ぴょんぴょんキャルル日和(びより)

発売元:ナツメ株式会社 販売元:株式会社ジャレコ*
© 1996 NATSUME/NATSU SYSTEM
* 発売元と販売元ってどう違うんでしょう

※「麻雀」は英語で正しくは mahjong と綴るのですが、ここではパッケージ背のアルファベット表記に従うことにします。

キャルルうれし〜(byキャルル)

1998年の年の暮れ。

KGR氏「いや〜、すごい物を手に入れてしまったナリよ」
私「何?」
KGR氏「ぴょんぴょんキャルルのまあじゃん日和」

私は『ぴょんぴょん』の部分だけ聞いて、彼がなぜそれを私に見せようとしたのかわかったような気がした。
KGR氏がかばんからそれを取り出し、私に手渡した。
なんだこれは。
私はそれを持ったまま、派手に机から転げ落ちた。

パッケージの表に「ぴょんぴょんキャルルのまあじゃん日和」というタイトルと一緒に、登場キャラクタが描いてある、しかしなぜか兎娘のイラストだけが原画。絵は決して色気のある絵ではない。レーティングは『全年齢』、脱衣麻雀ではないらしい(この絵で脱衣だったらそれはそれで嫌だが)。

私「何で兎娘だけ原画なんだ―――」

メーカーは……ジャレコと……なんとナツメ!! ジャレコといったら「スーチーパイ」、ナツメといったら「アバドックス」しか思い浮かばない。この二つを足して2で割って……演算結果NaN*
* Not a Number(非数である)

ひっくり返して、裏を見る。

『メルヘン美少女7人のドリーム麻雀ワンダーランド!!』
※実際は縦書き

私「ま……まあちんめいず*……」
* メルヘンメイズ(ナムコ)のこと。

(顔写真) 雪絵れなさんをはじめ、魅力的な声優さんがいっぱい!
今回は声優としてまた歌手としてマルチな魅力を発揮してく
れた彼女。TVアニメ『童夢くん』のあかね、『おばけのホーリー』
のロージー、ゲーム『きゃんきゃんバニーEXDX』のヒロイン・
スワティなどパワフルに活躍中です。
この商品は、(株)セガ・エンタープライゼスが SEGA SATURN 専用の
ソフトウェアとして、自社の登録商標SEGAの使用を許諾したものです。
私「ミラクルジャイアンツ童夢くん*に、あかねっていう人物いたっけ」
* いや〜、今の私なら忘れるはずがありませんがね、これ私が小学生のころやっていたアニメですよ。当時の私なら記憶に残ってなくって当然ですね。

説明書を開く。登場人物は

どう考えても、
兎娘の世界 = B
魔法使いの世界 = M
地球防衛隊員の世界 = E
宇宙人の世界 = A
として、 B ∩ M ≠ φ、E ∩ A ≠ φ だが、(B ∩ M)∪(E ∩ A) = φ だろう。(要するに共通部分が無いだろうと言いたいのである)

さらに説明書を読み進めていくと、ゲーム内で使われる歌の歌詞と声優紹介のページに来た。極パロのサントラCDのと大して変わらない。一人だけ写真が白黒になってる方がいらっしゃるんですが、故人なんでしょうか(違うとは思うが)。

最後に説明書の裏表紙。なんとキャルルが兎型機動メカに 乗って またがって空を飛んでいる!!兎も一緒に空を飛んでいる!! やっぱり空飛ぶバニーガール(兎娘含む)には兎がオプションとして付くのか〜?!(笑)

私「ぐはぁっ」

一通り説明書に目を通したあと、私はKGR氏に聞いた。

私「どうしてこんなものを……?」
KGR氏「これを逃したらもう見つからないかもしれないと思って」
私「う〜ん、欲しいなぁ……」
KGR氏「悪いけど、そういうわけで譲れない」

譲ってはもらえなかったが、彼は最初から私にこれを貸すつもりで持ってきてくれたようで、私はKGR氏からありがたくこのソフトを借り受けた。

あぁん……(byアロア)

セガサターンに「ぴょんぴょんキャルルのまあじゃん日和」のディスクをセットして、スイッチオン! 画面に現れる妙にのどかな景色。流れ出す主題歌。やがて画面にキャラクタが現れる。

私「おぉ! αブレンディング*使ってる! ドラキュラX(セガサターン版)より凄いぜ!
* 入力画像AとBから、C=αA+(1-α)B という関数を用いて(?)出力画像Cを合成する手法。簡単に言うと画像AからBに滑らかに変える(α=1→0)手法。

