ここでは占星術についてコラム風に話をしていきます。
占星術師の発言で占星術には長い歴史がある。だから占いではなく統計を使った科学だ、という発言をたまに聞きます。
でも、私はこの説には賛成できません。
統計だと言うに足りるだけのデータが無い場合がほとんどだからです。(全く無いわけではありません)
また、もしデータを取ろうとしても当たっていると言い切れるだけのデータはなかなか集まらないのではないかと思います。
じゃあ、やっぱり占星術は当たらないのか?
と、言われそうですが、統計じゃないから外れるというのも短絡的です。
科学的じゃないという理由で否定する方もいますが、そもそも今の科学は万能では無く、今の科学の枠外のものもまだ多く存在していると私は思います。
占星術についても、使ってみると当たっていると思えるケースがいくらでもあります。
でも、外れている場合も当然あります。
当たったり当たらなかったりするものとして、距離を置きつつ利用するのがちょうど良いと思います。
例えば、占って貰う人を旅人に例えます。
その旅人は1本道をひたすら歩いています。時間は昼前としましょう。
その1本道の先には歩いて1時間ほどのところに料理屋があり、道にまでおいしそうな匂いをさせています。
そこに占い師が通りかかって、その人に言います。「あなたは1時間後に昼飯を食べているだろう」と。
1時間後には旅人はちょうどおなかを空かしているでしょう。そこにおいしそうな匂いがしてきます。
当然、旅人は食事をするかもしれません。でも、ダイエット中で食事を取らないことを決意するかもしれません。
または、その料理屋に嫌な思い出(トラウマ)があって、そこでは取りたくないと考えるかもしれません。
何か考え事をしていて食事に対して無関心、だったり単に鈍感で気付かない、ということもあるでしょう。
この場合、1本道がその人の人生です。そして匂いが惑星からの影響です。
占い師は惑星の影響が何時やってくるかを知っています。だから相手に何時ぐらいに惑星の影響を受けますよ、と告げるわけです。
告げられた相手は、惑星の影響を受けてその通りに行動する場合もあれば、何らかの理由で影響を無視する場合もあるのです。
だから、占星術は当たる場合もあれば、外れる場合も出てくるのです。
しばしば占星術やそれに近い生年月日から見る占いで、「占断結果は宿命を表している。宿命は変えることが出来ない」という話を聞くことがあります。
しかし、このように星が与えるのは宿命ではなく、影響です。
従って、占いが人生を支配すると言った考え方はナンセンスです。
まず12宮についてですが、これは空間を分割する方法の一つだと考えています。
東西南北の4方位は空間を4分割する方法です。
これは東洋では青龍白虎朱雀玄武、または四天王等に象徴されます。そして西洋では4大天使に象徴されます。
これらの4つの象徴は、それぞれに意味を与えられ、性格付けが行われています。
昔の人は、方位に何かのエネルギーを見いだしていたのかもしれません。そのエネルギーを神格化したのが各象徴ではないかと思います。
12宮も方位を12分割して、性格付けを行ったものだと言えます。
サビアンシンボルは、方位を360分割して性格付けを行ったものと考えれば良いでしょう。
これらのことから、空間には何らかのエネルギーが存在し、そのエネルギーは方位によって性質を変えるのではないかなと思っています。
惑星を含む感受点は、空間のエネルギーをくみ出す器です。
器のあるポイントでは、エネルギーは汲み出され、有効に活用されます。
しかし、器の無いポイントではエネルギーは汲まれません。当然、その方位のエネルギーはホロスコープの中で影響を与えることが出来ないのです。
また、くみ出されたエネルギーは器の性質によって活用のされかたが異なります。
つまり、同じエネルギー(度数)でも、太陽という器でくみ出したときはその人の本質という部分で使われ、月という器でくみ出したときは感情という部分で使われます。
空間の持つエネルギーは、感受点という器に汲み出されることによって、始めて有効に活用されるようになると考えられます。
例えば、巨大な円形の水槽の水があり、その水を汲むバケツがあると考えてみて下さい。
水槽の水は、円形にグラデーションして色を変えています。その色水を色々な用途の決まったバケツで汲み出します。
使える色水は、そのバケツで汲み出した色水だけです。バケツの無いところでは、なんらかの方法でバケツを用意しない限り色水を汲むことは出来ません。
自分が何色の水(空間のエネルギー)をどの用途に使えるかを読みとる行為が、出生図を読むという行為なのだと思います。
そして残念ながら汲むことの出来なかった色水、これはこのままでは使いたくても使えません。
その色水を汲む方法として、バケツを移動させる・・・つまりプログレスやトランジットで感受点を移動させる方法を使います。
またその場所にバケツを持った人と出会い、間接的にそのエネルギーを活用することも有効です。
但し、一つの感受点だけでは十分にエネルギーを活用出来ていないようです。
複数の感受点が影響を与え合うことで、エネルギーはよりいっそう活用されていくようです。
そこで出てくるのがアスペクトです。
単純に考えて、1つより2つ、2つより3つとより多くの感受点が同じ場所にあるほうが空間のエネルギーは効率よく使われると思います。
