■概要■
ラブひなについては今更説明の必要はないであろうから省略。
今年の春のアニメ化に伴い、そのメディアミックス企画の一環としてゲームボーイ、ドリームキャスト、そしてプレイステーションでゲーム化されたわけだが、今回はドリームキャスト版を紹介する。
ちなみにドリキャス版はセガだが、PS版はコナミから出ている。ドリキャス版のセガってのはともかく、なぜコナミがとは誰もが思うことだが、きっと大人の事情があるのだろう。制作発表そのものはドリキャス版の方が早かったが、なぜか発売日は同じ。しかもPS版は2部作になっているというコナミ商法炸裂なのがちと問題なのだが、私はときメモ関係で慣れているので今更という感じ。
それはともかく、制作が違うので内容もドリキャス版とPS版では大幅に異なり、ドリキャス版がマルチエンディング方式の恋愛シミュレーション風アドベンチャーなのに対して、PS版はポケットステーションとのとの連携により、ポケステにより言葉を集め、その言葉をPSのゲーム本体で組み合わせることでイベントを発生させるというシステムになっている。システム的にはPS版の方が面白いのだが、ポケステ標準装備が必要など若干敷居が高いのは否めず、ドリキャス版の方が普通に遊べるという点ではスタンダードであろう。そういえばポケステとドリキャスってどっちの方が普及しているのだろうか。
さてドリキャス版についてもう一つ特筆すべきはその初回限定版だ。「LIMITED BOX」と称されたこの限定版。まず驚くべきなのはその箱のサイズ。でかい。マジででかい。
そしてその箱の中には壁掛け時計、タオル、たまちゃんのぬいぐるみ、合格絵馬という特典が詰まっている。ハッキリ言っていらんものばかりなのだが(^^;)。企画的には面白いのだが、いかんせんこのグッズはちょっと……。
ただ、発売後、ヨドバシカメラでは通常版は売り切れていたのに限定版は10本以上レジの後ろに鎮座していたところを見ると、買うべき人間はドリームキャストダイレクトなどで買っていたため、それほど売れなかったのかもしれない。てゆーかあれだけ箱がでかいと普通に持って帰る気にはならないだろう。私はDCダイレクトで購入したのだが、あれは通販でよかったと思ったね。でかいことは予想していたのだが、あれだけでかいとさすがに圧倒されるよ。
ではゲームの説明に入ろう。
前述したとおり、基本的には普通のアドベンチャーゲーム。クオータービューのひなた荘内をチビキャラが歩き回っており、場合によってはバストアップのCGが入るという画面構成だ。
恋愛シミュレーション要素も入っているということで、女の子の好感度を高めるれば各キャラクターの個別エンディングを迎えることもできる。原作付きであるが故に本来はヒロインであるなるとのストーリーしか存在しないが、そこはゲームというメディアをフル活用することで、あり得ない他のひなたガールズとのEDを可能としているわけだ。もともと男一人にギャル複数というラブひなの設定自体、非常に恋愛シミュレーション的であり、本編に関しては複数ある選択肢の中から成瀬川ルートを選んだ結果という印象をわたし的には受けているため、そういう意味では本来あるべき姿に戻ったという感じもするがいかがか。
ちなみに攻略対象はなる、むつみ、キツネ、素子、しのぶ、スウ、にオリジナルキャラのみづほを加えた7人だ。はるかさんEDがないのはちと残念だが、さすがにそこまでは無理というものか。
「ゲームの魂」に戻る
■システム■
システムは比較的シンプルで、プレイヤーは景太郎を操り、ひなた荘内を歩き回って他のキャラと会話し、イベントをこなしてゲームを進めていくというものだ。
他のゲームと大きく違うのは、イベントの可否を決定するのがコマンドルーレット(以下CR)と呼ばれるCRであること。会話などでイベントへのフラグが立つと、CRコマンドを選択することが可能となる。CR選択時は前段でフラグを立てていた女の子を選択することが可能で、そこで○を出せばミッションクリアで、選んだ女の子の好感度も上がり、景太郎の学力も上がる。しかし開始当初はCRの10個ある目のうち○は4つしかないため、一発で○を出すのはかなり至難の業で、セーブ&ロードの繰り返しは必須だ。目押しはできるらしいし、ボタン連打である程度着地地点を調整できるそうだが、私はできなかったのでセーブ&ロードの繰り返しだった。まぁ時間さえかければクリアできるのではあるが(^^;)。
ただし、成功を続けていけば選んだ女の子の好感度が上がっていき、それにつれて○の数も増えていく。最終的に好感度がMAXになれば×一個以外はすべて○になるなど、ゲームが進めば進むほどCRは楽になっていく。ゆえに注意すべきは序盤の2話くらいであり、ここで頑張っておけば中盤以降は本命の女の子に関してはCRはあまり気にしなくて済むのはありがたいところ。とはいえ、序盤はかなりシビアなので、この辺はもう少しシステムを考えてほしかったところか。
ちなみにCRはコミュニケーションパートでの会話により即CRが発生する対応CRと、会話でフラグが立つことで実行が可能となる選択CRの二種類がある。
あと勉強系のCRで成功すると、景太郎の学力が目に見えて上がるので、学力を上げたいときは要注意のこと。
こう書くとCRは必ず成功させる必要がありそうに見えるかもしれないが、実は失敗すると引き続いて起こるイベントの内容が変わる。もちろんセリフは声付きだし、中には失敗した方がラブひならしく面白いイベントが多々あるので、どのイベントも一度は見て損はしない。あっさりしているように見えて意外とこういう細かいところが執拗に作り込んであるところはなかなかすごいかもしれない。
