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正社員の賃金相場
H20年

平成21年5月16日公開


目次
第1章 はじめに 第6章 産業別
第2章 男女別年齢別 第7章 初任給
第3章 勤続年数別 第8章 まとめ
第4章 企業規模別 第9章 個人別賃金相場
第5章 学歴別

注)本ページでは、「民間10人以上の正社員」のことを「正社員」と呼び、公務員、零細企業正社員を除外している。
  本ページの内容は、主に「平成20年賃金構造基本統計調査結果」(厚生労働者発表)を中心に加工したものである。
  本統計の表中の内訳を足し合わせたものと合計の数値は、端数以外に「不詳」のものが入っており、一致しない場合がある。

第1章 はじめに

正社員数(民間10人以上)は、2571万人、総労働者数の約50%を占め、最も標準的な働き方といえる。
正社員の総平均年収は520万円、標準的年収は400万円であった。
正社員の賃金の特徴は、「年齢別」「男女別」「学歴別」「企業規模別」「産業別」「職業別」「地域(都道府県)別」などの分類で一定の賃金相場が形成されていることである。
このうち、地域別(都道府県別)と職業別で正社員だけの資料はない。
地域別については、正社員86%、非正規フルタイム社員14%が混ざった「一般労働者」としての括りでのみ統計が取られており、「賃金のすがた」のページに掲載した。
職業別は職業の数が多すぎて分析不能である。
以後主要な分類別にグラフで見ていく。

第2章 男女別年齢別


             単位:千円
年収 月収
年齢別男女別
20〜24歳 3,277 2,942 239 213
25〜29歳 4,156 3,617 288 246
30〜34歳 4,960 3,914 337 265
35〜39歳 5,809 4,255 386 284
40〜44歳 6,620 4,485 431 297
45〜49歳 7,066 4,354 456 289
50〜54歳 7,128 4,340 463 288
55〜59歳 6,679 4,052 438 272
60〜64歳 4,907 3,517 343 245
正社員の賃金は、その他のどのような区分で見てもたいていの場合このような年齢別のカーブを描き、このような男女較差が生じている。賃金カーブの男性のピークは45〜54歳、女性のピークは40〜44歳である。

第3章 勤続年数別

※本章の元データはH19年資料

★年齢別勤続年数別平均年収(男女計)
                                              単位:千円
勤続年数 勤続年数
標準勤続
年数
年齢 0年 1〜2年 3〜4年 5〜9年 10〜14年 15〜19年 20〜24年 25〜29年 30年以上
〜17歳 1,619 1,722 1,645 0年
18〜19歳 1,986 2,389 2,044 2,144 0〜1年
20〜24歳 2,396 2,889 2,925 3,083 2,772 0〜6年
25〜29歳 2,809 3,341 3,662 3,682 3,665 3,505 3〜11年
30〜34歳 3,223 3,677 3,954 4,445 4,388 4,419 4,191 8〜16年
35〜39歳 3,429 4,038 4,245 4,522 5,455 5,460 5,247 4,972 13〜21年
40〜44歳 3,848 4,338 4,478 4,887 5,087 6,690 6,528 6,201 5,773 18〜26年
45〜49歳 3,699 4,160 4,285 4,400 4,978 5,819 7,661 7,223 6,652 6,052 23〜31年
50〜54歳 3,653 4,147 4,166 4,301 4,466 5,210 5,933 8,130 7,446 6,096 28〜36年
55〜59歳 3,517 4,044 4,443 4,142 4,059 4,619 5,036 5,645 7,465 5,719 33〜41年
60〜64歳 3,220 4,017 4,018 3,823 3,678 3,881 4,398 4,466 5,967 4,401 38〜46年
65歳〜 2,686 3,754 4,135 3,525 3,359 3,382 3,739 4,332 4,844 3,927 43年以上
合計 2,912 3,503 3,860 4,191 4,704 5,590 6,426 7,022 7,228 4,850
年齢とともに上昇する正社員の賃金は、実は、年齢ではなく「勤続年数」によるものである。
中途採用者はそれまでの実務経験(能力給)や年齢給(=生活給)が加味された賃金となっているものの標準勤続者の賃金には及ばない。

それではなぜ勤続年数別賃金カーブは上昇し続けるのに、年齢別賃金カーブは、途中で下降するのか。
これは想像であるが、長期勤続で高給となった40代50代の特にホワイトカラー職種や役職の社員は、転籍、転職、独立、退職勧奨、主婦転業、その他社にいられない風土があったりして社を去っていくのではないだろうか。
社を去って、別の企業に入社したとき、このような年齢の人は、たいていの場合それまでの賃金より下がるというわけである。

