黒部ダム安曇野花旅
Flower Travel of Kurobe Dam and Azumino
黒部安曇野にも爽やかな秋がやってきました・信州は収穫と紅葉の季節です
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2009.10.28
黒部ダムは北アルプス黒部峡谷にある、日本最大の高さを誇る水力発電用のダムです。50年以上前に着工され、送電を開始して46年になります。その建設は困難を極め、映画「黒部の太陽」やNHKプロジェクト]「厳冬の黒四ダムに挑む」などでも取り上げられました。私が小学生のときに見た「黒部の太陽」は当時の私にとって感動の作品で、私も涙しました。そんな黒部ダムと安曇野の素晴らしい自然を写真と地図で紹介しましょう。

《素晴らしい北アルプスと黒部ダム写真》

《ダムから見た残雪の黒部別山地名入り写真》
黒部ダムには大町市扇沢駅から関西電力のトロリーバスに乗って行きました。私が小さいころには横浜でも走っていたトロリーバスですが、今日本ではここにしかないそうです。電気で走るトロリーバスに乗って16分ほどで黒部ダムに着きます。雲の中から立山連峰がかすかに見えます。

《立山方面の眺め地名入り写真》

《関西電力トロリーバス写真》
トンネルから出ると展望台があり、黒部ダムが眼下に見えます。雪解けの、濁った水と流木が溜まっています。その巨大で多少グロテスクにも見える姿に息を呑みます。コンクリートの長い階段を下りダムの堤頂に下りました。堤頂から眺める残雪の山々は素晴らしいです。針ノ木岳の山頂は雲の中に隠れて見えませんでしたが、残雪の尾根が美しいです。佐々成政が厳冬期にこの峠を越えたといわれますが、大変な事であったと思われます。

《北アルプス針の木岳と巨大な黒部ダム写真》

《黒部ダムから針ノ木岳方面の眺め写真》

《コンクリートを運んだ巨大なバケット写真》
ダムの脇にコンクリートを運ぶための巨大なバケットが展示されていました。この巨大なバケットを巧みに操作して工期を間に合わせたそうです。建設作業に携わった方々の苦労を感じさせます。このダムの工事で171名もの方々が殉職したそうです。当時の社会的な要請からか、工期を最優先にした、危険な工事でもあったようです。

《ニッコウキスゲ写真》
私事になりますが、学生時代登山をするようになって、黒部ダムを薬師岳から鷲岳を縦走しながら、眼下に眺めることがありました。当時若かった私は建設に伴う環境問題やコスト、さらに安全性など多くの問題点を述べたりしました。またこの建設事業は当時の高度経済成長を支えるための国家的事業で「多くのプロパガンダがあったのではないか?」などと、ちょっと生意気に考えたりしたものです。私が学生時代に批判的に眺めていた黒部ダムですが、今改めて眺めると多くの技術者や建設に携わった方々の苦労と努力を肌で感じます。現在多くの観光客が北アルプスの秘境といわれる黒部峡谷まで来ることができるのも、この黒部ダムのおかげでしょう。しかし建設から半世紀たった今も、北アルプスの素晴らしい自然から多少浮き上がったダムの姿がうかびます。

《安曇野の菜の花と五竜岳写真》

《田んぼのあぜ道から見た白馬乗鞍岳写真》
黒部ダム付近はまだ残雪があり、寒かったですが里に下ると春真っ盛りでした。白馬村付近の塩の道を歩くと菜の花や田んぼのあぜ道にはタンポポが咲き誇っていました。北アルプスの山々には残雪が白く輝いて見えます。

《タンポポとスジグロシロチョウ写真》

《ニホンアマガエル写真》

《メスグロヒョウモン蝶の♀写真》
春となって植物が青々と育てば、動物達も冬眠から目を覚まします。田んぼのあぜ道に咲く花にはスジグロシロチョウがとまって蜜を吸っていました。コンチュウを食べて生きているニホンアマガエルも冬眠から目覚めたようです。夏にこのあたりを歩くとメスグロヒョウモン蝶の♀がイヌキクイモの蜜を吸っていました。

《白馬乗鞍岳に見える雄鶏と種まき爺さんの雪型写真》

《白馬三山と里の道写真》
安曇野の山々に残雪が見える時期に、雪型が見えることがあります。白馬乗鞍岳の山腹に雄鶏の雪型がきれいに見えました。皆さん見えるでしょうか?探してみてください。種まき爺さんも見えます。残雪の山を見ながら雪型を探すのも楽しいですね。

《白馬塩の道・観音原地区にある道祖神写真》

《安曇野市の道祖神写真》

《白馬の山並み写真北アルプスを見ながらの散策も良い》
安曇野塩の道を歩くとたくさんの石仏に出逢います。昔の旅は命がけでした。旅の途中で命を落とす旅人も多かったはずです。そんな旅人の安全を祈り、弔った石仏に接すると心にしみるものがあります。白馬村観音原地区にはたくさんの石仏が広場を取り囲むように並んでいました。安曇野市にある道祖神は肩を抱き合った、ほほ笑ましいものです。石仏や道祖神を探しながら安曇野を散策するのも良いですね。

《ミヤマシジミの写真》

《アサギマダラ写真・華麗な姿です》
夏に八方尾根を歩いているとたくさんの高山植物と蝶に出逢います。登山道を歩いていると小さな蝶がいました。ミヤマシジミです。ミヤマシジミは小さな蝶ですが、その青色の美しい姿に息を呑みます。アサギマダラもいました。アサギマダラは国内最大級の大きさを誇る蝶です。浅黄色と茶色の翅が華麗な蝶です。安曇野には美しい蝶がたくさんいます。蝶を探しながらの散策も良いですね。

《オニシモツケ写真》

《クルマユリの写真》
夏に安曇野の山を歩いているとたくさんの高山植物を見かけます。オニシモツケの白い花に甲虫がついて蜜を吸っていました。高山地帯では夏は短いです。短い夏に確実に受粉しなければならない虫媒花の植物は、美しい花を咲かせコンチュウを誘います。クルマユリも華麗な花です。最近昆虫を極端に嫌う人たちが多くなっています。昆虫を見ただけで殺虫剤を撒こうとする人もいます。植物と昆虫達の良い関係をよく理解して行きたいですね。まだ安曇野にはたくさんの昆虫が元気に生活しています。

《シシウド写真》

《湿原とワタスゲ写真》

《穂高の古い用水路の清流写真》
安曇野には湿原や湿地、用水路がたくさんあります。かつては湿原や湿地は荒地として価値が認められない時期もありました。今では安定した水源確保や環境保全にはなくてはならないものとして認められています。自然界には「役立たず」はないのかもしれません。穂高(安曇野市)を散歩していたら、古い用水路がありました。古くは平安時代からこのあたりでは和田堰などの縦堰、横堰を築いて縦横に農業用水路をめぐらしたそうです。江戸時代には画期的な横堰が造られました。これらの古い水路は、貴重な文化遺産かもしれません。この優れた水利技術が現在のわさび畑にも受け継がれているようです。(関東農政局資料参照)

《秋の安曇野に実るザクロの写真》

《安曇野秋の田とわらのロール写真》

《秋の碌山美術館のツタの紅葉写真》
秋から冬にかけての安曇野も最高です。秋の実りの頃ザクロの赤い実が実っていました。田んぼには収穫後の稲わらがロールになって置かれていました。碌山美術館のツタも赤く色づいています。この時期の散歩はおいしいものもあり、山々も美しいです。もうじき山々は白くなりそうです。信州の色を楽しんでいってください。
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