掲載雑誌など
(記事は古い順に並んでいます)




1984年発行
「極2」−臨界ー
編者:「極」編集同人
「神曲」
Divina Commedia
ダンテ・アリギエリ
ー世界の中心で、波動を見つめる目ー
『神曲』 にイメージを得て構想したヴィジオネールな構築物。
『神曲』には暗黒の森を経て、地獄、連獄と旅した後、天国編の最終歌にはトリニティを精神で感じるダンテが描かれる。あらゆる宗教世界のプロットが混然一体となって表現されている世界観は、SFや文学の古典ともいわれ、ライプニッツ的世界観や<小さい物語>の集積を標榜するポストモダンをも連想させる。
計画では、天上界と地獄は、煉獄を軸として線対称に構成される。天上界はトリニティと星の運行をあらわす同心円シェルが重ね合わされ、ギリシアクロスを成す列柱によって支えられる。
地獄はルチフェルの居る穴を通じて連獄とつながり、尖塔が聳える。外周には<暗黒の森>を意味する比例級数によって拡がるリングが描かれている。



CUTビル

中部地方の都市に作られたちいさな複合ビル。

ファサードを構造と分離し、合理性を表現しない様相をもつようにしている。自由に組み立てられた素材、表情、それぞれが複雑に絡み合って立ち現れるとき、建築は尺度を超えた造形となって、機能主義から離脱する。いいかえれば、平凡な都市空間につくられた裂目。

内部は複雑にスキップし、アルキャストの卵型オブジェがあるエントランスの奥には、伽藍が置かれている。



「廊下」の考察

学校建築の雑誌に寄稿。

'87年に竣工した「鵜木小学校」は、校舎がバロック風の楕円プランになっている。
おなじく、バロック期の建築家ベルニーニの設計したものも楕円プランが多い。その無限反復のイメージを軸に、学校における幼少期の記憶とノスタルジーが、この白い楕円の廊下での経験とダブルイメージとなるだろうことを考察。



「建もの探訪」
1997年9月放映


「喜平橋の家」

1997年に竣工した「喜平橋の家」は、五日市街道沿いにある。玉川上水が近くを流れるため、敷地は4mほど第2種風致の規制を受ける。
そのためセットバックを余儀なくされ、その規制にならい、ただそのまま作った。
したがってこの建物の輪郭は、この敷地におけるもっとも素直で、合理的なボリュームを示している。
しかしそこには、住宅としての相貌は全く無く、むしろ物としての圧倒的な密実感だけがある。



「今嶺I邸」

2000年に竣工した「今嶺I邸」は、弟の家になる。
ただの箱のような、それでいてどうしても意識せざるを得ない物体として、田園風景のなかにただ佇んでいる。
カラーリングは、わざわざキッチュなオレンジ色に塗装した。それは傍らの錆びたトタンの物置きの色にも似ている。



「建築家と家を建てたい」
鈴木紀慶 著
朝日出版社

ブルータス誌でもコラムを持っておられる鈴木さんの本。後半の事務所のリストに掲載していただきました。


連載記事「巨匠の残像」
第10回 :毛綱毅曠 編
松浦隆幸 著

日経アーキテクチュア
2007-3-26号
日経BP社

近年亡くなられた著名建築家を回想する連載記事。
毛綱氏は、かつて渡辺豊和、安藤忠雄と共に「関西の三奇人」と呼ばれていた。

本気なのか冗談なのか区別が付かない逸話は無数にあるが、本人は至って大真面目だった。記憶の片隅から引っぱりだしたコミカルなエピソードが、私の回想として記載されています。


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