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最近の法改正  労働基準法の適用労働者 別表

平成19年9月3日(ページを2分割)
平成20年1月20日更新

労働者保護法のページ


目     次
【1】 労働基準法の概略
【2】 パートタイマーの法律
【3】 契約社員の法律
【4】 派遣社員の法律
【5】 育児介護休業法
【6】 男女雇用機会均等法
【7】 高年齢者雇用安定法
【8】 労働トラブル解決諸法
【9】 労働契約承継法
【10】 労働安全衛生法

 【1】労働基準法の概略 平成15年改正

T.適用

原則としてすべての事業(以下「会社」と略す。)に使用されるすべての労働者に適用される。 「労働者」とは

U.採用

(労働条件の明示)<法施行規則第5条>
会社は労働者に対して、労働条件を明示しなければならない。
明示すべき内容は次のとおりである。
区分 明示条件 明示事項 明示方法
絶対的明示事項 無条件 @ 契約期間
A 勤務場所、職務内容
B 出社退社時間・残業の有無、休憩時間、休日、休暇
C 給与・昇給
D 退職、解雇事由
書面交付
(ただし、「昇給」は方法を問わない)
相対的明示事項 定めがある場合 @ 退職金
A 賞与
B 労働者の食費、作業用品その他の負担
C 安全衛生
D 教育訓練
E 災害補償、業務外の傷病扶助
F 表彰、制裁
G 休職
方法を問わない。

V.賃金

1.種類

給与 毎月1回支払われるもの
賞与 定期または臨時に年間3回以内で、労働者の勤務成績に応じて支給されるもので、支給額が予め確定されていないもの
退職金 退職に際して支払われるもので、就業規則や慣例で支給条件・基準が明確なもの

2.支払5原則<第24条>

現金払いの原則 現金による支払が原則。
例外として、本人の同意を得て本人指定口座振込によることができる。
直接払いの原則 本人に支払わなければならない。
代理人は認められないが、使者(本人の家族)に支払うことは認められる。
全額払いの原則 賃金はその全額を支払わなければならない。(会社の債権を差し引くことは認められない)
例外として、社会保険料・税金、互助会費など法令や労使協定で定めのあるものは控除が認められる。
月払いの原則 毎月最低1回以上、支払をしなければならない。
(給与のみ)
一定期日払いの原則 支払日は毎月一定の日でなければならない。
(給与のみ)

3.休業手当<第26条>

会社は、会社都合により(経営責任のない場合を除く)労働者に休業を命じる場合は、その労働者に平均賃金の6割を給与として支払わなければならない。
※平均賃金=3ヶ月間の、給与総額/総日数

4.最低賃金<第28条>

会社は、給与額の決定に際し、国が定める月給、日給、時間給ごとの最低額を下回ってはならない。

W.労働時間(休憩、休日、休暇)

1.法定労働時間<第32条>

@ 会社は、労働者に1週間につき40時間を超えて労働させてはならない。
A 会社は、労働者に1日につき8時間を超えて労働させてはならない。

2.変形労働時間制

会社は下記のとおり一定の条件を満たした場合は、労働者に対し法定労働時間を超えて労働させることができる。
1ヶ月単位制<第32条の2> 1ヶ月を平均して1週あたりの労働時間が法定労働時間を超えないよう定めをした場合
1年単位制<第32条の4> 1年を平均して1週あたりの労働時間が法定労働時間を超えないよう定めをした場合
1週間単位制<第32条の5> 1週あたりの労働時間が法定労働時間を超えないよう定めをした場合
(1日最大10時間まで)
フレックスタイム制<第32条の3> 始業・終業時刻を労働者の決定に委ねて、1ヶ月以内の期間を平均して1週あたりの労働時間が法定労働時間を超えないよう定めをした場合

3.みなし労働時間制

事業場外労働<第38条の2> 会社の外で労働し、労働時間を算定し難い場合は、原則として所定労働時間労働したものとみなす。
裁量労働<第38条の3、4> 業務の遂行を労働者の裁量に委ねた場合、対象者の労働時間として算定される時間労働したものとみなす。専門業務型と企画業務型の2種類がある。

4.時間外・休日労働

(1)36協定<第36条>

会社は時間外・休日労働について労働者の代表と労使協定を締結し、行政官庁に届け出た場合、法定労働時間および休日の規定にかかわらず、時間外労働・休日労働を命じることができる。

この場合の労働時間延長の限度は次のとおり。<労働時間延長限度基準>
期間 1週 2週 4週 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 1年
限度時間 15時間 27時間 43時間 45時間 81時間 120時間 360時間

(2)割増賃金<第37条>

会社は、時間外、休日、深夜に労働させた場合通常の賃金を次のとおり割り増しして支払わなければならない。
種類 時間外労働 休日労働 深夜労働
割増率 25% 35% 25%

5.休憩<第34条>

会社は、下記のとおりの休憩時間を@労働時間の途中に、A社員一斉に与え、B自由に利用させなければならない。
労働時間 6時間超 8時間超
休憩時間 45分 1時間

6.休日<第35条>

会社は、労働者に対して、毎週少なくとも1日、または4週に4日以上の休日を与えなければならない。

7.適用除外<第41条>

労働時間、休憩、休日について次の者はその適用を除外する。
    @農業、水産業に従事する者
    A管理監督者、機密事務取扱者
    B監視・断続的労働従事者(行政官庁の許可が必要)

8.年次有給休暇<第39条>

(1)付与要件
   @入社日から6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した者
   Aその後1年継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した者
(2)付与日数
勤務年数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5
付与日数 10 11 12 14 16 18 20
(3)休暇中の賃金      有給
(4)権利の発生と行使
    会社は、労働者が請求した日に年次有給休暇を与えなければならない。
ただし、その日が事業の正常な運営を妨げる場合は、他の日に変更することができる。
(5)休暇の時効         2年

