地域内においては、別表第二(に)項に掲げる建築物は、建築してはならない。ただし、特定行政庁が第二種中高層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。
5 第一種住居地域内においては、別表第二(ほ)項に掲げる建築物は、建築してはならない。ただし、特定行政庁が第一種住居地域における住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、この限りでない。
以下略
別表2の(は)
(は)
第一種中高層住居専用地域内に建築することができる建築物
一 (い)項第一号から第九号までに掲げるもの
二 大学、高等専門学校、専修学校その他これらに類するもの
三 病院
四 老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもの
五 店舗、飲食店その他これらに類する用途に供するもののうち政令で定めるものでその用途に供する部分の床面積の合計が五百平方メートル以内のもの(三階以上の部分をその用途に供するものを除く。)
六 自動車車庫で床面積の合計が三百平方メートル以内のもの又は都市計画として決定されたもの(三階以上の部分をその用途に供するものを除く。)
七 公益上必要な建築物で政令で定めるもの
八 前各号の建築物に附属するもの(政令で定めるものを除く。)(い)項第1号〜第9号
一 住宅
二 住宅で事務所、店舗その他これらに類する用途を兼ねるもののうち政令で定めるもの
三 共同住宅、寄宿舎又は下宿
四 学校(大学、高等専門学校、専修学校及び各種学校を除く。)、図書館その他これらに類するもの
五 神社、寺院、教会その他これらに類するもの
六 老人ホーム、保育所、身体障害者福祉ホームその他これらに類するもの
七 公衆浴場(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第六項第一号に該当する営業(以下この表において「個室付浴場業」という。)に係るものを除く。)
八 診療所
九 巡査派出所、公衆電話所その他これらに類する政令で定める公益上必要な建築物
大学開発者は、周辺住民へは誠実に対応してほしい
2007年12月には、住民説会も行わずに、一片のチラシを配布して跡地内の暫定利用工事を開始しました。(参照)
その後、いつ工事が終わったのかの連絡も、、また今後どのような形で利用されるのかは上記にチラシに「体育授業等に活用」と書かれているだけで、連絡はまったくありません。
このような対応は改善してほしいと思います。
明治大学は、またまた、2009年7月にも、住民説明会もおこなわずに、5階建て・15mの鉄筋コンクリートの建物を取り壊す工事を進めることを明らかにしました。
案内によると、工事は7月27日から9月30日まで、作業時間は8時から18時までで、施工会社は大成建設(株)東京支店です。
取り壊されるのは、右の写真の15m高の5階建ての鉄筋コンクリートの建物などです。施工については、危険防止、騒音振動の抑制などに努めるとしています。また、工事に起因する家屋等の損傷等の被害については必要な措置をとるとしていますが、住民説明会を開催せずに、一方的に通知のみというのはいかがなものでしょうか。
2007年11月30日、周辺住民は帝京平成大学、明治大学に質問状を提出しました。(質問状)
これに対して、帝京平成大学から1月11日付け、明治大学から1月23日付けで、それぞれ回答がきました。
住民の生活と地域環境を守るという社会的責任を果たすことに誠意を示していただきたいものです。開発計画が決まってから、その計画を住民に一方的に押しつけるというのは民主的な姿勢ではありません。住民の意見を聞きながら、住民との合意を尊重して開発をすすめるべきではないでしょうか。(参照)
明治大学、帝京平成大学が建設する土地の隣地の高円寺北1丁目は、これまで大変静かな環境で、高さ制限が10m(右図参照)というところです。住民は、この環境を守り維持していきたいと思っています。この気持ちを理解してほしいという願いに、誠意をもって対応をしてほしいと思います。
住民団体の質問項目
質問への回答 明治大学
帝京平成大学
開発計画内容について
この開発地に隣接する高円寺北1丁目は、高さ制限10m、容積率150%、建坪率50%という非常に閑静な住宅地です。70年、80年と子どものころから過ごした高齢者も少なくありません。それだけに、貴大学の開発で、私たち周辺住民は風害、日影、自動車交通公害、公開空地の避難場所としての機能など、どのような影響がでるか大変心配しています。また、私たちは既存の樹木の保存、緑地の確保には強い要望をもっています。貴大学は、企業の社会的責任として、だれよりも真っ先に、それらの問題解決、要望の実現に取り組むべきと考えます。質問1 2007年4月に都市計画決定された地区計画では、3〜4haの防災緑地の確保、高さ制限、複数建築物による日影規制、壁面後退、病院・中学校への日影配慮等々、最低限守っていただかなければならないことが決められています。