歌謡曲 BEST 30  
歌謡界の鼻ツマミ的存在、バッキンガム爺さんの愛情のこもったコメントに、
現代の不条理を見つけてしまった貴方。
お気に入りの歌謡曲はランク・インしているでしょうか?

30位  あの娘と僕  橋 幸夫 ♪スイム・スイム・スイム あの娘と踊ろ〜渚は恋のパラダイス〜・・・リズム歌謡の傑作ですね。彼は”スイム””ホットロッド””アメリアッチ”という実態のない踊りを、歌謡曲と結びつけて”ひとりGS”の最高峰に到達すると、180度方向を変え、”霧氷”でレコード大賞狙いに走りました。このようにブレーンの狙いが面白いように当たると、歌手は何も考えなくても明るい未来が約束されています。
29位  憎いあの娘  キャロル キャロルのヒット曲の中でも、一番の出来上がりの作品です。”ファンキー・モンキー・ベイビー”も悪くありませんが、この曲の”ための効いた”グルーヴ感は、時代が待っていたもです。暴走族のアイドルになっていましたが、奇をてらわずに正攻法で、彼らなりにロックン・ロールを追及していました。しかし、サウンドが正攻法というのは、一本調子という事なのですね。どうでもよい事ですが、”ジョニー大倉”さんとは仲良くしておいたほうがいいでしょう。
28位  わかって下さい  因幡 晃 サングラスをかけてルックスも良かったので、女性のファンが多く、今でもライヴには熱心なファンがつめかけます。この女々しさはフォーク界、歌謡界でも特筆されますが、この傾向は日本だけではなく、ビルボウド誌の上位に昇っている曲にも顕著にみられます。悲しい時には ”より悲しい歌”が一番です。
27位  おけさ便り  大空 ひかり ラジオでは滅多にオン・エアーされていませんが、TV向きのシンガーではないので有線くらいしか活躍の場が無いような気もします。詳しいプロフィールをご存知の方は是非、当方に教えて頂きたいと思います。なぜヒットしないのか、理由がわかりません。ジャケットの裏にはおけさ踊りの写真入り説明までついているのに・・・・。
26位  ビューティフル・ヨコハマ  平山 美記 フェヴァリット・カラーの黄色い洋服で、ナツメロ番組の華になっています。フォーク・シンガーの旦那のどこが良かったのかわかりませんが、少々面白くありません。筒美サウンドの立役者で、冒険心も忘れず、果敢に新しい歌謡曲に挑戦していましたね。セールスには結びつきませんでしたが、ファンはあなたの後をついていきました
25位  あなたのブルース  矢吹 健 藤本卓也さんの作品を歌わせたらこの人が一番ですね。男と女のドロドロの情念を、過激に、そしてソウルフルに歌います。少々歌いすぎの感もありますが、60年代後半のサイケ・フラワーポップスを、蹴散らして、圧倒的な存在感で、忘れられない歌手になってしまいました。フリルのシャツが良くにあっています。
24位  傷だらけの軽井沢  ブレッド&バター このデュオほど生活感のないグループもないでしょう。リゾート感覚のこの曲も筒美作品ですが、コード進行がいつもと違う感じがします。リリースが1年早かったらここまでのヒットにはなっていなかったでしょう。歌謡曲は時代より一歩早く進むくらいがヒットの要因のひとつなのでしょう。
23位  海の底でうたう唄  モコ、ビーバー&オリーブ 深夜放送に投稿した作品がオン・エアーされた時の嬉しさは格別なものがありました。級友にも自慢でき、ネタ探しで勉強も手につかなかったのを思い出します。大人になれば楽しい事がたくさん待っていると思っていたのは思い過ごしだったようです。何をしても心の晴れない最近は一日が長く感じられて仕方ありません。
22位  恋のエンゼル・フィッシュ  エミー・ジャクソン 日本コロムビアも、なんとか時代に乗ろうとして洋楽のレーベル”CBS”を利用して邦楽を売り出すと、これが大成功。グループ・サウンズなどの洋楽指向のアーティストは一段格上になったようでした。そりゃそうです。クラウンやミノルフォン・レーベルのGSより、フィリップスやキャピトル・レーベルのほうが、有り難味が増すというものです。スパイダースがクラウン・レコードのままだったら、あそこまでブレイクしなかったでしょう。
21位  朝まで待てない  モップス モップスのこの曲はエアプレインの”あなただけを”に雰囲気が近いものがありますね。村井邦彦さんの初期の良品ですが、作詞を阿久悠さんが担当しており サイケ指向の演奏といい、当時の若者には圧倒的に支持されていました。東芝に移籍後は”月光仮面”などでセールスは伸びましたが、作品の質は落ちて、つまらないバンドになってしまいました。ロックを感じる事もなくなり、GS衰退に加担した罪は重い・・・・かもしれません。

                  