X.母性保護

(1)一般女子の保護
  ・ 坑内労働の禁止<第64条の2>
  ・ 生理休暇の付与<第68条>
(2)妊産婦の保護
  ・ 危険有害業務の禁止<第64条の3>
  ・ 残業、 変形労働及び深夜業の禁止<第66条>
  ・ 産前産後休業の付与<第65条>
  ・ 育児時間の付与<第67条>

Y.退職・解雇

1.労働契約終了事由

  @ 契約満了、A定年、B解雇、C自己都合退職、D退職勧奨、Eその他

2.自己都合退職(民法)

有期契約 やむを得ない場合を除き、原則として退職はできない。
無期契約 解約告知により、一定期間後退職することができる。

3.解雇

解雇権の制限<第18条の2> 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、解雇することはできない。
解雇制限<第19条> 次の期間について、解雇は禁止されている。
@ 業務上の負傷、疾病のため休業する期間とその後30日間
A 産休で休業する期間とその後30日間
解雇予告<第20条> 正社員を解雇する場合、30日前に告知するか、または30日分の賃金を支払わなければならない。
退職時証明<第22条> 労働者からの請求により、解雇理由を含む使用証明書を交付しなければならない。
金品の返還<第23条> 退職の場合、会社は権利者の請求により、7日以内に、賃金を支払い、かつ労働者の金品を返還しなければならない。

Z.就業規則

適用<第89条> 常時10人以上の労働者を使用する会社は、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出なければならない。
内容 1.絶対的記載事項(必須事項)
@ 出社退社時間、休憩時間、休日、休暇
A 給与・昇給
B 退職、解雇事由
2.相対的記載事項(決まりがある場合は記載が必要な事項)
C 退職金
D 賞与
E 労働者の食費、作業用品その他の負担
F 安全衛生
G 教育訓練
H 災害補償、業務外の傷病扶助
I 表彰、制裁
J その他すべての労働者に適用される定め
3.任意的記載事項
手続<第90条> 作成または変更に当たっては、労働者の過半数代表者の意見を聴き、その意見書を添付しなければならない。
周知<第106条> 会社は、就業規則を掲示、備え付け、交付等の方法で労働者に周知しなければならない。

【2】パートタイマーの法律(パート労働法、労基法、その他) パート労働法 平成20年4月改正施行分

1 定義 パートタイマーとは、通常の労働者に比べて1週間の労働時間が短い労働者のことをいいます。<第2条>
パートタイム労働契約には、期間の定めない契約と定めのある契約の2種類があります。
ここでは、期間の定めのないパートタイム契約を前提にします。
期間の定めのあるパートタイム契約については、契約社員の法律が併せて適用されます。
2 労働保護法令の適用 正社員と同様に適用されます。
3 社会保険法令の適用 (1)労災保険 すべてのパートタイマーに適用
(2)雇用保険 週所定労働時間が20時間以上の者に適用
(3)健康保険・厚生年金保険 1日または1週の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が通常の労働者の3/4以上ある者に適用
4 労働条件の明示<第6条>
【H20.4】
事業主は、採用の際には、労働条件に関する次の事項を次の方法で明示しなければならない。
事項 方法
(1)労働基準法(15条@)に定める事項 労基則(5条)で定める方法
(2)特定事項<パート労働則2条@>
※特定事項とは次の3つ
@昇給の有無
A賞与の有無
B退職金の有無
次のいずれかの方法
@文書の交付<第6条>
Aファクシミリの送信<パート労働則2条A>

B電子メールの送信<パート労働則2条A>
5-1 差別的取り扱いの禁止その1
 「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」 <第8条>
【H20.4】
事業主は、次の要件にすべて該当するパートタイマー(「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」と呼ぶ。)に、次の待遇に対する差別的取り扱いをしてはならない。
要件 待遇
@職務内容が正社員と同一であること(「職務内容同一短時間労働者」と呼ぶ。)
A期間の定めのない労働契約であること
(社会通念上期間の定めのない契約と同視できる有期労働契約を含む)
B職務内容及び配置の異動が正社員と同一の範囲で行われると見込まれること
@賃金の決定
A教育訓練の実施
B福利厚生施設の利用
5-2 差別的取り扱いの禁止その2 教育訓練 <第10条>
【H20.4】
事業主は、職務内容同一短時間労働者に対して、職務の遂行に必要な能力を付与する教育訓練の機会を正社員と同等に与えなければな らない。
5-3 差別的取り扱いの禁止その3 福利厚生施設 <第11条>
【H20.4】
事業主は、すべてのパートタイマーに対して、次の福利厚生施設の利用の機会を正社員と同等に与えなければならない。<パート労働則5条>
@給食施設
A休憩室
B更衣室
6 正社員転換の促進<第12条>【H20.4】 事業主は、正社員募集を行う場合、その募集内容を既に雇用しているパートタイマーに周知しなければならない。
事業主は、正社員を新たに配置する場合、既に雇用しているパートタイマーからも応募の機会を設けなければならない。
事業主は、一定範囲のパートタイマーに正社員転換の制度を設けなければならない。
7 紛争の解決
【H20.4】
事業主は、労働者から苦情を受けたときは、苦情処理機関(労使の代表者含めて構成する社内機関)に苦情の処理を委ねるなど自主的な解決を図る努力義務を課す。<第19条>
労働局長による助言・指導・勧告、調停が受けられる。<第20条〜24条>
8 契約の終了 (1)解雇 正社員と同様、不当解雇を無効とするが、社会通念上相当と認める要件は正社員よりも緩い。
(2)解雇予告、解雇制限 正社員と同様です。
9 年次有給休暇
<労基法39条B>
所定労働時間によって付与日数は次のとおりになります。
(1)週所定労働時間が30時間以上の場合 →正社員と同様
(2)週所定労働時間が30時間未満の場合
 @所定労働日数が週5日以上または年間217日以上の場合 →正社員と同様
 A所定労働日数が週5日未満以上または年間217日未満の場合 →比例付与
10 健康診断 事業主は、所定労働時間が通常の労働者の3/4以上ある者に、通常の労働者と同様の健康診断を受けさせなければなりません。

