Collie & Sheltie Land
| シェルティの歴史と標準 |
| シェットランドシープドッグの起源 | ||||
| シェットランド・シープドッグ(愛称シェルティ)の起源に関する信頼すべき記述は、残念ながらありません。(1930年頃のキャサリン・コールマン氏著”シェルティの起源”で既にこの様に記されています。) 最初のシェルティの原種は、漁業と羊、ポニー、牛などの牧畜、そしてわずかな耕地の農業という貧しい、自然環境の厳しい北緯60度付近に点在する、シェットランド諸島に生存する同島固有の小さな犬で、明らかに雑種でした。 シェルティの先祖は、数百年前にスコットランドのファーム(牧羊)コリーが、シェットランド島に移され、小型で強健なもの以外は自然淘汰されてしまう厳しい環境下の同島で、既存の小型で利口な長毛種の牧羊犬と混血されながら、より小さな牧羊作業犬として改良されていましたが、グリーンランドの捕鯨船のクルーと共に上陸したヤッキーと呼ばれる牧羊犬の血が導入されて一層小型化されました。 その形態からスコットランドのキングチャールススパニエルやペキニーズ、ポメラニアンの血も混血さ れたと言われています。 (ヤッキーの毛色は、大体がブラック&タン(茶褐色)に白色の入ったものか、ブラック&ホワイトで、これがシシェルティの元々の毛色です。セーブル(茶褐色と白色)の毛色は、混血されたスコットランド・ファーム・コリーで あるとか、キングチャールススパニエルであるとか言われますが、確かなことは解りません。)
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| 犬種の誕生 | ||||
| シェットランド・シープドッグが、今日みられるようなコリーを小型にしたような形態の犬に固定化されたのは20世紀に入ってからです。 19世紀、英国では馬の改良のために血統書の概念を創り出し、改良の成果を上げたので、犬にも改良のために「犬種」という同じ概念を導入、K.C.(ケネルクラブ)という全犬種団体が組織されました。犬種の承認と血統登録を通じて犬種の純血の保持を計ると共に、改良と普及を計ることを目的とし、その手段としてトライアル(訓練、しつけ)や展覧会が開催され、徐々に発展しました。 「犬種」以前のシェルティに興味を持ったシェットランド島の人々は、ボーダー・コリーの小型のものを導入して、50年も前、1859年にK.C.に承認されている当時のショウ・コリーに近いミニチュア・コリーを目指して、新犬種として固定することを考えました。 その後、自分たちの犬の改良のために、スコットランドの優れた牧羊犬・スコッチ・コリーの血液を導入しました。このスコッチ・コリーの導入によってそれまでのスピッツタイプからコリーの形態に急速に変化しました。 改良し、出来上ったものを「スコッチコリー」に対し「シェットランドコリー」と称し、1908年同島に「シェットランドコリークラブ」を設立、12インチ(30.5CM)を越えないミニチュア・コリーとしてKCに承認申請しました。 しかし、英国コリークラブは、この犬種はあまりに混血が多く血液がまだ固定していないこと、またコリーという呼び方には問題があるということで、KCの承認が得られませんでした。 シェルティの愛好者達は、これに刺激されて、小型のモダンショーコリーの血を混ぜて改良を図りましたが、このため12インチ内外の体高が16から18インチのものが出るようになり、小型化のためにポメラニアン、ペキニーズ等が交配され、一時はシェルティの「犬種」としての存在すら危ぶまれましたが、その中から何頭かの安定度の高いものが出現し、これを基礎に改良が継続され、1914年に「シェットランドコリー」ではなく「シェットランド・シープドッグ」としてKCに承認されました。当時、体高は12インチ(30.5)から15インチ(38CM)まで、理想は13.5インチ(34.3CM)と改められ、大型化されています。 (参考) 現在(社)日本コリークラブのサイズ規定は33CMから40.6CM、AKCの規定は13インチ(33CM)から16インチ(40.64CM)) (本来意図したシェルティのサイズが、かなり大型化されたことによってKCに承認された犬種になったことは、現在シェルティの「標準」にサイズが明文化されていることと大きな関連があり、今後も「犬種」としての独自性を保つための極めて重視される一要素になるものと思われます。) |
