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平成15年9月

自己都合退職のページ


目 次
T 定義
U 離職の種類
V 離職理由の意義 1 雇用保険
2 退職金
3 再就職と履歴
W 離職理由の決定 1 離職の理由は期間満了と中途解約の2種類
2 中途解約と留意点
X 自己都合退職
Y 「会社生活の不都合」による自己都合退職 1 いくつもある退職理由!
2 実は会社都合
Z 企業の不法行為を永く黙認してきた厚生労働省
[ 会社生活の不都合による退職理由あれこれ 1 時代の変化・陰湿化する会社・常識の偏見
2 具体的理由の例
3 考察
\ 最後に

T.定義

自己都合退職とは、最終的に労働者が自分の意志で退職を決定することである。
それは"個人の都合で"会社を退職することだけにとどまらない。
退職の過程で何があろうと、労働者が退職願を会社に提出すれば、それは自己都合退職となる。
例えば退職の理由が、会社の労働契約違反による労働者からの契約解除であっても、自己都合退職となる。

U.離職の種類

離職(退職)とは、すべての失職を指す。離職の種類には次のようなものがある。
離職の種類
分類 内訳 種類
期間満了 定年
契約期間満了
中途解約 使用者からの解約
(解雇・会社都合退職)
倒産解雇
整理解雇
懲戒解雇
普通解雇
労働者からの解約 自己都合退職
労使合意による解約 勧奨退職
早期退職制度
退職者募集

V.離職理由の意義

[1]雇用保険
退職理由によって雇用保険の失業給付の時期や額が違ってくるという効果が最も大きい。
雇用保険上、離職理由は複雑に区分され、自分の離職理由がその区分によって、扱いが違うので、会社を辞める理由は、軽視できない。
具体的には「雇用保険給付」のページを参照していただきたい。
[2]退職金
退職金制度のあるほぼすべての企業は、自己都合退職か会社都合退職かで支給額が変わってくる。
当然のことながら長期勤続者ほどその影響は大きいので、対象者は必ず留意すべき事項である。

[3]再就職と履歴
再就職に当たっては、応募企業に自分の履歴を公開しなければならない。更に面接にあっては、ほぼ必ず離職理由を問われる。過去職の離職理由は採用の判断に当たって重要な要素の一つである。その際に面接官を納得させる離職理由が説明できなければ内定はおぼつかない。

世帯主労働者の大半は、現社を退職したとしても、概ね65歳までいずれかの会社で雇用されて働き続けるしか生きる道はない。現社の退職という行動は、既に次の会社への入社ステップの一過程となっていることにも留意したい。

ただし、求職時の離職理由は、必ずしも正直に答える必要はない。「会社のひどい扱いにたまりかねて辞めました」というような理由は、マイナス効果である場合が多い。

求職時の採用面接官の頭の中にある離職理由の大きな分類は、「倒産」か「リストラ」か「自己都合」の3つである。
いずれの理由であっても面接官を納得させることは簡単ではない。面接官が採用を躊躇する主な理由は、それぞれ次のとおりである。
離職理由 採用したくない理由
倒産 悪い運を当社に持ち込みたくない
リストラ 能力がない
自己都合 我慢ができない

その中でも比較的納得の得やすい理由は、ステップアップのための自己都合退職と倒産によるやむを得ない離職である。

この章全体のまとめとして、多くの場合労働者にとって退職は、「会社都合」がいろいろと有利である。

W.離職理由の決定

[1]離職の理由は期間満了と中途解約の2種類
退職理由は大きく分けると前述したとおり、@定年・期間満了(当然退職)とA中途解約の2種類である。
当然退職は、労働契約締結時に定められた内容であって、時期がくれば当然に発効し、誰の特別な意思表示も文書も必要としない。
それに対し、中途解約は労働契約の有効期間中に、契約当事者の一方からの意思表示、告知により特別に発効するものである。
中途解約は特別な法律行為であり、中途解約の理由は、特に雇用契約においては前述のとおり重要な意味を持つ。

