先日、本屋に行ってびっくりしました。
ウィリアム・ホープ・ホジスン『幽霊狩人カーナッキ』がなんと平積みで並べてあるではないですか。角川ホラー文庫の一冊として。
これも僕の長年の探求書の一つでした。国書刊行会<ドラキュラ叢書>(^^;の1冊でしたが、たまにしか出ない上にばかっ高いんだよね。
ホジスンはSF研の人なら言うまでもないと思うけど、『異次元を覗く家』(ハヤカワ文庫絶版?)や東宝特撮映画『マタンゴ』の原作となった短編「闇の海の声」の人。
そして本書は、レ・ファニュのヘッセリウス医師に始まり、ゴースト・スィーパー美神に至る、ゴースト・ハンター物の系譜で欠かすことのできない位置を占める。
ゴースト・ハンター物は、ホラー、SF、ミステリーの境界上に生じたジャンルであり、ゴーストの論理を展開することでSFミステリーにもなることができる。主人公をオカルト探偵と呼ぶ場合もある。
今回、最も有名なオカルト探偵カーナッキの事件簿を初めて読んでみることができたわけが、異形の論理展開についてはちょっと不満。だが、怪事の正体が、霊の場合も、人手の場合も、あるいは両者混在の場合もあり、バラエティーには富む。様々な怪奇現象に彼は真空管仕掛の電気五芒星で挑む。
いちばん怖かったのはラストの1編。こわかった、こわかった。とにかく豚がこわかった。
以前、紀文さんが『異次元を覗く家』がこわかったと言ってたけど、こんな感じなのかな。実は未読。
ブームというものは量は保証するが、質は保証しないと言われるが、こんな物がひょんと出てくれるならホラーブームも悪くはないな。