
例によって、土曜日までは仕事なので、日曜日の早朝鈴鹿へ出かけました(三重に住んでて良かった)。
予選から降ったり止んだりの天気が続いていたのですが、決勝日も怪しい天気だったので、友人の車に同乗してサーキットへ。
案の定、ピットウォークの時間には小雨がぱらつきました。ピットの中にもレインタイヤがたくさん用意されていて、波乱のレースの予感。
ところが、蓋を開けてみると、雲で日差しが遮られることは多いものの、雨が降り出すことはなく、ゴールまで完全なドライコンディションでのレースが展開されたのでした。
今回の注目は、昨年試験的に導入されて好評だった、スーパーネイキッドと呼ばれる1000ccクラスのビッグバイクを改造したバイクとの混走です。
特に、ゼッケン55のハーレー・デイトナウェポンと、ゼッケン79のカワサキZ1の2台がどんなレースをするのか?果たして最後まで走りきれるのか?
予選タイムはクリアできなかったものの、主催者推薦枠で決勝に駒を進めた彼らのスタート位置は、ちょうど僕達がグランドスタンドで陣取った真正面でした。
午前11時30分、スタート。
ハーレーは、すぐエンジンもかかり無難にスタート。しかし、Z1は何とキックでエンジンをかけている!!3・4回のキックの後エンジンがかかると、スタンド中の拍手を背にスタートライダーはZ1を第1コーナーへ向けて走らせたのでした。しばらくはZ1がホームストレートを通るだけでグランドスタンドは拍手喝采でした。
ところが、その後のレース展開は対照的で、淡々と周回を重ねるZ1に対し、ハーレーはトラブル続出。
クラッチワイヤーが切れてはピットイン、バルブが動かなくなって(!)ピットイン、カムの駆動ベルトの山が無くなってピットイン、それでも最後まで走っていたのはエライ!!
Z1も順風満帆というわけではなく、残り2時間を切った頃に、丁度僕が観戦場所を移していたヘアピンで転倒、幸いバイクのダメージは大した事無かったようですが、ライダーは少し足を引きずっていました。そして、僕は周りのみんなと違う心配をしていたのです。
「キックスタートのZ1のエンジンは再び息を吹き返すのか?」
案の定、足を痛めたライダーの弱々しいキックではエンジンはかからず、オフィシャルの手を借りて押し掛けを試みるものの、ヘアピンの立ち上がりは緩い登り勾配。
最終的にはヘアピンの横にペースカーなどが出入りするところがあるのですが、そこから出ていって外の下り坂でエンジンを掛けてコースへ戻ってきたのでした。当然、レギュレーション無視のペナルティ行為ですが、いいんです、彼らは走っていることに意義があるのだから。
レース終了まで秒読み段階の頃にはハーレー・Z1共ヘッドライトも点きませんでしたが、それでもチェッカーフラッグが降られる8時間後までコースを走り続けた彼らは賞賛に値するでしょう。
もうひとつ注目していたチームがありました。ライダーの合計年齢99才という、ライディングスポーツチームです。
ライダーの阿部さんは元HRCワークスライダー、スズキワークスだった水谷さんは元全日本500ccチャンピオン、個性の強い二人の組み合わせです。
しかし、レース中盤にコース脇のモニターに、止まりそうなスピードでピットへ戻ってくる阿部さんの姿が映し出されました。どうやら何かトラブルがあったようで、再びコースインすることはありませんでした。
8時間というのは長いので、ずっとレースを観ているわけではなく、時々、遊園地の方の色んな売店を冷やかしたり、メーカーのブースのイベントを覗いたりします。
今回レースに出ていない平忠彦さんは引っ張りだこで、ダンロップブースでもトークショーをやっていました。
「これからはバイク人口の底辺拡大に貢献したい」という平さんは、「8耐は去年で終わり」なんて言うけど、スーパーネイキッドで水谷さんとの対決、なんてやって欲しいな。それもバイク業界の発展のためになると思うのですが。
浜松からバイクで鈴鹿入りしたという平さん、四輪で楽をしてしまった自分がちょっと恥ずかしくなりました。来年はバイクで観に来るから、平さん、ぜひ走って下さい。
さて、ハーレーやZ1やおじさん達ばかり観ていたわけではなく、当然、優勝争いが最大の関心事だったわけですが、
僕が応援していたゼッケン1の芳賀・クラファー組(ヤマハ)は、クラファーがスタートに失敗したものの、芳賀紀行が凄まじい勢いで追い上げ、2位にまで浮上しましたが、電気系のトラブルで後退。最終的に6位まで挽回するのが精一杯でした。しかし、今年のヤマハはトラブルが多かったなぁ。
そして、4台のワークスマシンを投入したホンダは、ゼッケン100の加藤・武田組が序盤にチェーントラブルでリタイヤした以外は概ね順調で、その中でも速さ・安定感とも突出していた伊藤・宇川組が独走で8耐史上初の同一ペアでの連覇を達成したのでした。
レース終盤にはコース上のオイル除去のためにペースカーが入るアクシデントもありましたが、それまでに築いていたアドバンテージは絶大で、彼らの連覇を阻むものは彼ら自身の慢心しかなかったのかも知れません。
2・3位もホンダでした。しかもタイヤは3台ともミシュラン、奇しくも50周年のホンダと100周年のミシュランが表彰台独占で節目を飾ることが出来たのです。
レースに「・・・たら」「・・・れば」は無い、といいますが、「たら」「れば」を考えるのもレースの楽しみ方のひとつですよね。
今回、最もネガティブな要素の少なかった伊藤・宇川組の圧勝だったわけですが、もし、彼らにほんの少しだけ運がなかったら・・・?
表彰式の後で降り出した雨が、レース中に降り出していたら?
ピット作業のタイミングやタイヤの選択で、大幅な順位の変動も考えられる。
サイモン・クラファーがスタートに失敗していなかったら?
レース序盤から芳賀がトップ争いに加わっていたら展開は変わったかも知れない。
加藤・武田組が序盤でリタイヤしていなかったら?
スタート直後のトップグループを引っ張ったのは伊藤ではなく加藤だった、もし彼らがリタイヤしていなかったら、トップグループのペースはさらに上がり、予期せぬトラブルも起きていたかも。
| 1位 | 33 | 伊藤・宇川 | ホンダRVF | ラッキーストライクホンダ |
| 2位 | 11 | バロス・ジベルノー | ホンダRVF | Castrolホンダ |
| 3位 | 4 | 岡田・エドワーズ | ホンダRVF | Castrolホンダ |
| 6位 | 1 | 芳賀紀・クラファー | ヤマハYZF | マルボロヤマハ |
| リタイア | 67 | 阿部・水谷 | スズキGSX-R | ライディングスポーツ |
スタート前に行われたポケバイのレース。
未来のスターの次は、往年のスターライダーペア。
こちらは往年の最速バイク。
一番格好良かったのはコレでしょう。
そのハーレーデイトナウェポンのタコメーター。
ヤマハのピットにかかっていた気圧計。
モリワキ#19のシートは細かい凹凸がついている。
今年のピットウォークでの新企画。
で、バイクを近くで見ると新しい発見が。
さて、コースの外では・・・
8耐は去年で終わり、なんておっしゃる平さん。
最終コーナー付近には、過去の8耐に出場したメモリアルバイク達が展示されていました。
レース終盤、コース上のオイル処理のためにペースカー導入。
表彰式の後で、千石清一さんがいつものように出てきました。そして、