[2]中途解約と留意点
中途解約の種類は次の3種類である
種類 一般呼称
@使用者からの申し出 会社都合退職
A労働者からの申し出 自己都合退職
B契約当事者一方からの申し出に対して、他方が同意 合意退職

一般に使用者は、会社都合退職にならないよう配慮する場合が多い。
その理由は次のとおりである。
@ 退職金を満額支給しなければならない。
A 管理上司が会社側からいろいろ問い詰められることを危惧する。
B 会社が役所からいろいろ問われることを危惧する。
C なんとなく世間体が気になる。
D 雇用保険助成金の支給要件に該当しなくなる。
E 解雇となれば、その後いろいろ揉める場合を危惧する。
F その他

一般に解雇となれば、様々な制約事項があって、不当解雇と認定されて損害賠償を支払わなければならないケースが発生する可能性がある。
そのため会社としては、会社側から退職を働きかけて、最終的に労働者の意志によって自己都合退職(=円満退社)とすることを目指す場合が多いのである。

労働者が気をつけなければならないことは、この一点である。
繰り返すが、会社都合とは、会社側から退職(解約)の申し出があった場合を言う。また、それに対して労働者が同意した場合は「合意退職」である。
いずれも決して「自己都合退職」ではないのである。
この点、百戦錬磨の会社は実に巧妙である。十分に注意が必要である。
会社は巧妙にみずから退職の働きかけをしながら、最終的には労働者から「辞めます」の言葉を引き出し、その証拠として「退職願」を提出させる。これで万事休すである。
「形の上だから」とか「合意したという意思表示だ」とか、「書かないと退職金を出さない」とか、「退職手続をしてやらない、退職手続をしなければ失業給付も出ないし、年金も全部無駄になる」とか様々な詐欺、脅迫的手段により強要してくるが、これを書いてしまったら、自己都合退職ですとみずから認めた動かしがたい証拠となる。

重要なことはすべて文書が原則である。中途解約時の文書は次のようになる。
種類 文書 流れ
@使用者からの申し出 解雇通知書 使用者から労働者へ交付
A労働者からの申し出 退職願 労働者から使用者へ交付
B契約当事者一方からの申し出に対して、他方が同意 合意書 労使の調印

つまり、自己都合退職でなければ、会社へ解雇通知書か契約解除合意書を文書でもらっておくことが大事である。
繰り返すが会社は巧妙である。口頭で解雇と言っておいて、そのとおりに出勤を辞めて、自宅で抗議の準備をしていると、「無断欠勤」として、解雇の正当な理由を作られてしまったりすることも考えられるからだ。

X.自己都合退職

一概に自己都合退職と言っても、その内容は実に多種多様である。
自己都合退職を大きく分類すると次の2種類に分けられる。
自己都合退職の分類
分類
プライベートな事情によるもの 家庭の事情によるもの
業務外の事由による健康・体力上の理由
結婚・妊娠・出産・育児のため
キャリアアップ・収入増加・適職転換等のための転職希望
その他
会社生活の不都合によるもの 業務上の事由による健康上の理由
会社・社風・就労環境・労働条件の不満・不安等によるもの
会社の人間関係の悪化によるもの
職種異動・勤務地異動によるもの
その他
※この分類は私が勝手に作ったものであり、公に使われているものではない。
退職は人生の重大な行事であるとともに、退職イコール失業であれば、再就職困難な昨今、世帯主労働者にとっては、社会生活に重大な支障をきたす緊急事態である。だから、非自発的要因の会社都合退職は別として、自発的要因である自己都合退職は、本人が相当の覚悟を持って決意したものである。
そしてこのうち、「プライベートな事情によるもの」は、自己都合退職の本来の形であり、納得した上でのことであり問題はない。少なくとも会社のせいではない。問題は「会社生活の不都合によるもの」である。