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| 日本のシェットランドシープドッグの歴史 | ||||
| シェルティの歴史をさかのぼると、シェットランド島の先祖とは結びつきません。 初期のシェルティは多分改良のためにコリーと交配した結果であると言われています。 英国のKCの初代シェルティのCHの母親は小さなコリーというだけで名前も明かでありません。従って現在遡れる血統は、英国またはスコットランドの犬舎までです。そこでも多数のコリーの血が導入されています。 戦前、何頭かのシェルティが日本に輸入されたと言われていますが、ごく一部の人々の興味を引くだけで一般化せず、現在まではっきり残された記録はありません。 しかし、戦後の米国におけるシェルティの改良は、目を見張るものがあり人間との共同生活をする性能(家庭犬としての適正)が一般に認められ、日本でも再認識され、記録に残っているものは、昭和31年米国からトライ牡GERONIMO JACK POTとセーブル牝GERONIMO GAYIETY の2頭が輸入されたのが戦後の第1号として、日本のシェルティ史の嚆矢となり、以後続々と輸入されるようになり、現在のシェルティの基礎を作り上げてきました。 |
| 前 文 |
| シェットランドシープドッグは、コリーと同様に、スコットランド牧羊コリーの後裔である。 このコリーがシェットランド島に移され、同島の小型で利口な長毛種の犬と雑婚させられて、小型化したものである。その後、しばしばコリーと雑婚させられた。現在、この犬種とラフコリーとの関係は、その大きさ、及び一般的外観において、あたかもシェットランド・ポニーと普通の馬との関係ににている。 シェットランド・シープドッグとコリーとは、よくにているけれども注目すべき差異も存在する |
| 一般的特徴 |
| シェットランド・シープドッグは、小型で敏捷で手触りのあらい長い被毛を持った作業犬である。健全で敏捷で頑健でなければならない。外貌は、均整が取れており、いかなる部分も全体に対して、つりあいがとれていないようにみえてはならない。 牡は牡らしく、牝は牝らしく見えるべきである。 |
| 2 サイズ |
| シェットランド・シープドッグは、体高33〜40.6CMでなければならない。 注意:体高は次のようにして計測される。 肩甲骨の最も高い位置から、地面に対して 垂直におろした線の高さを測る。この時、犬は自然に立ち、前肢は計測線と平行でなければならない。 失格 : 体高が、以上の範囲にないものは、展覧会において失格となる。 |
| 2 被毛 |
| 被毛は、二重被毛で、上毛は長いまっすぐな手触りの荒いもので、下毛は短く柔らかく、非常に密なために、被毛全体を立たせるようなものでなければならない。 顔面、耳の先端、足は、短毛である。頚の飾毛は豊富で、牡の場合は特に印象的である。前肢は、毛がふさふさとしており、後肢も同じく、ふさふさとしているが、飛節以下は短毛である。尾の被毛も、ふさふさとしていなければならない。 注意 耳、足、飛節の長い毛は、展覧会に出陳するときはトリミングしても良い 欠点 : 全体、または部分的に、被毛が短いこと。被毛が寝ていること。 波打った毛。カールした毛。柔らかい、絹のような毛。下毛の不足。 被毛の少ないもの。 |
| 3 毛色 |
| 黒、ブルーマール、セーブル(黄金色からマホガニー色まである)で、種々の程度に白、及び、またはタンの配色がある。 欠点 黒、またはブルーマールの毛色のさめたもの。退色したセーブルや、あせたブルーマールのように色のあせたり、退色したもの。ブルーマールで、黒の斑点のないもの、これは通常、退色したトライカラーに見える。 胴体にある非常に目立つ白い斑点。白色部が、体表面積の50%以上のものは特に大きく減点し席次を最下位とする。 失格 ブリンドルの毛色。 (毛色の見本) |