【3】契約社員の法律(労基法) 労基法H15年改正(H16.1.1施行分)

1 定義と契約期間
<労基法第14条>
契約社員とは、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)を結んだ労働者のことをいいます。
(ただし、契約社員以外の雇用形態についても必ず労働契約を締結することは当然です。)
ここでは1週間の労働時間が正社員と同様である契約社員を前提とします。
短時間労働の契約社員は、パートタイマーの法律と併せて適用されます。
有期労働契約には下記のとおり上限が定められています。
有期労働契約の締結には、更新の有無を明示しなければなりません。
更新ありの場合は、更に更新をするしないの場合の判断基準を明示しなければなりません。<雇止め基準>
(1)原則 3年
(2)例外 T.高度専門職として定めるもの  5年 <有期5年特例基準>
U.60歳以上の労働者との契約  5年
2 労働保護法令の適用 正社員と同様に適用されます。
3 社会保険法令の適用 (1)労災保険 すべての契約社員に適用
(2)雇用保険 1年以上雇用予定者に適用
(3)健康保険・厚生年金保険 労働契約の期間が2ヶ月以上である者に適用
4 契約の終了 (1)解雇 正社員と同様、不当解雇を無効とするが、社会通念上相当と認める要件は正社員よりも緩い。
(2)解雇予告、解雇制限 正社員と同様です。
(3)契約満了予告 使用者は、1年以上継続勤務する契約労働者について、契約を更新しないこととする場合、少なくとも30日以内にその予告をしなければなりません。<雇止め基準>
(4)雇止め理由の明示 有期労働契約満了をもって契約を更新しないこととした場合、労働者は使用者にその理由が記された証明書の交付を請求することができます。<雇止め基準>
5 年次有給休暇 正社員と同様で6ヶ月継続勤務要件を満たせば年休が発生します。
6 健康診断 事業主は、1年以上雇用または雇用予定の契約社員に、通常の労働者と同様の健康診断を受けさせなければなりません。


【4】派遣労働者の法律(派遣法その他) 平成15年改正(平成16年3月1日施行分)

定義 派遣労働者とは、事業主との雇用関係の下で、事業主が指示する他人の指揮命令を受けて他人のために労働する者をいいます。
「請負」と「派遣労働」の違い
種類 (1) 特定派遣労働者 「常用」雇用される派遣労働者
(2) 一般派遣労働者 予め派遣労働予定者として派遣会社に「登録」しておき、派遣先企業から仕事の依頼に応じて、その期間雇用されて、派遣先企業へ派遣される労働者。
一般的にはこのタイプを単に派遣社員と呼びます。
(3) 紹介予定派遣労働者 (2)のうち、派遣契約終了後に派遣先企業と雇用契約を締結することが予定されている者
派遣労働のしくみ
(特定派遣、一般派遣)
(1) 派遣契約 派遣会社は、派遣労働者使用企業(派遣先企業)と派遣契約を結びます。
派遣を業としてできる者は、派遣法により許可を受けた業者に限ります。
(2) 雇用契約 派遣会社は、労働者と雇用契約を結びます。
このとき、仕事の中身が派遣労働であることを明示しなければなりません<第32条>。
(3) 派遣労働 (1)(2)の契約によって、派遣先企業は、派遣会社から派遣労働者による派遣労働の提供を受けます。
労働者は派遣先企業の職場で、派遣先企業の指揮命令を受けて労働を提供します。
(4) 派遣料金 派遣会社は、(3)の対価として派遣先企業から派遣料金を受取ります。
(5) 賃金 労働者は(3)の対価として派遣会社から賃金を受取ります。
3-2 紹介予定派遣のしくみ (1) 紹介予定派遣契約 派遣契約期間終了後、派遣先企業は派遣労働者と雇用契約を結ぶことを予定する紹介予定派遣契約を派遣会社と結びます。
(2) 雇用契約(対派遣会社) 派遣契約期間終了後、派遣先企業労働者の間で雇用契約を結ぶことが前提であることが明記された雇用契約を、派遣会社と労働者の間で結びます。
(3) 上記3-(3)、(4)、(5) 上記一般派遣と同じ
(4) 職業紹介 派遣契約期間終了後、派遣会社は派遣先企業に当該派遣労働者について、職業紹介をします。
職業紹介を業としてできる者は、職業安定法により許可を受けた業者に限ります。
(5) 雇用契約(対派遣先企業) 上記紹介を受けて、派遣先企業は、当該派遣労働者であった者を自社労働者として直接雇用します。ただし、派遣期間中の派遣労働者の働きぶりを勘案の上、必ず雇用しなければならないわけではありません。
派遣禁止業務 @