各話はだいたい5つ程度のシーンで構成されている。そして各シーンはイントロダクションパート、コミュニケーションパート、リザルトパートでワンセットになっている。導入パートはその名の通り導入部であり、各キャラとの会話を通してその先の展開が語られる。
その後はコミュニケーションパートに入る。これは要するにフリーアドベンチャーモードで、景太郎を操って他のキャラと会話したりイベントを起こしたりするわけだ。基本的にここでの会話によりフラグを立てることになるのだが、会話すると即、対応CRが発動する場合も多々あるので、こまめなセーブは必須だ。幸い、このモード中はどこででもセーブできるので、会話前は必ずセーブするようにしよう。
キャラと話してフラグが立てば、選択CR画面にそのキャラの選択肢が追加される。シナリオによって一つのイベントにすべてのキャラが集中していることもあるし、複数のイベントに複数のキャラが散らばっていることもあるが、やることは狙いのキャラを選んでCRを行うだけだ。
選択CRが終わった後は、その結果に沿って会話イベントが続く。これがリザルトパートだ。CRに失敗してもゲームオーバーになるわけではないが、学力も好感度も下がるので、成功するに越したことはない。よってリザルトパートに入る前は必ずセーブしておこう。もっとも終盤は好感度も上がっているので本命相手であればまず外すことはないが、場合によっては失敗ルートにCGが付いたりすることもあるので、興味があるイベントの時は一度失敗してみるのも悪くない。
移動システムはひたすらに景太郎を走らせるだけ。単純なのだが、ひなた荘のMAPが一回のプレイではその間取りまで覚えられないくらい広いので移動はかなりめんどくさい。また全体のMAP表示がないことから最初の内は自分がどこにいるのかわからなくなってしまうのはやや問題か。
ただチビキャラのグラフィックがかなり細かく、表情などもかなりハッキリわかるので、キャラ同士のやりとりもなかなか楽しい。また何かあるところには印が付くので、印がなければ通り過ぎてしまえるところはユーザーライク。
移動そのものは画面切り替えもスムーズだし、この辺はドリキャスのハードの力を感じさせてくれるところだ。移動もアナログスティックに対応しているので、スティックを入れっぱなしにすれば走ってくれるなど操作感覚は悪くない。慣れてくればその広さもそれほど気にならない……と思う。
達成率を上げるためにもCRは成功させるのが基本だが、実は失敗についてはイベントが変わるだけでなく、その回数が内部パラメータとしてカウントされている。そしてその数値がMAXになっていると各シナリオのEDがまったく別のものになるのだ。
攻略本に曰く「ドンデン・リザルト」。要するに景太郎のドジが重なった結果により導き出されるものなので、どれもおバカな結末ばかりだ。CGもついているので、ぜひ見たいところだが、実際のところ最初から狙わないとかなり難しい。しかもCR失敗にしても景太郎のドジ度合いによって数値の上昇値が違うようなのだ。例えば素子に奥義喰らってボロボロになったときなどは数値が急上昇すると言った具合だ。
しかもこのルートは達成率にカウントされないので、普通にやっていてはその存在にすら気がつかないと思われる(事実わたしは気がつかなかった)。
また一度ドンデンリザルトを見てしまうと、パラメータの数値がリセットされてしまうため、その後のシナリオでもドンデンリザルトを見ようとすれば、またCRを失敗して数値を貯めなければならないのである。少なくとも10回以上は必要なので、CRの少ない話を経由すれば3話くらいCRを失敗し続けないとドンデンリザルトは見れない。そのためドンデンリザルトをすべて見るためだけに複数回のプレイが必要となる。
更にきついのは第1話を除くすべて(すなわち7話分)にドンデンリザルトがあるので、これをすべてクリアしないとCGモードも埋まらないのである。よくもまぁここまで作り込んだという気はするが。
本作の特徴として、クリア後にリトライモードが追加されるというものがある。これは各話それぞれをその話だけプレイすることが可能なモードで、それ自体は一話完結なのだが、そこで選択したストーリーは達成率に追加されるので、一回クリアした後はリトライモードだけで達成率を100%にする事も可能だ。
が、リトライモードの場合、好感度はすべて初期状態にリセットされてしまうことから、CRもデフォルトの○4つ状態なためかなりつらくなる。そのため達成率100%を狙うのであれば、メインストーリーに関しては普通にクリアし、分岐が激しいEXシナリオについてはサポートしきれない部分をリトライモードで補う形にした方が結局は効率がいいとだけは言っておこう。
ただ最終話だけは例外で、デフォルトで女の子の好感度はクリア可能なレベルに達しており、更に学力はZ判定(^^;)となっている。学力についてはクリスマスツリー飾り付けの場面でたまちゃんに話しかけるたびに学力がワンランク上がる(^^;)ので、状況に応じて好きなレベルに学力を調節できるようになっている。後述するがEDの中には普通にプレイしているとなかなか狙えないものがあるため、その時はリプレイモードを活用するのが得策と言えるだろう。
「ゲームの魂」に戻る
■内容■
模試の時間中すべて熟睡するというドジをしてしまい、失意のどん底に沈む景太郎の元に藤沢みづほなる女性が訪れる。ひな婆さんに景太郎のことを頼まれておしかけ家庭教師としてひなた荘にやってきた彼女だが、景太郎を東大に合格させなければ彼女が責任をとって景太郎と結婚するなどと爆弾発言をしたことから、ただでさえ平穏とはほど遠いひなた荘に更なる波乱が巻き起こる。
しかもなぜか「約束」についてこだわりを見せる彼女の言動が更にいっそう混乱に拍車を掛ける。果たしてみづほは景太郎の約束の彼女なのか? そして景太郎は東大に合格できるのか?
