<太陽>特集江戸川乱歩

<太陽>特集江戸川乱歩


 <太陽>特集江戸川乱歩。
 東京乱歩地図がすぐれもの。僕がまわってきたのは初期作の舞台に限られるが、こちらは少年ものをも含めた全作品の分析。乱歩作品の舞台が年を経るごとにだんだん広がっていったのがよくわかる。世田谷のあたりにはやっぱり二十面相の隠れ家が多い。
 東京における乱歩作品の東西南北の最果てが揃っているのが『影男』(昭和30年)だそうだ。これは晩年期に書かれた唯一の通俗長編であり、『パノラマ島奇談』の蒸し返しの『大暗室』の蒸し返しにして、怪人物が3人も出てくるなかなかのゲテモノ。この作品の価値を初めて認識させられた次第。改めて思うに『虚無への供物』の中に『影男』連載開始の言及がされており、この時代を境にして乱歩の東京から英夫の東京へと移行もしたわけだ。



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