本日最終日のムンク展に行って参りました。
ムンクといえば例の「叫び」、美術の教科書に必ず載っている名画です。
有楽町の出光美術館に着いたときには少々驚きました。見物人が行列つくって巨大な国際ビルを半周もしている。中に入れるまで30分もかかりました。あんな気持ち悪い絵を見るためにこんなにも多くの人が押し寄せるなんて。
心象風景。恐れ。不安。焦燥。それを文学化したものが探偵小説や幻想小説であり、絵画化したものがムンクではないかと思ったのですが……。
そう、確かに心象風景だ。同じモチーフをいろいろな形で何度も何度も飽かずに取り上げているところがその根元性を物語る。
「月光」 月明かりの晩、裏庭に直立する黒衣の人物。その顔はあくまで白い。
「接吻」 若い男女の接吻。だがその顔は不気味にもひとつに溶け合った肉塊と化している。その他にも若い恋人同士の向かい合う顔もいくつも描かれているがどう見ても死者と死者としか思えない。
「嫉妬」 睦み合う若き恋人達をバックに、年老いた髭の男の形相。
「吸血鬼」 女吸血鬼は男の首筋に牙を立てる。血を吸われる男は安らぎすらおぼえいるかのよう。
「叫び」 世界の名画に初めて御対面しました。やはりここの前がいちばん人混みが激しかった。さすがに凄かった。見ていてぞくぞくしてきた。ちなみに今年は「叫び」100周年です。
「地獄に落ちた自画像」 自画像の数々もあったが目を疑ったのがこれ。自分が地獄に落ちたと想定しての自画像なんて、いったいどういう神経なら描けるんだろうか。
その他、結構きれいな絵もいっぱいあるが、やはりどことなく異様。特に人物が直立不動で立っているあたりが心象風景っぽい。
ムンクは生と死をテーマとした画家。それは人類にとり永遠のテーマ。