| 4 気質 |
| シェットランド・シープドッグは、主人に対して非常に忠実で、親しみやすく 敏感なものである。
しかしながら、見知らぬ人に対しては、これらの性質を示さなくても良い。 但し、展覧会においてはこわがったり、すくんだりしてはならない。 欠点 : 内気なもの、憶病なもの、神経質、強情なもの、咬癖のあるもの、気の短いもの。 |
| 5 頭部 |
| 頭部は、洗練されており、上または横からみて、その形は、長い、なめらかなくさびのように、耳から黒い鼻にかけて、次第に細くなっていなければならない。 |
| 6 頭蓋及び鼻梁 |
| 頭蓋の上面は平面をなしており、後頭骨は隆起してはならない。 両頬も平面で、滑らかで、適当に丸みを持った口吻に接続していなければならない。 頭蓋及び口吻は等長で、その重心は眼の内側の角になければならない。 側面からみて、頭蓋の上部の線は、口吻の上部の線に平行でなければならないが、はっきりとしたストップがあるために、頭蓋の上部の線は、口吻の上部の線よりやや上に位置することになる。 顎は、すっきりとし、力強いものでなければならない。深い十分発達した下顎は先端部では丸みを持ち、すなおに、鼻鏡の下に達していなければならない。 唇は、しっかりと閉じ、上下の唇が周囲全部でぴったりと合い、しかも、滑らかに適合していなければならない。 歯は、歯並びがよく鋏のように噛み合っていなければならない。 欠点 : 二重角度の頭部。過度に目立ったストップ、または、ストップのないもの 両眼の下、間、上が膨らんでいるもの。 後頭骨が隆起しているもの。丸い頭蓋。チーキー、スナイピー。 幅と厚みの不足した短い、または、薄い下顎。 オーバーショット、またはアンダーショット。欠歯、または乱杭歯。 口を閉じているときに、歯の見えるもの。 |
| 7 眼 |
| 眼は中等大の大きさで色が濃くアーモンドの形をした輪郭をしており、頭蓋に、やや斜めについている。 眼の色は、濃い茶色をしていなければならない。 但し、ブルーマールの場合は、碧色または青灰色の眼でも良い。 欠点 : 色の薄いもの、丸いもの、過大、または過小のもの。 瞬膜のめだつもの。 |
| 8 耳 |
| 耳は、小さく柔軟で頭蓋の上部についており、その3/4を立て、1/4を前に垂らしている。休息したときには、耳を後ろにたたんで、首の飾毛の中に埋めている。 欠点 : 耳の位置の低いもの。ハウンド種の様な耳。立耳。こうもりのような耳。 ねじれた耳。耳朶の厚すぎるもの、または薄すぎるもの。 |
| 9 表情 |
| 頭部の輪郭のつくり、耳の形、位置、動き、眼の位置、形、色、これらのものが総合されて表情を形成する。通常、表情はいきいきとし、優美で、聡明で、物問いたげな様子をしていなければならない。 見知らぬ人に対しては、その両眼は、注意深く、控えめな表情を示さなければならないが、恐れた表情をしてはならない。 |
| 10 頚 |
| 頚は、筋肉質で湾曲し、頭を誇らしげに、高く掲げるのに十分なだけの長さがなければならない。 欠点 : 頚の短すぎるもの、または太すぎるもの。 |
| 11 胴体 |
| 全体的に見て、胴は、肩の関節から座骨端までを測った長さが、体高に比べやや長く見えなければならない。 しかしながら、背そのものは比較的短い物でなければならないので、この長さの大部分は実際は、肩と後躯の正しい角度と、幅によって形成されるものである。 背は水平で、筋肉が強く、胸は、深く、肘に達していなければならない。 肋骨は、十分に張出していなければならないが、その下側半分は前肢や肩が自由に動けるように、平らになっていなければならない。 下腹部は少し巻きあがっている。 欠点 : 背が長すぎるもの、または短すぎるもの。 凹背。凸背。たる胴。肋骨の張出していないもの。 胸の幅が狭すぎるもの、または浅すぎるもの。 |
