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福岡寿司情報

みんな大好きお寿司。大人の世界だからこそこだわりたい。福岡市中心部で多数あるお寿司屋の中から、超厳選した特別な店を、個人的見解でもって紹介します。 INDEX  リヴァロの寿司談義






 やま中   福岡市中央区渡辺通2丁目8-8 092-731-7771
妻 福岡でお寿司と言えば、このお店ははずせないわね。客層も福岡の著名人をはじめ、野球界や相撲界のご常連もよくお見かけするわ。
接客・内装は申し分ない。本店の設計はあの世界的に有名な建築家・磯崎 新。
カウンターは20名、テーブルが5台、天井が高くかなり広い店内。モダンな中に和紙や木を巧く融合させたデザインは素晴らしい。2階には個室や接待用の座敷もあるの。
一見さんにも丁寧な接客は好印象、華やかさもこのお店の特徴ね。テーブル席で数人で頂くより、カウンターでカップルや夫婦で楽しむのが絶対お勧め。テーブル席は、3〜4名の家族連れも多いけど、カウンターより時間がかかるし、満足度は落ちちゃう。

主人 大将が「居酒屋のやま中」って笑うくらい、確かにつまみは多いよね。分厚い刺身の切り身が出た後は、あらやふぐの刺身皿、赤ウニの殻付き、茶碗蒸し(季節によって、ウニ入りだったり、松茸入りだったり・・)など続々とつまみが出てくる。お酒に合わせた「つまみ」の質・量・季節毎の品揃えは、福岡の寿司店の中では追随を許さない。
値段は二人で思う存分に楽しむと4万円はするけど、予算は相談に応じてくれる。
ただ、純粋な「握り」だけの評価となるとかなり落ちる。しゃりは小さめ、ネタはやや大ぶり。握りを口に放り込むと先にシャリはらけてなくなり、最後はネタを味わう感じになりかなりバランスが悪い。

「リヴァロ家の食卓」エンターテイメントな寿司デート





 河庄   福岡市中央区西中洲5−13  092-761-0269
妻 西中洲の繁華街にひっそりとしながら老舗らしい風格のあるたたずまい。昭和22年に創業した最初は割烹だったけど、やがて寿司屋になった。ここを独立して「○○庄」と付ける寿司屋も多く、博多の寿司文化に多大な影響を与えていることだけは間違いないわ。
福岡独特の「新鮮さ勝負の握り」、「料理を味わい、最後に握りという寿司割烹スタイル」を定着させたのよ。

主人 フワフワ玉季節毎の素材の生かし方がうまく、あわびやフグ・茶碗蒸しも美味しい。表面をあぶったイサキ、脂ののった玄海のアジ、大分の殻付きのウニなどに満足。
甘鯛と車海老のすり身を使った、独特の「カステラ風」ギョクはかえって、東京の江戸前のそれより甘くなく、まるでスフレのよう。特別のオーブンで焼いているので、支店では味わえない本店のみの味わい。
握りは、地紙型とまではいえないけど、大きくもなく小さくもないシャリの上に、上品にネタがのっているから見た目が美しい。ネタが分厚くなく、また、幅広でもないのがスマートさを醸し出している秘訣だと思われる。シャリ自体は、口中ではらける感じはそれほどではないけど、ネタとのバランスは博多寿司の中ではトップクラス。
少しシャリが甘いから後々まで甘さが口に残っている感じ。甘めの味付けの九州人に合わせたシャリなのか、これも伝統ということでかたくなに守っている。
ただし以上の評価は、青木氏が握った場合のみ。他の人の握りは、大きさにばらつきがあったり、飛び出た部分があったりと、かなり低い評価になる。
また前述のように新鮮さ勝負の寿司なので、穴子、コハダなど仕事をした握りは、東京の江戸前のそれに比べると、残念ながら格段にレベルは落ちてしまう。むしろ東京では手に入りにくい、鯛など白身の握りなどがうまい。






 近松   福岡市中央区薬院2−6−19  092-716-5855
主人 福岡逓信病院のすぐ横。「近松」という小さな看板が目印。寿司屋らしからぬデザインで、落ち着いた店内。薄暗いエントランスを抜けると、こじんまりとした清潔感あふれる空間が広がっている。カウンター8席のみ。この静けさがいいんだよね。
客層は、大将・坂西氏の河庄時代からのなじみ客以外にも、カップルや女性同士の客も多く、年齢層も幅広い。最近は予約も取りにくく、今まさにノッている人気店だね。

