映像データをDVD MovieなどのMPEG2に変換してDVD-R/RWに保存する方法について

MPEG2そのものについては別のページで細かく書いているのでそちらを参照して貰うとして、ここではAVIやMPEGといった形式で保存されている映像データを、DVDにオーサリングするなどのMPEG2変換を経てDVD-RやRWに保存する方法について述べます。

21世紀に入って、この手法が急速に一般化してきました。DVDライティングも別に珍しい事では無くなりました。

DVDの記録型メディアには色々な種類があります。
DVD-RAM
DVD-R
DVD-RW
DVD+R
DVD+RW

DVD Movieを焼く対象としてはいずれも使えますが、それぞれ再生可能な環境が異なりますので注意しましょう。

ソース

ソースとしては、ビデオキャプチャカードで取り込んだ映像やTVチューナカードで録画したデータが考えられます。
AVI→MPEG化だけでなくMPEG→MPEGエンコードについても同じ方法で対処出来るソフト等を紹介します。

DVD規格

MPEG2の一形態。
PC上ではDVD再生ソフトによって再生する。PS2やDVDプレイヤー等の民生機での再生が一般的。

DVDの、MPEG2としての仕様は以下の通り。
画面サイズ:720*480
フレームレート:29.97fps
ビットレート:VBR (可変レート)/CBR(固定レート) 8Mbps以下
プロファイル&レベル:MP@ML
オーディオ:リニアPCM 48kHz ※MPEG1 Audio Layer2 48kHz 384kps以下でも容認される場合もあり
GOP構造:IBBPBBPBBPBBPBBPBB

MPEG変換 (エンコード) に使用するツール

映像を最終的にDVD Movieにオーサリングするにしても、単なるMPEG2データとして保存するにしても、手持ちの映像データを一度MPEG2形式に変換 (エンコード) する必要があります。

DVDオーサリングソフトはあまた発売されていますが、なかなか使い勝手の良いものには巡り逢えません。色々なオーサリングソフトを使ってみましたが、どれも帯に短したすきに長し、という印象を受け、「良いな」と思えるものにはずっと出逢えていませんでした。

そんな訳で、私の場合、自分の好みのオーサリングソフトが見付かるまではDVDオーサリングをせず、取りあえずDVD規格に適合した設定のMPEG2にエンコードして、単なるデータとして保存している場合が多いです。MPEG2ならPC上では取りあえず再生出来ますし。
好みのオーサリングソフトが登場したら、これらMPEG2で保存している映像を順次オーサリングしようと考えています。


DVDオーサリングソフトの中には、AVIデータをそのままDVD Movieにオーサリング出来てしまうもののありますが、ここでは過程を理解して頂く意味も含めて、MPEG2エンコード → DVDオーサリング、という手順に沿って説明します。


AVIなどの映像データをMPEG2に変換する手法は、ビデオ編集ソフトによる変換、変換専用のエンコードソフトによる変換などのソフトウェアエンコードと、ハードウェアによるエンコードに大まかに分ける事が出来ます。

汎用ビデオ編集ソフトのうち、MPEG変換、特にDVDオーサリングに対応したものとしては、以下のものが挙げられます。
Ulead Media Studio Pro Media Studio Pro VE VideoStudio
Adobe Premiere
※この他の編集ソフトについては調べていません。

MPEG変換専門のソフトウェアエンコーダは色々ありますが、私のお奨めはひとつだけです。
TMPGEnc シェアウェア版/パッケージ版
※VideoCDの場合はフリー版でも作成可能ですが、SVCD/DVDの場合はシェアウェア版でないと作成出来ないので注意です。

ハードウェア変換の手段としては、ハードウェアCodecを搭載したTVチューナカードを使用する方法と、専門のカードを使う方法があります。
Canopus MTV1000 MTV2000 MTV2200SX MTV3000W MTV1200HX
MTV2200SX Light DigitalVideoRecorder Power DVD Producer V2
※取りあえずCanopusのものばかり書きましたが、IO DATA、NECにも対応製品があります。

ソフトウェアエンコードとハードウェアエンコードの両方が選択可能なツールもあります。
Canopus Rex Edit Storm Edit

DVDオーサリング

DVD MovieとしてDVDプレイヤーやPS2で再生させる場合、MPEG2に変換した後に、このDVDオーサリングという作業が必要となります。このオーサリングを経た後、DVDメディアに焼き、DVD作成の終了となります。