貴大学は、それを変更する方向で協議することを関係者に依頼しているのですか。 本学の開発計画策定に際しては,関連する法令及び条例並びに東京都や中野区からの指導等を遵守します。 関連する法令及び条例ならびに東京都や中野区からの指導等を遵守します。 質問2 この開発は、計画が決まってから住民へ説明するのではなく、どのようにすすめるのか住民へ情報公開を徹底し、住民とともにすすめるまちづくりに、貴大学の建学の精神、存在意義を発揮していただきたいと思いますが、いかがですか。 行政指導を遵守することで,対応します。 行政指導に基づき関連法令と照らし合わせ行っていきます。 質問3 大学として、地球環境の維持・保全、ヒートアイランド対策、災害時の都市機能をもったまちづくりに、住民とともに努力すべきだとは思いませんか。 行政指導を遵守することで,対応します。 地球環境の維持・保全等についても、大学としてできることを行っていきます。 開発協議会の対応について
公有地を使った開発に、多額の税金が使われて、税金を補助金を得ている大学が開発者、地方公共団体が計画をつくっているにもかかわらず、この開発をすすめる開発協議会は、周辺住民には、何が話し合われているか情報公開もされないというのは、住民として納得できるものではありません。そもそも非公開で進めなければならないようなものに、中野区を介在させ、税金を使ってコーディネータなどを派遣させるということ自体が問題です。中野区が会長、事務局で、区の税金を使ってコーディネータなどを派遣させている開発協議会は、全面的に住民に公開すべきであると考えます。質問4 「非公開」という意見が、どの事業者から出され、どういう理由で、どのようにして決定されたのですか。 決定過程等は承知しておりません。 決定過程は承知しておりません。 質問5 貴大学は開発協議会が「非公開」であるということについて、どういう立場・見解をお持ちですか。 お答えする立場にありません。 協議会の場で判断すべきことと思います。 質問6 貴大学の社会的責任、建学の精神・存在意義を充分発揮して、開発協議会の全面公開を求めるべきではありませんか。 本学の建学の精神・存在意義の発揮と「開発協議会の全面公開」とは,連動しません。 本学の社会的責任、建学の精神・存在意義と開発協議会の全面公開とは関係がありません。 開発者協力金にたいする対応について
警大跡地の開発条件として「開発者協力金に関わる中野区との協議」が、入札案内されていました。中野区は、開発者からの寄附金として今年度40億円を見積もっていると区民に説明しています。ご案内の通り、この開発者協力金は、中野駅前開発のために積立てるものです。そこに大学の予算から寄附をするなると、学生、父母、理事者、住民などに納得できる説明が求められると思います。
そこで、この協力金について、具体的にどのような対応をするのかお聞きします。質問7 中野区の要綱によれば、開発協力金は、「都市基盤施設等の整備等により特に著しい利益を受ける開発事業者等」から徴収することとしています。貴大学は、この開発により、どのような基準で「特に著しい利益」を得ていると判断されていますか。 大学が判断するものではありません。 本学が判断すべき内容ではありません。 質問8 貴大学の予算を、中野駅前開発に使うことについて、学生、父母、理事者、住民などにどのような説明をされるのですか。 本学の予算執行は,法令,校規に基づいて,厳正に行われています。 本学は私学ですので、将来にわたり大学を存続することが非常に重要です。そのためには中野区にキャンパスを開校し、経営の安定を図ることが必要です。 土壌汚染調査について
貴大学の購入跡地は、陸軍中野学校が使用していたと言われています。その後の警察学校が使用したときにも射撃場、自動車教習所などがありました。しかし、この跡地の土壌汚染調査は50メートルの網目点で、現行条例に比較して調査点が1/25と大変少なく抑えられていています。警察病院建設時は、その調査結果で東京都の「適正」との判断を得ました。このようなやり方に、住民の不信が高まっています。質問9 貴大学は、「射撃場に係る鉛汚染調査・対策ガイドライン」等にそって、現行法令にもとづく調査をして大学関係者、周辺住民に、その結果を情報公開するべきではありませんか。 法令に基づいて対応します。 ガイドライン等、現行法令を遵守して行っていきます。
警大跡地の大学関係者への売却構想は、2003年からもちあがっていたもので、2005年5月には「中野駅周辺まちづくり計画」で明確になり、2007年度に売却手続きに入ることも公表されていました。
関東財務局が期日入札を公示したのは2007年5月で、5月末には明治大学と帝京平成大学に決定しました。
明治大学の、この土地購入費141億円は、大学の年間総予算の約2割も占めるものですが、2007年3月に発表された「2007年度事業計画書」にも、「2007年度予算編成方針」にも、「予算の概要」見あたりません。
しかも、この土地の登記簿を見ると、抵当権設定登記がされていませんから、即金で購入したのではないかと想像できます。学内では、この土地の購入自体について、合意が得られていたのでしょうか。余計な心配もしてしまいます。
