山田風太郎『いだ天百里』
山田風太郎『いだ天百里』
廣済堂文庫 山田風太郎傑作大全13 初版1997.08.01
新刊書
山の民撫衆(なでし)を主人公とする連作短編集。撫衆は常民と接することなく山を棲み家とし、山中を途方もない速度で駆け山刀一つで猪をも倒す超人的体力を持つ。プレ忍法帖的な趣きあり。
あるときは金山奉行大久保長安配下に辱めを受け、凄惨な復讐を遂げる。あるときは大阪調伏を果たそうとする謎の山伏一味と対決する。またあるときは撫衆を付け狙う徳川隠密と真田雪村家臣の猿飛佐助の争いに巻き込まれる。
いちばん長くて面白かったのが第四話「地雷火の巻」。撫衆のお狩半ベエたちは出雲阿国名古屋山三郎の歌舞伎一座と京から江戸に上る。一行の中には切支丹大名小西行長の娘呉葉姫が潜み、加藤清正からの刺客が迫る。東海道には真田が江戸に大量の地雷火を送りつけるとの風説が流布する。徳川隠密はいかにも怪しい阿国一行に目をつけるが……。地雷火の隠し場所に唖然。さすがは山田風太郎。
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→山田風太郎目次
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