第4章 企業規模別

                                                              単位:千円/ヶ月
年収 月収 所定内給与 年間賞与 賞与月率
区分 1,000人
以上
100〜
999人
10〜
99人
1,000人
以上
100〜
999人
10〜
99人
1,000人
以上
100〜
999人
10〜
99人
1,000人
以上
100〜
999人
10〜
99人
1,000人
以上
100〜
999人
10〜
99人
20〜24歳 3,611 3,251 2,919 257 237 220 215 208 199 525 407 274 2.4 2.0 1.4
25〜29歳 4,792 4,057 3,593 319 283 261 260 246 236 964 658 464 3.7 2.7 2.0
30〜34歳 5,933 4,809 4,219 385 327 302 319 284 274 1,314 880 592 4.1 3.1 2.2
35〜39歳 7,055 5,566 4,702 446 371 335 383 328 307 1,698 1,117 679 4.4 3.4 2.2
40〜44歳 8,168 6,272 5,017 504 414 358 452 377 331 2,126 1,308 721 4.7 3.5 2.2
45〜49歳 8,845 6,771 5,262 538 441 375 495 410 351 2,384 1,482 766 4.8 3.6 2.2
50〜54歳 9,089 7,005 5,162 554 459 369 515 432 347 2,441 1,496 733 4.7 3.5 2.1
55〜59歳 8,464 6,764 5,058 520 442 364 483 415 343 2,230 1,466 692 4.6 3.5 2.0
60〜64歳 6,932 5,199 4,262 434 356 314 415 333 297 1,729 931 500 4.2 2.8 1.7
20〜24歳 3,243 2,994 2,596 233 215 191 208 199 181 443 412 300 2.1 2.1 1.7
25〜29歳 4,191 3,623 3,089 276 247 219 239 225 207 885 659 466 3.7 2.9 2.3
30〜34歳 4,609 3,934 3,339 300 267 234 266 245 222 1,015 736 527 3.8 3.0 2.4
35〜39歳 5,056 4,274 3,487 322 286 245 292 264 233 1,191 843 551 4.1 3.2 2.4
40〜44歳 5,688 4,523 3,572 357 301 250 328 279 237 1,409 915 574 4.3 3.3 2.4
45〜49歳 5,675 4,349 3,577 357 288 249 331 269 236 1,396 888 595 4.2 3.3 2.5
50〜54歳 5,990 4,388 3,497 377 290 244 351 272 233 1,461 905 574 4.2 3.3 2.5
55〜59歳 5,419 4,136 3,420 345 275 239 327 260 229 1,275 831 554 3.9 3.2 2.4
60〜64歳 4,741 3,688 3,112 311 252 224 306 242 217 1,011 663 427 3.3 2.7 2.0
男女総平均 6,572 5,043 4,153 415 338 297 369 308 277 1,591 982 585 4.3 3.2 2.1
企業規模ごとの較差はグラフで見るとおりであるが、賞与の支給率も規模が大きくなるにつれて多くなる。
月収でまず格差があり、賞与でさらに較差が広がっている。

第5章 学歴別


第6章 産業別


第7章 初任給

                    千円
企業規模 大学卒 高専・
短大卒
高校卒
男女計 企業規模計 198.7 169.7 157.7
大 企 業 199.1 176.6 160.4
中 企 業 199.4 170.9 156.3
小 企 業 194.4 163.9 156.9
企業規模計 201.3 171.6 160.0
大 企 業 202.0 175.5 161.3
中 企 業 201.5 171.5 157.8
小 企 業 197.9 167.0 162.3
企業規模計 194.6 168.6 154.3
大 企 業 195.0 177.3 157.9
中 企 業 195.5 170.4 154.3
小 企 業 190.2 163.0 151.3



第8章 まとめ

以上各別に正社員の賃金を見てきた。まとめとして次のことがいえる。
正社員の賃金は、「年齢別」及び「男女別」が「ベースとなる較差区分」を形成している。(ベース区分)
この2つの区分の上に「一定の傾向性の見られる区分」が存在している。
このうち強い傾向性が見られる区分は、「勤続年数別」「学歴別」「企業規模別」「産業別」「地域別」「職業別」である。(重要区分)
その他の区分として「役職別」などがあるが、煩雑となるため省略する。
各重要区分別はいずれも年齢別賃金のベースの上に形成されているので、年齢較差の少ない20代前半では較差は小さく、年齢別賃金が最も高くなる40歳〜54歳で各重要区分別の特徴的較差が倍加する。

第9章 個人別賃金相場

★個人別賃金相場の算出方法

厚生労働省ではホームページで正社員について「男女別」「年齢別」「学歴別」「企業規模別」「産業別」の5つを細分化した銘柄別賃金相場を公表している。
現在(H21年4月末現在)公表されている明細資料は平成19年が最新で、「e-Stat 平成19年賃金構造統計調査 常用労働者 1表 正社員・正職員計のファイル」である。
月収は「所定内給与額」あるいは平均残業手当を加算した「きまって支給する現金給与額」の欄、年収ならば「決まって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で年収相場が確認できる。
ただし、この資料によっても、勤続年数、地域、職業が加味されていない。
このうち、職業別賃金については、職業の数が多すぎて、厚生労働省においてさえ、きちんと把握することが不可能な状態にある。特殊な職業の賃金水準・体系については、その業界の資料で別に調べた方がよい。
勤続年数別と地域別については、先に確認した金額に以下に示す傾向係数を乗ずることによって、概ね適正な自分の賃金相場が確認できる。

