「教室のご案内」に戻るときはここをクリックしてください 教室案内に戻ります


教材のご紹介 


E(3年生)クラスの教材から・・・・「消えてしまった10円」

 

   ものごとを筋道たてて順序よく考えていくためには、まず与えられた情報を整理して把握する能力が必要です。
  いくら高性能のコンピューターを使っても入力された情報がいい加減なデータであれば得られる結果は信頼に値しないのは言うまでもありません。
 文章を注意深く読み取って論理的な矛盾点を見出させる課題として、毎年、教室の3年生に次のような問題を補助教材として与えています。


         

  本が大好きな、なかよし3人組のA,B,Cが100円ずつ出しあって300円の本を買うことにしました。
  Dくんのおうちが本屋さんなのでDくんに300円をわたして、お目当ての本を買ってきてくれるようにたのみました。
   300円を預かったDくんが家に帰り、店にいたお父さんに話すと
     「おまえのクラスの友達ならおまけしようじゃないか。250円でいいから、あとの50円はみんなに返しておいで」 
 ところがDくんはチャッカリと、みんなに返すはずの50円のうち20円を自分のポケットにしまいこんで、残りの30円だけをA,B,Cの3人にそれぞれ10円ずつ返したのです。
    3人は、それぞれ100円ずつはらって、そのあと、10円を返したもらったことになるので、 
             
つまり、     一人  100円 −10円 =90円  はらったことになります。
      
だから、3人みんなではらったお金は   90円 ×3=270円   ですね。  
       ところが、この270円にDくんがポケットにしまいこんだ20円を合わせると、
                           
270円 +20円 =290円       
     アレレ・・はじめはたしかに300円 あったはずだよね。
 
                

                       あとの10円はいったいどこに消えてしまったのかな・??          


 夏目漱石の門下生で、ユーモアあふれる随筆や幻想小説で異彩を放った明治生まれの文章家、内田百間「の「特別阿房列車」の中で紹介してあるエピソードを3年生用にアレンジしたものです。   
  この説明は、明らかに矛盾をふくんでいるのですが、この説明のどの部分がおかしいのかを子どもたちに指摘させるわけです。
みなさんもぜひ挑戦してみてください。         
   

I・Yくん(在室当時:鵜沼第2小3年)の解答例
『3人みんなではらった270円は、お父さんがうけとった250円とD君がとった20円だ。 
 つまり、 270円 =250円 +20円    
 270円と20円をたしても最初の300円になるはずがない。
どうしてかというと、270円は、みんながはらったお金で、20円というのはD君がとったお金、それをたしても最初あったお金になるはずがない。  
 最初あったお金が、今どこにあるかというと、お父さんがもっている250円とD君の20円とA,B,Cがもっている10円だ。これをたせば300円になる。                            250円+20円+10円+10円+10円 =3 00円』 

教材紹介の目次に戻ります 「教材紹介の目次」にもどるときはこちらをクリックしてください