「SRの会」の話

「SRの会」の話


 「SRの会」の話をしましょう。例会は月一回、青山のアジア会館か神田の日本教育会館で開かれます。人数は十数人から二十人。若い人が多いですけど、年配の方も来ます。Oさんという方は、かつて<別冊宝石>がC・ディクソン『九人と死人で十人だ』を載せた際、慶応推理同好会の一員としてその翻訳を一部担当したこともあるとか。本職の方も数名見えます。失礼ながらそんなに凄い有名人じゃないけど。
 一次会では、持ち寄った本をオークションにかけます。結構珍しい本を格安で手に入れることがよくできます。例えば、アリンガム『幽霊の死』(早川ポケミス)、オースチン『おうむの復讐』(創元社世界推理小説全集)、ギルパート『ひらけ胡麻!』(創元社現代推理小説全集)、マクロイ『殺す者と殺される者』(創元推理文庫)等、と書いてもわからんだろうなあ。
 二次会喫茶店、三次会晩飯とだべり続けるだけ。会誌の編集は編集長だけがします。まっきはありません。三次会になると六、七人になるけど、だいたいその頃まで残っているので、結構友人ができました。
 それから東京例会常連の主要メンバーはEQFC(エラリー・クイーン・ファンクラブ、会誌<クイーンダム>を発行)に重複して入っていて、会誌的には今はそっちの方が活気があるみたいです。その辺の人的つながりはいろいろ複雑なようです。
 そもそも「SR(Sealed Room)の会」は1952年「京都鬼クラブ」に始まる日本一古いミステリクラブです。結成時の会員には、島久平山沢晴雄狩久天城一等がおり、また、紀田順一郎、大伴昌司、戸川安宣有栖川有栖などが出ました。しかし、それよりなにより凄いのが結成時の会長が未だに会長であること。それもお飾りではなく、連絡先が京都の会長の住所になっており、私はそこに<探偵小説>同封で入会申込みしました。それに会員全員(280人程度?)に毎年年賀状をくださいます。竹下敏幸会長の御尊顔は一辺拝謁してみたいものであります。
 それにしても40年も続いていると入会2年くらいじゃわからんことが多い。例えば、会誌は年に東京で3回、関西で3回の隔月刊でありながら<SR MONTHLY>なのは、20年前ぐらいまでは月刊だったかららしい。
 私はまわりに話の通じる相手が昔から殆どいなかったので同類ができたうれしさはひしひしと感じております。例えば「氷川瓏+が死んだね」と言えば、ちゃんと通じるんだもの。さすがに全員には通じないけど。

 なんか長くなってしまったなあ。本当は昨年のベストの話をメインにするつもりだったんですが。



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