串間努『少年探偵手帳』

串間努『少年探偵手帳 完全復刻版』


 書店で買おうかどうしようかと思って開いたら、巻頭にいきなり乱歩先生の写真とサインが。

 大乱歩にこう言われてしまったら、買って読まないわけにはいきますまい。

 さて、「少年探偵手帳」は、江戸川乱歩<少年探偵団>シリーズに由来するものだが、それが掲載された光文社の雑誌<少年>の付録として企画されたものだという。内容は雑学の宝庫であり、科学的な知識、ボーイスカウトの知識、手品、忍者について、または列車の記号の見分け方など。まさに少年のための知識の集大成だった。
 雑誌<少年>自体は昭和42年に休刊したが、「少年探偵団手帳」のコンセプトは後にサンスター文具の「スパイメモ」などに引き継がれていったという。
 私はこの本の作者と同じ昭和38年生れだが、「スパイメモ」らしきものなら持っていた記憶がある。もちろん本式の「少年探偵手帳」からは乗り遅れた世代だが、<少年探偵団>シリーズには光文社から版元が変わったポプラ社版(昭和39年より)で親しんできた。
 作者自身は、元々昭和B級文化研究家で、乱歩先生に関する記述にはぼけたところもあるのだが、昭和30年代の子供文化を知るのに楽しい著作であった。

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