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2000年3月3日〜6日 大阪・近鉄劇場/3月11日〜4月2日 東京・PARCO劇場/4月10日〜12日 福岡・メルパルクホール福岡
(作)杉田成道(演出)横内謙介 (出演)坂本昌行・長野博・井ノ原快彦・酒井美紀・明星真由美・白川みなみ・六角精児・平賀雅臣・佐藤累央・直太朗 私は3月14日(火)・20日(月)・28日(火)に観劇。 |
● 梗概 ●
1980年代、私は10代でした。80年代全部が10代じゃなかったけど、ほとんどが10代で、今、一番記憶に残っているのも10代の頃の自分です。 この物語の舞台は1985年。私はこの頃、楽しい毎日を過ごしていた気がします。放課後、部室に顔を出しては友達と夢を語って、根拠のない自信だけで未来を約束して、夢を叶えることの大変さも現実の辛さも一笑にふしてしまえるような、そんな頃でした。 この物語の舞台は、1985年、けれど登場人物は20代。実は私、自分の80年代に思いを馳せつつも、この登場人物たちにシンクロしていたのは「今」の自分でした。 この舞台、人によって、すごく見方が変わると思います。 私は1幕途中から泣きっぱなしでしたが、全然泣かない人もいるし、もしかしたらコメディだと思ってる人もいるかも…(オイ待て(笑))。今のあなたの年齢はいくつですか、あなたはどんな青春をおくっていましたか、あなたはなにになりたい(過去形でもいいけど)ですか、あなたの夢はなんですか――多分本当に、人によって、印象も感想もまったく変わる物語です。物語とは本来そうあるべきですけど、ここまで違うだろうなあってのも珍しいんじゃないかな、と、あちこちのサイトさんとか掲示板とかメールとかで「東京サンダンス」の感想を見て思っています。 最初、トニセンが舞台やるって聞いて、よっしゃあチケット取るぞーって気合いを入れたんですが、実は内容には期待していなかったんですよ。青春モノって聞いていたので、きっと甘ったるい感傷的な話なんだろうなあって想像していました。あらすじもさわりくらいは読みましたけど、へーえって感じでしたし、トニセンに合わせて書くとやっぱりこんな話になっちゃうのかなあ、みたいなイメージもありましたし。 でね、実は私、トニセンの中でまともにドラマや舞台で「演技」しているのを見たことがあるのは、イノだけだったんですよ。あとのふたりの印象は…「Vの炎」(我ながらひどすぎる…(^^;)。ドラマでちらっと見ただけとか、博くんは内海光司くんの「ふたりでお茶を」にも出演してらしたんですが、役に記憶はあれどだからどうだったという印象はまるでなし。せいぜい友達に見せてもらったプレゾンのビデオくらいですが、それだって…ねえ(?)。実は意外にミュージカルが苦手なので、ストレートプレイと聞いてほっとしたんですが、トニセンがどんな演技を見せるのかなあってのには不安の方が大きかったような気がします。舞台よりも「舞台に出るトニセン」に興味があったのは確かですし…これって、ある役者さん目当てでお芝居を観に行くというのとは明らかに違うんですよね。私の中で、トニセンは役者という位置づけがまるでなされていなかったわけですから(あ、イノは別ですけど)。 そんな私、いざ舞台が始まって、終わってみると、なんと泣きっぱなし。1幕半ばからぼろぼろぼろぼろ泣いていました。なんてこと。 感動しました…って言うのは簡単なので、その「感動の内容」など書きますね。 私には夢があります。たとえば神様が、その夢を叶えてやるが代わりに永遠にジャニーズのコンサートなどで実物のジャニーズタレントを観ることができなくてもいいか、と訊かれたときに、それでもいいから叶えてほしいと答えるに違いない夢があります。10代の頃は(今思うと)ただの夢物語、そして一時、その夢が叶うかもしれないほどに近づくことができて、今は(まだ手は届きそうでまったく届かない状態ですが)「夢物語」ではなく「怖いくらいの現実」になっているものです。叶うかもしれないほど近づいて、でも結局叶わなかったとき、もうこんなことはやめようと思って、でも今でも叶う日を信じて続けている、そんな夢です。 …これって、「東京サンダンス」の物語みたい…(^^;。 1幕途中で、映画監督にぼろくそにけなされた治(博)と圭三(イノ)、そのけなされる時点ですでに痛さを感じていた私(治たちが「可哀想」だったんじゃなくて、言われた彼らの気持で、同様のことを言われたことのある自分を思いだした)、次の治と圭三たちバンドのやりとりで、治が今まで頑張ってきた、そして、今日言いかえせなかった、このあたりのくだりで、一気に泣けてしまって…そのあとはもうぼろぼろ(>_<)。 2幕はずっと泣いてたんですが、一番の極めつけは、クライマックスで喧嘩したあと、弘二と治のあいだで「怖い」って言葉が出てきたときなんですけど…前に進むのって怖いんですよ、人前で●●になりたいって言うのも怖い、自分だけの力で進まなきゃいけないのって怖い>だって自分にどれほどの力があるかわからないから。なれなかったときに笑われる覚悟がなきゃ、●●になりたいなんて言えないですよ。 少しずつ夢に近づいているのにまだ駄目な治、映画主題歌という夢の一歩手前まで行けたのに話が潰れた圭三、調子がよくて岡田以蔵役(>幕末好きな人にはお馴染みですよね)をもらった弘二のうかれ具合さえ自分に反映されてしまっていました。それぞれの役についてはまたのちほど。 ともかく3回観て、いくらなんでも3回目には落ちつくだろうと思っていたら、3回ともぼろぼろ泣いてました…泣くツボはちょっとずつ変わったところもあったんですけどね…あ〜あ。 |
● 出演者 ●
監督に、バカと言われてましたけど、本当にバカ。でも、私、自信過剰な人って好きなんですよ。自信過剰な人っていつでも上を見てる気がするし、「過剰」な分ひとまわり大きな自分を夢見ることができるじゃないですか。もちろん、そのまま終わったら、ホントにただのバカなんですが、逆に、過剰さがわからない人って、狭いところだけで終わってしまいそうだなあと思ってます。 基本的には自分が一番。それでいいじゃないですか、ねえ。そうは言っても、治が佳作入選したって聞けば喜んで泣いてくれるんだし、お祝いしてくれるんだし…実は弘二って寅さんみたいな人じゃないかなあ(笑)。いや、ただの子供かな、やっぱり(^^;。 結局、すごく素直で反応も子供みたいだし、単純だし、だからテンションの浮き沈みも激しいわけだし、弘二を観てると「しょ〜がね〜な〜」と思って苦笑しちゃうんですよ(これって完璧に治の反応ですよね(^^;)。 そんな弘二が役を降ろされて傷つくのは、だから結構辛いです。圭三や弘二みたいに、夢に限りなく近づいてうかれていた瞬間て、間違いなく私にもあって、そしてその夢が現実になりそこねた瞬間もあったから。今の私は、「治」ですが、あの頃の私は「弘二」だったなあって思っていました。彼の「怖い」は、私が夢を諦めようとした当時に感じて、今も感じつづけていることですから。…痛い役ですねえ。だからいっそう、最後の弘二にはエールをおくりたいです。感傷は確かにあるエンディングですが、それでも誰もがその感傷以上に弘二に「頑張れ」って言っているんだと思いました。実際、この物語の中で、一番成長したのは、絶対弘二ですよね。彼に関しては、「仰げば尊し」のこともあって、本当に「時計が動きはじめたんだな」と感じました。 そして坂本くん、こういう役、似合いますね。坂本くんて鋭い顔立ちだし、細いから、シャープな感じがよく出ていて、ピンクのスーツは初めてゲネプロ模様をテレビで観たときにびっくりしましたが、それでも似合う(笑)。さすがだ。最後の場面では、客席の通路に降りるんですが、その通路そばに座っていたときに、坂本くんの目が潤んでいるのを見て、もう心の中で「弘二これから頑張れ〜」状態(本当に泣いてるんですもん〜。で、私もまた泣く(>_<))。ともかくあのハイテンションな役、毎日よくこなしましたね、脱帽。 ところで、作中で岡田以蔵の役をもらうじゃないですか。岡田以蔵って坂本くんに似合う役じゃないかなあって思うんです(前、某ドラマで反町隆史さんがやってらして、そのシャープなイメージが頭についてるせいかもしれませんけど)。どこかの幕末時代劇関係者の方、これを見ていたら、ぜひぜひ…無理だろうなあ(^^;。
