大植英次への期待

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大阪フィル創立60周年の今年、
本日から大植英次のベートーヴェンチクルスがはじまる

朝比奈隆の作ったシンフォニーオーケストラが還暦を迎えた今年
シンフォニーの基本である
ベートーヴェンの交響曲を連続演奏をすることに意味がある
そういう趣旨のようだ

そう、朝比奈/大阪フィルはドイツもののシンフォニーが得意だった
それをさらに昇華させようとする大植英次
気が進まないといっていた年末の第9も
還暦の年の連続演奏の到達点と位置づけて指揮する

オーケストラにとっても節目の年
大植英次も就任5年目の節目

数ある中間テストのひとつのような演奏会シリーズのようなものだ

そして14000人を集めた第二回の星空コンサート
夏には大阪クラシックも予定

5年の間に大フィルは進化した
大植英次はまだ疾走中だ

つねに進化し続ける
朝比奈隆も「これは巡礼だが、巡礼は行き着いてはいけない
螺旋を描きながら少しでも前に進み続けるものだ」といっていた

大植/大フィルの巡礼は、今年一つの札所に来ただけなのだ


------------以下は2006年8月に書いたものです----------------


大植英次が、街をクラシックであふれさせようとする企画がすすむ

2006年4月末には当初から夢を語っていた星空コンサート
3000人くらいの入場予想に反して、
大阪城西の丸庭園での聴衆は9300人とのこと
途中出入りがあったから1万人はいただろう
企画力と演出力に脱帽した

そして大阪の街にクラシックを、の一週間
「大阪クラシック」
御堂筋のレストラン、ショールーム、コーヒーショップなどのどこかで
9月上旬は一日中コンサートが開かれている

まだ大阪市も本当に大植さんの意図がわかっているのかどうか
定かでないところもあるようだが
続けていけばきっと何かが定着するはず

他人の力で大阪市をアピールしようと思っていてはだめですよ、大阪市さん
あなたも主催者
積極的に動きましょうね



------------以下は2005年7月に書いたものです----------------


バイロイト音楽祭
オペラを指揮する指揮者が1つの目標とする場
フルトヴェングラー、カルロス・クライバー、カラヤン・・・・
綺羅星のごとき指揮者たちがその指揮台に立った

今宵、大植英次がその指揮台に立つ!
日本人として、東洋人として、初の快挙
演目は、リヒャルト・ワーグナー作曲の楽劇「トリスタンとイゾルデ」

ドイツを魅了し、日本も魅了した大植英次
これだけの快挙なのに反応の薄い日本の音楽界には疑問だが、
もはやそんなことはどうでもよい
よいものはちゃんと見ている人がいて、評価してくれる

きくところによると
大植は相当のプレッシャーを感じているらしい

だが大植の情熱は感動を呼ぶに違いない
「情熱こそが感動を呼ぶ」
大植は、常に「今日が初めてで最後」らしい
しかし決して燃え尽きることのない指揮者でもある

大植が大阪フィルの音楽監督であることが誇らしい
新たにそう思う演奏をしてほしい

今日、2005年7月25日 日本時間午後11時
2005年のバイロイト音楽祭初日が開幕する
開幕演目が大植指揮の「トリスタンとイゾルデ」

生中継のストリームラジオで、
冒頭のトリスタン和音を聴いた瞬間
きっと涙が出るに違いない

大植英次はさらに一皮剥けて
大阪に帰ってくるだろう
そして大阪フィルもさらに一皮剥けるだろう

大阪の誇り、いや日本の誇りとして
今後も活躍を願いたい


------------以下は2005年2月に書いたものです----------------


大植英次はやはりただものではなかった
2004年12月末に起こったスマトラ沖大地震と津波による大災害
そのチャリティコンサートを地震発生後1ヵ月たたずに発表した
しかも、若手トップヴァイオリニストのヒラリー・ハーンを引きつれて・・・

日本のどこにこれだけの機動力と実行力をもつ音楽監督がいるだろう

そして2005年2月24日
チャリティコンサート当日

大植英次も大阪フィルもすばらしいが
大阪の聴衆もすばらしい

ただの、ハーンをソリストに迎えた特別演奏会になることを少し恐れていた

しかしながら、聴衆の拍手は、ハーンに向けられていた以上に
大植英次と大阪フィルに向けられていた
それは、演奏に対してというよりも
このような機会を実現した精神に対してのように思えた

今日はただの特別演奏会ではない
そして簡単に実現できる企画でもない
しかしいまやらねばならないのである
それを大植英次はやり遂げた

それに対する拍手とスタンディングオベーション

拍手は片手では出来ないように
演奏者と聴衆の気持ちがぴったりあってこそ真の拍手となる

大植英次にもそれがビンビンと伝わったに違いない
大植英次がステージ上で落涙するのもはじめてだ
もう、客演でも新しい音楽監督でもない
真の大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督なのだ
それを大植英次も聴衆も深く感じた夜であった

