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第2幕
  ルキーニは各国で撮影された美女の写真を集めている、美貌を失うことは権力 を失うことに繋がるとエリザベートは知っていたからだ。

  ハンガリーでは国王となったフランツとエリザベートの戴冠式がおこなわれている。
  一方、城では幼い皇太子ルドルフが一人寂しく母への思慕を募らせている。そこへ トートが現れ「寂しければ、いつでも来てあげる」と歌う、喜ぶルドルフ。
無邪気な少年の目には冷たく不気味な「死」の影は見えてはいない。
  ゾフィー達はエリザベートに権力を奪われたことを根に持ち暗躍するが、過去の威 光を取り戻すことは出来なかった。権力争いに疲れたエリザベートは旅から旅への 放浪生活を続ける。

  時はたち、成長したルドルフはエルマー達急進派の思想を持ち始めていた。
ハプ スブルグの滅亡を恐れたルドルフは不安に苛まれながらも、トートの言うがままに革命 を押し進めるが失敗に終わり、父フランツに皇位継承権を剥奪されてしまう。ルドルフ はエリザベートに父への仲裁を哀願するが受け入れてはもらえなかった。
  深い絶望と悲しみに打ちひしがれたルドルフは、ついに自らの命を絶つ。魂を無くした ルドルフの亡骸に冷たく接吻をするトート。
  さながら「お前はおれのものだ」と言わんばかりに青年の死を見つめるトートの姿は まさに、無情で静かな「死」としての本来の姿なのである。
 息子の柩を前に悲しみにくれるエリザベート。死なせて欲しいと哀願する彼女をトート は冷たく突き放す。「死は逃げ場ではない!」トートの望んだものは死を望むエリザベー トではなく自分を愛する彼女の心だったからだ。
  月日は流れ、旅を続けるエリザベートのもとへフランツが現れるが2人の望むもの は違い、心の溝をうめられるすべはどこにもなかった。

  ルキーニによって語られたエリザベートの愛の行方は分からないまま、裁判は閉廷 の時を迎えていた。エリザベートの愛を確信していたトートはルキーニにナイフをわたす。

  1898年ジュネーブでエリザベートはイタリア人テロリスト ルイジ・ルキーニに襲わ れる。ナイフが振り下ろされた瞬間エリザベートの前に現れたもの それは光輝に包ま れたトートの姿であった。彼の長年にわたる愛を感じエリザベートは自らも彼への愛を 感じる。ルキーニのナイフを受けることで運命を受け入れるエリザベート。
  長い年を経てついに結ばれた2人は愛に包まれ光のさす天の彼方へとゆっくりと昇 っていくのであった。

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