港湾運送<第4条>

A 建設<第4条>(林業の一部を含む<取扱要領>)
B 警備<第4条>
C 医療関係(医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師及び准看護師、管理栄養士、歯科衛生士、放射線技師、歯科技工士)の業務であって社会福祉施設等以外で行われるもの<政令第2条>。
ただし紹介予定派遣の場合は適用対象
D 人事労務管理業務<取扱要領>
E 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、弁理士、社会保険労務士、行政書士、管理建築士の業務<取扱要領>
派遣可能業務と派遣期間制限 (1) 専門26業務<第40条の2第1項> 無制限
(2) 派遣日数が10日以下の労働<第40条の2第1項> 無制限
(3) 産前産後休業・育児休業を代替する場合<第40条の2第1項> 無制限
(4) 介護休業を代替する場合<第40条の2第1項> 無制限
(5) 物の製造<附則4項、5項> H19.2.28まで1年、それ以降3年
(6) 事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であって一定期間内に完了予定のもの<第40条の2第1項> 3年
(7) その他の業務<第40条の2第3項> 3年
(8) 紹介予定派遣<派遣先指針> 上記に拘らず6ヶ月
派遣契約・雇用契約締結時 (1) 事前面接の禁止<派遣先指針> 派遣先が派遣労働者を特定する行為の禁止(面接、履歴書送付等)。
ただし紹介予定派遣については禁止されません。
(2) 労働条件の明示<第34条> @派遣会社は、労働者に通常の正社員の場合と同様の方法で労働条件を明示しなければなりません。
A派遣期間制限のある業務については、制限期間最終日の翌日に当たる日を労働者に明示しなければなりません。
派遣契約・雇用契約終了時 (1) 契約中途解除<派遣先指針> 派遣先は派遣先理由で契約を中途解除する場合、30日前に派遣元に予告するか、30日分賃金相当額の損害賠償をしなけれはなりません。
(2) 派遣契約延長・再契約の禁止<第35条の2> 期間制限業務については、制限期間を超えて派遣労働者を使用することができません。
その確認のため、派遣会社は、制限期間最終日1ヶ月前から最終日までの間に以後契約を延長しないことを派遣先企業及び派遣労働者に対し通知しなければなりません。
(3) 直接雇用 派遣先企業は派遣経験期間ありの業務について派遣可能期間満了後も引き続き派遣労働者を使用するときは、当該労働者に直接雇用の申込みをしなければなりません。<第40条の4>
派遣先企業は派遣制限期間なしの業務が3年を超えた場合、新たに同一の業務に労働者を雇い入れようとするときは、優先して当該派遣労働者に雇用の申込みをしなければなりません。<第40条の5>
(4) 紹介予定派遣<派遣元指針、派遣先指針> 派遣先企業は、派遣期間終了後、派遣労働者を直接雇用しないこととした場合、その理由を派遣会社に明示し、それを受けた派遣会社は、当該派遣労働者に書面で明示しなければなりません。
労働保護法令の適用 雇用されている派遣会社との関係で正社員と同様に適用されます。
派遣先企業においても、次の範囲で事業主としての責任が課されています。
・労働時間(36協定、変形労働協定は含まない)・休憩・休日・深夜業・母性保護管理義務
・安全衛生健康配慮義務
・セクハラ等就業環境管理義務
・苦情処理義務
・特殊健康診断実施
・紹介予定派遣の場合は、均等法、雇用対策法、募集採用指針における事業主に課せられた義務(努力義務として)
社会保険法令の適用 (1) 労災保険 すべての労働者
(2) 雇用保険 以下のすべてに該当する場合
@週所定労働時間が20時間以上
A1年以上反復継続就労予定者(各雇用契約の間隔が短い場合はこれを「継続」とみなす)
(3) 健康保険・厚生年金保険 常用労働者で1日または1週の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が通常の労働者の3/4以上ある者

【5】育児介護休業法 平成16年改正(H17.4.1施行分)

1.育児休業

法の趣旨と定義 子を養育する労働者の雇用の継続や再就職の促進を図ることを目的とする。<第1条>
具体的には子を養育しながら働ける環境として、以下に記する「育児休業」「看護休暇」「時間外労働・深夜業の制限」「勤務時間の短縮等」の制度を設けた。