DVDオーサリングソフトは非常に多くの種類が発売されており、どれも今一つ気に入るものがない、と先に書いていますが、実は最近お気に入りがあるんです。
私のお奨めは、MPEGエンコードソフトの私のお気に入りと同じ作者の手によるものです。
TMPGEnc DVD Author シェアウェア版/パッケージ版

それ以外のソフトも色々インストールしましたが、結局使わなくなってしまい、現在はアンインストールしてしまっています。その辺については、以下のページにも少々書いています。
自作パソコン環境


※先にも書いたとおり、単純にMPEG2ファイルを作成し、これをデータとしてDVD-Rなどに焼く場合は、このオーサリングという作業は必要ありません。

TMPGEncによるソフトウェアエンコード

初期画面

インストール後に立ち上げると、このウィザード画面になります。ここでは、このウィザードを使ってAVIファイルをDVD規格のMPEG2に変換する方法を記します。慣れたら別にウィザードを使う必要はありませんが、このソフトは設定項目が非常に多いので、最初はウィザードを素直に使った方が馴染みやすいでしょう。

ウィザードの最初のページ (1/5) で、DVD/NTSCを選択します。
尚、ソースがアニメーションなど秒24コマの映像の場合は、NTSCフィルムを選択します。ここでは通常のNTSC仕様で話を進めます。
ソースによっては16:9のワイド画面モードを選択します。

音声データはMPEG1 Layer3か、或いはリニアPCMかのいずれかを選択します。DVD MovieではリニアPCMを使います。オーサリングソフトによっては、このリニアPCMでないMPEG2は、オーサリング時に勝手に再エンコードして音声データをリニアPCMに変換して分離させてしまう事もありますので、お使いのソフトの仕様をチェックしておいた方が良いでしょう。
尚、リニアPCMというのは、Windowsの場合だと非圧縮のwavデータという事になります。

ここまで設定したら、右下のボタンから次のウィザード画面に進みます。

※ウィザードの左下にある『起動時にウィザードを実行』のチェックを外すと次回立ち上げ時にはウィザード画面が出ませんので、その場合は下の画面の様に、ツールバーの『ファイル』から『プロジェクトウィザード』を選択し、ウィザードを立ち上げます。



ウィザード画面 (2/5)

ここでは、ターゲットとするソースの映像ファイル (AVI) を指定します。
基本的にAVIは映像と音声がひとまとまりになったファイル形式ですので、映像ソースを選択するとこの画面の様に音声ソースも同時に指定されるのが普通です。ですが、ここで音声だけ別のAVIファイルを指定したり、或いはWAVファイルを指定する事も可能ですし、音声無しのAVIファイルを映像ソースに指定した場合は、音声ソースをちゃんと指定しないと音声無しのMPEGデータが出来上がる事になります。

画面下半分の『ソースの詳細設定』については、ソースファイルの状態を表示しているだけと考え、特に手を付けません。ここに手を付ける必要があるのは、ごく限定されたソースの場合のみになります。

ここまで設定したら、次のウィザード画面に進みます。


ウィザード画面 (3/5)

ここでは、ソースに対して各種フィルタ等の処理を設定します。
それぞれの設定については、以下のリンク先に記します。

ソースの範囲
クリップ枠
ノイズ除去
その他の設定



ウィザード画面 (4/5)

最大ビットレートを8Mbps以上に設定するとオーサリングソフトが受け付けない場合があります。


ウィザード画面 (5/5)

ここでは、保存先とファイル名を指定します。
尚、音声をリニアPCMに指定した場合、映像データと音声データは別々に作成されます。

ソースが他に無ければ『直ちにエンコードを開始する』で構わないでしょう。
他の作業をしたい場合はプロジェクトに保存し、後でバッチエンコードする事も可能です。私の場合は寝てる間か外出している間にバッチエンコードをさせるのが常です。

以下は、プロジェクトの保存の流れのサンプル画面です。





以下は、バッチエンコードの流れのサンプル画面です。



バッチエンコード画面から、『追加』で先に保存したプロジェクトを呼び出します。






TMPGEncは基本的に一度にファイル1つずつのMPEG変換しか受け付けません。
複数ファイルを順次処理したい場合は、この様にバッチエンコードを使うしかありません。


エンコードを開始するとこの様な画面になります。ここで、『エンコード終了後、シャットダウンする』にチェックを入れると、全ての変換が終了した後、Windowsの終了処理を行い、電源を切ります。これで就寝中や外出中のエンコードも安心して行えます。
尚、『エンコード終了後、シャットダウンする』は、ウィザードからエンコードの設定を行った場合とバッチエンコードの場合のみにチェック可能で、普通にエンコードをした時にはチェックボックスが出現しません。自働電源断を行いたい場合はこの点に注意が必要です。