Y.「会社生活の不都合」による自己都合退職

[1]いくつもある退職理由!
会社を辞めるということは、人生の大きな節目であるとともに、生活の根幹が変わるという重大な事柄であるから、当然周りの人も関心を持つ。
だから自分の家族を始め、親族、地縁者、恩人、友人、知人、職場の同僚などに、退職とその理由の説明をしなければならない場面が必ず訪れる。再就職の面接でも聞かれることは前述したとおりである。

退職の理由が「定年」「解雇」「リストラ」「倒産」など当然退職や会社都合退職であれば、理由ははっきりとしている。周りの人への説明も容易である。「プライベートな事情による自己都合退職」も説明は容易である。
しかし、「会社生活の不都合による自己都合退職」では、なかなかそうはいかない。退職には、ひとりひとり実に様々な理由がある。特にこのケースではそうである。
退職理由は、決してひとつではない。退職を決意した事柄は1つであっても、その裏に理由は10個くらいある。変な話のようだが、自分でもよく整理してみなければわからない。

[2]実は会社都合
自己都合退職。響きの良くない言葉である。この言葉から自分勝手、わがままという印象を私は受ける。家族や身近な者たちからたいていは責められる。雇用保険の失業給付では「給付制限期間」という罰則までついている。しかし、実態として自己都合退職の多くは、実は会社が意図してやっている不当行為に起因するものである。

国(厚生労働省)は、このことについて実に長い間、目をそらし続けた。そしてようやく事の改善がなされたのが平成13年4月1日であった。厚生労働省は会社の不当行為等による自己都合退職は、「自己都合退職」ではなく「会社都合退職」に該当することを明言した。(雇用保険法改正)
厚生労働省が示した当該事項の詳細は次のとおりである。
会社都合退職に該当する自己都合退職(労働者からの申し出による退職)  平成13年4月1日当時
項目 内容
労働契約違反 締結した労働契約の労働条件とその事実とが著しく相違したことにより自ら離職した場合
賃金未払い 月給の1/3以上の額が2ヵ月続けて支払期日までに支払われなかったことにより自ら離職した場合
賃金減額 賃金が従前の額の85%未満に低下し、またはすることとなったために自ら離職した場合
不当残業命令 離職直前3ヶ月間に、各月45時間を超える時間外労働が行われたために自ら離職した場合
危険有害業務命令 行政機関から指摘があったにもかかわらず、事業主が危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったために自ら離職した場合
職種異動・勤務地異動命令 @ 労働契約にない職種や勤務地へ異動を命じられたため自ら離職した場合
A 10年以上同一の職種に就いていた者が職種異動を命じられ、十分な教育訓練が行なわれなかったために異動後の職種に対応できず自ら離職した場合
B その他権利濫用に当たるような人事異動命令により、自ら離職した場合
雇い止め 有期労働契約で2回以上更新し、3年以上継続勤務した後に契約が更新されなかった場合(定年後再雇用を除く。)
嫌がらせ 上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって自ら離職した場合
長期休業命令 会社都合により休業が3ヵ月以上続いたため自ら離職した場合
違法業務 事業所の業務が法令に違反したため自ら離職した場合
倒産 事業の破産、民事再生、会社更生の申し立てがなされたこと又は不渡手形の発生を理由として自ら離職した場合
大量離職 事業所において大量雇用変動の届け出がされたため、及び社員の1/3を超える者が離職したため自ら離職した場合
事業所廃止・移転 @ 事業所の廃止に伴い自ら離職した場合
A 事業所の移転により通勤が片道2時間以上かかることになって自ら離職した場合
上記理由のものは、雇用保険の失業給付決定上、原則として「会社都合退職」と認定され、罰則から外されることとなった。このことは画期的なことであったが、問題は残った。例によっての「お役所仕事」である。その挙証責任を完璧な文書で失業労働者本人に課したのである。
中小零細企業では、現実として就業規則でさえ、労働者が手に入れることが困難である場合が少なくない。出勤簿・タイムカードは会社側が勝手に作っている場合も少なくない。
私は不当残業の立証に多少関わったことがあったが、某ハローワークではタイムカードの本物か、本物であることを証明する事業主印のあるコピーでなければ認められない、などとヌかしていた。残業時間という客観的で比較的立証の容易な事例でこのざまである。これでは例えば主観と客観が入り交じった「嫌がらせ」の立証にどれだけのものが要求されるのか、気の遠くなる話である。またハローワークが発行するリーフレットの「持参資料」の中には、「賃金台帳」という記載があちこちに書かれている。賃金台帳は会社が調整し、保管するものであって労働者が手にできるものではない。こんなものを平気で要求する厚生労働省の態度は、本気でやる気がなく、形だけ整えたとしか思えない。
結局のところ、立証ができず自己都合扱いにされてしまう人が大半であった。