D総収入には学生納付金が62%、国の補助金47億円・・・その中から駅前開発に寄付
2つめの問題は、ここの開発にあたっては、中野区は「特に著しい利益を受ける開発事業者等」から、駅前開発のための寄付金を求めることになっています。大学側によると、寄付金を納める「特に著しい利益を受ける開発事業者等」かどうか、大学側は「判断する」立場にないということになっています。・・(注1)
明治大学の2006年度総収入は、808億円です。前年度繰越246億円を差し引くと、実質総収入は562億円で、325百人の学生納付金346億円が62%を占めています。国からも47億円の補助金が入っています。
大学のこうした収入から、駅前開発の寄付金を納めることに、明治大学の理事長は「予算執行は、法令、校規に基づき厳正に行われる」、帝京平成大学の理事長は「経営の安定を図ることが必要」と、住民に説明していますが、学生、学生の親御さん、理事者、国民から理解されるとは、とても思えないのですが、いかがでしょうか。
明治大学では、各地で「社会貢献」として、図書館の地域社会への開放・相互利用の展開、自治体との協定にもとづく防災拠点整備計画をすすめているわけですから、こうした経験をさらに発展させて住民とともに連携したまちづくりに、生かしていただきたいものです。
以上、大学の関係者の間でも、話題にしていただけたら幸いです。情報の提供もお願いしておきます。
明治大学の場合 2006年度総収入
内訳
808億円
前年度繰越 246億円 資産売却収入 101億円 学生納付金 346億円 国から補助金 47億円
都から補助金 3億円
(注)帝京平成大学の場合は、明治大学のように情報が公開されていません。
E中野区の寄付金要請に、明治大学と帝京平成大学は「協力」と表明
上記で紹介した「協力金」について、住民団体からの公開質問状にたいしては、直接の回答をさけてきたわけですが、中野区からの要請については、下記のように協力を表明したことが、2008年9月5日に開催された、中野区議会建設委員会で明らかになりました。
中野区は、2008年8月26日、明治大学と帝京平成大学にたいして、「中野駅周辺の都市基盤整備の財源となる開発協力金に、協力すること」と、各大学に駅前開発のための寄付金を要請しました。(参照)
それに対して、2校とも、右図のように協力すると回答しました。
各大学は、学内外にたいして、どのようにこのことを説明するつもりなのでしょうか。再検討の必要はないのでしょうか。関係者のみなさんに、改めて議論を促したいと思います。
なお、早稲田大学の回答は、報告されなかった。
2007年度決算をみると財産目録に、中野用地約20ha・141億円と記載されています。
下記には、2007年度予算書と決算書について、「各施設関係支出」「歳入」について比較してみました。
支出
収入
2007年度予算概要 2007年予算概要から
2007年度予算 その他の収入他詳細
2007年度決算 2007決算のその他の収入他詳細
決算書の予算がいつのまにか、どこで、どう確認されたのか不明ですが、ちゃっかり141億円上乗せされていることを確認してください。監査でも何の指摘もされておりません。
また、その141億円もの増加した支出の財源となる歳入は、どのようにしてまかなわれたのか「その他収入」等の部分(=赤枠で囲った部分)が予算時と決算報告時の予算部分が変わっていますので、比較して見ていただきたいと思います。
次に見ていただきたいのは、2008年度事業計画書と2007年度事業報告書です。(土地を取得した2007年度の事業計画書には、予算と同様に何の記述もありません。)
2009年5月、明治大学の2009年度事業計画、予算が発表されました。
そこでは、中野区に予定している新キャンパスについて、下記のように説明しています。
もともと、こうした基本構想もないまま、とにかく土地を入手したということでしょうか。
キャンパスグランドデザイン策定
本法人の将来構想計画の一環として,本法人として本大学全体の地区計画及び教育研究施設整備計画を策定し,その推進を図るため,理事会の下に明治大学教育研究施設計画推進委員会を設置しました。
全学的な施設設備整備計画を策定する上で,教学の構想を的確に反映させる必要があることから,今後は案件ごとに,理事会の下に設置された明治大学教育研究施設計画推進委員会及び学長の下に設置されている明治大学将来構想委員会との協議を進めながら成案を得ることとします。中野キャンパスのグランドデザインの策定
中野キャンパスを有効に活用にするためのグランドデザインを現在教学側において検討中です。先端研究拠点,社会連携拠点を形成し,社会の要請に応える大学を実現することを基本コンセプトとし,加えて,既存キャンパスから学部等を移転することにより,全学的にゆとりある教育・研究環境を実現するための計画とし,都心に新たなキャンパスを確保したことを広く社会にアピールできるような展開を図ります。
その財源の調達は?
