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2003/4/24 PM4:30〜
会場:千葉大学総合校舎H号館12室
今回、ジェフ市原育成担当コーチの方が4名千葉大学にいらっしゃり、子どものスポーツの指導に関する勉強会が行われました。
現在、日本において競技力の向上に成功しているサッカーのコーチ、しかも現在Jリーグの上位チームであるJEF市原の育成担当コーチの方ということで、いったいサッカーではどのような指導を行っているのか、どのようなことを意識して指導されているのか、非常に興味深く勉強会に参加しました。
ここではその勉強会にて論点となったいくつかの問題についてお話したいと思います。
*この勉強会はフリートーク形式で進行されたため、本コーナーの文章にまとまりが無い場合があります。あらかじめご了承ください。
1.現在の子ども達の特徴
JEF市原のコーチの方々は、「現在の子ども達はコミュニケーションの力が弱くなってきている。」と指摘されていました。
実際に僕が指導に行っている中でも、子ども同士が話しをしながら練習をしていること、意見を交換すること、喜びを分かち合うこと(ガッツポーズやハイタッチ)がほとんど見られません。
2.スポーツが生活に密着
着替えについて
JEFのサッカー教室では必ずグランドに着てから着替えさせ、着替えてから帰路につかせるようにしているとのことです。
よく練習着でグランドまで移動してくる子どもがいるとのことです。練習着は練習するための着衣、普段の生活と練習の時とが同じ衣服というのではなく、ここまでは生活の時間であり、ここから練習の時間、練習の場所なのだということをしっかりと意識することが大事だということです。着るものは時と場に応じて適したものを着る。社会人になってからもとても大事なことです。これは子どもがスポーツをするときにも同じように大事なことであると指摘されています。
「寝る時はなにで寝ますか?」
A:「寝巻きに着替えます。」
「何で着替えるのですか?次の日にサッカーをするのであればサッカーの格好で寝たほうが楽じゃないですか?」
という問いかけの答えを考えれば、移動する服装、練習をする服装、試合をする服装、帰るときの服装、きちんと考えていかなくてはならないと思います。子どものスポーツの指導者はただスポーツを指導していればいいかというとそうではありません。スポーツが生活と密着している以上、生活についてもきちんと教えるべき事がある。むしろそこがしっかりとしていない選手は大成できないということも忘れてはいけません。
荷物の準備について
JEFのスポーツ教室の最後に、シャツの忘れ物がありました。
「これは誰のですか?」と最後の集合時に子ども達に聞いたところ、誰も返事をしません。
解散したあとある保護者の方が「それうちの子のです。」と取りに来ました。
子どもはそのシャツが自分のものであると気づかないのです。これはどういうことかというと、練習に持っていく用意を親が用意しているということです。子どもが自分で用意していないため、自分が持ってきているものが何かを理解・把握していない、ということです。
ブラジルのプロチームでは
お酒のこと、ドラッグのこと、食事のマナー等、きちんと指導を受けるそうです。プロだからサッカーだけをしていればいいというわけではないということです。
子どものスポーツ指導についても、スポーツを通じて生活の面もきちんと指導していくことが重要なのではないでしょうか。
3.転ぶ前に助けてしまう
JEF市原のコーチたちはほとんど「教えない」そうです。ある保護者の方から「コーチはもっと教えたほうがいいですよ」と言われるそうです。
現在、サッカーでも多くの指導者の方が「教えて」しまっているとコーチの方々は指摘されています。「早く勝たせたい」という思いから、子ども達が「転ぶ」前に「転ばない方法」を教えてしまっているということです。
「転んでからでも遅くない。」非常に印象深い言葉でした。転ぶ前に助けてしまうことが、転び方を学ぶこと、転んでから立ち上がる方法を学ぶこと、転ばないように工夫すること、を奪ってしまっているのです。
子どものスポーツを指導する者は「教える」ことに責任がついていることを理解しなければならないという言葉を聞いたことがあります。「こうすれば転ばないよ」と教えてあげることで目の前の穴から子どもを守ってあげることが出来ますが、そこからずっと、穴や石があるたびに全て転ばないように助けてあげることが出来るでしょうか?
また、「考えなさい!」というわりには考える場を与えていない指導者の問題もあります。今まで「ああしろ」「ここではこうしろ」と子ども達に線路を引いてあげる指導をしていながら、いざ子ども達が試合というオフロードに飛び込んだときに「何で分からないんだ!」と怒鳴る。非常に矛盾しているとは思いませんか。指導者は考える機会を、考える環境を作ってあげることが必要だということです。
4.遊びについて
スポーツと遊びについての論議が交わされました。
「環境を与えれば、自然とそうなる」、これを「やれ!」という方法ではなく、「自然と、勝手に覚えていくという指導」で行っていく。これが子どものスポーツでは大事になると指摘されていました。
実際にヨーロッパの子どものサッカー指導では、指導することはほとんどなく、ただそこにゲームのシステムと参加者の振り分け方式があるだけで、そのほかは子ども達がルールを作ったり、アイデアを出して進めていくというスタイルで進められているそうです。<オランダのクワトロサッカー>
5.親について
子どものスポーツでは親の存在がとても重要だと指摘されていました。
「親は目に見える結果を求める」ということですが、実際にこのような「指導しない指導」は結果が分かるようになるまで6ヶ月くらいかかるとおっしゃっていました。
きちんと方針を理解してもらい、いかに親との信頼関係を作るか、協力体制を作るかがとても重要であると思います。
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