【メジャーは少数派】
私たちは、どんな世界に生きているのだろうか。
改めてこんなことを考える機会はあまりない。
はじめ私は、崩壊した労働市場の中で、グローバル社会に巻き込まれた暮らしの中で、『果たして隣の人はどんな暮らしをしているのだろうか、標準的な世帯の年収はいくらくらいなのだろうか、家族構成はどうなっているのだろうか…』とふと考えた。
調べてみて改めて思うことがあった。
社会は過去に例を見ない速さで進んでいる。過去の観念、常識、価値観そして現実は、大きく変貌している、ということを。
例えば年金制度を例にとって見る。
「終身雇用で夫が40年の継続勤務」、「大企業正社員」、「標準世帯が夫、妻、2人の子供の4人家族」、「女性は結婚して専業主婦」。
こういう前提で制度が作られており、厚労省は未だにこのケースを「標準的なモデル世帯」などと言っている。
果たしてこんな世帯が、日本にどれくらいいるのか!!!
この制度の土台はもはや崩れ去って今やまったくの虚構の上に過去の残骸で成り立っているということがよくわかる。
平成18年、労働市場の崩壊が目に見える形となって現れた。他のところにも目を向けてみると、その他の多くの生活領域についても崩壊していることに気がついた。
これまでの社会常識も、社会の崩壊とともに崩れ去ったのである。
まずは現実を正しく捉えなければならない。
このコーナーはそんな趣旨で設けたものである。
正しく採られていれば、統計は正直である。
例えば政府は「少子化傾向は、日本社会にとって問題である」との前提の下に少子化対策などを打ち出し、少子化大臣まで誕生させたほどである。
しかし、狭い日本でこれ以上人口を増やしてどうするのか、政府の政策が正しいのか誤っているのか、統計を正しく読めれば、おのずと答えは出てくる。
民間企業のテレビコマーシャルは様々な欲望をソソって消費を煽るが、国民の3分の2が貧しい生活に転落していることが統計から明らかにわかる。
私たち労働者家庭の多くは、生活するだけで目いっぱいの状態になっている。
もはや家も持てず、結婚して子供を設けることさえ難しくなっている。
それにもかかわらず、徒に消費を煽る世間の風潮に流されて、いつの間にかカードローンを持たされて支払い続ける生活に陥っている者も少なくない。
長い間に作られた「豊かな消費生活でバラ色の人生」のような風潮に対し、毅然たる自分自身の生活信条を持たなければならない。
そのためにも世の中の人々の本当のすがたを映し出した生活・労働に関する統計は、その一助にもなる。
当コーナーは政府の諸統計を読むための手引きとして、その要旨をまとめたものである。
H21.7.15
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