Z.企業の不法行為を永く黙認してきた厚生労働省

前述した「厚生労働省の明言」とは、あくまで雇用保険法上、失業給付取扱上の話である。労働基準法上、民法上は、はじめからその多くが違法行為とされている事柄である。
違法行為を放置したまま、被害者を形だけ救済しようというのは、そもそも本末転倒な話
なのである。
会社の違法行為を取り締まるべき厚生労働省(労働基準監督署)は、放置するだけでは足らず、相当の覚悟を持って「申告」に出向いた労働者をあの手この手で「追い払っている」という実態がある。

不況が長引く昨今、リストラの嵐が吹き荒れ、労働トラブルが多発した数年前から、尻に火が点いた厚生労働省は、重い腰を上げ、企業労務の改善に少しずつ踏み出した。そのわずかな成果が「サービス残業規制の強化、不当企業摘発」と「過労死認定基準の緩和」による取扱件数の増加であった。しかしこれも氷山の一角を捉えたに過ぎない。
私たち労働者は、長い間、労働者保護法を持ちながらも、それを運用管理する官庁にそっぽを向かれ、不遇の労働生活を余儀なくされてきたのである。
ある者は世間さまからわがままと言われる自己都合退職を繰り返し、ある者は不当な使用者の行為にじっと耐え、ある者は考えることをやめ、ある者は使用者に魂を売り渡し、そうして生きてきたのである。
そしてそれは現在も変わっていない。

[.会社生活の不都合による退職理由あれこれ

[1]時代の変化・陰湿化する会社・常識の偏見
会社に嫌気がさして辞めた。あきれ果てて辞めた。「こんな会社辞めてやる」と辞表を叩き付けた。疲れ果て、ボロボロになって辞めた。笑顔を奪われ、夢を奪われ、健康を奪われ、歳月を奪われて辞めた。
残ったのは、社会と他人に対する強い猜疑心、硬く閉ざされた心、絶望…。
会社とは、こんなにひどいところだったのか!!
社会人になるとは、大人になるとはこんな世界で汚く、ずるがしこく生きていくことだったのか!!

「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ♪」という歌が高度成長期に流行った。戦後の貧困期から連なる高度経済成長期、多くの労働者は夢を得た。働いて電化製品を買い、家を建てることができた。労働者は大家族主義、年功制度、終身雇用制の下で、幸せになれることが保障されていたので、疑いもなく会社に忠誠心を尽くし、会社もそれに応えた。
いつの時代でも苦労はあっただろう。しかし少なくとも解雇の不安は今より少なかったであろう。社員旅行、社員運動会、社員文化祭と福利厚生全盛の時代、職場もさぞなごやかなことであったろう。それなりに楽しくもあったろう。陰湿ないじめやいやがらせは少なかったであろう。