| 12 前躯 |
| 肩胛骨は、亀甲から肩甲関節にむかって、45度の角度に傾いていなければならない。肩甲骨は亀甲部で椎骨により隔てられている。しかし望ましい肋張りが十分可能であるように、外方に向って傾斜していなければならない。上膊骨は肩甲骨に対して、できるだけ直角に接続していなければならない。 肘は、地面からも亀甲からも等間隔に位置していなければならない。 前膊は、あらゆる方向から見て垂直で、筋肉にとみ、滑らかで、丈夫な骨を持っていなければならない。 パスターンは、強靭で柔軟性に富んでいなければならない。 狼爪は、除去してもさしつかえない。 欠点 : 肩甲骨と上膊骨のなす角度が、不十分なもの。上膊骨の短すぎるもの。 肩甲骨の外側への傾斜不足のもの。肩のゆるいもの。 外偏、または内偏した肘。曲った肢。骨量不足。 |
| 13 足(前及び後) |
| 足は、卵円形で充実し、指は、良く湾曲して互いに密接していなければならない。パッドは、厚く強靭で、爪は、堅く丈夫でなければならない。 欠点 : 内側または外側にむいている足。広がった足。兎足。猫足。 |
| 14 後躯 |
| 腰は、ややアーチして、尻は次第に傾斜して終る。座骨は、脊椎に対して30度の角度をとらなければならない。 大腿部は、幅広く筋肉にとみ、大腿骨は、座骨に直角に接続しなければならない。これは、肩甲骨と上膊骨の角度に相当する。 下腿骨は、大腿骨に接続し、膝関節において明瞭な角度構成をしていなければならない。下腿部全体の長さは、少なくとも大腿骨の長さに等しく、むしろ幾分長いくらいが望ましい。 飛節関節は、すっきりとし、良い角度で筋肉に富み、丈夫な骨と強い靭帯で構成されていなければならない。 飛節は短く、あらゆる方向から見て地面に垂直でなければならない。狼爪は除去すべきである。 欠点 : 尻が亀甲部より高いもの。尻が丸みを持たず直線すぎるもの、または傾斜が急すぎるもの。 大腿部の幅が狭いもの。カウホック。飛節の外偏。飛節関節の輪郭がはっきりしないもの。 |
| 15 尾 |
| 尾は、十分に長く、後肢の後ろ側にそってさげた場合に、尾骨の先端が飛節関節に達するものである。平静なとき、尾はまっすぐに垂れるか、やや上向きの弧を描く。緊張したときは、通常尾をあげるが、背の上に向って弧を描いてはならない。 欠点 : 短い尾。先端のねじれた尾。 |
| 16 歩様 |
| 速歩の際の歩様は、軽快で滑らかなものでなければならない。 はねとぶような 歩様、ごつごつした歩様、高踏みの歩様、上下に身体の揺れる歩様は望ましくない。 推進力は、後躯からでなければならない。前後躯の正しい角度、筋肉、靭帯によって、正しくまっすぐな推進力が得られる。 このようにして、犬はその胴の下に後ろ足を十分踏込み、身体を推進することができる。 前肢の踏込みは、前躯の正しい角度構成と、筋肉、靭帯、更に胸の正しい幅、及び肋張りによるものである。肢が前方に振出される際は、足は僅かに地表から離れる程度にあげられれば十分である。 正面から見ると、前肢も、後肢も、並足の時は、ほとんど地面に垂直に前方に踏出され、ゆっくりした速歩の時は、やや内側に傾き、早い速歩になると、足は身体の中心線に近接するために、足跡の描く平行線は、実際には、その内側が犬の中心線に一致するにいたるものである。 足は、決して交差してはならない。また、体重を左右に移すような歩き方をしてはならない。 欠点 : 滑らかでなく、歩幅の狭い飛跳ねるようなごつごつした歩様。 体を上下に揺すりながら、小刻みに歩くこと。 体重を左右に移動し平均を取る歩様。(この歩様は、良く踊るような歩様と いってほめられるが、これは良くない歩様である。 しかし子犬の場合には、差支えない。) ハクニーの様に、前肢を高くあげること。この歩様は、スピードが減じ、エネル ギーを無駄に消費する。 側対歩。 |
| 17 失格条項 |
| 33〜40.6CMの範囲外の体高。 ブリンドルの毛色。 |