もう一年前になります。<SR MONTHLY>1997年5月号(No.292)誌上で本書が絶賛されていました。早速入手したものの、読めるようになるまで随分かかってしまいました。
確かに労作です。江戸川乱歩について書かれた文献を単行本、雑誌、新聞記事から同人誌にいたるまで目配りして、目録として集成したものです。初出から再録までデータが明示されてあり、記述も丁寧。何よりも読んでいて飽きません。書誌データの羅列がこれほど面白いものとは。
特に乱歩没後から生誕百年までの記載は、自分が探偵小説ファンとなっていく軌跡にそのまま重なり、誠に感慨深いものでした。
巻末のなんらかの形で乱歩に関わる小説を集めた「乱歩小説62+1」のリストも楽しい。まだまだ読んでいないものもたくさんあったし、読んでいても乱歩小説だと思いもしなかったものもありました。作る側もしっかりと楽しんでいるのが感じられます。
名張市は江戸川乱歩生誕の地であり、その地の図書館の乱歩コーナーの展示はなかなか見事なものでした。だが、それを生誕百年の一過性のお祭りにすることなくこれだけのものに結実させたことには頭が下がります。
乱歩研究の第二弾第三弾も準備中ということなので今後もますます期待します。
<問い合せ先>
〒518-04
三重県名張市桜ヶ丘3088-156
TEL.0595-63-3260
<リンク>
名張市:ふるさと館