時代は流れ、技術革新と情報化、競争の激化、そして経済成長の終焉とともに「職場」は明らかに変わった。漆黒の暗い影を落とした。

しかし、世の中の常識はなかなか変わらない。依然として失業は脱落者であり、自己都合退職などはもってのほか。自分の周りの人はそうではなくても、「世間」は依然、そう見ている。見られている。
しかし、この常識は今や「偏見」である。
私たちの多くは脱落者、落伍者ではなく、犠牲者である。

[2]具体的理由の例
「会社生活の不都合」による退職の具体的な理由は、職場の数だけ山のようにある。以下に記すのは、その中で自分の経験と見聞から感じたほんの一例である。
《会社生活の不都合による自己都合退職理由》
不満事項 内容
経営者・経営方針・雇用人事方針等の不満

【経営者と経営姿勢に嫌気がさして退職を決意する理由】
・きれいごとを並べ、取引先にも社員にも嘘ばかりついている、嘘を形にしたような会社である、詐欺行為が営業の基本となっている
・無理な契約ばかり取ってきて、社員にできないことをやらせる
・とにかくワンマン・専制的である、めちゃくちゃなことばかりいっている、一種の異常性格である
・個人的感情で社員に当たるため、いつ社長ににらまれるかいつもびくびくしている
・経営を放り投げ、取り入った幹部が好き放題をしている
・社員は経営の道具でしかないと思っているので、退職者・解雇者が跡を絶たないが、まったく気に留めない
・処遇等に関わる約束を実行してくれない
・思いつきで社の重要事項がころころ変わり、社員の就業環境もそれに伴ってころころ変わる
・能力主義が激し過ぎて、役職・賃金の変動が頻繁で大きすぎる
・その他多数
社風の不満

【社風にあきれて退職を決意する理由】
・過激な労働組合に経営者が押されて、組合員のいいなりで管理不能に陥っている、職場規律と懲戒の機能が実質的になく、わがままな社員のやりたい放題となっている
・上司の言うことは絶対服従の軍隊的社風である、役職者の社内権力が強すぎて、彼らに取り入ることが社員の一番の仕事の目的となっている
・放任主義が行き過ぎて、わがままな者が楽ができる社風である
・人事権のある管理職が職務内外を通じて部下に対し濫用している
・えこひいきや好き嫌いが社内に蔓延し、ひいきされている人がろくな仕事もせずに、いばりくさっている
・残業や休日出勤は言われるがまま、休暇は取れない社風
・朝礼・会議等で経営者の不愉快な演説が多い(目標未達者をこきおろし、社に貢献できない人間はやめろと言い続けるなど多数)
・男尊女卑がはなはだしい、女性の役割をお茶くみ、接待、男性社員の身の回りの世話・業務のアシストとしか見てない
・身分差別がはなはだしい(出向社員、役付社員、総合職社員、一般職社員、補助職社員、バート、契約社員、請負社員など)
・社員が頻繁に辞めすぎて、その仕事がたらい回しで回ってくる
・新入中途社員に冷たい(古参社員が仕事を押しつける、会社のルールを何も教えてくれないなど)
・総務が営業・業務の社員を厳しく取り締まって、自分達は楽をしている
・個人成績至上主義のため、社員同士が得意先の奪い合い、足の引っ張り合いが激しい
・問題が発生したとき、経営者や幹部は責任を取らず、担当社員の責任にして激しく叱責し、尻拭いをさせる
・経営職・幹部職の一部または多くが処遇職で、遊んでいる、接待などと称して会社の金で酒を飲んでいる
・年功主義がはなはだしく、能力がなく、覇気もない年配古参社員が管理する沈滞社風である
・その他多数
人事異動・昇進・配置の不満

【配置、異動の不満から退職を決意する理由】
・異動命令が他人より激しく、異動に疲れた
・理由がわからず昇進が他人より遅い
・社の昇進基準に納得がいかない(自分より能力のない人が先に昇進した)
・望まない異動命令が出た
・望まない人が上司となった
・業務引継ぎがなかった
・その他多数
上司(命令システム)の不満