育児休業とは、労働者がその子(養子も含む)を養育するためにする休業をいいます。<第2条>
育児休業 (1) 休業期間 子が出生から満1歳になるまでのうち次の期間。<第5条>
@開始日 
産後休暇8週間経過後より申し出た日
・申し出は休業開始予定日1ヶ月前までにしなければならない。(遅れた場合会社が指定。)<第6条3項>
・開始予定日は1回に限り変更可<第7条1項>
A終了日<第9条>
ア)1歳の誕生日の前日までのうち申し出た終了日
・終了予定日は1回に限り変更可<第7条3項>
イ)その子を養育しないこととなった場合
(2) 適用労働者 以下に掲げる適用除外者以外の労働者
@日雇労働者<第2条>
A期間雇用労働者のうち次のいずれかに該当する者<第5条>
 ア)雇用期間が1年未満
 イ)子が1歳から2歳になるまでの間に契約が満了し、更新のないことが明らかな者
B労使協定で育児休業ができない者として定めた次の者<第6条>
 ア)雇用期間が1年未満の者
 イ)子の親である配偶者(内縁を含む)が専業で養育できる者
 ウ)1年以内に雇用関係の終了が明らかな者<省令第7条>
 エ)1週間の所定労働日数が2日以下の者<省令第7条>
 オ)配偶者でない子の親が専業で養育できる者<省令第7条>
2-2 延長育児休業 (1) 延長休業期間 子が1歳から1歳6ヶ月に達するまでの期間<第5条>
・申し出は休業開始予定日2週間前までにしなければならない。(遅れた場合会社が指定。)<第6条3項>
(2) 適用労働者 次のいずれにも該当する労働者<第5条>
@子が1歳に達するまで当該労働者またはその配偶者が育児休業をしていた者
A特に必要と認められる次のいずれかに該当する場合
ア)保育所に保育の申込みを行っているが、当面その実施が行われない場合
イ)1歳に達するまで配偶者が育児休業をしていた場合でその後その配偶者に次のいずれかの事態が起こったとき
 a.死亡
 b.負傷、疾病又は精神障害
 c.婚姻の解消または別居
 d.6週間以内の出産予定または産後8週間以内
子の看護休暇 (1) 定義 子の看護休暇とは、負傷し、または疾病にかかった子の世話を行うための休暇をいいます。<第16条の2>
(2) 対象となる子 小学校就学前の子<第16条の2>
(3) 適用労働者 子を養育する労働者であって、次のいずれにも該当しない者
@日雇労働者<第2条>
A労使協定で子の看護休暇ができない者として定めた次の者<第16条の3第2項>
 ア)雇用期間が6ヶ月未満の者
 イ)1年以内に雇用関係の終了が明らかな者
 ウ)1週間の所定労働日数が2日以下の者
(4) 休暇期間 1年間(別段の定めなき場合は4/1〜翌年3/31)に5日<第16条の2>
・申し出は口頭でも可。<通達>
・会社は子の負傷、疾病の事実を証明できる書類の提出を求めることができる。<省令第30条>
時間外労働の制限 (1) 時間外労働の制限と適用労働者<第17条第1項> 「労働時間延長限度基準」にかかわらず、時間外労働の限度は次のとおりとする。
1ヶ月につき、24時間(限度基準では45時間)
1年につき、150時間(限度基準では360時間)
ただし事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りでない。
小学校就学前の子を養育する労働者であって、次のいずれにも該当しない者が請求した場合
@日雇労働者<第2条>
A雇用期間が1年未満の者
B子の親である配偶者(内縁を含む)が専業で養育できる者
C1週間の所定労働日数が2日以下の者<省令第31条の3>
D配偶者でない子の親が専業で養育できる者<省令第31条の3>
(2) 請求と制限期間 (1)当該請求は、労働者が制限期間(1ヶ月以上1年未満)を設定して制限開始予定日の1ヶ月前までにしなければならない。<第17条第2項>
(2)当該制限期間はその後子を養育しないこととなった場合、終了する。<第17条第3.4項>
深夜業の制限 (1) 深夜業の制限と適用労働者<第19条第1項> 会社は深夜の労働を命ずることができない。
ただし事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りでない。
小学校就学前の子を養育する労働者であって、次のいずれにも該当しない者が請求した場合
@日雇労働者<第2条>
A雇用期間が1年未満の者
B次に掲げる16歳以上の同居の家族が常態として子を深夜に保育できる者<省令第31条の11>
 ア)深夜に就業していない者
 イ)負傷、疾病又は精神疾患により子の保育が困難でない者
 ウ)6週間以内に出産予定または産後8週間以内でない者
B1週間の所定労働日数が2日以下の者<省令第31条の12>
C所定労働時間の全部がそもそも深夜である者<省令第31条の12>
(2) 請求と制限期間 (1)当該請求は、労働者が制限期間(1ヶ月以上6ヶ月未満)を設定して制限開始予定日の1ヶ月前までにしなければならない。<第17条第2項>
(2)当該制限期間はその後子を養育しないこととなった場合、終了する。<第17条第3.4項>
「勤務時間短縮等の措置」等と適用労働者 (1) 子が0歳から1歳(延長育児休業該当者にあっては1歳6ヶ月)の場合 会社は次のいずれかの措置を講じなければならない。(「育児における勤務時間の短縮等の措置」といいます。)
ア)短時間勤務の制度
イ)フレックスタイム制度
ウ)時差勤務制
エ)時間外労働をさせない制度
オ)企業内託児施設の設置
労使協定で育児における勤務時間の短縮等の措置ができない者として定めた次の者除くすべての労働者<通達>
 ア)雇用期間が1年未満の者
 イ)子の親である配偶者(内縁を含む)が専業で養育できる者
 ウ)1週間の所定労働日数が2日以下の者
 エ)配偶者でない子の親が専業で養育できる者
(2) 子が1歳(延長育児休業該当者にあっては1歳6ヶ月)から3歳の場合 会社は次のいずれかの措置を講じなければならない。
@育児休業又は延長育児休業に準ずる措置
A育児における勤務時間の短縮等の措置
ア) 左記@に係る適用労働者
  育児休業又は延長育児休業が受けられた労働者<通達>

イ) 左記Aに係る適用労働者
  育児における勤務時間の短縮等の措置が受けられた労働者。<通達>
(3) 子が3歳から小学校就学前の場合 会社は次のいずれかの措置を講ずるよう努めなければならない。
@育児休業又は延長育児休業に準ずる措置
A育児における勤務時間の短縮等の措置に準ずる措置