という具合に幕を開けるストーリーは秋に入りかけた季節から始まり、最後はクリスマスパーティの告白イベントにより幕を引くという展開になっている。アニメ同様、景太郎が東大したかどうかはわからずに終わってしまうのだが、プレ東大模試の判定をエンディング条件にすることでフォローしている。
ゲーム期間のほとんどが秋なので、季節イベントは最終話のクリスマスくらいで、水着もバレンタインもないので、展開としては今ひとつ地味かもしれない。
メインストーリーは全6話なのだが、その進捗状況によって途中で二本のエクストラシナリオが追加されるので、実質全8話と考えていいだろう。また各話には達成率が設定されており、達成率が100%になると、ボーナスシナリオがプレイ可能となる。このシナリオは本編とはほとんど関係ないおまけなのだが、実は本作の最大のポイント(^^;)でもあるので、このゲームをプレイするくらいのラブひなファンであれば必ずやっておきたい。
が、達成率100%というのが実はやっかいで、メインシナリオは普通にプレイしていればいいのだが、EXシナリオは分岐が激しく、時にはCRも失敗しないと達成率に影響しないことがあるなど、漫然とやっているだけでは攻略は難しい。その辺は後述するので参考にしてほしい。
フラグを立てないとEDが見れないというような難しさはまったくなく、普通に会話してCRを失敗さえしなければ好感度はどんどん上がっていく。クリアの障害になるのはCRだけ。そういう意味であまり難しいことを考えないでプレイに没頭できるできるシンプルさはありがたい。
逆に言うと選択によってメインストーリーが大きく変化したりすることはないため、基本的にはキャラが変わるだけで話は一本道だ。そのため何度もプレイするのは若干つらいかもしれない。後はここをキャラクターの魅力でカバーしていると感じれるか否かで本作への評価も変わるだろう。
個別EDを見る条件である好感度についてはシステム画面で確認できるし、上がればCRの○の増えるのですぐわかる。CRは学力を上げるためだけでなく、本命の女の子の好感度を上げるために使用するのだが、ただCRをやればいいわけではなく、ある女の子のCRを成功させると他の誰かが下がったりする場合もある。とはいえゲーム全体から見れば些細なレベルだし、ときメモの爆弾のようにゲームそのものに影響が出ることはないだけれど。
それはともかく、前述したとおり好感度が上がればCRも楽になるし、終盤は対応CRが発生する場面も減るので、本命を絞って行けばサクサク進む。EXシナリオを経由すれば中盤くらいには本命キャラは好感度MAXまでできるし、場合によっては複数キャラがMAXになることも難しくない。仮にそうなっても、EDを迎えるキャラは自分で選択できるので、本命さえきちんと好感度を上げておけばエンディングは問題なく見られるだろう。
ただ、あまりにも波乱がなさ過ぎるのも確かで、好感度の状況によって特別な三角関係イベントが発生するくらいの技があってもいいように思うのだが、その辺は原作付きの宿命か、決まった設定を越えたものがないのは少し残念かもしれない。
ドンデンリザルトなどもその辺の単調さを補うためのシステムなのだろうが、これはこれで今ひとつ違うような気はするのだが。
マルチエンディングなので、当然のごとく各キャラとの個別エンディングが存在する。というかラブひなをゲームでやる以上、各キャラのエンディングを作らないというのは許されないわけであり、その辺は作り手も十二分にわかっていることであろう。
というわけで攻略対象が7人であることからハッピーエンドは7つの存在する。で、基本的にハッピーエンドを見る条件は3つ。
・学力をC以上に上げる
・本命の女の子の好感度を80%程度以上に上げておく
・最終話のクリスマスプレゼント交換でその娘と交換しCRを成功させる
学力はCRをきちんとやっておけば普通は問題なし。また好感度もきちんと本命を決めてプレイしていれば最終話前にはMAXになるので何の心配もない。選択CRにしても、好感度MAXになっていれば外す方が難しい。故にちゃんとやればハッピーエンドは100%見れると断言していいだろう。
とはいえ、CRに失敗すると必然的にハッピーエンドは見れないわけで、その場合はキャラごとのバッドエンドになる。基本的に景太郎がドジをかまして……というEDパターンで結構見てて痛々しいEDもあったりするのだが、ちゃんとCGがあるので一度は見ておくのが基本。と言っても本命にしてるとまずCRは外さないので、本命狙い以外の時にセーブデータを使うか、リトライモードを使うのがいいだろう。
さて、では個別以外のEDはどうなっているか。
まずなるとむつみだが、この二人はEDがもう一つある。
条件は二つ
・学力がDであること
・そのキャラの好感度が一番高いこと
・最終話のクリスマスプレゼント交換でその娘と交換しCRを成功させる
そして二つ目のみづほED。これは問答無用でみづほと結婚させられて終わりというエンディングだ。
・なる、むつみ以外で学力がD以下であるか、なる、むつみで学力がZである
・なる、むつみで学力Dでなおかつ最後の選択CRを失敗する
要するにバッドエンドなのだが、結局の所、どうやっても最後は女の子とくっついて終わるので、いったい何の不満があろうかというEDであるのはさすがラブひなという感じか(^^;)。
