|
Psychophysiological Stress Profile (PSP) |
は、「ストレス負荷時及びその前後の精神生理学的指標を測定し、ストレスに対する反応や精神生理学的特性を評価する手法」
と定義することができる。
この名前は米国のclinical behavioral medicineの分野で活躍するIan Wickramasekera が "Biofeedback, behavior therapy and hypnosis" (1976)という本の中で初めに提唱しているが、そのような手法はさらに以前から検討され、使われている。
これはARS "Autonomic Response Specificity"という概念に基づいている。
ARSというのはストレス負荷に対する自律神経系の反応に安定したプロファイルが存在する、というものである。 (Lacey, 1967; Sternbach, 1966)
その後1985年にBermanらによる" A Psychophysiological Assessment Battery"という論文の中で
IRS (Individual Response Specificity) 個体特有の刺激に対する反応特性
SRS (Stimulus Response Specificity) 刺激特有の反応特性
の両者が存在するということを健常者のデータを使って確認している。
IRSはどんな刺激でも変わらないその個体特有の反応特性
SRSはどんな個体でも変わらない、ストレス刺激特有の反応特性
ということである。 |
| 臨床的意義 |
(1) 精神生理学的な評価(自律神経機能及び筋緊張の評価)。
上記のようなストレスによる反応性を評価する。
また、自覚的な感覚や気分との関連性を併せて検討する(心身相関の評価)。
(2) 心身相関の気づきや理解を促す。
ストレスによる生理的指標の変化をフィードバックすることで、心身相関の理解や気づきのきっかけになり、心身医学的治療への導入がよりスムーズになる。
(3) 最適なリラクセーションの方法の選択。
いくつかあるリラクセーション法・行動医学的アプローチの中で、PSPを基に、どれが一番合っているかを推定する。
(4) 自律訓練法・呼吸法などの行動療法の効果判定。
すでに自律訓練法や呼吸法などのリラクセーションを行っている場合は、その際の精神生理学的な変化を調べ、効果の評価を行う。また、それをフィードバックすることで、治療のモチベーションや理解を高める。
(5) バイオフィードバックの為の評価。
バイオフィードバックでは、上記の指標を自分でコントロールして、心身をよりよい状態に持っていくことを目指す。
PSPによりどの指標がより大きく変化しているか、また、症状との相関などを総合的に評価してバイオフィードバックセッションのストラテジーを立てる。そのような流れにおいて、PSPは欠かせない役割を持っている。
(6) 心理的効果(外在化と行動変容)
PSPを各治療の節目で用いることで、治療の流れの中で治療者患者間で共有できる客観的な指標が得られ、行動変容へつなげるなど、心身医学的に用いることができる。
心身相関の病態を理解できるようになるとセルフコントロールへとつなげることができる。
|
| 評価方法 |
Physiological assessment
Most hyper-reactive and most hypo-reactive variables
EMG優位→筋リラクセーション Jacobson's method, AT +
EMG-BF
自律神経系優位→AT,自律神経系のBF
Lability Stabilityの評価
回復が遅延
反応のパターン
HRV (Heart Rate Variability)
HRVと呼吸との共鳴resonance
カオス性
自覚的スコア、自覚症状との関連
Subjective-Objectiveの解離
リラックスしていると感じているときに変化している指標
変化させやすい指標
|
| 心理的側面 |
●心身相関の気付きを促し、心身医学的治療への動機付けを高める。
●治療の枠組みを明確にする
●眼に見える指標→認知の変容→セルフコントロール
●セルフエフィカシー
|
|