2.介護休業

法の趣旨 家族の介護を行う労働者の雇用の継続や再就職の促進を図ることを目的とする。<第1条>
具体的には家族を介護しながら働ける環境として、以下に記する「介護休業」「時間外労働・深夜業の制限」「勤務時間の短縮等」の制度を設けた。
定義 介護休業とは、要介護状態(※1)にある対象家族(※2)を介護するためにする休業をいいます。<第2条>
その他「時間外労働・深夜業の制限」「勤務時間の短縮等」の措置も「要介護状態にある対象家族を介護する場合」に適用されます。
※1 負傷、疾病または身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態
※2  @配偶者(内縁含む)、父母、子、配偶者の父母
    A同居かつ扶養の祖父母・兄弟姉妹・孫
介護休業 休業期間 一人の対象家族について93日(勤務時間短縮等の措置が講じられた場合はその日数を差し引いた日数)を限度として、要介護状態ごとに申し出た期間。<第11条>
@開始日 申し出た開始日
・申し出は休業開始予定日2週間前までにしなければならない。(遅れた場合会社が指定。)<第12条3項
A終了日 次のいずれかの日<第15条>
ア)申し出た終了日 
・終了予定日は1回に限り変更可<第13条>
イ)介護しないこととなった日
適用労働者 以下に掲げる適用除外者以外の労働者
@日雇労働者<第2条>
A期間雇用労働者のうち次のいずれかに該当する者<第11条>
 ア)雇用期間が1年未満
 イ)介護休業開始予定日から93日経過する日から、その後の1年の間に契約が満了し、更新がないことが明らかな者
B労使協定で介護休業ができない者として定めた次の者<第12条>
 ア)雇用期間が1年未満の者
 イ)93日以内に雇用関係の終了が明らかな者<省令第23条>
 ウ)1週間の所定労働日数が2日以下の者<省令第23条> 
時間外労働の制限<第18条> 時間外労働の制限と適用労働者 「労働時間延長限度基準」にかかわらず、時間外労働の限度は次のとおりとする。
1ヶ月につき、24時間(限度基準では45時間)
1年につき、150時間(限度基準では360時間)
ただし事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りでない。
対象家族を介護する労働者であって、次のいずれにも該当しない者が請求した場合
@日雇労働者<第2条>
A雇用期間が1年未満の者
B1週間の所定労働日数が2日以下の者
請求と制限期間 (1)当該請求は、労働者が制限期間(1ヶ月以上1年未満)を設定して制限開始予定日の1ヶ月前までにしなければならない。
(2)当該制限期間はその後対象家族を介護しないこととなった場合、終了する。
深夜業の制限<第20条> 深夜業の制限と適用労働者 会社は深夜の労働を命ずることができない。
ただし事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りでない。
対象家族を介護する労働者であって、次のいずれにも該当しない者が請求した場合
@日雇労働者<第2条>
A雇用期間が1年未満の者
B次に掲げる16歳以上の同居の家族が常態として対象家族をを深夜に介護できる者<省令第31条の11>
 ア)深夜に就業していない者
 イ)負傷、疾病又は精神疾患により対象家族の介護が困難でない者
 ウ)6週間以内に出産予定または産後8週間以内でない者
C1週間の所定労働日数が2日以下の者<省令第31条の12>
D所定労働時間の全部がそもそも深夜である者<省令第31条の12>
請求と制限期間 (1)当該請求は、労働者が制限期間(1ヶ月以上6ヶ月未満)を設定して制限開始予定日の1ヶ月前までにしなければならない。
(2)当該制限期間はその後対象家族を介護しないこととなった場合、終了する。
勤務時間短縮等の措置等 「勤務時間短縮等の措置」等と適用労働者 会社は次のいずれかの措置を講じなければならない。(「介護における勤務時間の短縮等の措置」といいます。)
ア)短時間勤務の制度
イ)フレックスタイム制度
ウ)時差勤務制
エ)介護サービス費用助成制度

なお、措置期間は93日(介護休業を取得した場合はその日数を差し引いた日数)以上であること。
対象家族を介護する労働者であって、下記の適用除外を除くすべての労働者

労使協定で介護における勤務時間の短縮等の措置ができない者として定めた場合、雇用期間が1年未満の者<通達>  

【6】男女雇用機会均等法 平成19年4月1日改正施行

1 目的 男女の均等な雇用機会を図る。<第1条>
2 性差別禁止 事業主は、右記の事項について労働者の性別を理由とした差別的取り扱いをしてはならない。 @募集・採用<第5条>
A配置、業務配分、権限の付与<第6条>
B昇進、降格<第6条>
C教育訓練<第6条>
D福利厚生(金銭の貸付・給付、住宅の貸与)<第6条、則1条>
E職種及び雇用形態の変更<第6条>
F退職の勧奨、定年、解雇、労働契約の更新<第6条>
3 間接差別の禁止
<第7条、則2条>
事業主は、実質的に性別を理由とする差別となる右記の事項を講じてはならない。 @募集・採用に際し、身長、体重又は体力を要件とすること
Aコース別募集・採用に際し、転居を伴う配置転換を要件とすること
B昇進に際し、転勤経験を要件とすること
4 ポジティブ・アクション 過去における女性労働者差別が原因で、いまだに職場に男女格差が残っている場合、これを解消するためにする女性優遇措置は、当法違反とはしない。<第8条>
5 女性労働者に対する不利益取扱いの禁止等
<第9条、則2条の2>
事業主は婚姻、妊娠、出産したことを対象理由として予定する定めをしてはならない。<第9条@>
※予定する定めとは、労働協約、就業規則、労働契約で定めること、念書を提出させること、退職慣行等をいう。
事業主は、婚姻したことを理由として解雇してはならない。<第9条A>
妊娠中及び出産後1年未満の労働者の解雇は無効とする。<第9条C>
事業主は下記の理由で右記の不利益な取り扱いをしてはならない。<第9条B> <性差別指針>
@妊娠したこと
A出産したこと

B母性健康管理措置を求め、または当該措置を受けたこと

C坑内労働に従事しない申し出をしたこと
D産前産後休業をしたこと
E軽易な業務への転換請求をし、または転換したこと
F変形労働時間制で法定外労働をしないことを請求したこと、時間外、休日、深夜業をしないことを請求し、またはこれらの労働をしなかったこと

G育児時間の請求をし、または取得したこと
H妊娠・出産に起因する症状により労働ができないこと、または労働能率が低下したこと
@解雇すること
A契約の更新をしないこと
B明示された契約の更新回数の上限を引き下げること
C退職を強要すること、または正規雇用から非正規雇用への転換を強要すること
D降格させること
E就業環境を害すること
F不利益な自宅待機を命ずること

