遺伝子について

最近のペットブームにのり疾患のある仔犬を隠して販売してるブリーダーさん・SHOPなどをみかけます。
買う側にも責任がない。とも言えません・・・・
仔犬は可愛いから抱っこしたら・・・連れてかえりたくなります・・・
しかし、買った後に疾患がみつかって飼い主・ペット共々大変な思いをしてる方々も少なくないはずです。
ペット110番にもそのような苦情が殺到しております。
遺伝子研究所というのをご存知ですか?
いくつかありますが今回、種♂の茶々丸がお世話になるBISSさんを紹介させていただきます。

ノーマル(正常)な子を販売・購入できるようにと普及させたいとのことですので、私のホームページでも紹介したいと思います。

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私なりバイオス医科学研究所さま宛てに質問してみました。
Q
交配して子供を産みました。     ♂♀です。
この♂は・・・片睾丸かもしくは停留睾丸かと思います。
これは遺伝によるものでしょうか?     父親♂は片睾丸でも停留睾丸でもありません。
A
停留睾丸は遺伝性疾患(遺伝病)といわれています。現在、いくつかの大学で研究されておりますが、いくつかの遺伝子が停留睾丸には関与していることが考えられており、現時点で原因となる遺伝子変異は同定されておりません。
 
遺伝様式は劣性遺伝と考えられていることから、生まれた子犬が停留睾丸を発症しているということですので、父犬はキャリアで、母犬はキャリア(もしくはアフェクテッド=ホモの変異)を持っていると考えられます。
この場合、父犬はキャリアですので発症はありませんが、産まれた子犬(3匹)については、確率的にホモの変異を持つものが産まれてくるので、2匹の子犬(オス)で現在発症しているのではないでしょうか?

また母犬がキャリアではなくホモの変異を持っている場合には、今回産まれた1匹の子犬(メス)はキャリアとなりますので、繁殖には注意が必要です。
 
遺伝子変異は、ある一定の確率で親から子へずっと引き継がれます。
今後、遺伝子変異が同定されれば、計画的な繁殖により遺伝子変異を除いていくことは可能になると思いますが・・・。
 
例えば、父犬と母犬の両方がキャリアの場合、単一遺伝子疾患では25%の確率でノーマルが産まれ、50%がキャリア、そして残りの25%がホモの変異をもった犬が生まれます(あくまでも理論上の数値です)。
このため、今後、産まれたノーマルの子犬を繁殖に用いれば、遺伝病を減らしていくことは可能かと思います。

Q ノーマル・キャリアとかアフェクテッド(ホモ)はどういう意味ですか?
A
犬は(ヒトもそうですが)父、母それぞれからひとつずつ遺伝子を受け継ぎ、つまり2つ(1対)もっていることになります。
ノーマルとは、父犬、母犬それぞれから正常な遺伝子を引き継いでいるという意味です。
キャリアとは、片親から正常な遺伝子を受け継ぎ、もう片親からは変異型の遺伝子を受け継いでいることになります。
アフェクテッドとは両親から変異型遺伝子を受け継いでいる。
弊社の遺伝子検査では下記のように3パターンで結果が出ます。
ノーマル:正常型/正常型の遺伝子をもっています。
キャリア:正常型/変異型の遺伝子をもっています。
アフェクテッド:変異型/変異型の遺伝子をもっています(変異ホモと同じ意味です)。

Q 遺伝子は何代まで続くのか?
A
計画的な繁殖ができなければ何世代でも受け継がれていきます。
計画的な繁殖により、産まれてくるキャリアやアフェクテッドの犬を除いていけば、遺伝子変異はなくなることになります。
一例としてトイプードルのPRA(進行性網膜萎縮症)はトイプードルという犬種(血統)が確立される以前から現在まで、遺伝子変異が受け継がれているということになります。
私も犬の歴史には詳しくありませんが、数百年前に1匹から生じた突然変異が、現在存在する種々の家系のトイプードルまで引き継がれていることになります。


トイプードルの場合、弊社では進行性網膜萎縮症(PRA)とフォンビルブラント病の検査が可能となっております。
トイプードルのPRAは最近増えてきており、今後注意が必要な遺伝病の一つですので、ご興味がありましたら検査案内もお送りできますので、お名前、ご住所をご連絡下さい。

Q 遺伝子は共通ですか?犬種によって違いはありますか?
A 犬の遺伝子についてですが、基本的に同じですが、ご存知のように犬は哺乳類の中で最もバラエティー(大きさ、形など)に富んだ動物です。
遺伝子の中で異なる部分はありますが、これは遺伝子変異とは呼ばれず、一塩基多型(SNPsといいます)というものになります(つまり個性を決めているようなものです)。
例としては(人で言う)お酒に強い、弱いなど・・・(これも遺伝子で決められています)。
ただし、遺伝子変異は犬種により違う場合が多いので、犬種にあった遺伝子検査をする必要があります(MダックスとTプードルのPRAは遺伝子変異が異なる等・・・)

Q MIX犬は疾患持ちの子供が生まれやすいですか?
A MIX・純血種にかかわらず遺伝病の因子を持っているか否かとなります。
親犬が因子をもっていれば、子犬に引き継がれますので、遺伝性疾患の因子をもった子犬が産まれることになります。
このため、遺伝子検査が重要となります。

Q 個々が持つ遺伝子の交配について生まれてくる子の確率はどにように分けられますか?
A
例えば(種♂)がキャリア(PRAの)とした場合、PRAの検査にてノーマルと判定された♀犬と交配する場合には産まれてくる子犬の半分はノーマル(50%)で残り半分がキャリア(50%)となります。(あくまでも確率上の理論値です)

キャリアとノーマルでの交配によりアフェクテッドが産まれることはありませんが、確率によっては全部キャリアとなる可能性もあることを理解しておく必要があります。(逆に全部ノーマルの可能性もあります)
キャリアとノーマルとの交配は、結局またキャリアを産むので注意が必要です。

種♂がキャリアであった場合、遺伝病を減らす観点から、その子孫についても検査されることをお勧めします。

Q 最後に皆様へのコメントがありましたら・・・
A 遺伝子証明が義務化になるのは、まだまだ先になりそうです。我々の企業努力の至らないところもありますが、日本では遺伝子検査の関心が低いのが現状です。
また、JKCでもやっと実態把握に取り掛かる段階です。
遺伝病に関心をもたれる方が増えるのを期待しております。
我々も、もっと啓蒙活動をしていかなければと思っております。

弊社は検査機関ですので、疾患に関する診断、アドバイスはできません。
疾患に関するご相談は獣医師にお願い致します。

以上の質問に丁寧にお答えいただきました。ありがとうございます。
遺伝疾患の子を増やさないためにも
繁殖する際には遺伝子検査をすることを お勧めます。

また、遺伝子による好発生疾患をまとめてみました。→

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