やがてタイトル画面になる。

メニュー「おしながき」で選ぶのは、選んだキャラクターのストーリーに沿ってプレイする「すとぉりぃもぉど」、プレイヤーキャラと相手をそれぞれ選んで対戦する「ふりぃもぉど」、設定「おぷしょん」、原画とカラオケが楽しめる「おまけ」の4つ。(カラオケの凄さを知ったのはクリア後ですがね)

すとぉりぃもぉどで始める。当然、キャラクタを選ばなければいけない。選択すると自己紹介をしてくれる。

キャルル「わたし、ぴょんぴょんキャルルちゃん。恥ずかしくっても、ちゃんとそう呼んでね」

ダ、ダメだ〜(卒倒)
でも選択の余地はない。決定。

最初に戦う相手は魔法使いのアロアちゃん。画像はギャルゲー並みにでかい。画面に映るのは顔だけかと思っていたら、 なぜだか画面が上下にスクロールして全身を見せてくれる。

私「す……すげえ(何がだ(汗))」

勝負の前に会話シーンがあるのだが、ちゃんとせりふに合わせて口が動くし、キャルルとアロアで音声が左右に振り分けられているので、ちゃんと音声も聞き取ることができる。

アロア「あれっ? キャルルちゃん? あなたも来てたの?」
キャルル「うわぁ〜い、アロアちゃんだ。アロアちゃんも何かお願い事?」

私「おぉっ! きちんとステレオでしゃべる!」

アロア「えっ? う、うん……」
キャルル「どんなお願い事?」
アロア「うん、あたし、魔法使いとしてはまだ半人前でしょ」
キャルル「はんにんまえ〜……」
アロア「だから、立派な魔法使いにしてもらいたいの」

私「他力本願な……」

この後、キャルルが「はんにんまえって何?」と聞くかと思いきや、さすがにそこまではしなかった。ま、せっかくだけどここらへんにしておく。
どうやらキャルルは「七色のにんじん」というものを求めて麻雀の神様に会いに行くらしい。 麻雀勝負が始まった…… (私は麻雀に詳しいわけではないので省略)

驚けっ!リーチよぉ〜!(byカヨ)

これなら私も麻雀を覚えられるに違いない。だがKGR氏が譲ってくれない以上、自分で探すしかあるまい。私は H.Kuwano氏、KGR氏とともに秋葉原のショップを探すが、どこにもない。秋葉原の交差点で、私は思わず叫んでいた。

「キャルルほし―――」
H.Kuwano氏「叫んじゃダメだよ」

く……くそぉ、もうぴょんキャルは手に入らないのか? そう思いつつ、最後に入ったメディアランド。中古フロアには……ない。そうだ、ポスター付きメタモルVデラックスを買わねば。新品フロアへ移動、よもや無いとだろうとは思いつつ、棚に目を走らせる。―――?!

「―――はっ?!」

秋葉原のショップをさまよった末、ついにメディアランドで発見*!メタモルVデラックスとセットで購入(爆)
* この顛末については、詳しくD2J1ゲーム研究部の Travel&Treasure を参照のこと

マリアの麻雀中のせりふはまだ聞いたことがない……

第2戦、対カヨ。

キャルル「キャルル宇宙人じゃない〜、うさぎ娘だもん」
カヨ「じゃあ、その耳は何なのよ」

た、たすけてぇ〜(卒倒)
私の精神は、確実にキャルルに汚染されていく。(まあ、別にいいんだけど)

第3戦、対ミッチー。

対話に中国の故事まで出てくる。意外と学がある(そりゃ、高校生だからね)。しかも一休さんネタが!! ポクポクポクポクポク。チーン。

ミッチー「『キャルリ』ってどう?ねぇ、とんちきいてる〜?」
キャルル「キャルリ? うん、きいてるきいてる」

私「どうせなら『きゃるのれ』(←カタカナで書いてみよう)にしようよ」

第4戦、対ザキ。

キャルル「うわ、うわ、刃物持ってる、こわ〜い」
ザキ「ん? あっ、これはアクセサリー。豆腐ひとつ切れないんだから……」
キャルル「豆腐切れないからって、か弱いうさぎさんを斬ろうだなんて……」

第5戦、対ニーナ。

ニーナ「ところで、七色のにんじんって、どこにあるの?」
キャルル「宇宙!」
ニーナ「宇宙のどこ?」
キャルル「わかんない!!」

あ〜、死ぬる〜(卒倒)

君もなかなかやるねぇ(byザキ)

ぴょんキャルを始めて3時間後。

おぉっ、自摸(ツモ)ったぁ!