大阪フィルハーモニー交響楽団
第二代 音楽監督 大植英次

大フィルの確固たるひとつの時代を築きつつある
そして大阪の街での存在を示す

大阪が「自分たちの街のオーケストラ」として
心から応援する楽団と指揮者を持っている
決して、東京のオーケストラ聴衆には想像できない幸せだろう

これからも大阪が誇りとできるオケであり続けることが
大フィルと大植英次へのこれからの期待


-----------以下は2004年7月に書いた文章です---------

7月9日

朝比奈隆の誕生日

この日を記念する「バースディコンサート」として
何度、朝比奈隆の演奏会に通っただろう。
1994年のそれは、
ブルックナー交響曲第8番の超名演であった

朝比奈隆が他界したいま、
バースディコンサートはもう開かれない。

そして2004年7月9日
朝比奈が健在であれば96歳を迎えた日
大植英次がブルックナー交響曲第8番を指揮する

朝比奈ファンを意識し
朝比奈の育てた大フィルを意識した
なんと挑戦的なプログラムであろうか。

大阪フィルの朝比奈サウンド
大阪フィルと朝比奈のブルックナー
聴くことができなくなってすでに3年

大阪フィルの大植サウンド
大阪フィルと大植のブルックナー
そしてその源流に息づく朝比奈隆

聴衆の期待が高まり、チケットは完売も当然
そしてこの日は大植の試練の日となる

朝比奈隆の真似をする気はないだろう
しかし朝比奈隆の残した遺産を
捨ててしまってはならないことも知っているだろう

いかに朝比奈隆が育てたオケを生かして
大植のブルックナーを聴かせるか

それが朝比奈と同じような感動を呼ぶか
大植ブルックナーとしての新たな感動を呼ぶか

どちらでもよい

私は、大阪フィルのブルックナーで
これからも感動できる保証が与えられればよい

ブルックナーといえば朝比奈隆
そして朝比奈の育てた大阪フィル

朝比奈の死で大阪フィルまでが消えなければよい

大植英次の中間テスト
それがこの日の演奏会

朝比奈最高のブルックナー第8番のまさにちょうど10年後の演奏会

大阪フィルはブルックナーオケの名をこれからも恣にできるか



-----------以下は2004年2月に書いた文章です---------


大植英次

「大阪フィルをないがしろにしている」などの
いろんな雑音に真っ向から意義を唱え、
時には子供のように反論してきた

最近、このように力を使って異を唱えてきたのは
正しかったと自信を深めている

確かに大阪にいる時間はまだ少ないようだ

しかし、その僅かな間に、大植英次は
大阪を駆け回る

大阪市内の学校をすべて回りたいといい、
実際に精力的に学校訪問をして生徒に音楽の楽しさを伝え
ホールでのコンサートの合間には市民対象の市役所ロビーコンサートを開き
会員対象ではあるが、リハーサル公開と懇親会を行い
もてる体力を使い果たすのではないかと心配するほどである

2003年末には大阪に家を持ち、拠点としたそうだ

この1年、大植英次はそのバイタリティー溢れる動きで
大阪への注目を与えてくれるに違いない
大阪フィルへのジェラシーが全国に広がるのは時間の問題
大阪人として、大阪フィル会員として、誇れる毎日が楽しみである





-----------以下は2003年4月に書いた文章です---------

大植英次の音楽をそれほど真面目に聴いたことはない。
意識して聞くのは今年5月9日・10日に開かれる、音楽監督就任記念の定期演奏会がはじめてだろう。

大植は、昨年12月の来阪時に新聞社の取材にこう答えた。
「大阪に骨を埋めるつもり」

これが嘘でないなら、これ以上の言葉を語る必要はない。
やれ大阪フィルより外国オケを優先してけしからんだのなんだのと雑音が聞こえるが、
この発言ひとつで当初契約3年間の成果を見守る楽しみができたというものだ。

朝比奈隆の色を無理に消そうとしないのもよい。
古くからのファンへの配慮もあるかもしれないが、よいものは残すのは当たり前である。
朝比奈隆が残した問題点を大植色で消してしまえばいい。


「復活」

就任記念演奏会の曲目はマーラーの交響曲第2番「復活」。
葬礼の音楽ではじまり、生の光や死への憧れが語られ、
そして生きとし生けるものは滅び、滅びしものは蘇ると歌われる。

朝比奈隆は滅んだがまたここにその心が蘇る。
いま新しい大阪フィルが生まれる。
大植英次が、大阪フィルに新たな息吹を与えた。

そういう気持ちにさせる。

あまりにも出来すぎの選曲だが、けじめというのは重要。
大植もさまざまな転換の機会にこの曲を演奏してきたという。
楽団も楽員にとっても大きなけじめの日である。

期待していますよ。大植さん!
他にはない、独自の世界を作れるオーケストラを維持してください。
他と変わらないクローンオーケストラはもういりません。
朝比奈は独特のオーケストラを作り続けました。
東京定期がなければ大阪まで聴きにきてしまうような大フィルにしてくださいね。