TMPGEnc DVD Authorによるオーサリング

TMPGEnc DVD Authorは、他のオーサリングソフトと違って、DVD規格に合ったMPEG2を予め用意する必要があります。AVIはもちろん、MPEG2でもDVD規格に合っていないものの場合、扱う事が出来ません。

他のオーサリングソフトの場合、AVIからのMPEG2エンコードもオーサリングも一貫して行えたり、DVD規格に合ってないMPEG2をDVD規格に合った形に再エンコードした上でDVDオーサリングしたり、という事が当たり前に出来ますが、TMPGEnc DVD Authorはエンコード機能を持っていませんので、MPEG2を用意しても、それがDVD規格に合ってなかった時はオーサリング不能というシロモノです。
普通に考えるとこれは非常に不便な仕様ですが、考えようによってはこれは非常に貴重な事にもなります。

多くのオーサリングソフトの内蔵しているソフトウェアエンコーダの性能は、お世辞にも優れているとは言えません。むしろ『酷い』と言った方がふさわしいでしょう。そんなオーサリングソフトでAVIファイルをエンコードするのは、画質については深く問わないという意味になります。ま、ソースの画質が酷いので出来上がりの品質はどうでも良いという場合もありますし、そういう時にお手軽に済ませたいのであればこういうやり方も否定はしませんが、私は出来れば避けたいと考えています。

また、DVD規格に合ったMPEG2を用意してオーサリングする場合でも、容量がギリギリDVDメディアのサイズに収まらない場合があります。こんな時、一般的なオーサリングソフトだと、これをやはり再エンコードして、容量を全体的に落としてサイズをメディアに合わせますが、これって要するにそのオーサリングソフトのソフトウェアエンコーダを使って最初からエンコードしたのと同じ事になります。
仮に、最高の画質でMEPG2ファイルを用意しておいたとしても、この段階で品質はがた落ちさせられてしまう訳です。

もう1つ。オーディオデータの形式ですが、オーサリングソフトによってはPCMのみしか受け入れない場合があります。予め映像と音声を分けたエレメンタルストリームでMPEG2を作成し、しかも音声の方はPCMにしてあるという場合は問題ありませんが、映像と音声が1ファイルにまとめられているプログラムストリームのMPEG2を用意してしまった場合、そうしたオーサリングソフトは、映像と音声を分離し、その上で音声データをMPEG圧縮されている状態から非圧縮のPCM形式に展開します。つまり、当初用意したMPEG2ファイルに比べて、オーサリングの手前で音声の分の容量が飛躍的に大きくなる訳です。そうなると、当初MPEG2の状態ではDVDメディア1枚に収まるサイズだったのが、音声データの分がはみ出す可能性が出て来ます。その場合、先に書いた通り、こうしたオーサリングソフトは映像データ部分を再エンコードし、ファイルサイズを落とします。

結局の所、自分自身である程度品質をコントロールした上でDVDオーサリングをしたいという場合は、オーサリングソフトに再エンコードされない条件を揃えて臨む必要があるというのはどのオーサリングソフトを使う場合でも一緒という事になります。

で、TMPGEnc DVD Authorですが。
このソフトは一番最初に書いた通り、自分ではエンコードする機能を持っていません。そのため、ここで例に挙げた様な、規格に合わない、ファイルサイズが大き過ぎるといった場合、再エンコードが出来ませんので、単純に『処理が出来ません』といってお終いになります。で、自分が普段使っているエンコード環境で再度条件に合う様にエンコードし直す事になります。つまり、ちょっと条件が合わなかったからといって、酷い出来のエンコーダに勝手にちょいちょいと修整されてしまうのではなく、自分自身の納得の行くデータを再度自分自身で用意出来る、という風に見る事が出来ます。
それと、オーディオデータの形式は、PCMだけではなくMPEG形式も受け付けますので、プログラムストリームのMPEG2を用意した場合でも、容量計算が狂って勝手に再エンコード、という羽目には陥りません。

DVD形式のMPEG2を用意する為のツールとしては、姉妹ソフトのTMPGEncを使うのが良さそうです。


さて。ここから先が本題です。TMPGEnc DVD Authorを実際に使ってDVDオーサリングをしてみます。
順序としては以下の様になります。

ソースファイルの指定
チャプターを切る
メニュー画面の作成
書き出し

発売当初はオーサリング終了後のライティング機能も無く、焼くのは他のライティングソフトを使え、という極端に割り切った仕様でしたが、現在はライティング機能も持つ様になりました。しかしながらエンコード機能は持つつもり無いようです。

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