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平成20年1月5日

2007

 企業等不祥事事件番付



番付

西

組織名

事件名

事件名

組織名

社会保険庁

年金記録問題

横綱

食品偽装事件

不二家、ミートホープ、石屋製菓、赤福、船場吉兆他

安倍内閣

閣僚不祥事続出事件

張出横綱

 

 

コムスン

介護報酬不正請求・虚偽申請

大関

薬害肝炎問題

厚生労働省

NOVA

虚偽説明、誇大広告、解約トラブル

関脇

日雇派遣不正問題

グッドウィル、フルキャスト

北九州市役所

生活保護殺人事件

小結

保険金不払い事件

生保・損保各社



◎事件概要解説
団体 事件 概要 備考
1 社会保険庁 年金記録問題 基礎年金番号の未統合で2006年6月現在対象者不明となっている記録が5千万件あることが発覚。以後これ以外にも次々と記録ミス、記録漏れが明るみに出る。ずさんな管理が明らかになるとともに、最初は記録ミス・漏れと言っていたが後に社保庁職員・市町村職員・企業の横領も次々と明らかになった。

政府は年金記録問題検証委員会を立ち上げて、その原因と責任を調査した結果、「社会保険庁の歴代長官や幹部職員の責任がもっとも重い」とされたが、個人の特定とそれ以上の責任追及はなされなかった。

年金記録の修正に際しては、年金記録確認第三社委員会を立ち上げて、確認作業を行なっているが、その判断基準のあいまいさから作業はなかなか進んでいない。

一連の問題を受けて、年金給付特例法が12月12日成立。これにより企業の事務処理ミスや横領が原因で社保庁に納付記録がない人も救済されることになった。
・夏の参議院選の最大の争点となり、与党自民党は歴史的大敗を喫した。

・後に企業年金連合会が管理する企業年金、厚生年金基金が管理する年金、勤労者退職金共済機構が管理する制度退職金も年金と同様にずさんな管理をされていたことが明らかになり、厚労省の年金と同様に適正な措置が求められている。

・12月に入り、対象者不明の5000万件のうち、1975万件は記録不備で特定が難航、先の参院選で問題を解決して「来年3月までに最後の一人まで年金を払う」という方針を事実上撤回。

・12月から順次、すべての加入者に「
ねんきん徳別便」を送付し、記録に間違いがないか本人確認をすることになったが、そこでまた膨大な記録ミスや記録漏れが出てくることが予想される。
2-1 不二家 消費期限切れ 2006年10月と11月の計8回にわたって、シュークリーム製造の際消費期限切れの牛乳を使用していたことが発覚。2007年1月に内部告発を受けてマスコミで報じられた。その後鶏卵も消費期限切れのものを使用してしていたこと、厚労省ガイドラインの衛生規範に定められた値の10倍、社内規定の100倍を超す細菌が検出されたシューロール等を販売していたことを公表した。発覚により直ちに製造販売を中止。業務再開まで数ヶ月を要した。 ・社長は辞任。この事件で不二家は経営が困難となり、山崎製パンの業務支援を受けることとなった。
2-2 日本ライス コシヒカリ産地偽装 東大阪市の米卸売会社「日本ライス」は、昨年7月24、26の両日、同社工場で、「平成17年産福井県産コシヒカリ100%」と表示した袋に、2003〜04年産の千葉県産コシヒカリやくず米などを詰めて650袋を商品化し、同8月1日、うち9袋(51キロ)を大阪府吹田市の小売店に1万6830円で販売。 ・府警生活環境課は2007年5月30日、同社社長・石座真佐美容疑者(47)(大阪市旭区)ら同社幹部や元社員計7人を、不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で逮捕した。
2-3 ミートホープ ミンチ偽装 北海道の食肉加工会社「ミートホープ」は6月、豚肉を使った挽き肉を「牛ミンチ」として出荷していたことが発覚。発覚当初社長ははじめて聞いたと説明していたが、その後自ら指示していたことを認めた。さらに農水省や警察の調査が進む中で偽装肉がバレた場合に過失を装って保険金で回収するなど手の込んだ工作をしていたことも発覚。また偽装は材料表示だけでなく、賞味期限切れの肉の使用や産地の偽装も日常的に行われていた。 ・この事件で同社は廃業を余儀なくされた。
・既に2006年2月に農水省北海道農政事務所に内部告発があったが農水省は門前払いしていたことがわかった。
・その後社長は、道警生活安全課に不正競争防止法違反で逮捕された。
2-4 石屋製菓 「白い恋人」賞味期限改ざん 8月、北海道を代表する土産品の菓子「白い恋人」で賞味期限が改ざんされていたことがわかった。アイスクリームからは大腸菌群が、バウムクーヘンからは黄色ブドウ球菌が検出された。 ・社長は引責辞任した。
・自主回収から100日を経て、保健所の了承を得て、11月22日販売を再開した。
2-5 赤福 製造日改ざん 10月、伊勢神宮参拝のみやげ物として知られる赤福餅の製造元「赤福」で製造日の改ざん及び売れ残り商品の再利用、その際に消費期限切れのものを使用した消費期限の改ざんなどが発覚した。製造日の偽装は34年前から行なわれていた。
2-6 比内鶏 比内地鶏偽装 10月、秋田県大館市の食肉加工製造会社「比内鶏」は別の鶏を比内地鶏と偽って出荷していたことが発覚した。賞味期限の偽装もしていた。
偽装は10年前から行なわれていた。
・その後営業再開の目途が立たず、事業廃止、社長は辞任、社員は全員解雇した。
2-7 御福餅本家 製造日改ざん 10月赤福に続き同じ三重県伊勢市の和菓子メーカー「御福餅本家」でも、製造日などが27年以上前から偽装されていたことが発覚した。
2-8 船場吉兆 賞味・消費期限偽装 高級料亭などを展開する吉兆グループの船場吉兆が、福岡市内の販売店で消費、賞味期限の切れた菓子類の期限を張り替えていたことが発覚した。

