出産体験記

「案ずるより産むが易し」の言葉を信じて望んだ出産。あまりにも信じすぎたせいか実際は大変でした。こんな経験を全世界の母親が経験しているとは!まさに身を分ける大業でした。


<第一子 >2002年4月9〜12日

「おしるし?」
 予定日の10日前の検診では内診があった。子宮口2B、頭も少し下がってきているとか。その夜になって若干の出血があった。驚いて早々産院に連絡。「たぶんおしるしですね。間もなく陣痛が始まると思うので、そしたら又連絡を下さい。」とのこと。陣痛?!...まだ覚悟ができていなかっただけに不安が隠しきれず泣きそうに恐くなった。が、その夜は何もなく朝が明けた。次の日も、その次の日も。

「本当のおしるし&前駆陣痛」
 若干の出血から3日目。その日も少々生理痛のような痛みはあるものの変わった様子はない。プレママ友達にメール。「結局内診による出血だったみたい!もう早く産まれて欲しいよねっ。」。
 運動のために買い物ついでにお散歩すること1時間。「あ〜、気持ちいい!チューリップがかわいいね。」お腹のベビーに話しかけながら。
 その日の夕方、2日間に比べて出血が多くなった。おそらく、出血があるのに散歩をしたから多くなったんだな。いつものように夕食を済ませ、夜は自分が赤ちゃんの頃きかされていた童謡のレコードをかけ、歌いながらくつろいだ。     何となく生理痛のような痛みが15分間隔だったり30分間隔だったりしている様子。これが前駆陣痛ってやつか。臨月に入ったらすぐにくると思っていたのに随分遅いな。このぶんだと産まれるのも随分遅れるんだろう、と思いつつ床に入る。

「陣痛開始」
 PM11:30から痛みが10分間隔にやってくる。「ふー。痛いなー」。2時間たってもおさまらないため産院に連絡。「(痛みが)5分間隔になったら又連絡下さい」だと。しかしこれが本当に陣痛か?確かに痛いけど、我慢できるくらい。
 「お産は体力勝負ですから、陣痛の間でもできるだけ痛みに負けず寝て下さい」との助産婦さんの助言通り10分の間に寝ることにする。・・・痛みがきつくなってきた。「フーウッ、ウ〜っ」。このまま出産になった場合、旦那にはがんばってもらわなければならない。エネルギー補充の為充分に眠っておいてもらわないと。隣に寝ている旦那を起こさないように「フーウッ、ウ〜っ」。マジ痛い。自分たちのベッドの隣に置いているベビーベッドにしがみついて「フーウッ、ウ〜っ」。いつまでこの間隔が続くのだろう。

「いざ産院へ」
 AM5:00。5分間隔の痛みになってきた。よしきた!痛みと痛みの間は何ともないので余裕で準備を整え産院へ。今は怖いも何もこの痛さをクリアしていく気力で精一杯。
 AM5:30産院到着。この痛さの中、ベビーの心音の検査と内診。子宮口4B。「フーウッ!!」声がこらえきれない。間隔も3分に。看護婦さんは当たり前だが余裕の表情で「では病室を案内しますね」。病室に入るなり急に痛みが強くなる。「いつになったら(どういう状態になったら)お産が始まるんだったっけ?!」痛みと痛みの間に本を広げて今更勉強。「ウーッ!!!」声も大きくなってくる。間隔は1分から3分。めちゃくちゃに痛い。「痛いの!!痛いの!!」と叫びまくる。旦那にしがみつく。爪をたてて腕を引きちぎる勢いで引っ張る。何か動かない「物」をギュッと握りたかった。

「陣痛室へ」
 AM9:00、子宮口7B。泣きながら陣痛室へ。床に座りこみベッドに顔を伏せながら大叫び。「痛いの!!痛いから!!もーダメ!!」と泣きまくる。自分で”もうダメ”と言うのが情けなくてさらに泣く。
 AM9:20、お尻が押されてさらに痛い。もう声も出せないくらい。

 

