道東の火山と植物
East Area of Hokkaido’s Volcano and Plants
秋から冬の道東・道東の火山・温泉・自然は素晴らしいです
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2009.10.29
北海道の道東地方の地形は変化に富んでおり、火山や湖沼が多くあります。火山が多いので豊富に湧き出る温泉も多く、全国的にも有名な温泉地がたくさん見られます。冬の積雪はあまり多くありませんが、厳しい寒さがあります。夏も太平洋やオホーツク海から吹く風のために霧が発生しやすく、寒冷な気候です。そのために道東では平地でも高山植物を観察することができます。温泉につかりながら広大な景色を眺め、高山植物に親しむことができる、道東の火山と温泉を写真と地図で紹介しましょう。

《硫化水素を含んだ水蒸気を噴出す硫黄山・アサトヌプリ写真》
硫黄山(アサトヌプリ)は現在も活発に水蒸気を吹き上げる活火山です。1963年までイオウを採掘していたそうです。そのイオウは化学工業に使われた他に、戦争で使われる火薬の材料としても使われました。噴気孔からは今もイオウを多く含んだ水蒸気を出しており、有毒な硫化水素も多く含まれています。そのために立ち入り禁止地域もあります。噴気孔のまわりに黄色くイオウが析出している様子を見ることができます。

《元気なハイマツと枯れたハイマツ写真》

《噴気孔で卵を茹でる様子写真》 《硫化水素で枯れたハイマツ写真》
噴気孔の近くでゆで卵を売っています。5個で400円。日によく焼けた威勢のいいお兄さん達の「たまご、たまご〜」の掛け声に押され、買って食べると温泉の香りがしておいしいです。箱根山にある大涌谷の黒卵もおいしいですが、これもいけます。白身の部分も温泉の成分(硫化水素)と高熱水蒸気で茶色く変色して黒卵とは風味も微妙に違うようです。
山肌は酸のために鉄分が抜けて、白く変色しています。かつては生えていたハイマツも、硫化水素と強い酸性土壌のために枯れて幹だけが白く残っています。(酸性土壌とアルミニウムストレス)

《荒地にたなびくススキの写真》 《エゾイソツツジの群落の写真》
火山帯の過酷な環境(硫化水素や強い酸性土壌)の中でも育つ植物もいます。8月下旬、道東では秋風が吹き始めた荒地にススキの穂がたなびいていました。この荒地の下にはつつじヶ原が広がっています。初夏の頃にはエゾイソツツジの真っ白な花でおおわれます。よく見ると来年の花芽がもう付いていました。

《川湯温泉あし湯の写真》
硫黄山から3kmほど下手に川湯温泉があります。名横綱大鵬の故郷として有名で、記念館もあります。温泉街の河原が整備されて、足湯ができました。硫黄山からの水脈で豊富に湧く、天然温泉を当世流行の足湯にしたものです。自由に入れるので入らせてもらいました。秋風が吹き肌寒い中でしたが、10分も足を浸していると全身「ほかほか」になりました。無賃で入らせてくれた川湯温泉の皆さんありがとうございました。

《摩周湖に咲くヤマハハコの写真》

《摩周湖周辺地名入り写真》
摩周湖は周囲20kmほどの摩周火山のカルデラ湖です。現在火山活動はありませんが、火口湖にたまった水は世界屈指の透明度を誇ります。その切り立った火口の斜面にはたくさんの植物が見られます。群青色の湖面を背景にしてヤマハハコが咲いていました。ヤマハハコは葉に白い綿毛をまとい、光を浴びて輝くように見えました。アルプスの花エーデルワイスの仲間である証拠ですね。