ニーナさん、マイナス100点。

私「勝った―――」(トリオ・ザ・パンチの忍者の真似、エアーズアドベンチャーのガッツポーズ、土月の勝利ポーズ、あかねちゃんの投げキス、エトセトラ、エトセトラ……)

エンディングでキャルルは宇宙に出る(詳しい話は内緒)。宇宙服を着ているようなのだが、うさ耳は真空極低温(だかどうだか知らないが)の宇宙空間にむき出し!

私「……やはり兎娘は宇宙空間でも平気なのか……」

おまけを覗くと、なんとカラオケ機能が使用可能になっていた。カラオケ(当然、歌は入ってない)だけに歌詞が出るのだが、これが曲の進行に合わせてきちんと歌詞の色が変わる優れもの! カラオケ機能では、曲は2番まであって、歌詞も出てくるのだが、オープニングデモでは1番を歌って終わってしまう。2番はどうやったら聴けるのだろう?(もしやサントラでも出ているのか?!)

ミッチーは無敵だね!*(byミッチー)

* どっかのセーラーファイターも同じこと言ってたような……

ポン、チー、カン、リーチのチェックは自動(もちろん実際にするかしないかはプレイヤーの自由)だし、上がり役と用語の説明が一応あるので、ドンジャラ*ができて、麻雀が『両翼、胴体、尾っぽと頭を作って、鳳凰を完成させるゲーム』(らしい)ということがわかっていれば、そこそこ遊べるだろう。 せりふも独特の世界(異次元空間ともいう)を形作っていて、文句のつけようがない。(まあ、一言で言うと、バカ(誉め言葉))。わからないのは、このソフトがどんな層をターゲットにして作られたか、なのだが……
* ドンジャラはバンダイ(旧ポピー)の商品につく名前のようです。トミーの「ポンジャン」のほうが有名ですが、個人的にはドンジャラのほうが好きです(家にあるからだよ)。

「麻雀を覚えようと思っているウサフェチ向け」
うわっ!私のことじゃないか!!(爆)

ただ、IBM5550用麻雀を見て育った人間としては、流局や聴牌(テンパイ)、No聴(ノーテン)は漢字か、せめてカタカナで書いてほしかったかな。
しかし、「プラジョ並みに下手な歌」を聞くためには、全員でクリアしなければならない……うさ耳についての話も聞けるらしい……やらねば……
あと、会話シーンの音声が左右に振り分けられているのもポイント高い。極パロのサントラCD以来かもしれんなぁ、こういうの。

神様に反逆するなんてぇ(byニーナ)

誰も言ってくれないらしいので、せっかくだから私が言ってあげよう。
「キャルルちゃん、あんたはえらい!」

ところで本当に余談で恐縮だが、Unicodeが普及すると「タンヤオ」とか漢字で書けるようになるのかしらん?
しかし、これ以外のジャレコの麻雀ソフト……すなわち「スーチーパイ」のことだが……に、全く食指が動かないのである。バニーガールもいるのに。自分でも不思議なくらいだ(とか言いつつ、見つけたらふらっと買ってしまいそうである。無論『X指定』のやつを)。

書くのを忘れてた。1998年の暮れに両親の実家に帰省したとき、私は親戚の家*で従兄弟に尋ねられた。
* ちなみにその家には光栄の『麻雀大会』(ファミコン版)がある。

いとこ「ねー、(私の名前)にーちゃんは麻雀できないの?」
私「えっ? まぁ、覚えようと思って麻雀ゲームを手に入れたんだけど」
いとこ「ファミコン?」
私「いいや」
いとこ「プレステ?」
私「いいや」
いとこ「サターン?」
私「ああ」
いとこ「何ていうゲーム?」
私「いやっ、そこまでは……ねぇ……(冷汗)」

『ぴょんぴょんキャルルのまあじゃん日和』などと口にしたら馬鹿にされそうだし、いくらなんでも、いたいけな少年*を異次元世界に引きずり込むわけにはいかないじゃないか!!(爆笑)
* とはいえ彼は極パロにはまった当時の私より年齢は上なんですが。

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