更に究極のバッドエンドとして最終話のドンデンリザルトEDがある。条件としては
・ドンデンパラメータがMAXであること
・学力がZ評価であること
と、リトライモードでは絶対不可能であり、最初からドンデン狙いでやらないとならないというかなり難儀なEDだ。しかしこのED、ウェディングドレスを着た全員から結婚を迫られる(^^;)というある意味、最も幸せなEDだったりするので必見である。
気になるキャストだが、もちろんアニメと同じ声優陣を起用している。コミュニケーションパートはまったく声なしなのが若干不満だが、その他はすべてフルボイス。CRが失敗したときもちゃんと成功したときとは違うセリフをしゃべってくれるので、一度は失敗して声を聴くのもいいかもしれない。
声と言えば、各話のタイトルはすべて声優がしゃべってくれるのだが、メインキャラはおろか瀬田や更に至るまで全キャラの全パターンが用意されているので、ぜひ一度聴いてみよう。
あとCGモードだが、景太郎の趣味に倣ってプリクラ手帳というスタイルなのだが、困ったことに見たらすぐに登録されるわけではなく、MAP中に落ちているプリクラを拾わないと登録されないのだ。すなわちクリア後もCGを求めてゲームをプレイしなければならないという鬼のようなシステムになっている。言いたいことはわかるが、ちょっとこれはやめてほしかったぞ。
「ゲームの魂」に戻る
■私的感想■
まず言っておくがこのゲームはキャラゲーである。キャラゲーである以上、その本質はいかに原典を知るファンに楽しんでもらえるかである。原作へ対するスタッフの愛の注入度こそがキャラゲーの質を決めるのだ。
だからシステムがどうのとかオリジナリティがどうのとかいう点からの評価は的外れ以外の何物でもない。ゆえにラブひなファン以外がこのゲームをどう言おうが、それは信ずるに値しないとここでは断言する。
ではキャラゲーとしてこのゲームはどうか?
かなりの回数をプレイしないとその全貌が掴めないというつらさはあるのだが、このシステムなりにプレイヤーを飽きさせないような仕掛けは随所にしてある。ドンデンリザルトなどの隠し要素もやり込み意欲を高めてくれるし、シナリオも意外と細かいところまできっちりと作り込んでいて、原作のテイストや設定をうまく消化して取り込んでいるところは評価に値する。ラブひなを知っていれば知っているほど、やり込んだときにそれを感じるはずだ。
というわけでわたしはこのドリームキャスト版ラブひなを傑作と評価する。正直、買う前はなる以外のキャラとのEDもあればいいや、程度の認識だったのだが、ここまで作り込んでいるとは思わなかった。アニメ版がわたし的にはかなり不満だったため、このソフトの奇をてらわない製作姿勢はわたしの満たされぬ心のかなりの部分を満たしてくれたと言っていい。
しかしここまでやってしまったら2は無理だよなぁ。
「ゲームの魂」に戻る
■キャラクター解説■
さて、ここから各キャラクターの入るが、結構ネタを割っているので、これからのプレイを考えている人は要注意のこと。
主人公……なのだが、今回は恋愛シミュレーションのプレイヤーキャラの宿命かセリフなし(^^;)。ただし、殴られたときの「ぷろっ!」とかいうボイスだけは上田祐司の声でちゃんと叫んでくれるので、エンディングテロップにはちゃんと名前が出てくるのだが、セリフ量自体はサラよりも少ないだろう。
基本的にプレイヤーキャラの分身なので、それほど印象が強くはないのだが、原作でもこんなもんと言えばこんなもんか。ただCRを成功させれば原作のようになるや素子にボコボコにされることはあまりないので、原作よりはダメ男のイメージは薄まっている。とはいえ景太郎というキャラの特性上、やはりなるや素子にボコボコにはされているのは宿命というものか。
声の上田祐司は最初ややドスが効きすぎているのではないかとも思ったのだが、もともとときメモの早乙女好雄などで軽めのキャラはお手のものなので、それなりに合ってはいるか。
ヒロイン……なのだが、本作は恋愛シミュレーションの形式を取っている関係上、特になるをヒロインにする必要はないし、またみづほという真のヒロインがいるので、原作に比べると若干影が薄い感はある。ただ、イベントの数は一番多いし、エンディングも二つあるなど、この辺はさすがに本来のヒロインの貫禄。
ただこれはむつみにも言えるのだが、なまじ原作におけるヒロインであるがゆえに、本作でのエンディングは今ひとつあっさりしすぎているような気がする。ハッピーエンドはもう少しテキストの量など増やし、ラブ度も強くしてもいいような気はするのだが……まぁ原作がラブラブ街道驀進中だから逆に物足りなく感じるだけなのかもしれないが、初クリアがあのエンディングだとちょっと肩すかしかも。え、わたし? 当然初クリアは成瀬川ですよ。
その個別EDだが、ハッピーエンドはお互いにペアウォッチをプレゼントし合って、一緒に頑張ろうと約束して終わり。CGも出るのだが、なると景太郎が手をつないでいるだけと前述したようにかなりシンプル。CRに失敗するとやっぱりなるの本命は瀬田だった……というEDになる。一度は見ておく必要はあるのだが、ラブひなファンとしてはかなり痛い展開ではある。
学力Dに見られるもう一つのエンディングは、景太郎の成績が悪すぎてまたなるに勉強を教えてもらい続けるというもの。バッドエンドっぽい展開とはいえ、いちおうちゃんとくっついているようなので、あまり不満はない……か?