G給与の減給、または賞与の不利益算定を行うこと

H人事考課で不利益な評価を行うこと
I不利益な配置の変更を行うこと
J派遣先が当該労働者に係る労働者派遣を拒むこと
6 セクハラ防止措置 事業主は、労働者が性的な言動により不利益を受け、または就業環境が害されることがないよう、必要な措置を講じなければならない。<第11条>
7 妊産婦の健康管理措置 事業主は、女性労働者が保健指導、健康診査を受けるために勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じて、必要な時間を確保できるようにしなければならない。<第12条>
8 紛争の解決 事業主は、労働者から苦情を受けたときは、苦情処理機関(労使の代表者含めて構成する社内機関)に苦情の処理を委ねるなど自主的な解決を図る努力義務を課す。<第15条>
当法に基づく労働局長による助言・指導・勧告、調停が受けられる。<第17条、18条>


【7】高年齢者雇用安定法 H16年改正(H18.4.1施行分他)

T 法の目的 高年齢者等の職業の安定を図る。
U 定義と適用 1 適用除外<第7条> 船員、公務員は適用しない。
2 定義<第2条> (1)「高年齢者」とは、55歳以上の者をいう。
(2)「中高年齢者」とは、45歳以上の求職者をいう。
(3)「中高年齢失業者等」とは、次のいずれかの者をいう。
ア) 45歳以上65歳未満の失業者
イ) 身体障害者、保護観察処分中の者その他就職が困難と認められる者で失業者
(4)上記(1)、(2)、(3)を合わせて「高年齢者等」と呼ぶ。
V 定年<第8条> 定年の定めをする場合、60歳を下回ることができない。(坑内作業業務を除く。)
W 高年齢者雇用確保措置
(H18.4.1施行)
65歳未満の定年の定めをしている事業主は、次のいずれかの措置を講じなければならない。<第9条>
ただし、経過措置として、上記「65歳」は次のとおり読み替える。<附則第4条>
H18.4.1〜H19.3.31まで → 62歳
H19.4.1〜H22.3.31まで → 63歳
H22.4.1〜H25.3.31まで → 64歳
@ 定年の引上げ
A 継続雇用制度 雇用継続制度は、再雇用制度または雇用延長制度があります。
★再雇用制度とは、いったん定年等で退職した後、新たな雇用条件で再雇用することです。
一般的には正社員を退職し、嘱託・契約社員として賃金や労働時間等を個別に定めて再雇用することとなります。
★雇用延長制度とは、定年後も従前の雇用契約が延長されることをいいます。
☆雇用継続制度は次のような内容でなければなりません。
ア) 原則として希望者全員を対象とする。<第9条第1項>
イ) 労使協定で対象者基準を定めた場合は、希望者全員でなくてもよい。<第9条第2項>
ウ) 上記労使協議が不調の場合でH18.4.1〜3年間(中小企業は5年間)は、就業規則によって対象者基準を定めることも認める。<附則第5条>
B 定年制の廃止
X 再就職援助措置 1 求職活動支援書 定年、解雇で退職する高年齢者等に対し、希望により職務経歴等を記した「求職活動支援書」を交付する。<第17条>
2 募集・採用 65歳未満の募集については、求職者にその理由を明示する。<第18条の2>
Y シルバー人材センター 1 定義と指定<第41条> (1)「シルバー人材センター」とは、「高年齢者就業援助法人<民法34条>であって、市町村に一つ、指定された団体のこと。
2 業務<第42条> 業務内容は「臨時的かつ短期的または軽易な業務」に関して次のとおり行う。
(1)希望する高年齢退職者のために就業の機会(雇用によるものを除く。)を確保、提供する。
(2)希望する高年齢退職者のために、雇用について、無料の職業紹介事業を行う。
(3)高年齢退職者に対し、就業に必要な講習を行う。
(4)その他高年齢退職者のための就業に関し、必要な業務を行う。
3 特権<第42条> (1)シルバー人材センターは、職業安定法に関わらず、届出により無料の職業紹介事業を行うことができる。
(2)シルバー人材センターは、労働者派遣法に関わらず、届出により一般労働者派遣事業を行うことができる。

【8】労働トラブル解決法

1.個別労働関係紛争解決促進法  平成13年10月1日施行

1 立法の背景 (1)労働紛争には、大きく分けて労働保護法に係るものと、民法に係るものがあります。
労働保護法に係るものは、労働基準監督署その他で指導・措置を行う権限がありますが、民法にかかる問題については指導権限がありません。
(2)平成不況期に、リストラ等労働者の労働条件について企業側の強引な人事雇用政策が採られ、紛争が頻発しました。
(3)労働組合未加入者の割合が年々減り続け、労働組合が労働者の権利を守る団体としての役割を果たせなくなりました。
これらの背景化で、労働者個人の労働問題の解決を図るための制度拡充の必要が叫ばれました。
2 法の目的 労働者と事業主の間の労働紛争(雇用前の募集・採用も含む。)について、その解決を図ることを目的とする。
3 対応機関 都道府県労働局に「総合労働相談コーナー」を出先機関として設置
4 方法 (1)情報提供と相談
(2)助言、指導
(3)斡旋 紛争調整委員会」が設置されて、斡旋を行う。
ただし、当該斡旋には、強制力がない。
解決の見込みがないときは、斡旋を打ち切る。

※斡旋については、募集・採用事項に係るものを除く。
※斡旋、調停、仲裁の違い
斡旋とは、斡旋者が当事者の間に立って、当事者の話し合いの促進を図ることです。
調停とは、調停者のイニシアチブによって話が進められ、調停者が作成した調停案について両者の受諾を求めるものです。
仲裁とは、仲裁者から下された仲裁結果に紛争当事者が予め従うことを約し、拘束されるものです。
5 意義 (1)当該斡旋制度には、拘束性、強制力がなく効果は薄い。
(2)総合労働相談コーナーは労基署と違って、すべての労働問題に対応してくれる。

