ゲートの向こうからあの軽い銃声が響いてくる。 「あーヤな音だわ」 「そぅ? 面白くてスキだな〜」 「どこがよ。あんなんでポンポン殺っていったら、醍醐味っていうの? 全然ないじゃ ない。ハンターならハンターらしく、よ」 何を況わんやとばかりに、アンジェリナの口を人差し指で押さえるルチェット。 「むぐぅ……ルチェだってフォースなのに銃だよね〜」 アンジェリナに鋭く突っ込まれたルチェットだったが、 「あたしはいいのよ。テクニックを適当に使っておけばそれだけでフォースなんだから」 「そういうものなのかなぁ」 「そういうものよ」 自分でも強引だなぁと思いつつ、 「だからあんな武器使っていてはダメなのよ、判る?」 「なんとなく〜」 小首を傾げるアンジェリナだった。 「それはそうと、早く追いつかないと」 目の前のゲートを潜ったルチェットの目に飛び込んできたのは、思いもよらぬ光景 だった。 木陰から飛び出したバーベラスウルフが、そのままの勢いでサフィに飛びかかろう としていたのだ。 「お嬢様──!」 セヴァが叫ぶ。 その刹那、ルチェットとセヴァの視線が交差する。 ……大丈夫よ。 瞬時に理解したルチェットはヴァリスタの銃口をエネミーに向けると、素早く引き 金を3回引いた。 断末魔の叫びを上げながら崩れ落ちてゆくバーベラスウルフ。 それを横目で見ながら、 「──こんなことだろうと思ったわ」 ルチェットは下目使いに、しりもちを付いていたサフィを見やる。 その目つきがシャクにさわったのかサフィは無言で立ち上がり、パンパンと服に付 いた汚れを払う。 「あおぐうあ」 その態度にカチンときたルチェットが口を開こうとした時、後ろにいたアンジェリ ナの手がその口を押さえる。 「なぁにすんのよ!?」 堅い手から解き放たれた口から出た悪態は、アンジェリナに向けて発せられたもの だ。 そんなルチェットに、アンジェリナはそぅっと指を向ける。 その先には、今まで見たことのない表情をしたサフィがいた。 口を小さくパクパク動かしながら俯いている。 そして── 「あ……ありがと……。助かったわ」 その言葉にルチェットは耳を疑った。 初めて会った時も同じような光景だったが、その時は思いっ切り悪態をつかれた。 それからというもの、二人の間にはいざこざが絶えなかった。 今だって別に助けようとしたわけではない。ただそこにエネミーがいたから排除し たまでだ。 いや、そうじゃなくて── アタマの中を色んな思考がぐるぐるめぐる。 「……なによ? そんなに以外?」 「あ、いや、うん。ぜんぜん大丈夫」 何が大丈夫なんだか──自分にそうツッコむ。 「よかった〜。これから二人は仲間だよねぇ〜」 アンジェリナは二人の手を取り握手をさせる。 手が触れ合った瞬間、お互いの目と目が合う。 「あ……ドモ」 「よ、よろしく……」 なぜか照れあうルチェットとサフィだった。 |
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