坂本くん演じる弘二や、いのっち演じる圭三に較べて、治って役どころとしては「普通」なんですよ。弘二や圭三ってちょっとイッちゃってるところがあるんですが、治にはそれがない。過剰な自信を表に出さないのは、出さないじゃなくて出せない、出せないのは出すことの怖さを知ってるから――そんな気がします。こつこつと努力をして、夢を現実にするために頑張っている治には、大口を叩いている暇があったら、その分一枚でも原稿用紙を埋めたいんじゃないかなあと思いました。 この舞台に入りこんで観た人は、女性陣かもしくは治の視点から観た人が多いのかもしれないなあと思うくらい、治は「普通」。いわゆる常識のある人。いい意味でね。 私も治の視点からこの舞台を観ていたので、私にとって「主役をひとり挙げろ」と言われたら治と答えると思います。ただ、どうして治の視点から観ていたかっていうと、私、ホントにかなーり、今の状況(やってることもその進行状況も全部ひっくるめて)が、治の立場に近いんですよ>治の方がもうちょっと夢を現実に引きよせてますけどね(痛)。だから治がなにをするのも、どんな言葉を口にするのも、全部自分にひっかぶってきてしまいました。治が口にする言葉は、私が自分の夢に対して考えていた言葉ばっかりでね〜辛い〜(^^;。治が一幕途中で圭三に言った言葉や、二幕で弘二と圭三に怒ったときの言葉は、見事私が思ってるそのまま(圭三や弘二に思っていたってのもあるけど、それ以上にふたりのような人たちに普段思っていたってこと。おみそれしました、横内さんm(..)m)。 治って、努力して少しずつ進んでるじゃないですか。努力しない人には腹をたてるのも当然だし、彼は自分が努力してるってわかってると思うんですよ。だから本心では焦ってる。いつまでもこんなところにいられないって――そして前に進むには自分が努力していくしかないって。 性格としては、本当に「普通」の青年の治だけど、そのやっていることは誰よりもまっすぐで、そのまっすぐさは普通だなんて言いたくないです。真面目に努力して、少しずつ夢に近づいている(と思ってる)彼は、ただの「普通」にはできないことをやってますよね。クライマックスのところで、弘二の「怖い」のあとしばらくして、ちょっと前向きなことを言うんですよ。そんな思考回路にまで「あっちゃ〜似てる(^^;」って感じの私、無理矢理にでも前向きにしていかないと前に進めないんですよねえ。治もそうじゃないのかなあ。 と、私がめちゃめちゃシンクロしまくった治を演じた博くんですが、真面目なんだけど、その家にはみんなが集まってくるような暖かい雰囲気が漂っていて、素敵でした。最初、恋人の素子といちゃいちゃしてたところへ来客が続いて、そのあたりの慌てようとか、爆笑モノだったし(私が行ったとき、一度鍋が落ちてきたことがありましたわ〜。あと缶に足をぶつけたり。完全に予定外だったのに、やっぱりこの辺うまいですね)。グレイのスウェットというよく着ていた衣装も、ただのスウェットだけど全身のバランスが取れていたので問題ナシです。あ、そうだ、博くんといえば、メガネですねえ〜。私、メガネの男の人ってかなり好きなので、博くんにもイカれてました(*^^*)。
唯一、トニセンの中で、私の中に役者としてのイメージがあったイノ、舞台も「リボンの騎士」に続いて2作目でした。「リボン」のときの役と多少かぶるところもあったんですけど、横内さんのイノへのイメージって、こういう感じなんでしょうか? なんかいまいち役としての個性が見えない感じ。 まずイノ演じた圭三の話から。…最初の方で、私、全然圭三に感情移入ができなかったんです。もう「なんなのコイツ」って感じで。ロック歌手目指しているくせに、なんで映画監督に紹介してもらうのって…気持はわからないこともないけど、大きくカンチガイしてないかなあってね。このカンチガイ部分に関しては、その後治が指摘してましたけどね。 圭三の夢って、ひとりの夢じゃなくてめりけんバンドという仲間と共有する夢じゃないですか。圭三が夢を語る場面ではいつもそこにバンド仲間もいる。だから「圭三自身の夢」の捉え方がちょっと伝わりづらかった気がします。バンドとかやってる方には彼の気持がわかったかもしれませんけどね。それと、割に圭三は酒井美紀さん演じる歩美との恋愛物語も絡んでくるので、その辺で「夢」の部分が薄れてしまったかもしれません。 