ちなみに本編では重要なキーワードである「約束」だが、本作では成瀬川については一切関連がなくなっている。後述するが今回は「約束」ネタがみづほに割り振られているため、なるには「約束」関係のイベントはリンクされなくなっている。原作を知る者には物足りないのだが、シナリオでは徹底して削除されているので、そういう仕様と割り切ってやるしかないところ。
イベントはたくさんあるのでベストイベントを選ぶとなると難しいが、EX1の膝枕イベントなんかかなりいい感じ。東鳩の綾香もそうだが、どうも膝枕というシチュエーションは私にとって魔性の(以下削除)。またみづほEDの際のみづほとのやりとりが結構味わい深い。なるにとってはつらいシチュエーションだし、実際聴いてて痛いんだけどね。
声の堀江由衣は個人的にはかなりヒット。彼女はマルチに代表されるようにわりと幼い系のキャラを演じることが多かったのだが、成瀬川のようなナチュラルな声も非常にいいので、今後の彼女の活躍にはちょっと期待したいところだ。
ひなた荘バンドではエレキギターを担当。選択次第ではボーカルにも選べるが、三人の中では一番歌唱力は落ちるような……。あとキッチンリーグでは謎の家庭料理を出品。なるの料理は見てくれは悪いが味はいいという設定がベースになっているが、サラのセリフを見る限りかなりヤバそうな外見らしい(^^;)。
原作ではいつの間にかその他大勢の一人に落ち着いてしまった感のあるむつみだが、ゲームではなるやみづほと並んでヒロイン格の一人になっている。そのためゲームのカバーでも最前列に描いてもらってるし、5話のバンド篇でもボーカルに選べたりと主だったイベントにはだいたい絡んでくる。もちろんエンディングもちゃんと二つある。やったぜ、セガ。わかってるじゃないかよぅ。
ただ、やはりヒロイン三人の中では一番格下なのか、なるやみづほと比べると若干イベント的には少なめ。特に2本のEXシナリオでは選択肢によっては出番がまったくなかったりするのだが、もともとむつみはひなた荘の住人じゃないのでやむを得ないところか。私のクリアは4番目。本来もっと早くクリアすべきなのだろうが、つい素子とキツネが(^^;)。
この扱いはみづほがなるのライバルとして位置づけられているため、むつみの立場が非常に曖昧となってしまっていることと無縁ではないだろう。またなると同様、原作のように「約束」が絡んでこないことも大きい。そのためむつみと景太郎の結びつきが希薄となってしまっているのだが、これまた本作限定の仕様上やむを得ないと割り切るしかないわけで、ここは逆にヒロイン格として扱われていることに満足するべきか。
さてむつみといえばボケ、虚弱体質、スイカ(^^;)というのがポイントだが、その辺は完璧に押さえられており、笑ってしまうくらいスイカと共に登場する。また虚弱体質が極まって、本作では幽体離脱という荒業を修得しているのも特筆すべき点だろう(^^;)。つーかこれはちょっとやりすぎだと思うのだけど、意外とはまってるのはなんとかしてください。
個別EDは雪の公園でふたりっきりで語らうというもの。なるもそうなのだが、むつみも今ひとつラブが足りないEDでちょっと期待はずれ。本来むつみも景太郎とのエンディングは考えられないキャラなので、この辺は考えてほしかったところだが……ただ、学力Dで見られるEDは東大模試のあまりの悪さに絶望する景太郎と沖縄に逃避行(^^;)するという荒業が炸裂している。駆け落ちというシチュエーションとむつみの水着入りCGとなんかこっちの方がハッピーエンドでもいいんじゃないかと思ってしまいそうになる私を誰か救ってくださいという結末になっている。まぁ結局二人とも(^^;)四浪なので確かにバッドなのだが、これはこれで大変幸せそうではある。
ちなみにCRに失敗すると雪の舞う公園にむつみを呼び出したはいいが、木の上から落ちてきた埋もれてしまって、むつみに気づかれないままクリスマスは過ぎてしまう、というわびしいEDになる。これも結構痛い感じ。
むつみもヒロイン格ということでイベントは多いが、なるやみづほとイベントが重なることが多いので、これというのは選びにくい。印象に残るのは第一話でひなた荘に進入した曲者(実はみづほ)を捉える際に囮役を任されたときにいきなり踊り出したところだろうか。むつみ曰く「わたしは踊り役ですから」……私はそんなあなたが大好きです。
ちなみにひなた荘バンドではショルダーキーボード担当。むつみの体力でショルダーキーボード大丈夫かと思ってしまうのはいらんお節介だろう。ちなみにむつみもボーカルに選べる。おっとりとした声で歌っているのだが、メロディ的にむつみのソロが一番はまっているのではなかろうか。
またキッチンリーグではゴーヤ料理など手製の沖縄料理を披露してくれた。さすがにスイカは材料に入っていないが、器はスイカを使っている(^^;)。
声は雪乃五月。こういうボケたお姉ちゃん系の役はあまりなかったので割と新鮮かも。ボケているという点ではトライガンのミリィもそうだが、全然キャラが違うからねぇ。
生来のお祭り好きという特性は存分に生かされており、3話のキッチンリーグ、5話のひなた荘バンドの話などはそもそもキツネが焚き付けたものだし、EX2シナリオなどもその悪巧みの才(^^;)を生かして大活躍だ。何かあると積極的に関与するタイプのキャラ特性なので、実際の出番以上に印象に残るキャラと言える。ちなみに私は3番目クリア。
EDはクリスマスパーティの後でキツネに唇を奪われてしまうというもの。告白一歩手前まで行っておきながら後は合格してからと言われてしまうという展開で、かなりらぶらぶなこともあり肝心なところが聴けないのはちと残念だが、私こういうのに弱いので不満なしです。なんかこう、ありそうでないシチュエーションだけに必要以上にドキドキしますね(阿呆)。