2.労働審判法  平成18年4月1日施行

1 立法の背景 (1) 個別労働紛争解決促進法は、強制力がなく、案件の約半数が現に打ち切られている。
(2) 個別労働紛争解決促進法により紛争調停委員会が示した斡旋案の中には、不適切な内容として疑問が出されている。
(3) 従来の訴訟制度では、@時間がかかりすぎる、A費用の負担が大きい。
2 法の目的 個別労働関係民事紛争について労働審判制度を設けることで、迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的とする。
3 対応機関 地方裁判所
4 特徴 (1) 迅速性 3回以内の期日で結審する。<第15条>
(2) 適正 中立かつ公正に「当事者間の権利関係を踏まえて」出される。
※審議は、裁判官である「労働審判官」の指揮の下、「労働関係の専門的有識者」から選ばれた「労働審判員」が関与して行う。
(3) 実効性 @労働審判は、裁判上の「和解」と同等の効力を有する。→強制執行可能
A異議申し立てが為された場合、その効力は失われるが、同時に地方裁判所に提訴したものとみなされる。

【9】労働契約承継法 平成18年5月1日改正(会社法施行による文言改正)

1 目的 会社分割(※1)が行われる場合における労働契約の承継等に関し、労働者の保護を図る。<第1条>
2 効果 この法により、会社が分割契約等に労働契約の承継を記載した場合、労働者の意思に係らず労働契約は新設会社等に移転する。<第3条>
3 対象労働者 (1)承継事業主要従事労働者 新設会社等に承継される事業に主として従事(※2)する者<第2条1項1号>
(2)指定承継従事者 (1)以外の者で、分割契約等で承継を記載された者<第2条1項2号>
4 移籍希望・拒否 次の場合、書面で異議申立をすることにより新設会社等へ移籍又は現会社に残留ができる。
(1)承継事業主要従事労働者であるにもかかわらず、分割契約等に承継の記載がない場合で、新設会社等へ移籍を希望する場合<第4条>
(2)指定承継従事者が現会社に残留を希望する場合<第5条>
5 承継労働条件(※3) 新設会社等へ移籍する者の労働条件は、原則として現行のまま維持される。<指針>
維持が困難な労働条件については、会社は労働者と協議の上、妥当な解決を図る必要がある。<商法改正法等附則第5条、法第7条>
6 会社側の手続
必要事項 時期 主な内容 備考
(1)事前協議<商法等改正法附則5条@> (2)と同じ 新設会社等の概要、労働契約承継労働者の判断と承継の有無、配置、就業場所、就業形態など 対象者は承継事業に従として従事する労働者も含む。協議をまったく行わなかった場合、分割が無効にもなり得る。
(2)対象労働者への通知<第2条@> 承認株主総会の2週間前まで。総会決議不要の場合は契約締結または計画作成日から2週間以内。 異議申立期限、新設会社等の概要、分割時期、配置、就業場所、就業形態など 適法な通知が行われなかった場合、異議申立期限を過ぎても異議申立ができる。
(3)労働組合への通知<第2条A> (2)と同じ 新設会社等の概要、分割時期、承継労働者の氏名、承継する労働協約の内容など 労働協約を締結している労働組合に限る
(4)協議<第7条>(努力義務) (2)の時期以前から開始し、その後も適宜開催 承継する労働協約の内容、承継事業主要従事労働者の判断基準、協議解決すべき労働関係上の課題など 相手方は労働組合又は過半数代表者
※1)会社分割   会社分割とは、会社法で定める「新設分割」又は「吸収分割」のこと
※2)主として従事 次のいずれかに該当する者<指針>    
(イ)専属的承継事業従事者 承継事業にもっぱら従事する者
(ロ)兼務的承継事業従事者 それぞれの事業に従事する時間や役割の重要性を総合勘案して主従を決定
(ハ)間接部門従事者 上記(イ)(ロ)で判断できない場合、移籍労働者数が全労働者の過半数なら該当、それ以外なら非該当
※3)承継労働条件の例 
維持する労働条件の例 協議解決する労働条件の例 承継されない労働条件の例
労働契約、就業規則、労働協約(規範的部分)<第6条B>に規定されている労働条件 労働協約(債務的部分等)<第6条A> 労使協定
慣習となっている待遇
年次有給休暇日数
退職金積算基礎
福利厚生(制度部分) 福利厚生(恩恵部分)
適格退職年金 厚生年金基金
財形貯蓄 基金型確定給付企業年金
中退金 健康保険組合
    

【10】労働安全衛生法

1.安全衛生管理体制

役職、機関 設置義務
業種 労働者数他
総括安全衛生管理者 林、鉱、建、運、清 100人以上
製、通、自、気、デパート 300人以上
その他 1000人以上
安全管理者 林、鉱、建、運、清 50人以上
製、通、自、気、デパート
衛生管理者 全業種 50人以上
安全衛生推進者 林、鉱、建、運、清 10〜49人
衛生管理者 その他 10〜49人
産業医 全業種 50人以上
作業主任者 危険有害作業 1人以上
統括安全衛生責任者 建設、造船 50人以上(ずい道、橋梁工事は30人以上)
元方安全衛生管理者 建設 50人以上(ずい道、橋梁工事は30人以上)
店社安全衛生管理者 建設 20〜49人
安全衛生責任者 建設、造船 下請け業者から選任
安全委員会 林、鉱、建、運、清 50人以上
製、通、自、気、デパート 100人以上
衛生委員会 全業種 50人以上

2.健康管理、安全衛生

・健康診断の実施
・安全衛生教育の実施