でも、圭三って甘えてるじゃないですか。そういうところが痛くて、逆に目をそらしてしまったのかもしれません(^^;。そりゃ私だってコネは欲しいしさ〜、なんだかんだ言ってもやっぱり甘えてる部分てあるし。もしかしたら圭三って「隠しておきたい私」なのかもしれませんね。ただ、こういう甘えた部分があるってちゃんと認識しておかないと、いつまで経っても前に進むことはできないってわかってます。 最後には、めりけんバンドの夢ではなく、圭三ひとりの夢という形になりました。仲間と共有する夢というのは、私には経験がないのでちょっと羨ましいなあと思ったりもするんですが、その分圭三たちのように仲間と傷つけあったりして大変なこともあるんでしょうね。圭三が、これからどうやって夢を形にしていくのか、ちょっと見てみたい気がします。治は人形劇の脚本が決まってるし、弘二も沖縄でイベントでしょ、圭三だけ米屋でバイトしてるんですよね。で、夢へのとっかかりが全然見えない状態なんです。頑張れ。 弘二が以蔵役を降ろされたと聞いた圭三、「人切り以蔵が首斬られた云々」の台詞を言うじゃないですか。あれを観て、圭三って最低だと思ったんですよ。あの言葉って、ああいう弘二状態の人には絶対口にしちゃいけないひとことだから。圭三は前にも監督に会うという話を弘二にはしなかったし、弘二のことをあまりよく思ってないんですよね、多分。それが、この場面でも見えて辛かったんですけど、でも最後弘二が旅立つときに、弘二に米と味噌を渡してアニキって呼んでくれたんですよ。圭三は弘二のことをやっと認めてくれたんですよね、嬉しかったですね〜。 そしてイノの話ですが、博くんのスウェットはバランスよくてOKでも、イノのロック歌手を目指してるってあの衣装はいただけなかったです。衣装デザインが、脚が、あのイノ様の素敵な脚が短く見える〜〜ッ(>_<)。バンダナはOKだったんですけどね(笑)。それと劇中で流れるめりけんバンドの曲で、また色々凝ってましたねー。あれはイノが作ったとは限りませんが、毎回笑わせていただきました。
酒井美紀さん演じる歩美。最初、彼女のモノローグに、あ、わかるって感じでした。私もこの舞台の85年くらいのとき、2000年が本当に来るなんて思わなかったですからねえ。歩美は、圭三との絡みが多くて、歩美の場面は恋愛傾向にはしる感じだったので、歩美自身の話がちょっと中途半端だったカナ。圭三が途中口にするように、歩美は自分の父親がして厭だった不倫を自分もやっていたわけですが、その辺の理由とかをもうちょっとつっこんでくれるとね。 そして女優陣ではピカイチだったのが白川みなみさん演じる素子。私も一番好きだったし、友達もみんなひいきしていましたね。人の夢に自分の夢を重ねているその一番手は間違いなく素子なんですけど、なんか辛いだろうなあって思いました。私は、人の夢を手伝うよりも自分の夢を叶える方が楽ですね>まあ、夢を重ねられる治も辛いでしょうが。ただ素子の凄いところは、その辛さを出さないで自分を奮いたたせているところなんですよね。性格というか天然なんでしょうけど、彼女と治の関係って、彼女があんなに優しい子じゃなかったら続きませんよね。優しさって強さとイコールの部分があると思うんです。弱かったら自分のことで手一杯で人に優しくなんてできませんから。クライマックスとか、彼女がいなかったら救いようのないところですよね>あの某所で売ってる「ペコちゃん焼き」…泣かされました(>_<)>あの治がキレて出ていったあとで、弘二と圭三にペコちゃん焼きを渡すところなんて、すごい涙場面ですよね! もう本当に、彼女の凄さと強さにやられました。 明星真由美さん演じるキリコは、これもまた辛い役ですよね。自分の目の前で人が通りすぎていくのを見てなきゃいけないって…彼女ももしかしたら、昔、自分で夢を持って走ってた人で、夢を諦めざるを得なかった人なのかもしれないなと思いました。自分の夢を持ったことがなきゃ、あんなふうに通っていく人たちを見送ることはできないでしょうから。素子とは違った意味で、すごく暖かい役だったと思います。素子はまだ人生を諦めることを知らないけど、キリコは知ってると思うので。しかしハマってましたわ、この役。 