「分娩台へ、そして出産」
 AM9:30、分娩室へ。今まで習った呼吸法やいきみ方など何の役にも立たないくらいとりみだしていた。横向きでひたすら痛さと戦う。「今9:30だから10:00にはでるからね!」よし、あと30分。お尻に大きな便が途中でとまっているようで、早く出したい。間隔はごく狭いものの痛みのない時もある。その時を狙って声をあげる。「いきんでいいの?!!」助産婦さんの「いきんでいいよ!」の合図で絶叫しながらいきむこと数回。「あと2回くらいで頭が出るからね」。よし、あと2回。割れそうな絶叫は産院じゅうに響いたのではないだろうか。頭が出ると「もういきまなくていいからね」と助産婦さんが引っ張り出す。
 AM9:47「はい、おめでとうございます。女の子です」。終わった。ようやく終わった。長かった妊娠時から出産、やっと終わったんだ。赤ちゃんが処置を終え戻ってきた。「これが・・・これが私の赤ちゃん・・・」うれしい。重いよ。動いてるよ。ああ、なんて愛らしいしぐさ。赤ちゃんを見るたびにうれしくて涙がとまらなかった。

  
「出産後の分娩室」
 家族との対面。義母の「ありがとう・・・」という言葉に号泣。今まで大変だった全てがむくわれた気がした。腰を手が熱くなるくらいさすってくれたHIDE、ありがとう。やったよ、私。とうとうやったよ・・・
 左腕の中にクークー寝ている赤ちゃん。ときどき「ミー」と泣いてみせる。「声がきれいだね。」。とても澄んでいて美しい音色。候補にあげていた名前がアレに決まりそうだ。
 さあ、これから私達3人が家族。希望に満ちあふれるひとときだった。

・・・ありがとう。
痛すぎて、しんどすぎて口には出せなかったけど、みんなに言いたかったんだ。ありがとう、って。

分娩所要時間 5時間22分

「安産」(短時間)であればあるほど痛くないのかと思っていましたが、その逆で、短時間であればあるほどスペシャル級に痛いということを身をもって学びました・・・


<第2子 >2004年7月16〜26日

「引越」
 7/16。共に妊娠期をすごした義姉が今朝、無事に出産したと連絡が入った。嬉しい、よかった、自分のことのように嬉しい。涙がこみ上げてきた。そして、私は予定日10日前。子宮1センチ開口。今にも生まれそうに押されている。…が、心配をよそに赤さんはまだ出てこなかった。
 やった!出産前にこの日を迎えることができた!10tトラック2台分の荷入れ作業。「あなたは座っていなさい」とパパさんやる気。指示通りリビングに座っていたのだけど。玄関から「これはどこへ運ぶの!」「これは!」、その度に立って歩いて指示して戻って座って、また呼び出され。段ボールに入れた荷物は配置部屋番号を書いていたが、本棚や大型雑貨は皆無。「どこにどれを置くかさっぱりわかんない!」。バトンタッチした私は大きなお腹を突き出してトラックの前へ立った。「これは二階、これは○番、これはガレージ・・・」次々運び出される荷物をそれぞれ指示。「奥さん、これどこ?」「いや〜奥さんは全部覚えてっからいいや〜(笑)」引越やさんも笑う。
 そうして荷入れ完了。義父母、叔父叔母がフルに手伝ってくれたおかげで、その後二日間で荷ほどきも完全に終わった!よかった、本当によかった。これであとは誕生をまつばかり。

「美音の様子」
 夜中のいきなり断乳から二週間、ひとりで岩出山に泊まることもできた。あんなにママべったりだったのに「ママ」とも言わずとてもおりこうで助かる。

「予定日過ぎて」
 引越から1週間以上過ぎた。この間、新居の大型家具荷入れの立ち会いや様々な事務処理に走る毎日。新居へ泊まったり岩出山へ泊まったり。相変わらず動き回っている。美音は夜中に陣痛がきては困るのでずっと岩出山泊。
 とうとう予定日が過ぎた。「まだ何ともない?イタクもかゆくもない?」焦る。早く、早く・・・。パパと仙台まで買い物。ホームセンターやら3店舗を歩き回る。「臨月でそんなに歩いて大丈夫なの?」友達が心配する。「もう、やけくそになってます(笑)」。

