草津白根火山と温泉
草津白根は現在スキーシーズンで、雪景色がきれいです。冬の草津は温泉が最高です
Volcano & Hot Spring of Kusatsu Shirane
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2010.1.19
標高の高い、草津白根火山にスキーシーズンがやってきました。雪景色や木々の霧氷も見事です。標高2171mの白根山は、厳寒の冬山です。草津温泉では雪見の露天風呂や湯治に、現在最高の季節です。この付近は日本でも有数の火山地帯で、活発な活動を続ける火山がたくさんあります。時には大災害をもたらす火山も、私たちに温泉や風光明媚な地形を与えてくれます。今日は草津白根山と観光客で賑わう草津温泉を写真で紹介しましょう。気軽に写真と地図を眺めてください。

《白根火山火口湖湯釜写真・湯釜はエメラルドグリーンです》

《湯釜地名入り写真》
草津白根山は活発な火山です。時々噴火して被害をもたらすこともあります。気象庁でも常時観測していて、異常な活動があれば警報が出せる態勢が整っています。湯釜は噴火口に水がたまったものですが、火山活動や光の条件にとって様々な色に見えます。美しい湯釜の色は、時に神秘的にも見えます。

《火口湖に浮かぶイオウ浮遊物写真》
私たちが見たときも湯釜の火口にイオウの浮遊物と変色水が観測されました。湯釜はPH1.2の強酸性です。この変化は草津白根山としてはレベル1で平穏な火山活動になります。エメラルドグリーンの湖水はきれいですね。湖水の色は台湾の北投温泉にある地熱谷の湯の色に似ています。

《湯釜から本白根山望む写真》

《白根山周辺地名入り写真》
現在火山活動が活発な場所は白根山ですが、かつては本白根山が盛んに噴火していました。今(早春)はまだ雪が深く行くことが困難ですが、本格的な夏・秋にハイキングすると、かつての噴火口や火口湖の鏡池を見ることができます。高山植物も多く観察でき、火山の勉強にもなるお勧めのコースです。

《夏の殺生河原写真》

《殺生河原写真・硫化水素が噴出しています》
白根山の山麓にある殺生河原まで下ると、硫化水素のにおいがします。このあたりは硫化水素の濃度が高く危険です。道路わきにも「絶対駐停車禁止」の標識が出ていました。本当に危険ですから駐停車しないほうが良いです。

《西ノ河原公園写真》

《西ノ河原・湯川写真》
殺生河原をさらに下ると、草津温泉が見えてきます。ここから湯川沿いに下ると西ノ河原公園があります。白根山のマグマで熱せられた地下水が、温水となって湧き出し、湯川となって草津温泉街に流れている様子を観察することができます。湯川に手を入れてみると、雪解けの今頃(早春)でも暖かいです。ところどころにある温泉の噴出口は、熱くて手を入れられないほどの温度がありました。

《ベルツ博士の像写真》
西ノ河原公園の中にベルツ博士の像がありました。故国ドイツから送られた花輪が飾られていました。ベルツ博士はドイツ人の医学者で草津の湯を世界に紹介した人です。科学者としての鋭い批判精神は、現代にも通用するものかもしれません。

《草津光泉寺釈迦堂写真》

《草津光泉寺境内観音像写真》
西ノ河原を下って行くと草津温泉街に出ます。連休中で温泉街は賑わっていましたが、光泉寺境内は静かでした。ちょうどサクラの花が咲いていました。草津温泉のルーツを知る場所として、立ち寄りたい場所ですね。

《温泉を祭った祠写真》

《祠のコインの腐食写真》
光泉寺をさらに下ると、草津温泉のシンボルとなっている湯畑に近づきます。湯畑の湯が出る少し上に祠があり、温泉を祭っているようです。その祠に投げられたコインが、腐食されている様子が観察されました。草津の温泉に含まれる硫化水素ガスによって10円玉や5円玉に含まれる銅が硫化物となり、硫化銅ができているようです。硫化水素自体は毒ガスですが、温泉に少量含まれる場合は薬効があります。毒変じて薬となるわけですね。

《草津のシンボル湯畑の湯の花写真》

《湯畑の湯の花採取用の樋から流れる温泉写真》
湯畑を観察していると飽きません。湯畑の湯からは、黄色いイオウを含む湯の花が析出しています。草津の湯は優れた薬効を持つために、古代から重宝されていたようです。客観的には水素イオン濃度(PH)2の強酸性で、毒ガスの硫化水素などを含むのですが、浸かると全身ホカホカになり最高の湯です。江戸時代(寛政2年)には湯の花を、今と同じ方法で採取していたようです。採取された湯の花は草津みやげとして江戸に持ち帰り、江戸で楽しまれたそうです。湯の花を見ると江戸時代の人たちの知恵と商魂に驚かされます。明治に入り、ベルツ博士が草津の湯が医学的に有効であることを世界に紹介しました。

《PH2の強酸性でも育つ光合成細菌類写真》
湯畑の川床を良く見ると、緑色の光合成細菌やシアノバクテリアの仲間が育っていることがわかります。湯畑の湯は強酸性でPH2です。こんな強酸性の湯の中でも育つ生物のたくましさに感動します。この湯川の水はそのまま下流に流すと農作物などに悪影響をもたらせるために、現在は炭酸カルシウムで中和してから、下流に流されています。

《ザゼンソウの花写真》
草津温泉から少し草津道路を下ったところに、草津ザゼンソウ公園がありました。ザゼンソウは雪の中から真っ先に花をつけると言われている珍しい花です。ゆっくり見るのは今回初めてでしたが、色はきれいな紫色です。仏炎苞の形はミズバショウに似ています。最近ザゼンソウが雪の中でも、動物に近い発熱メカニズムによってコンチュウをおびき寄せ受粉率を高めているのではないか、など興味深い研究発表がされています。

《ミズバショウの咲く沼とカモ写真》
草津温泉では連休の頃は雪解けの時期で、ミズバショウが見ごろです。また光泉寺近くにシャクナゲの大群落があり、初夏には見事に咲きます。これからの季節花を楽しめるので楽しみですね。

《残雪と早春の志賀草津写真》

《吾妻峡もきれいです・ロマンチック街道》

《志賀高原大沼池もきれいです》

《高山植物もきれいです》
白根山から草津温泉までゆっくり下って行くなかで、山々や自然から火山の熱やエネルギーを少し見せてもらうことができました。日本は火山国です。火山の災害から逃げられないわけですが、火山を利用して楽しむ人間のたくましさも感じた今回の旅でした。よろしかったら万座温泉花散歩も眺めていってください。
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