六角精児さん演じる金子はいわゆるまとめ役、かな。夢を追いかけてそれを現実にすることの厳しさをはっきり知ってる人で、だからきっと治たちを見て、そこに昔の自分を重ねてたりするんでしょうね。余談ですが、剛くんの「月下の棋士」にも出演されていた六角さん、ドラマでは剛くんと一緒で、この撮りが終わったらトニと舞台なんていいな〜と、私ひたすら羨ましかったです(笑)。 平賀雅臣さん演じる沢田監督…憎まれ役ですけどね、ただ嫌いってだけで終わっちゃいけない役ですね。沢田監督から最初に受けた痛みは、みんな忘れてはいけないんだなあと。治も「忘れない」と言ってましたが、これを忘れたら前へは進むという気持が弱まってしまう気がします。私は自分を天才だと思う人に憧れるし、正直な人って好きだし、きちんと思ったことを言ってくれる人の重要さは身に染みているので、かなり好きです。この人がいたから、間違いなく主人公たち3人は成長できたんだろうなと思います。 孝文役の佐藤累央さんは、某演劇雑誌にサンダンス関連で、トニセンに負けず劣らずの甘いマスクとあり、私、それには納得です(笑)。扉座の役者さんなんですね。今回は、めりけんバンド第3の男って感じでしたが、ちょっと今後に注目です。 同じくバンド仲間村木役直太朗さんは、歌方面の方だそうですね。わたし、めりけんバンド関係者では、圭三よりも歩美よりも一番村木に感情移入できたんですよ。もちろん追いつめられた状況もあったんでしょうが、彼は最初からちゃんとした方向を見ていたんですよね。盗作の事実はもちろん彼自身の弱さのせいですが、多分、圭三よりも村木の方が傷ついているしその傷を背負っていかなくてはいけないでしょうから。こちらも演劇をやってらっしゃる方だと思っていたほど芸達者で、ご本人も凄く感情が入っていらっしゃる場面とかあって、かなり評価は高いです。 |
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● 感想 ●
最初の時点で、持っているチケットが2公演分ありました。 もともと私、同じ舞台とか映画を複数回観るというのがたいそう苦に感じるタイプなんですよ。家でビデオで観るなら何度観ても構わないんですけど、それだけに集中して同じ物語を何度もというのがもう辛くてたまらないんです(ちなみにコンサートは何回も観たい人なんですけどね(^^))。 それが初見のあとちょっと壊れてしまったらしく、結局当日券の電話をかけまくって、もう1公演追加。3公演観たことになります。私にとっては非常識(笑)。 ただの「トニセンの舞台」だったらこんなには行かなかったと思うんですよ。私はこの舞台、もしトニセンが主役じゃなくても2回くらい観に行ってるんじゃないかなあ。もっとも、脚本があて書きってことで、トニセンを意識して書かれたものだから、トニセンにはまった役でもあって、これほど演じ手と役の一致したいい雰囲気が生まれたとも思うんですけど。 それにしても…見直しましたと言ったら大変失礼なんですけど>脚本を書かれた横内謙介氏。稲垣吾郎くんが出演した「夜曲」、イノが出演した「リボンの騎士」、私はこの2作しか拝見していませんで、無論扉座の公演なんて見たこともありませんでしたが、印象は「まあ面白いけどね」くらいで(あ、でも「夜曲」は今もう一回観てみたいです。再演しないかなあ)。たとえば青春とか、たとえば子供と大人の境界とか、たとえば夢とか、その辺のテーマって私はすごく好きなんですけど、それでもこの類の話って舞台にすると甘くなっちゃうことが多々あるので、どうしても点が辛くなっちゃうんですよね。この話もすごくストレートじゃないですか。最近こんなストレートなお芝居を観たのは久しぶり。でも今回は批評なし。というか私にこれが批評できるかーってほどのシンクロ具合。話の直球さがそのまま飛びこんできた感じです。もしかしたら、治は横内さんご自身がモデルなんでしょうかね。 すごくうまいなあと思ったのが、小道具の使い方です。ギターとハンカチはまあ妥当なところですが、前述のペコちゃん焼きとか電話とか治のメガネとか、あ、煙草もね。それから映画好きの友達が教えてくれたんですが、治の部屋に貼ってあったポスター(「グラン・ブルー」じゃなくて襖に貼ってあったものですね)の映画が、ちょっと治と素子には意味深ぽい感じなのでレンタルして観ようかなと思っています。