しかし、何も同じ場所に集まらなくても影響を与え合うことが出来るのがアスペクトなんだと思います。
どうしてアスペクトが影響を与えるのか?それは私には分かりません。たぶん正確に分かる人は誰もいないでしょう。それは失われた知識の一つです。
ただ勝手に推測することは可能ですね。私はハーモニクスがその鍵を握っているような気がします。
例えばオポジション同士の感受点はハーモ2(180度円)ではコンジャクションの関係になります。トラインならハーモ3(120度円)です。
このように360度円では離れていた感受点が180度円や120度円になった時に重なり合い、空間のエネルギーを共有することが出来る、と私は考えています。
どっちにしても、アスペクトを組むことで感受点によって汲み出されたエネルギーがお互いに影響を与え合います。
これはアスペクトによって、間接的に相手の感受点が汲み出すエネルギーを利用できるということかもしれません。
ハウスは汲み出されたエネルギーがどのように現実に影響を与えるかを表しています。
ハウスシステムは、ホロスコープの中では現実との接点を表していると考えられるのです。
こういう感じで私は、感受点、12宮(サビアン)、アスペクト、12室の関係を自分なりに整理しています。
後、アスペクトで影響を与える物の強さについては、光量か質量が関係しているのではないか・・・と考えています。
10天体については、ホロスコープ上の移動速度の遅い順に影響を与えることになっています。しかし小惑星や仮想天体の事を考えると移動速度だけで考えるのも難しいと感じます。
例えば光量で考えた場合、太陽、月の影響は強く、天王星以遠の目に見えない感受点はその影響が表に出にくいと言う解釈が出来ます。
こう考えると、光量、質量ともに小さい小惑星影響力が弱いことにも説明が付きます。
実在しない感受点(ASC、MC、ノード、リリス)の場合は、光量、質量ともに無く、エネルギーを汲み出すことが出来ても、他の感受点に影響を与えることは出来ない、と考えることができます。
欧米には、単純に自分の運勢を占う方法として聖書占いというものがあります。
これは目を閉じて聖書を適当に開き、その見開き2ページに書かれている事柄によって自分の運勢を調べるという物です。
占う人は、聖書の開かれたページをじっと読み、そこから自分の問題を解決する方法を導き出すのです。
この方法は、わりあい有効です。
しかし、聖書に都合良く自分に必要な答えが用意されているわけではありません。
では何故、この方法が有効なのでしょうか・・・?
実は、占う人は占う前に自分の気持ちを決めている事が多いのです。
でも、迷っていたり、自分の気持ちに気付いていなかったりで、自分で答えが出せないのです。
そういう人には何かきっかけを与えれば、自然と自分の気持ちに気付き、答えを導き出せるようになります。
この場合は、聖書がそのきっかけになっています。
聖書の2Pには結構文章が書かれてますから、そのうちの単語一つでも何かのきっかけになればそれで十分なんです。
実は、今日の占いの類にも、同様の事が期待できます。
心に迷いのある人が「今日の運勢」を読んだときに、何かきっかけを得ることもあるでしょう。
そのため、書かれている文章は曖昧でいろんなことを連想させる文章が良いです。
そして、その文章から自分に必要な答えを連想出来る人が「当たった!」と思うのです。
ただ、ここまで読んでいただくと分かって貰えると思いますが、この占いは何も占星術である必要はありません。
何占いでも良いのです。
占星術が一番良く使われているのは、それが一番ポピュラーだからだと思います。
東洋占の場合は、短時間でその年の運勢を見る方法があるとのことです。
四柱推命なら年の干支、紫微斗数はその年の小限。
インド占星術にもその年の運勢を数値化する方法があるらしく、あらかじめ数値を出しておけば良いか悪いかはすぐ分かるそうです。
もちろん、これらの方法には問題はあると思います。
今年は良い1年だと言われても、必ず悪い時期はあるでしょう。
そういうとき、西洋占星術ならトランジットで悪くなる時期の特定が可能なのです。
でも、そうなると1年を通じてのトランジットも追わなければならなくなり、やっぱり手間が掛かるわけです。
簡潔さと、詳細さ。相容れないとは分かっていますが、両方を満たす方法があったらと思います。
また、占星学は永遠の幸せも永遠の不幸も存在しないことを教えています。
どんな人に対しても木星は約12年でホロスコープを1周し、土星は約30年で1周します。
木星は幸運を表し、土星は試練を表していることから、良いことも悪いことも何時かは必ず訪れ、永遠には続かないことを示しています。
もちろん、生まれながらに幸運な人も試練に出会うと思われる人も存在します。占星学ではそれらは出生図で判断します。
しかし、どのような出生図がであっても、経過(トランジット)によって幸運な座相を作る時や試練の座相を作る時が訪れます。
真に大切なのは、そのような時にどのように振る舞っているかです。
十分な準備をしていない人は幸運を活かせませんし、実力を蓄えていない人は試練を越えることが出来ないでしょう。
出生図がどのようであれ、人としての力を身につけて行くことが大切なのです。
少々陳腐ですが、「明けない夜は無い」と言う言葉は占星学を通じて実感することが多いです。