Xantia購入の経緯


●なんでまたシトロエンなのか...

xantia back これまで改造エンジンを載せたシャコタンCR−Xでゴリゴリ走っていた私が、なんでまた「シトロエンなんか」にしたのか?

 もとはと言えば「もう若くないんで、そろそろ子供をつくろうか...」なんて話を女房としてたら、すぐに子供ができて、さっそく車の心配をする事になったのです。

 8年落ちのCR−Xは下取りに出しても10万円にもならないので、車雑誌とかに「売りたし」広告を出したりしましたが、ATの改造車なんてそう簡単には売れません。

 そうこうする内に子供も産まれ、結局産婦人科への往復等、妊婦時代の妻はCR−Xの助手席で暮らしたわけです。さすがに子供を乗せる時は実家の車を借用したりして凌ぎましたが、いつまでもこんな事をしてはいられません。

で、次期候補車の条件は「コンパクトな5ドアハッチバック」。
日本車はこのジャンルが弱いんですよねぇ。スターレットやマーチも良いのですが、1.6〜2.0リッタークラスが私の希望で、そうなるとランティスとプリメーラの英国版くらいしか思い浮かびません。

そこでアストラ(オペル)やゴルフ(VW)あたりを見に行ったのですが、さすがに合理的で魅力的なパッケージング。特にアストラのパッケージングが気に入ったのですが、雑誌のインプレを読むと、「リアサスがばたつき気味で、運転を楽しむタイプではない云々」と書いてあります。どの雑誌の先生方も似たようなインプレなのできっとそうなのでしょう。それに引き替え306(プジョー)、ZX(シトロエン)はサスがしなやかで良いような事を書いてあるし、おおかたの雑誌で先生方の受けが良いようです。まあ、素人の私にサスが云々なんてきっと判らないのだろうけど、やっぱり偉い先生方の評判は良い方がいいに決まってます。
さっそく306とZXを見に行きました。
まずブルーライオンで見た306XSi。全長を4メートル以内におさめつつも、室内は十分に納得のいくスペースを確保しているし、見た目もスポーティで超魅力的。立派な15インチ55扁平タイヤも付いてるし、カッコいいなぁ。
 次にマツダでZXクラブを見せてもらいました。こっちはデザインがちょっとヤボったく、顔に個性が無いような気がしたけど、個人的には嫌いではありません。でも、助手席エアバッグが付いてないにも関わらずグローブボックスが無かったり、日本仕様はリアシートがダブルフォールディングするタイプが無かったり、「?」な点がいっぱいです。シートも確かにクッションが厚く快適そうですが、雑誌で言われる程柔らかいものではありませんでした。

しかし、後日マツダがZXクラブの試乗車を用意してくれて、少しだけハンドルを握る機会を得たのですが、これが予想以上に良いんですよねぇ。サスペンションはたっぷりとストロークが確保されているようだし、「ちゃんと仕事してるやん」と思わせるしなやかな感じです。またヂーゼルちっくなアイドリング音のエンジンも、予想外に好印象。エンジン音ははっきりと聞こえるタイプですが、なかなか気持ちの良い音です。出力特性も実用域のトルク感が充実しており、回さなくても気持ちよく走れます。よくBMWのストレート6が「シルキー」と形容されますが、ZXのプジョーユニットは「コットン100%」の気持ちよさとでもいいましょうか。エンジンの良さはカタログスペックだけでは計り知れない事を身を持って経験した次第です。私にはZXクラブがベーシックカーの鏡のようにうつりました。

●いよいよシトロエン、それもハイドロに...

xantia front そんなわけで、「CR−Xに買い手がついたら、ZX買いますわ」とセールス氏と約束したんですが、「ハイドロには興味ないんですか?」とショールームに置いてあるXantiaを横目で見つつセールス氏の悪魔のささやき。そう、ハイドロサスには本当はすっごく興味あるんです。ZXがこんなに良いんだから、ハイドロのXantiaはどんなに快適なのか...? デザインも昔のシトロエンみたいに気色悪い変態ちっくなものじゃないし(好きだけど)、素人の私にはピッタリ。お尻の形なんかもう無茶苦茶カッコ良いと思います。でもやっぱりハイドロって壊れそうで怖いし、Xantiaはちょっとサイズも大きいし、お値段だって予算オーバーだし。それにハイドロって言えば、なんだか「超えてはいけない一線」という既成概念もあるし...。

なんて思ってると数週間後、セールス氏から「Xantia(SX)の下取り車が入ってくるけど、見に来ませんか?」とのお誘い。なんでも前オーナーは9ヶ月で1.8万キロを走破し「荷物をもっと積みたい」という理由でトーラスワゴンに乗り換えるとの事。

さっそく週末見に行ったのですが、あまり大事にされてなかったみたいで、ドアミラーとボディーの隙間に洗車機のブラシが切れてはさまっていたり、ラゲッジルームも相当に汚れていました。それに「えくぼ」も3カ所ほどついてます。でも値段が215万円。オプション品も10万円分くらい付いてるし、まだ新車保証期間内だし、ZXクラブより安い購入資金でXantiaが手に入るんです。
下取り直後で保険がない状態でしたが、少しだけ試乗させてもらいました。乗り心地の良さは「ちょい乗り」ではよく判りませんでしたが、信号で停車した時、お尻が「ぐぐっ」と上がったりして「う〜ん、確かにハイドロだ」と変なところで感激。
雑誌でよく「アンダーパワー」と言われてるし、ZXよりだいぶウエイトが重たいのが気になっていたのですが、普通に街中を走るには充分なものでした。
居心地の良さそうなリアシート。今まで家族に迷惑かけたけど、これならバッチリ。なんだかもう嬉しくなってすぐにでも買ってしまいたかったのですが、一応その日は「ちょっと検討します」と勿体ぶって帰りました。
家にあるXantia関係の雑誌記事等をかき集めて何度も読み返し、翌週女房を一緒にディーラーに連れていき一応現物を見せたうえで購入を決めました。まあウチの女房はあっさりしたもので「車なんてちゃんと動けば別に何でもいいよ。」との事。「ちゃんと...」と言うのがちょっと引っかかりましたが気にしない事にしましょう。大丈夫、大丈夫。

 それにしても、私のような別にシトロエニストでもない普通の車好きがシトロエンを買おうかと思うくらい、シトロエン車も「普通の車」になり、かつ信頼性も上がったという事実には感慨深いものがあります。あのハイドロ車が今私のものに!!
 最後に「なんでまたシトロエンなのか?」ですが、何か今までの価値観では計り知れない、新しい「何か」を発見できそうな気がしたから...とでも言いましょうか。あともちろん、カッコ良く、パッケージング良く、雑誌での評判も良く、加えて尊敬するCGの小林彰太郎氏、NAVIの徳大寺有恒氏が絶賛してたのも大きな理由のひとつです。
(う〜ん、なんとポリシーのない考え...、我ながら情けない...けど事実なので仕方ない...。)
徳大寺氏の「乗った瞬間は良さが判りにくいが、長く乗るうちに良さが体にしみ込んでくる。メルセデスは確かに高級だが何もしみ込んでこない。」といった内容の記事があったのが印象に残っています。