《摩周湖から見た斜里岳の写真》

《摩周湖のエゾアジサイの写真》 《エゾノホソバトリカブトの写真》
摩周湖の山腹にはエゾアジサイやエゾノホソバトリカブトなどが咲いていました。トリカブトは猛毒で有名ですが、薬としてもなくてはならぬものです。毒と薬は紙一重使い方でどうにでもなるのですね。ほとんどの毒草は薬草として使われ人助けをしています。毒にするのも薬にするのもその人間しだいなのですね。本当にトリカブトの花はきれいですね。

《オンネトーと雌阿寒岳、阿寒富士の写真》

《雌阿寒岳周辺地名入り写真》
雌阿寒岳は活発な火山です。標高1499mの山頂からは噴煙を上げることがあります。でもこの火山のおかげでオンネトー温泉や阿寒湖畔の温泉があります。オンネトーから徒歩20分ほどのところには、温泉が滝になって流れ出す温泉滝があります。またこのあたりには、2mほどの背丈がある「ラワンブキ」というふきが自生しています。

《背の丈ほどのラワンブキの写真》《オンネトー茶屋・ヨーグルトの写真》

《松山千春とラワンブキ写真》
ラワンブキは巨大なフキです。巨大ゆえに硬そうに見えますが、食べてみると柔らかくとてもおいしいです。オンネトー茶屋ではラワンブキを蕎麦に混ぜて作ったラワンブキそばがありました。温泉の熱を利用して作ったというヨーグルト(400円)もおいしかったです。

《津別峠から見た屈斜路湖の写真》

《屈斜路湖畔の露天風呂の写真》 《オヤコツ地獄の噴煙写真》
屈斜路湖は日本を代表するカルデラ湖です。屈斜路湖の湖畔の和琴半島にあるオヤコツ地獄では今なお水蒸気の噴煙を見ることができます。もちろん温泉も湖畔にたくさんあります。和琴半島にある露天風呂は無料で自由に入浴することができます。そのまま湖に泳ぎだせる珍しい温泉です。砂湯も岸辺の砂を掘れば湯が湧き出します。冬場は温泉の熱で氷結しないので、ハクチョウがたくさん飛来します。

《美幌峠のチシマセンブリの写真》
《屈斜路湖とオタカラコウの写真》

《美幌峠から見た屈斜路湖周辺地名入り写真》
屈斜路湖を望む津別峠や美幌峠の標高はあまり高くありませんが、さまざまな高山植物が観察できます。気軽に高山植物を楽しめるの良いですね。美幌峠は観光用の展望台とは逆の高台に登ると高山植物も多く、眺めも良いのでお勧めです。

《美幌峠・ハナイカリの写真》 《美幌峠・コケモモの赤い実写真》
私たちが美幌峠に登ったのは8月下旬でした。風が冷たく、紅葉している葉もありました。コケモモの実はもう赤く色づいていました。赤い実を食べてみると、少し酸っぱいですが、ジャムにするととてもおいしく食べられます。

《フウロソウの紅葉写真》
エゾフウロの葉がもう赤く紅葉していました。このあたりは5月まで雪で覆われます、8月下旬には紅葉して冬支度するわけですから、活動期間はわずか3ヶ月しかないことになります。高山植物は短い夏を過ごすのですね。私たち動物からは想像できないリズムで生活しているようです。

《オホーツク海とハマナスの花写真》
オホーツク海沿岸の北浜駅まで降りるとまだ夏の花ハマナスが咲いていました。標高が低く海岸に近いために、このあたりにはまだ暖かいようです。ハマナスの実はジャムにするとおいしいです。ハマナスはバラの仲間なので、花の香りも良いです。

《牧草の刈り取られたロール写真》

《冬の道東の霧氷は素晴らしいです》
道東は牧畜が盛んです。秋風の中、牧草の刈り取りが始まっていました。長い冬の間の、牛の餌にするためです。道東の火山と植物を紹介しましたが、これから秋にかけて北海道は収穫の時期です。おいしいものもたくさんあります。秋の北海道も良いですね。よろしかったら道央の火山と植物、富良野冬景色、函館大沼冬景色もご覧下さい。
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