『本棚探偵の冒険』に続く大好評エッセイ第二弾。<小説推理>の連載に加え、<ダ・ヴィンチ>他、著者の探偵小説エッセイが満載である。今回も実に快調。
今回はわりと実践系のものが目を引く。
神保町に通い始めた初心を取り戻すために並び順に全ての店で探偵小説本を買おうと試み(「すべては俺の店」)、景気回復を願って行く先々の駅で新刊書店を探して本を買い漁る(「日本を救え!」)。新古書店では「か行」にある角田喜久雄の本を「た行」に並べ替え(「本棚探偵の敗北」)、挫折していたコリンズ『月長石』をいろいろ場所を変えて一日で読もうとし(「秋は読書」)、現代教養文庫の追悼のためにミステリ・ボックスを集書する(「教養を高めたい」)。
著者ならではの何でもつくってしまおうネタも健在。探偵小説トレーディングカードをつくり(「誰かトレカを」「その後のトレカ」)、自家製カバーで文庫版の探偵小説全集を作成する(「文庫全集を作る」「本棚探偵、最後の事件」)。
他には「女の足」テーマのアンソロジーを編んでみたり(「編まなきゃ死ねない」)、乱歩邸の土蔵の本で古本友人を引っ掛けようと夢想したり(「どっきりドキドキ」)、
少年の日に出会って大きな影響を受けた石川球太の乱歩マンガを捜し求めたり(「夏がくれば思い出す」)。
書き下ろしは、担当編集者H嬢とともに日下三蔵の蔵書を見に行く「巨人対怪人」。本の魔窟の物凄さに圧倒される。
相変わらず楽しい本だった。
ライバル彩古と激しく揉み合い、谷底へ転落した本棚探偵の運命は? 続刊の『本棚探偵の帰還』はありうるのか? 次も期待。