20位  レモン・ティー  サンハウス ご存知鮎川さんのいたバンドとしても有名です。この曲のモトネタは勿論ヤード・バーズの”ストロール・オン”。ギターのリフまでほどんと同じです。ここまでやると痛快としか言いようがありません。シーナー&ロケットのバージョンも悪くありませんが、日本のロックがまだ市民権を得ていない時期のつっぱっていたバンドの意気込みがよくわかります。
19位  あなたの心に  中山 千夏 ひょっこりひょうたん島の”博士”の声でもおなじみですね。Dr.ミズヒロさんより頂いたシングル盤ですが、ジャケットをみると 一昔もふた昔も前のセンスに嬉しくなってしまいます。才女としても有名でしたが、少々鼻持ちならないところが難で、好き嫌いのはっきり分れる女性でもあります。ひょうたん島の中で歌ってもおかしくない”平凡・無難・無毒”なフォーク調に仕上がっています。
18位  トマトいっぱつ  スペクトラム アース・ウインド&ファイアーの模倣バンドです。衣装までそっくりで、ファルセットはフィリイプ・ベイリーばり。当時”デスコテツク”によく通っていた爺さんは思わずシングル盤を買ってしまいました。第二弾がヒットしたかどうかわかりませんが、それっきりのお付き合いになっています。年に1回の虫干しのシーズンになると ジャケットをながめては、新宿伊勢丹裏の”椿ハウス”などの思い出に浸ります。
17位  五万節  クレージー・キャッツ 荻窪東宝さんの本格的自主映画”支離滅裂”の主題歌にもなっています。クレイジーやドリフなどのノベルティ・ソングには、なぜか人を惹きつける魅力があり、道を歩いている時など、つい口ずさんでいる自分に気がつきます。あれほど聞き込んでいる洋楽ロックではなく、”シビレ節””スーダラ節”など、歌詞がスラスラ出てくる自分に驚いてしまいます。
16位  北の酒場  淡路 修三九段 囲碁界のプリンスといえば 宇宙流の武宮さんでしょうが、淡路さんも負けてはいません。囲碁界の方は将棋界の方と違い、地味な方が多いので、レコードをリリースする方は少ないのでしょうね。肝心のレコードのほうは、ジャケット同様の地味な仕上がりになってしまい、これでは身内も買わないでしょう。
15位  ラスト・チャンス  内田裕也&フラワーズ イントロのかっこ良さは抜群です。フラワーズはスティール・ギターがリードをとっており、当時の日本のバンドの中ではかなり本格指向でした。職業作曲家の作品はシングル用、ステージでは ジャニス・ジョプリンのカバーを中心に、洋楽ロックを聴いているファンにも満足させる重いサウンドが自慢でした。シングルではワウワウの良く効いた”ファンタジック・ガール”も侮れません。
14位  突然おじゃまの恋だけど  よめきんトリオ 笑っていいともの 企画トリオでした。お世辞にも歌が上手いとはいえませんが、1983年当時にはかなり話題になっていましたね。その後3人ともTVで見ることは少ないですが、キワモノの宿命という事で、ジャケットの写真で思い出して下さい。”スターを売り出したい時はトリオ”でという基本を忠実に守って成功しましたが、存続できなかったのはミューズの女神の”虫の居所”が悪かったとしか思えません。
13位  エリカの花散る時  西田 佐知子 我々おじさんの永遠のアイドルです。清楚で上品、芸能界を辞める時の潔さは、百恵ちゃんの比ではありませんでしたね。旦那は気に入りませんが、彼女の残した音源は、我が家の宝です。現在ではベスト盤しか発売されていませんが、是非オリジナル盤の復刻をお願いしたいものです。あのPヴァイン・レーベルなら可能性もアリ?
12位  アイル・ビー・バック  筒美 京平 筒美さんは八面六臂の活躍で、昭和歌謡に燦然とその名を残していますが、オーケストラのアレンジもなかなかで、影響を受けたと思われるバカラックやビートルズなどの洋楽ポップスのカバー・アルバムを数枚リリースしています。なかでも、この”アイル・ビー・バック”はコード進行がユニークなので、大事な人と過ごす時のBGMに使えるような気がします。この曲を聴いて”センスがいい”と誉められない時は、早めに相手を替えましょう。
11位  上海リル  吉田 日出子 船の汽笛の音から始まるこの曲をきいていると、戦前のデカダンスのざわめきまで聴こえてきそうです。決してこぶしを回さず、ストレートな唱法が逆に新鮮に聴こえてきます。ステージは見ていませんが、往年のジャズ・ソングのメドレーを楽しんでいる観客が目の前に浮かんできます。ライザ・ミネリのキャバレーではありませんが、あの当時の退廃感の魅力は、ノスタルジーだけでは片付けられないものがあります。