「陣痛開始」
 <AM1:00>
「ムニャムニャ〜」美音が寝言を言った直後にお腹がキリキリ。12.3分間隔。前駆陣痛?いや、間隔が規則的だからきっと本番なのだろう、本番であってほしい!
 <AM2:45>
「フーーーっ!」という感じで寝ていられない。産院へ電話。「子宮3センチで12.3分間隔?んー、微妙だね。どーするどーする?来たい?」岩出山からだし、出戻りになっても嫌なので…「じゃ、10分切ったらもう一度電話ちょうだいね♪」こういうノリだからこの産院が好き。
 そうして電話をしている間に美音が起きて部屋からでる所だった。律儀な人で寝ぼけていてもきちんと最後まで扉を閉めようとしていた。笑える。だっこをして部屋へ戻り、添い寝で寝かせつけ。「キタ!イタイイタイ!」痛みに耐えながらの寝かせつけ。痛みが増してきた。でも半信半疑。ホームページに書き込みをしてイザ出陣!
<AM3:30>
 産院へ電話。「10分間隔になって、痛みが増してきました!」義父は明日仕事があると行っていたのでタクシーで行こうと思っていたのに。真夜中だというのに、スッと起きてものの1.2分で準備を整え産院まで送っていってくれた。その間に新居へ泊まっているパパへ電話。「一応、産院へ行ってみるね。まだ出産になるかどうかわからないけど。」『オレはどうしたらいい?』「んー、一応、来てもらっていい?」。身支度を整える。産後すぐに写真をとるから、お化粧もしっかり・・・なんて余裕。

「産院到着」
 <AM4:10>
 産院到着。子宮口3.4センチ。NSTでも張りはあるものの、出産になるかが微妙。「どうする?部屋も空いているし一応入院しておく? 夕方になって変わりなければ、一旦帰って貰うけどね(笑)」。パパ「そうすると、まだまだだな。どうしても明日までに仕上げなきゃ行けない仕事があるから、午前中、仕事にいくわ」「了解!んじゃ、5分間隔切ったら電話するから。」と言いつつ、仕事の時間まで病室で過ごすことに。
 10分間隔が続くが。2.3回に1度は5分間隔でくる。
 <AM7:00>
 ベットに横になって痛みと痛みの間に寝る。痛みがきたら、布団にうずくまって「フーーーウン!!」。パパと世間話をする余裕もある。朝食が運ばれてきたが、ムカムカ気持ち悪くて食べられない。
 間隔5分。痛みがより増してきてパパの腕をわしづかみ。「痛いーーーーー!!痛いーーーーー!!」。床に四つんばいになり、頭をかき回し、床をたたき、壁に頭をゴンゴンぶつける。こんな状態で、パパ本当に仕事に行くのかな、と不安。

「子宮口8センチ」
 いきみたい感じはない。子宮を押されてお腹と腰が痛い。四つんばいになっているので下に敷くマットを持ってきてくれる。さらに痛みが増し、痛みの波がおわると、次の波の訪れがこわくて泣きじゃくる。辛い~(>_<。) 痛い~(>_<。)~  もう嫌~(>_<。)~  逃げ出せない~(>_<。)~
「痛い〜〜〜〜〜〜〜!!! 痛い〜〜〜〜〜〜!!!」間隔は2.3分〜1分。ふとんに頭を突っ込んでもがきまくる。下に敷いているマットをわしづかみ。ビリビリに引き裂いたり、もうめちゃくちゃ。助産婦さんがおしりを押さえて、腰をマッサージ。そう、それがいい!さすがプロ。子宮口8センチ。それでもまだ、テレビをちらっと見る余裕がある。今日のうらない、8月生まれはビリだって・・・。
<8:00>
 波と波の間もやや痛いのと、大きな波が来る怖さで気がおかしくなったように「ヒ〜〜〜〜〜ン〜(>_<。)〜 」と叫びまくる。もうテレビなんて余裕無し。

「分娩室へ」
 <8:40>
ナースコール。「では内診してみますね〜♪ …?! ムラヤマさん、行こ!!」やっと陣痛室か。でも今は動けない。波がおわるまで…と首を横に振る。「ごめん!もうだめ!ひっぱるよ!」と助産婦さん。「いや、もうちょっと待ってください!!」痛みが引くまでもうちょっと、というのに、看護婦さんが数人やってきて強制連行。行った先は分娩室。もう始まるのか?!ちょっと嬉しい。分娩台では看護婦さん達が慌てて準備を整えている。予想外にかなり早い進みで準備ができていなかった様子。