【上司または命令システムの不満から退職を決意する理由】
・上司に能力がなく、しわ寄せが自分に来る
・複数の人から命令がきて、やりきれない
・職務配分が不適当
・人間的に未熟(部下のえこひいきをする、自分のミスを部下のせいにし、部下の成果を自分の成果にする、部下の小さなミスを大騒ぎして罵り、自分はよく大きなミスをする、自分は休暇を取るが、部下には休暇を取らせないなど多数)
・上司でない人の指揮命令下に置かれた
・常に部下をどなっている。
・一挙手一投足まで動作権限を与えられない
・その他多数
長時間残業・サービス残業・仕事量過多の不満

【労働時間の不満から退職を決意する理由】
・長時間労働による過労と睡眠不足のため常時体調不良、疲れ果て、気力も失せた、働くためだけに生きているような生活に見切りをつけたい
・自分だけ仕事が多く残業になる
・仕事が定時で終わっても帰れない雰囲気でばかばかしい、自分だけ先に帰ると上司と同僚の風当たりが強くなる、次から仕事を押しつけられる、評価が低くなる
・やむを得ない残業以外はやりたくないが、そうはいかない環境
・ただ働きがばかばかしい、タイムカード等の偽造まで本人にやらせる
・職務命令は上司次第、または急な仕事が多く、毎日何時に帰れるかわからない状況で、プライベートタイムの予定が立てられない。
・その他多数
担当職務の不満

【職務の不満から退職を決意する理由】
・職務に必要な権限が付与されておらず、仕事が常にやりにくい
・能力不相応な要求質レベル(高すぎるか低すぎる)の職務である。
・賃金または職位に対して高すぎる要求質レベルの職務である。
・職務が不明確(自分が関与してない部分まで責任を取らされる、計画的に仕事が進められない、何に重点を置いてどう頑張ればいいのかわからない、あれもこれも特に雑用系の仕事を押し付けられるなど多数)
・仕事・職務を与えられない
・その他多数
昇給・賞与・評価・待遇の不満

【賃金・評価・待遇の不満から退職を決意する理由】
・理由がわからず、他人より評価・金額が低い
・目標を達成したのに、期待の額が出なかった
・勝手に賃金カットされた
・評価制度と評価者がめちゃくちゃで嫌気がさした
・事務職で机とパソコンが与えられない、営業職でクルマ、携帯電話と名刺が与えられない
・その他多数
成果期待度の不満

【成果期待の要求の不満から退職を決意する理由】
・いくら頑張っても、次回はそれ以上を要求される
・職位や賃金の割に要求が高すぎる、多すぎる
・通常能力者では所定勤務時間中に終わらない仕事量である
・標準期待度を完璧レベルにおいているため、誰も期待に応えられず、責任感が強くまじめな人ほど先につぶれていく
・自分の仕事でない営業上の成果まで問われる
・目標未達時の叱咤激励は度が過ぎるイジメ、虐待である
・その他多数
職務外強制事項の不満 (勤務時間内外を問わず)

【職務外強制命令の不満から退職を決意する理由】
・社員旅行・飲み会・会議・研修・朝礼等社内諸行事の(半)強制参加命令が気に入らない
・給湯・清掃関係の強制が気に入らない
・仕事に関係のない政治・宗教・自分の趣味などを強要する
・その他多数
[3]考察
以上思いつくままに挙げてみたが、言葉で簡潔にまとめるとたったの一言になって、なかなかその悲惨さが伝わりにくいものである。
会社生活の不都合による退職の場合、理由はこのうち1つ限りというより、複数の理由が重なって決意する場合の方が多いだろう。

上記に挙げた会社側の行為は、
@「社員を辞めさせることを意図して行なう場合(すなわち悪意の(積極的)故意)」、
A「辞めさせることを特に意図しているものではないが、いやならどうぞ辞めてくださいという場合(消極的故意)」、
B「意図はまったくないが、社風が自然にそうなっており、悪意もなければ問題意識もない場合(自然体)」
と意識の違いがある。積極的故意ならば、「解雇」と何ら変わるところがない。