        
    BEST 10は・・・   

10位  渡辺のジュースの素の歌  榎本 健一 ♪ホホイのホイでもう一杯〜渡辺のジュースも素です もう一杯! 昔はどこの家庭でも、このジュースの素の徳用袋がおいてありました。オレンジ、パイン、グレープジュースの素を、買ったばかりの電気冷蔵庫でこしらえた氷で作っていましたが、コップの底に残った白い残りカスが苦手でした。電気冷蔵庫が我が家に来るまえは、電気じゃない木製冷蔵庫が台所に鎮座していたのですが、氷の溶けた水を捨てるのが大変でした。
9位  朝が来る前に   ちあき なおみ 歌唱力はトップレヴェルというのは、誰もが認めるところですね。イントロのストリングスの盛り上げ方や、ピアノのオブリガートなど初期のちあき作品の素晴らしさには感服してしまいます。チャーム路線も抜群でしたが、後期になると、難しい曲に挑戦していました。歌の上手い歌手が陥りやすいのですが、大衆歌謡を忘れてしまうと、ファンは離れていってしまいます。いつの時代もわかりやすいのが一番です。
8位  心の旅路  千 昌夫 ミノルフォン・レコードの優等生。遠藤実門下のなかでもダントツのレコード・セールスを誇っています。しかし、この曲はなんとなく毛色が違っていました。詳しく調べてビックリ! 編曲は”愛のさざなみ(島倉千代子)”と同じ、ボビー・サマーズさんでした。これはもう完全にソフト・ロックです。昭和歌謡の隠れた名曲といいたいのですが、なにかが引っかかってしまい名曲と断言できません。何が引っかかっているのでしょうか?
7位  ヴェルベット・モーテル  大瀧 詠一 ロングセラー・アルバム”ロング・ヴァケイション”の一曲です。このアルバムには夏向きの曲がたくさん入っていますが、アルバムをよく聞いていると、随所に楽しめる仕掛けがあり、スペクター・サウンドのフォローワーだけではない、奥の深さを感じる事が出来ますね。よく、パクリについて言われていますが、ここまで完全に消化してしまうと、もうオリジナルと言っても過言ではないでしょう。
6位  ハイティーン・ベビー  中島 そのみ 爺さんの大好きな唄です。子供の頃、よく歌っていました。”ハイティーン”を聞き違え”♪ハイキング・ベビー”と覚えてしまい、その間違いに気がついたのは、アルバム”フラフープ・ソング”がリリースされた時ですから、なんと○○年ぶりです。他にも”東京ベベ”など、独特の節回しで一世風靡していました。絶対に、TVCFでは使ってほしくない曲のひとつです。
5位  真夏のフラメンコ  オックス グループ・サウンズというと、どうしても同じくくりで まとめられてしまいがちですが、R&B指向・サイケ指向などスタート時においては、どのグループも目指すサウンドを追求していました。しかし・・・・GS末期になるとセールスが目に見えて悪くなり、さすがのオックスも解散せざるをえませんでした。筒美京平さんの出来は相変わらず素晴らしく、完成間近の”筒美ワールド”の重要な作品になっていますね。
4位  渚のうわさ  弘田 三枝子  ”人形の家”のビッグ・ヒットで見事にカム・バックしましたが、1968年からの”渚のうわさ””枯葉のうわさ”そして”渚の天使”と、素晴らしい作品に恵まれていますが、少々、出来が上品すぎたので、ビッグ・ヒットにはなりませんでした。それでいいのです。しかし、弘田さんは TVで歌うとき、くずしすぎですね。声が出ないなら、ボイス・トレーニングで、プロらしいところを見せてください。子供の時からのファンは泣いているぞ!
3位  一杯のコーヒーから  雪村 いづみ  『荻窪東宝』さんのお店でも、雪村いづみさんは ヘビー・ローテーションになっています。バックの演奏はティンパン・アレーで、ごきげんなサウンドに つい、アルバムを繰り返し聴いてしまいます。繰り返し聴けるアルバムというものは、そう多くありませんね。品質第一、ルックス第二、三時のおやつは文明堂ですが、良品は永年経っても 色が褪せることはありません。
2位  海を見ていた午後  荒井 由実 ♪ソーダ水の中を〜貨物船が通る〜。このフレーズが耳から離れません。ユーミンの初期の作品群の素晴らしさを改めて説明しようとは思いませんが、ヘッドフォンで聴いていると、ついユーミン・ワールドのプリズナーになっている爺さんは、むしょうにソーダ水から景色が見たくなってきます。名前が 松任谷さんになってからは、購入意欲がわかないアーティストになっています。
1位   好き好き好き  フランク永井 今回の第1位は 最近特に聴き込んでいるフランク永井さんです。昭和歌謡の原点のような方で、吉田門下の優等生です。聞き直して感じるのですが、少しも古くなっていません。同じビクターのマヒナスターズにも共通していますが、最近のつまらないカバーをきいているより、充実した時間を過ごす事が出来ます。若い時はこの魅力に気がつかず、洋楽ロックばかり追いかけていたものでした。

                   

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