「いざ、出産!」
 
分娩台に足をのせ、手は…つかみたい位置につかむ物がない!ので横にいる看護婦さんの服を思いっきり引っ張る。5.6人がかりで立ち合っている。何事?! 美音の時は二人だったのに。
 「深呼吸して!! いきんでいいから!」もう?! 今のったばかりなのに。でも痛すぎていきめない。「ヒ〜〜〜〜〜ン〜(>_<。)〜 ハァーーーーーーーぁぁぁぁ〜(>_<。)〜 」
 痛いなんてもんじゃない。死ぬ方がよっぽど楽だ。もっと大声を出したいくらいなのに、声が足りない。精一杯の声。ゴムを両端から思い切り引っ張り、のびきっているのにまだのばされているゴムの気分。もう限界なんてとうに過ぎている。
「声出さないで!! 口閉じて!!ウンチして!!」痛すぎてそんな声も無視。半分目を閉じてもうろうとしている。意識がなくなったかと心配して「ムラヤマさん!! ムラヤマさん!!」何度も声をかけられる。「んーーーーーーーーー、んーーーーーーーー、パッ!!」いきんでみた。「そうそう上手〜」。いきむってこれか。でもなかなかいきめない。痛すぎてそれに耐えるだけで精一杯。「ヒ〜〜〜〜〜ン〜(>_<。)〜 」
二回目「ン〜〜、ン〜〜」。「ムラヤマさん、頭あげられる ?!」そう、バースプランに「出てくる瞬間を鏡を使って見せて欲しい」と書いた。てっきりそれだと思ったら…もうすでに生まれていた。

「誕生!」
 
わーーー!!赤ちゃん!!!すぐ!すぐだっこしたい!と両手を差し出す。うわ〜ん、ムラサキ色。しんどかったんだね。ママ息を止めるからしんどかったんだね。ごめんよ〜。ピンク色の赤ちゃんが見たかったのに…。<AM8:47>分娩室に入って10分弱の出産だった。・・・パパは立ち会ってずっとビデオ&写真係でした。

 フー。おわった。長い旅だった・・・美音の相手をしながらのつわり。大阪や岩出山でお世話になった、あの辛い辛いつわり、そして出産10日前の引越、出産。やっと全てがおわったんだ。病室に戻ってから義母に「ホントにホントにおつかれさまでした。」と両手を握られた。大変だった時を思い出してハラハラ涙がこぼれた。お義母さんも、本当にお世話になりました。つわり期の滞在、旧居を引き払ってからの滞在。引っ越しの手伝いに、美音のお世話全般。ありがとうございます。。。

「美音と赤ちゃんの対面」
 みんなが言うからだろう、「わぁ〜、カワイイネ〜!」。相変わらずママには寄りつかず。よその赤ちゃんを見るごとく「かわいいね〜」と。美音さん、お姉ちゃんになったんだよ! 美音さんの妹だからね、よろしくね!

<後陣痛>
頭痛、陣痛のような弱い痛み。ムカムカ。寝てもおさまらず、これが後陣痛というやつか。経産婦はひどいらしい。体がだるくしんどいー。

<会陰>
中の法が少し切れただけ。以前は傷口がすごく痛くてトイレも恐かったのだけど。しみない!全くしみない!とても軽傷らしい。

<子宮の収縮>
 子宮の収縮がとても良いらしく、助産婦さんも苦笑い。「あれ・・・これかな?」お腹を押さえながら子宮を探すが、あまりにも収縮が良すぎてありかがわからない。入院中、毎日それが確認されるのだけど、「こんなに収縮する?」「ええー?!」と驚かれること毎回。収縮がよいから、お腹の痛みもひどいらしい。痛み止めの薬ももらう。

<感想>
 
あまりにも早いお産でびっくり。前回よりも気を確かに持っていたが・・・こんなに痛かったか?!と改めてお産の大業を身にしみた。バースプランにあげていた、ソフロロジー法でいきまず、赤ちゃんの勢いだけで産む、呼吸をたっぷりして酸素を大量に赤ちゃんへ送り、ピンク色の赤ちゃんをみる、ということは又しても何もできなかった。そんな余裕ないない!! 本当にそんな方法で産む人があるのか? 後日助産婦さんに聞いてみると。「シンコさんのお産はいつも早いからムリムリ〜(笑)お産が10時間を超えると、ゆっくりお産ができるほど痛みが軽減するけど、4.5時間のお産でいきまないでおこうなんて無理な話よ〜(笑)」とな。・・・そうとは知らず、ネットでイメージトレーニングをして気合いは行っていたのに! やはり早いお産は痛いのだ。

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