余談だけど、なるとむつみ以外は基本的にEDがらぶらぶなのが本作のEDの特徴。原作がきっちりとある以上、その他のキャラとのEDはすべて「IF」の世界になるため、ここぞとばかりにやったのでしょう。その方法論は大賛成(^^;)なのですが、それならむつみも(うるさい)。
ただCRに失敗すると、頑張ったご褒美としてキツネが裸を見せてくれるのだが、なぜかそこにはなるや素子を初めとするひなた荘の面々が揃っていて……というラブひな的にはよくある展開になる。
キツネの名場面はやっぱEDがトップなのだが、それを除けば第4話のデートの時に将来についてお説教されるところですかな。おちゃらけだけでないキツネの側面が見れて、かなりお姉回路がそそられるところ……と言いたいところだけど、そもそもキツネって景太郎より年下なんですが(^^;)。そういう意味では原作単行本9巻の話も心そそられますね(馬鹿)。後は各種宴会の場面かな。だいたい仕切るのはキツネなのでやっぱり目立つ。
キッチンリーグでは唯一手作り料理じゃなくて宅配のピザを出すという荒業を出したりしている。何やってんだと思うが、その後の会話シーンでちゃんと気配りしていることがわかるのはやっぱり作り手にも愛がありますねという感じ。あとひなた荘バンドではサックス担当。結構サマになっている。
野田純子の声は思った以上にはまっている。キツネをやる前はときメモ2の光しか知らなかったので、初めて聴いたときはキツネに違和感を覚えたのに、キツネの声ばかり聞き続けたためか、久しぶりに光の声を聴いたら逆にこっちに違和感を感じてしまいました(^^;)。
日頃から奥義で景太郎を叩きのめす素子だが、もちろんその辺は抜かりはない。ただ、CR制の導入により素子の怒りをかう機会は減っている。また何かあると一族伝来のあやしげなモノを調合したりするので、挙動のあやしさでは結構スウとどっこいであったりもする。日頃が日頃だけに景太郎とのデートイベントなどは大変ミスマッチなのだが、逆にそのギャップが一番楽しく、実はエンディングを見るのが一番楽しみだったキャラでもある。
さてそのEDだが、合格祈願のお守りを景太郎に渡し、雪の中で素子を景太郎が後ろからそっと抱きしめるというラスト。ストレートさではしのぶやキツネに負けるが、風情の深さでは一番であろう。みづほEDを別格とすれば、私の中ではキツネEDと一二を争っているほどだ。ちなみに今年の春までは素子属性はなかったのだが、今年に入って急激に素子熱が上がってきていた(単行本9巻参照)ため、本作でも実は二番目クリアだったりする(^^;)。
CR失敗だといい雰囲気にはなるのだが、景太郎がずっこけた拍子に素子の袴をずりおろしてしまい、やはりいつものように素子に追いかけられるというEDになる。まぁこの方がラブひな的ではあるのだが(^^;)。
イベントも台風の中ひなた荘内を巡回したりと素子らしいものが多いのだが、やはり一番はEDだろう。実際にはあり得ない、ということによる希少価値もあるのだけど、場面としても本作きっての名場面だと思う。なんというかあの微妙さがいいんだよねぇ。まぁキツネEDみたいにドーンっていうのも好きなんだけど。第4話のデートもいいね。素子の場合、ラブが入っているシーンはどれも味わいがあります。
声の浅川悠はあんまりうまい人だとは思わないんだけど、きつい声の感じは素子のキャラには合ってるかな。あまり出番のなかった霧間凪よりは恵まれているかもしれない。
ちなみにキッチンリーグでは一族に伝わる(こればっかり)精進料理を出品。ただ、作ったのは初めてらしい(^^;)。バンドではドラム担当。どうでもいいけど着物のままドラムを叩くのはどんなもんであろう。つーかゲーム中では着物以外の服ってないんですけど。原作でもこの頃は時々私服も着ていたのだから、そういうイベントがあっても罰は当たらないと思うんだけど……メイド服は無理にしてもミニスカートとかさ。それだけはちょいと残念かもしれない。
家庭的で中学生でしかも「センパイ!」と呼んでくれるというそっち系のファンの圧倒的支持を得ているしのむだが、私は年下属性ではないので結局クリアは一番最後になってしまった。おとなしいキャラなので、なかなかストーリーには絡ませにくいのか、本編中ではあまり派手なイベントはないのだが、「先輩を一途に慕う年下の少女」という地獄の設定を悪用したおいしい役所を大量にもらっているのはもはや言わずもがな。またそのキャラ特性から料理をしている場面が多く、CRでもしのぶの料理を手伝うという選択肢が多いのも特徴だ。
その割にはEDはクリスマスプレゼントにキスをおねだりするという結構大胆な展開で、CGも月夜の屋根の上でのキスシーンと実は全ED中もっともラブ度が高い。シチュエーションもかなりいい感じで、この私でさえ不覚にもちょっとだけ撃たれてしまったほどだ。ちくしょう(意味不明)。ちなみにCR失敗すると物干し台から景太郎が滑り落ちてしまい……という受験生にあるまじきEDになる。
しのぶのイベントは地味なのが多いのだが、ほおと思ったのが第4話での、東大の銀杏並木のギンナンを景太郎のために拾ってくるというイベント。しのぶなら実際にやってもおかしくないかもしれないとちょっと感心してしまった。後は前述のEX1シナリオで台風の中に閉じこめられた中でお守りを作ろうとするイベントも印象に残る。オチもしのぶらしく妙に可愛いので、しのぶファンならば必見だろう。あと第4話のデートの際での「センパイとプリクラ、センパイとプリクラ」とつぶやいているのも可愛いかも……って結構多いじゃん(^^;)。