更にその後の調査で、偽装商品は菓子類の消費・賞味期限だけでなく、牛肉の産地の偽装、料亭で提供していた料理にも偽装牛肉が使われていたことなどが次々と明らかになった。
・当初の記者会見では、「偽装はパートの独断」として本社の関与を否定したが、その後パート社員4人が弁護士同伴で記者会見を開催。担当の取締役から偽装指示をされていたことや偽装発覚後は偽装の責任を認める書類の提出を強迫されていたことなどを告白。

・社長及び担当取締役は引責辞任

・センセーショナルなパート社員の反論記者会見を受けて世論の非難は更に高まり、最後は元社長の妻で創業者の実子で取締役の70歳になる夫人が45歳の長男である取締役を従えて記者会見に登場。すべては経営陣に責任があると頭を下げた。
3 安倍内閣 閣僚不祥事続出事件 昨年9月に発足した安倍晋三内閣が、発足以来、次々と閣僚が不祥事を起こし辞職していった。特に進退窮まった松岡農水大臣の自殺は衝撃的だった。8月の参議院選挙では歴史的大敗を喫し、9月になって心身の健康を害し、進退窮まって首相は辞任した。 ・2006年12月佐田玄一郎行革担当大臣が事務所費問題で辞任、2007年1月柳沢伯夫厚生労働大臣が「女性は産む機械」発言で陳謝、5月に松岡利勝農水大臣がナントカ還元水と緑資源機構完成談合絡みで自殺、7月に久間章生防衛大臣が「原爆投下はしょうがない」発言で辞任、8月に赤木徳彦農水大臣が事務所費不正計上で辞任、9月に遠藤武彦農水大臣が農業共済組合補助金不正問題で辞職。。短期間でこれだけ閣僚が交代した例は過去にない。
4 コムスン 介護報酬不正請求・虚偽申請事件 介護報酬の不正請求はコムスンだけではなかったが、開設時に虚偽の申請をしたり、都の調査に先んじて廃業届を出したり、コムスンの経営体質は「際立って悪質」と判断され、厚労省は介護事業の指定打ち切りを決断した。 ・指定打ち切り後も事業譲渡をグループ会社に行う計画を企てるなど経営体質の悪質ぶりをさらに発揮した。
・親会社のグッドウィル・グループはグループ全体の全介護事業から撤退を表明し、来春を目途に事業譲渡することを決定した。
5 厚生労働省、田辺三菱製薬 薬害肝炎問題 【薬害肝炎訴訟】
1964年にフィブリノゲン製剤が製造・販売、1972年に第9因子製剤の製造・販売が開始。これらの血液製剤は止血剤として使用され、とりわけフィブリノゲン製剤は、出産時の出血のときに、止血目的で大量に使用された。
アメリカでは、肝炎感染の危険性が非常に高いことを理由に、1977年に販売停止となったが、日本では、80年代以降も使用され続けた結果、多くの人が、C型肝炎に感染した。
この製剤によりC型肝炎に感染した200人を超える被害者が、2002年から現在まで国と製薬会社を相手に全国の裁判所で裁判を行っている。
・当該訴訟事件は、リスト放置問題で一気に国民的関心が集まるようになった。これにより状況は一気に動く。。
【418人リスト放置問題】
2002年8月に厚生労働省が、製薬会社の「三菱ウェルファーマ」(旧ミドリ十字、現田辺三菱製薬)から提出を受けた文書の中に、フィブリノゲンによってC型肝炎に感染した418人分の個人ごとの情報が記載された症例リストや1987年以降の資料が含まれていた。厚生労働省と製薬会社は、個人が特定される患者に対しても事実関係を告知することなく、2007年10月に発覚するまで放置していた。
・リスト放置問題の責任について、厚生労働省は、現職3人の幹部を厳重注意とした。これに対し原告団はあまりにも軽すぎると批判した。
【全面解決へ】
11月7日裁判所が和解を勧告。12月13日示された和解骨子案は国の主張を反映するものであり、原告側は、即日受け入れ拒否を表明。これで和解決裂となったが、12月23日、福田首相は、新たな解決策として議員立法によって原告側が求める「全員一律救済」を実現する方針を打ち出す。12月28日、原告弁護団は、救済法案の受け入れを表明。救済法は今国会で成立する見通しとなり、全国10の裁判所で係争中の薬害肝炎訴訟は、全面解決に向かうこととなった。