それとOPの踏切の場面で、弘二が踏切をくぐろうとしているのを治と圭三で止めるじゃないですか、もしあそこで弘二が踏切をくぐっていたらなにか変わったのかなあとか>現実問題として、弘二は轢かれますけどね(笑)、ま当然そういう意味じゃなく。その踏切の話、オロナイン、そしてもちろんタイトルの「サンダンス」>最後に弘二が沖縄でインディアンショーをすることになって、本当に彼らのこれからはここから始まるんだなと思いましたしね。小道具の使い方の上手い話は面白いと私は思っているので、振り返ると感心することばかりです。 そしてトニセンが主役を演じてなくても2回くらいは観てますが、トニセンが主役だったから3回も行ったんだろうなと思ってます。私の中で役者の位置づけがまったくなされていなかった坂本くんと博くんにももうヤられました。トニセンて、3人とも背があるし全身のバランスが綺麗な体なので、表情中心になってしまうテレビよりも舞台の方が映えるのかもしれませんね。前回、このサイトにも感想をアップした某舞台を観たときに、舞台出身の役者さんて常に全身の見せ方に気を配っているんだなあと感心したんですが、トニセンはその辺の舞台の感覚っていうものがわかっているんだなあと納得しました>この辺の舞台経験が、トニコンとかに反映されていくんでしょうね。今後あちこちの演劇雑誌で劇評も載るかと思いますので、そちらもチェックしてみたいんですが、坂本・長野・井ノ原やっぱり私にとっては最高でしたわ(*^^*)。 大人と子供の境界、それってもしかしたら、夢を諦めることと諦めずに追いつづけることじゃなくて、夢を現実にする覚悟を持つことが大人になることなのかなあと最後に思った次第。私にとってこの物語は「覚悟」を持つ物語だったような気がします。 さて3回観て、舞台の雰囲気がカーテンコールも込みでとってもよかったんですが、一番コワれていたのが最後の28日かなあ…治も素子も缶に足ぶつけるわ、金子さんが台詞忘れるわ、なんかハジケまくってました。客席の反応も一番ハジケてたのがこの日だったんですけどね。役者さんが出てきたときの拍手とか…私はこの拍手は苦手なんですけど。あと、個人的に弘二が以蔵役を演じるときに刀が鞘にうまくおさめられないところとか、変なところで笑いが起こったのも気になります>ここって辛い場面では?「勝負は30過ぎてから」の拍手はまあいいんですけど…でも弘二って28歳の設定だから台詞としてはおかしくないんですけどね〜>ちょっと不満らしい(笑)。役者さんがハジケてたのは面白かったんですが(でもちょっとだれてた?)、客席のハジケ具合はちょっといただけませんでした>所詮「アイドルの舞台」なのかなーって思って(だって普通の役者さんがやってる舞台ではあまりこういう内輪ウケってないから。ジャニーズ系が出演する舞台ではままありますけど)。まあ見方も感じ方も人それぞれですケドね、冒頭に書いたように夢がある人・ない人では180度違った感想が出てくると思いますし>もちろんこれもシンクロ度は夢がある人の方が高いと思いますけど、それが必ずしもいいというかどうかも人それぞれなのでこれについてはノーコメント。ともかく私は、この舞台については、学生時代同じように夢を語った友人達や、今もなにか夢を追いつづけている人と話したいですね。それ以外の友達にはただ「面白かったね」で終わらせてしまう、と…オイオイ(だって私が最高潮に泣いてるところで笑ってた人と内容について真面目に語ることは私には不可能だっしーー(笑))。 ともかく、トニセン他出演者の皆様、演出の杉田さん、脚本の横内さん他スタッフの皆様にありがとうございます&お疲れさまでした。我ながらナンナンダと思うくらいシンクロしてしまった私は、この舞台で自分の夢を追いつづけていくだけのパワーをもらいました。この舞台を観ている3時間を長いと思ったことは一度もないし、この舞台の間中、痛みは感じていたけれどそれでもとても幸せでした。この話を3回とも泣きながら観れる自分でよかったです(^^)。しかもこれだけ熱く語れちゃったらなあ、私もまだまだ捨てたもんじゃないぞと(笑)。 |