更に、上記に挙げた理由は、経営すなわち「会社権力」に拘わる不満のみであって、インフォーマル関係、すなわち会社権力に拘わらない同僚等との人間関係については、また別にある。同僚等から仲間はずれにされた、意地悪された、悪口を言い触らされたなどである。こちらの個別理由も挙げれば山ほどあるだろうし、雇用継続に当たって無視できない大きな理由であるが、会社当局とは直接関係がないので、ここでは触れるだけで留めることとする。(ただし、インフォーマル関係のこじれが最初の原因であっても、その後の対応において、会社の統括力不足のために退職した場合は経営に拘わる理由の退職と言える。)

\.最後に 〜「会社生活の不都合による自己都合退職」を打破する方法?〜

さて、このページ、私は何を意図して作ろうとしたのか。退職理由と同じく後から今考えているところである。

ステップアップの転職でもない。それどころか次の会社もまったく決まっていない。応募さえしていない。辞めれば即失業となり、生活収入は途絶える。失業保険はほんの数ヶ月。しかも支給は4ヵ月以上も先。退職金などない。それでも辞めたい。とにかく疲れた。辞めて考えることをやめ、今はとにかくゆっくりと休みたい…。

私が訴えたかったことは、こうである。
「自分は悪くないのに、どうして自ら退職して、こんな状態に甘んじなければならないのか」という悔しさである。
そして、それに対して天の声、世の常識人たちの声がその悔しさに追い討ちをかけてくる。
・自分は悪くない?、本当にそうだと言い切れるのか、何か落ち度があったからこういう結果になったんじゃないのか
・周りの人に合わせて、上手にやっていくことができないからダメなんだ
・みんな我慢してやっているのにどうしてお前だけ我慢ができないんだ
・自分から辞めたんだから、その後どうなっても自業自得だ……


労働者は、いずれかの企業に雇用されて一生、使用者の命令の下に働き続ける宿命である。
「それが嫌なら自分で会社を作ればいいだろう」と簡単に、乱暴に言う人もいるが、会社を起こすカネと才覚があれば苦労などしない。彼は「それができないんだったら我慢するしかないだろう」と簡単に結論づけるが、こちらはかなり正しい。

彼のような人は、きっとあまり深く考え、悩むということがないのだろう。それだけ包容力があって、動かない自分というものが確立されているところからくる自信なのであろう。自信と包容力に裏付けられた彼は、それこそ周りに上手に合わせながら、時にどうしてもおかしいことは、強く主張し、周りの同調者を得て上手に乗り切っていくのだろう。仮に会社と意見が合わず退職することが彼にあったとしても、彼は私のように騒がず、気がつくと平然と、力強く次の職場で働いているんだろう。

「会社生活の不都合による自己都合退職」。この現象をうまく解決するすべを私は遂に見つけることができない!
(職場で仲間と連帯できれば、退職に至らずに済むこともあるが、こういうケースは元々社風に多少希望のある職場である。)
現在のところ、国家・社会からの保護・救済は多くを期待できない。

当ページの結論は、「自己都合退職の多くが不当な社会現象である」ことを述べ、「自己都合退職の悔しさ」を訴えながら、最後は残念ながら「不当な社会現象を是正・克服する方法がない」ことに行き着いてしまった。

とすれば最後は自分の気の持ちようしかない。強いて言えば、「悔しさの克服」しかない。
彼のように「自分を信じ、失業しても引きずらず、周りの声を気にせず、どんな境遇にあっても希望を捨てず、恥じず、堂々と生き抜くこと。」
それともうひとつ、「あなたが体験した自己都合退職の悔しさ、私は心から察する用意があります…」という私からのメッセージである。

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