6 NOVA 虚偽説明、誇大広告、解約トラブル事件 2月に経済産業省と東京都が違法行為の疑いで立ち入り調査が入り、6月、不実告知、重要事項の不告知、誇大広告、書類記載の不備、解約時の債務履行拒否など18種類の特定商取引法違反行為が認定された。本部が作成したクレーム対応マニュアルや通達を下に全社的、組織的に違反が繰り返されていたと見られ、経済産業省は「極めて悪質」と判断し、業務の一部を6ヶ月停止処分を決定した。 ・2002年にも東京都が今回とほぼ同じ行政指導を行い、業務改善報告を求めていたが、改善を怠っていた。
・不正の発覚と行政処分で経営が徐々に圧迫されたNOVAは、給与の遅延が続くようになり、9月及び10月に労基署から給与不払の是正勧告が出され、教室の閉鎖も相次ぎ、ついに10月26日
経営破たんした。
7-1 グッドウィル 不正派遣 【違法給与天引き事件】
日雇派遣業界で使途不明な管理費が派遣労働者の給与から派遣1回当たり200円〜250円程度天引きされていた。現在は廃止されたが労働者が過去の天引き分の返還を請求。グッドウィルは過去2年分の天引き分80万人分で37億円の返還を自主決定したが、労組グッドウィルユニオンは過去の天引き分全額について返還の
集団訴訟を起こした。
・フルキャストは就労記録がある1996年10月まで溯って返還を自主決定。
・問題は天引きだけではなく、備品の強制購入、有給休暇の申請却下、不衛生な就労環境、暴力による強制労働などありとあらゆる不法行為が行なわれていることが元社員からの証言で明らかになった。          
【不正派遣問題】
グッドウィルは2004年10月から2007年8月までの間に少なくとも3万人以上を違法に派遣していたことがわかった。違反内容は、禁止業務への派遣、二重派遣、派遣元責任者の不在、期間超過派遣などあらゆる行為に及んだ。
・厚労省は2008年1月に事業停止処分を行なう予定。
7-2 フルキャスト 禁止業務の建設・警備業に違法派遣を繰り返し、厚生労働省から事業改善命令を受けたが、その後も禁止業務の港湾業務に派遣をしていたとして、8月、同社の全店舗に1ヶ月から2ヶ月の事業停止命令を出した。 ・昨年8月、神奈川県内で建設業への派遣がわかり、神奈川労働局が指導、同社は是正報告を提出。同年10月甲府で警備業への派遣が判明、さらに仙台市でも警備業への派遣があった。宮城県警は1月派遣業法違反容疑で家宅捜索を行なった。一連の違法行為に東京労働局は3月、派遣法に基づき、事業改善命令を出していた。
8-1 北九州市役所 小倉北区困窮自殺事件 2007年6月小倉北区在住の61歳の男性が小倉北福祉事務所で生活保護受給していたものの、07年2月頃ケースワーカーから辞退届を強要されて保護廃止、その後働くことができずに生活困窮と病状が悪化したために07年6月5日に生活保護再申請を行うも、面接主査から申請拒絶され、それを悲観した男性が自宅アパートのベランダにて、07年6月10日に首吊り自殺していた。 前年には門司区で報道されただけでも次の3件の餓死事件が起こっている。【門司区餓死続出事件】
・2006年4月、門司区で78歳と49歳の母娘のミイラ化した遺体が発見
・2006年5月、門司区で生活保護の受給を断られた56歳の障害を持つ男性が餓死
・2006年6月、門司区で69歳と62歳の2人暮らしの老夫婦が遺体で発見
8-2 小倉北区餓死事件 2007年7月小倉北区で生活保護を4月に廃止された52歳の男性が、「働けないのに働くように言われた」など福祉事務所への不満や、「おにぎり食べたい」という日記を残して餓死していた。                                ・一連の餓死・自殺事件に対して、弁護士団体・生活困窮者支援団体・日本共産党などが猛反発・猛抗議をし、福祉事務所長を刑事告発するなど、非難の声が全国的に挙がった。    
9-1 生保各社 保険金不払い事件 死亡保険金などに上乗せする三大疾病や通院保障などの特約や解約時の失効返戻金の支払い漏れがあった。12月に最終結果が出揃ったが、生保38社で支払い漏れは131万件、964億円だった。 ・2年10ヶ月に及んだ生保の不払調査はようやく終了した。
9-2 損保各社 医療保険など第3分野と呼ばれる保険商品で不払いが損保各社で発覚。このうち金融庁は「不払いの件数が多く、法令遵守体制にも重大な問題がある」とした「東京海上日動」と「日本興亜損保」について第3分野商品の開発・販売を3ヶ月停止処分とした。