倉田雅代は無難かなというくらいで特に感慨はないのだが、赤松はかなり気に入っているらしい。個人的にはセリフ回しが妙にたどたどしいのが今ひとつなのだが……。
ひなた荘バンドではキーボード担当。キッチンリーグでは浜茶屋で出したしのぶ風スパゲティの改良型を出品。うまそう。
謎の外国人カオラ・スウ。あやしい発明品の数々はゲームでも再現されており、またEXシナリオでは噛むと治るという謎の虫歯にかかるなどそのヘンっぷりは健在だ。てゆーか、あなたホントに地球人ですか? 当然月夜の変身ネタもサポートされているぞ。
EDは意外にもかなりラブが入ったもので、ちゃんとキスシーン付きCGもある。結構ドタバタした展開を予想していたため、かなり不意打ち的にやられてしまったのは秘密である。まいったね、いや、ホント(何が?)。クリアは最後から二番目なのだが、もう少し早くてもよかったかも。
スウEDでCR失敗すると、スウと雪の降る中を雪合戦するEDになる。他のキャラがかなり問題ある展開になるのに対し、スウだけグッドエンドと言ってもいいような雰囲気のEDになっているのが不思議だ。もしかしてスタッフはスウに何か含むところがあるのだろうか。
イベントとしてはやはりEX1シナリオでの月姫バージョンがしっとりしていていい感じだ。スウのイベントはEX2の虫歯ネタなど基本的にドタバタしたものが多いので、瞬間的に笑えるのは多いのだが、ズンと心に残るのは少ないかもしれない。そういう意味ではEDも心に残るね。後は第3話での食材探しかな。素子と景太郎と3人で裏山へ食材を探しに行くのだが、なぜか野良野菜や野良肉(^^;)と戦うことになる。いや、ホントに戦うんだって。しかしあんな食材で作った料理はちょっと……ちなみに料理はカレー。お約束どおり死ぬほど辛い。
声の高木礼子はブレイブサーガの菜々子やガンドレスの関西弁の人(名前忘れた)くらいしか知らないので他の役との比較はしにくいが、それなりに頑張っているとは思う。ただ、やっぱかなり無理をして声を出しているので、ちょっち違和感はあるかもしれない。特に変身後の声が大変いい声なので一層そう思ってしまう。
ひなた荘バンドではベースギターをやっている。キツネと共にボーカル候補に名乗りをあげはしたのだが、結局揃ってやめてしまう。スウはともかくキツネ、というか野田純子のボーカルは聴いてみたかったのだが……どのみちサックスじゃ歌えないか。
ゲームオリジナルキャラクターにして今回の真のヒロイン。赤松健自らデザインしたこともあり、ちゃんと前髪にアンテナもついている(^^;)。現役東大生で景太郎の家庭教師にやってきたという設定だが、景太郎が東大に合格しなければ景太郎と結婚するとの爆弾発言をしたこともあり、なるのライバル役という位置づけがなされている。実際、みづほの存在になるが焼き餅を焼くシーンもあるし、そもそも第3話の料理大会はなるとみづほの口喧嘩が原因であるなど、明らかに二人の対立構造がこの作品の核になっている。
本来ライバルとなるのはむつみなのだが、原作でもその位置づけが曖昧なこともあり、原作やアニメにはない存在感を示している。元気系でやや短気とキャラクター的には若干なると被っているところもあるのだが、諸々の人生経験の差から言動に年輪の深さを感じさせるところが多いのも特徴だ。
またラブひなの最重要キーワードである「約束」についても、本作でその役割と割り振られているのはこのみづほだ。あちこちで景太郎の約束の女の子かも?ということを匂わせているため、景太郎やなるが振り回されることでメインストーリーは進んでいくわけだが、もちろんラブひなを知る者であればご存じのようにみづほは約束の子でない。
が、みづほの背景にある「約束」の意味は、あながち景太郎たちとも無縁ではない。状況だけを説明すれば要するにみづほだけが先に東大に合格してしまったが、浪人してしまった相手は東大をあきらめて、みづほだけが失われた「約束」と共に東大に残されたということになる。それだけを取り上げれば陳腐なシチュエーションかもしれないが、場合によっては景太郎たちも同じ道を辿りうる可能性もあり得るのである。そういう意味でみづほの存在はラブひなの裏バージョンに他ならない。
それだけにみづほストーリーは、間違いなくこのドリームキャスト版ラブひなにおけるトゥルーエンドである。そのテキスト量も他のキャラのEDと比べて桁違いに多く、更に他のキャラでは触れられていないなるとの決着もきっちりと付けているなど、非常に丁寧に作られているのは特筆すべきだろう。ラブなシーンは一切ないが、最後にクリスマスツリーの下で祈りを捧げるみづほの姿は切なく胸を撃つ。
ハッキリ言ってこのみづほストーリーは原作付きゲームとしては越えてはいけないところを越えてしまった感はあるのだが、逆にこれくらいやらないとみづほの存在意義がなくなってしまうわけであり、そういう意味ではよくぞここまでやったとほめるべきだろう。他のラブひなファンがこのみづほの存在をどう受け取っているかどうかは定かではないが、私としては非常に心うたれた。
願わくば他のキャラのエンディングもこのくらい力を入れてくれればよかったんだけどねぇ(^^;)。間違いなく本作のベストEDなんだけど、ちょっと別格すぎるんだよなぁ。
ちなみにみづほのエンディングを見る際は、少なくとも他のキャラを一回はやってからにすることをお勧めする。さもないとみづほの役割もわかり難いし、何より最初にみづほEDを見てしまうと他のキャラのEDが非常に寂しく思えてしまうからだ(^^;)。まぁこのゲームをやるほどのラブひな野郎なら、いきなりオリジナルキャラからクリアするとは思えないけど。ちなみに私はむつみの後、5番目にクリアした。このくらいの順序が妥当じゃないですか?