★勤続年数係数

年齢によって上昇する賃金は、実は勤続年数であることは先に触れた。
中途採用の場合は、上記の額に次の勤続年数係数を乗ずる。

新卒採用の場合も原則として、年齢別平均賃金は中途採用者の低い分が加味されているため、勤続年数係数を乗ずる。
ただし中途採用の行われていない大企業と、一部の中企業の労働者である標準勤続者(新卒入社者)については、この係数を乗じる必要がない。
性別 年齢 勤続年数 標準勤続
年数
0年 1〜
2年
3〜
4年
5〜
9年
10〜
14年
15〜
19年
20〜
24年
25〜
29年
30年
以上
●男 25〜29歳 0.79 0.94 1.04 1.06 1.06 3〜11年
30〜34歳 0.78 0.87 0.94 1.05 1.05 1.05 8〜16年
35〜39歳 0.72 0.82 0.86 0.90 1.08 1.09 1.05 13〜21年
40〜44歳 0.72 0.79 0.81 0.86 0.87 1.12 1.10 1.03 18〜26年
45〜49歳 0.65 0.70 0.73 0.75 0.84 0.94 1.19 1.13 1.04 23〜31年
50〜54歳 0.61 0.69 0.69 0.73 0.77 0.87 0.93 1.25 1.14 28〜36年
55〜59歳 0.59 0.70 0.77 0.73 0.74 0.85 0.90 0.95 1.22 33〜41年
60〜64歳 0.71 0.90 0.90 0.87 0.86 0.90 1.04 1.03 1.29 38〜46年
65歳〜 0.70 0.93 1.04 0.88 0.88 0.90 0.92 1.17 1.24 43年以上
●女 25〜29歳 0.82 0.97 1.05 1.04 0.95 3〜11年
30〜34歳 0.79 0.91 0.96 1.07 1.05 1.02 8〜16年
35〜39歳 0.70 0.84 0.88 0.96 1.09 1.13 1.05 13〜21年
40〜44歳 0.64 0.78 0.79 0.94 0.99 1.19 1.20 1.16 18〜26年
45〜49歳 0.66 0.80 0.80 0.85 0.95 1.04 1.29 1.36 1.24 23〜31年
50〜54歳 0.70 0.73 0.79 0.82 0.88 0.98 1.17 1.33 1.43 28〜36年
55〜59歳 0.73 0.77 0.79 0.82 0.85 0.94 1.02 1.18 1.45 33〜41年
60〜64歳 0.76 0.79 0.86 0.84 0.86 1.00 1.09 1.12 1.48 38〜46年
65歳〜 0.66 0.97 0.82 0.91 0.74 0.86 1.08 1.14 1.23 43年以上

★都道府県別係数

区分 北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県
0.89 0.75 0.74 0.91 0.74 0.76 0.85 1.04 0.98 0.91 0.97 0.99 1.22 1.11
0.96 0.77 0.79 0.91 0.80 0.79 0.88 0.98 0.92 0.93 0.99 1.00 1.26 1.14
区分 新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県
0.82 0.88 0.88 0.91 0.93 0.89 0.90 0.98 1.07 0.99 0.99
0.87 0.92 0.93 0.90 0.93 0.91 0.89 0.96 1.02 0.99 0.99
区分 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県
0.99 1.08 0.98 0.99 0.91 0.78 0.81 0.92 0.97 0.89 0.93 0.89 0.85 0.79
1.05 1.06 1.00 1.02 0.94 0.85 0.87 0.99 0.95 0.87 0.94 0.88 0.86 0.92
区分 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 総計
0.92 0.81 0.84 0.81 0.85 0.78 0.82 0.66 1.00
0.93 0.82 0.85 0.86 0.83 0.78 0.86 0.76 1.00
※地域相場較差係数の注意
地域別賃金のグラフ(賃金のすがたのページ)をみると、男女ともに東京が突出している。特に女性の突出が激しい。そして年齢別傾向として若年層は較差が小さく、それぞれ男女年齢較差のピーク年齢で較差が大きくなっている。
本来なら都道府県別かつ年齢別で係数を提示すべきところだが、煩雑になるため、年齢は平均値で示した。

地域別年齢区分別の詳細分析から、突出している東京都の場合は、男性は、34歳までは「1.10」、女性は、40歳〜54歳まで「1.40」を用いるとよい。