オール・タイム・ベスト書評

フィルポッツ,E


(23)『赤毛のレドメイン家』
 凋落しきったかつての名作です。恋愛と論理が完全に調和しているとか、風光の描写が非常に文学的であるとか昔は言われていました。でも、現在読んでみますと、犯人の行動はあまりにもざーとらしいし、メイン・トリックも割と単純でした。
 それでもこれは今なお名作です。それは最後の二章、犯人の告白書があるからです。ここを読むときには異様な感動を覚えずにはいられません。俊英な頭脳の持ち主の語る殺人哲学。そして思うのです。彼と彼女はある意味で真の理想のカップルだったのではないかと。
  69点。但し探偵役の悲惨さ97点。



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