日本私立学校振興・共済事業団からの融資を,文部科学省による利子助成制度を利用して受け,グランドデザインの策定に基づく施設の整備事業を推進する。
23区自治体と大学の避難場所としての協力例(* 各自治体のHPから分ったものから)
千代田区 災害対策基本条例より
(大学等の協助)
第15 条 大学、短期大学、専修学校、各種学校その他これらに類する教育施設を区内に設置している者は、学生ボランティアの育成並びに災害時における地域との連携協力及び施設の提供に努めるものとする。
(避難所及び帰宅困難者支援場所の開設協力及び運営)
第16 条 区民等及び帰宅困難者対策地域協力会は、災害時における避難所及び帰宅困難者支援場所の開設に協力し、区と連携してその運営に当たるものとする。中央区 港区 新宿区 文京区 東京学芸大学と一時避難場所に関する協定 台東区 墨田区 江東区 品川区 平成17年度から19年度に、立正大学学園、青稜中学校・高等学校、攻玉社中学校・高等学校、朋優学院高等学校、清泉女子大学、町田学園と協定の締結を行っており、災害時における避難所の確保を図っている 目黒区 大田区 世田谷区 避難所としての施設利用、学生・教職員ボランティア派遣等=駒澤大学・駒澤短期大学、日本大学文理学部、東横学園女子短期大学、産業能率大学、日本大学商学部、日本体育大学・日本体育大学女子短期大学部 渋谷区 避難門の開門等に関する覚書((学)青山学院理事長、聖心女子大学) 中野区 警大跡地開発で、大学の敷地にまとまったオープンスペースを確保し、これらと一体となった防災空間を確保と住民に説明してきた 杉並区 豊島区 学習院大学、立教大学が避難場所 北区 東京外語大大学西ヶ原キャンパス跡地(西ヶ原四丁目)に災害時には一時避難地となる防災公園を都市再生機構の直接施行により整備する。 荒川区 板橋区 避難場所=東京家政大学 練馬区 足立区 東京芸術大学と「避難所施設利用に関する協定」を締結 葛飾区 江戸川区
ここでいう「寄付金」とは、中野区がそのしくみをつくった「開発者協力金」のことです。
2008年3月4日中野区議会 予算特別委員会 建設分科会より
秋元拠点まちづくり担当参事 開発協力金につきましては、要綱に基づいて平等に御負担をしていただくという考えに変わりはございません。
秋元拠点まちづくり担当参事 これは、大学、民間を含めて、昨年の夏にそれぞれ財務省と契約をしたわけでございますが、財務省が土地を処分するときの条件として、中野区にそういった開発協力金、まちづくり基金に寄付をしていただく、そういう制度があるということを周知していただいております。その時点で、当然、そこの土地を取得したいという方については、どういう制度なのかという問い合わせは来ておりまして、そういった制度が中野区にあるということは十分承知をして購入をしているというふうに私どもは思っております。今まで行ってきたその協議の中で、まちづくり開発協力金、これについて全く反対するということは一切ございませんで、私どもはすべて御協力はいただけるものというふうに思っているところでございます。
秋元拠点まちづくり担当参事 これもたしか来住議員の御質問にあったかと思いますが、私どもは、あそこの警察大学校等跡地での開発協力金、寄付金の額につきましては、一般的な開発行為、都市計画法に基づく開発行為が行われますと、一定の公園面積、それから道路、これの負担が求められるわけでございまして、こういったものを金額に換算した範囲で協議を進めていきたいというふうに思っているところでございます。
秋元拠点まちづくり担当参事 この警察大学校等跡地につきましては、開発者の負担の原則というようなことの中で、いろいろ模索をしながら考え方を進めてきたということでございます。これは答弁の繰り返しになるわけでございますが、それぞれ土地を購入された方は既に中野区がそういう制度を設けているということを十分承知をして土地を取得しておられると。そういったことから、私どもは協力いただけないということは一切想定をしていないということでございます。