ちなみにEDの選択CRで失敗した場合、最後の展開自体は変わらないのだが、なぜみづほが「約束」にこだわるのか、というこのDC版ラブひなの核となる真実が明かされないまま終わってしまう。見られるCGなどは同じなので、あえて見る必要はないEDではある。
キャラクターがすでに立ちまくっている他のキャラと対抗させるためか、みづほのイベントはかなりたくさん用意されている。序盤で印象深いのは二話における景太郎が東大受験をやめようかと弱気になったときに突然怒り出すイベントと、なると一緒に温泉に入って「約束」について話し合うイベント。いずれもみづほというキャラを見る上で非常に重要なイベントなのだが、これらはむしろエンディングを見てからの方がより印象深いかもしれない。
それ以外ではEX1シナリオの冒頭でいきなり婚姻届を景太郎に見せる場面や、第3話のしのぶとの買い物の時の二人っきりの会話がいい感じだ。ひなた荘はクセ者が多すぎて、しのぶみたいな純情娘が素直に相談できそうな人っていないからねぇ。ああ、だから景太郎が好かれるのか。
今井由香が声を担当しているというのもかなり大きい。ちょっと小生意気な感じのしゃべり方が非常にみづほのキャラと大変マッチしているし、また時折見せる甘えたような感じの声も今井由香全開で言うことなしだ。ハッキリ言ってあれだけ今井由香に弱い科神博士がこのゲームをやっていないというのは犯罪行為と言える。つーか、やれ。ずいぶんほめているが決して私が今井由香の声に弱いゆえに、というわけではない。ホントだって。確かに弱いんだけどさ(認めるなよ)。今井由香自身、若手の中では実力は確かであり、また役がツボに入ったときの爆発力はかなりのものがあるので私としては信頼株の一人だ。もちろんみづほは……いや、好きですよ。はい(^^;)。
もちろんひなた荘バンドにも所属しており、楽器はエレキギター。なるとツインエレキを構成しているのもみづほの役割を如実に語っている。ヒロイン特権でもちろんボーカルにも選べるわけだが、個人的にはみづほのソロバージョンが一番好きである。歌い方にはかなりクセがあるのだが、実際のところ三人の中では一番うまいと思う。いや、ホント。
あとキッチンリーグでは世界中を旅して回ったという経歴を生かした無国籍料理を出してくれる。中味だけでなく見た目も大事、というのがみづほの料理観らしく、見た目はアレな(^^;)料理しか作れないなるとの見解の相違があのひなた荘キッチンリーグを生んだわけだが、それはまた別の話。
瀬田よりも強いおそらくはラブひな最強のキャラ。残念ながら攻略対象ではない(^^;)。
ひなた荘の実質的な管理人ということもあり出番は結構多いが、トータルではあまり多くない。まぁその役割を考えれば順当だろう。
そんなわけであまり印象に残る場面も多くはないが、第4話で景太郎に遊園地のチケット渡すときの景太郎との会話はちょっと楽しい。あそこで一緒に行けたらなぁ(^^;)。
声は言わずとしれた林原めぐみ。ドハマリっつーか異様に自然。今の林原だとリナよりこういう役の方が地でできるのだろう。まぁ林原もそろそろいいお年だし。
余談だが、OPはもちろん「サクラサク」。TV版のOPをそのまま使っているのだが、さすがにムービー美麗で、ドリームキャストの力を感じさせてくれるところだ。
しかしホント惜しいね。
はるか以上に出番は少ないが、人の集まる場所にはなぜか必ずいる(^^;)。なるのあこがれの人ということで何かイベントがあってもよさそうな感じだが、ゲーム開始があの海の後になるため、すでに瀬田については一段落ついているということなのか、本編中にはそういう話はない。ただ、CRの結果によってはなるの相手として書かれる展開もわずかだが存在する。原作のお約束どおり車で吹っ飛んでくる場面はあるし、あの天然ボケっぷりも健在だ。
声の松本保典のおっとりしたしゃべりが妙にはまっていることもあり、出てくればおいしいところはさらっていくのだが、一番面白いのは第3話のキッチンリーグにおける開始のセレモニーの場面だろう。要するに料理の鉄人のパロディなので鹿賀丈志のまねをしているのだが、あの独特の間を松本保典の声でやってくれるので妙におかしい。あの場面はBGMも狙っているので、ある意味、本作中、もっとも印象には残る場面ではある。
もちろん攻略対象ではない。
サラは原作のようにひなた荘常駐ではないらしく、出たり出なかったりする。どっちにしてもゲームの進行にはほとんど関係ないので、あまりかまう必要がないのだが。
そんなわけで出番もかなり少ないのだが、おそらく一番セリフが多いのは第3話のキッチンリーグの試食の場面。だいたい真っ先に何か言うのはサラで、文句を言うのもサラ。まぁ原作でもスウの相方という以上の役割は割り振られていないので仕方のないところだろう。ただ、EXシナリオでは意外なところで顔を出したりするので、いろいろ選択肢を試すと面白いかもしれない。
「ゲームの魂」に戻る