妻 基本的に、静かで雰囲気あるからデートに喜ばれるわ。黒を基調とした内装デザインも素敵。
無口ながら意欲的な坂西さんが、丁寧で実直に仕事をしているのもイイ感じ。何より清潔な仕事ぶりが一番ね。デートや女同士で利用できる店は貴重だと思うわ。

主人 柔らかく煮込んだタコは定番で非常においしく頂く。盛夏に向けておいしくなってくる玄海の鮑は、殻つきのまま約6時間日本酒で煮込まれる。口に含むと芳醇な海の香りが立ち上がる。
甘味をたたえた唐津の赤ウニ、たっぷりとふくよかな脂をたたえた玄ちゃんアジ、稚鮎、鱧の碗・・こうしたつまみを日本酒で1時間ほどゆっくり楽しんで気分が高まったところで握りに移行。「握り」を真正面から味わう江戸前も大好きだが、徐々に気分を高めていく博多前のしきりもやはり捨てがたい。
2種類の赤酢を利用し砂糖を減らしたシャリは、力強く口の中ではらける。今年になってかなり男っぽいシャリに変わった。赤酢の色がかなりつき旨みをたたえたシャリは、赤身、貝類、光物と相性が良いように思う。
そしてシンコ。200匹を超えるシンコを午後一杯かけてさばいたという。まだまだ出始めであるためかなり小さく、通常3〜4枚程度のところを12枚で握ってもらう。口に含むとほのかな酢を感じ、ゆっくりとかみ締めると、シンコの身はもう口の中で溶けている。
いつ来訪しても夫婦で真摯に取り組み、常に工夫を続ける職人態度には頭が下がる。博多前と江戸前が洗練されて融合されたという意味では、ここ近松が唯一の寿司屋といえる。

「リヴァロ家の食卓」夏の訪れはシンコで年末はやっぱりお寿司春の夜の平日デート初夏を味わう








 鮨 田可尾   福岡市中央区渡辺通り5丁目15-4  092-711-7711
主人 渡辺通り沿い、旧秀巧社ビル横の細い路地に入っていった、T字路の突き当たり。マンションの1階にひっそりと位置する。
靴を脱いで
(これは微妙だが:)、カウンター7席ほどの小さい庶民的な店構え。最近リフォームして綺麗になった。店主の高尾さんの、言葉少なく真面目に仕事をしている姿は印象的。
おつまみはほとんどなく、お任せの握りを頼むと18貫前後出てくる。スタートは白身から。かすご、きすの昆布締めなどは丁寧な仕事でしゃりに抜群の相性を見せるね。
築地から仕入れるトロは10日以上熟成させて旨味を引き出している。アワビ、穴子、はまぐり、煮あわびなど、江戸前の仕事を十分に味わえるよ。
丁寧に握られる握りは美しい流線型。ふっくらしゃりが口の中ではらけ、熟成されたネタと混じり合いながら完成された旨味を醸し出す。

妻 博多式につまみを最初に沢山食べて、ほとんど握りを食べない人を見かけるけど、ここではかなり勿体ない事よ。ちゃんと握ってもらってね。
寿司好きには嬉しい世界だけど、女性には少し馴染みにくい環境ね。デートには向かないれど、江戸前寿司好きが、九州はもとより全国から押し掛けるマニアなお店よ。一度は食べてみて欲しいわ。








 安春計   福岡市中央区薬院1-6-28  092-716-6688
主人 薬院のレナウンの真ん前にひっそりと暖簾を掲げる、東京の名店「きよ田」で修行した江戸前寿司。カウンター8席のみ。綺麗なカウンターの上方に目をやると、すだれがあり屋台の風情を醸し出してるんだ。皿・おちょこは隆太窯のものを揃え、こだわりが目にも美しい。
中央席正面には、同じく中里の筆による掛け軸。凛として静かな空気が流れるよ。「春夏冬中
(商い中)」の札が店内にあるのはご愛嬌(笑) 刺身は、鯛・赤身・シャコ・トリガイ。刺身を食べ終わると、刺身のつまとして一つまみおかれていた、大根・シソの細切りをパリパリの海苔でまいて、スイと差し出してくれるのがうれしい。
季節のたいらぎ貝に鮎を軽くあぶったおつまみは、あぶり加減が抜群で、それぞれのうまみを軽妙に引き出している。川島が特別に持ってくるざる豆腐、ウニともろみ和えに春大根をつけて食べさせるなど、工夫したつまみが少しずつ続く。このあたり、握りへの期待を持たせる腹加減というのは江戸前ならではだろうね。
握りは、鯛・コハダ・赤貝・昆布締め・づけ・ウニの軍艦巻・海老・穴子は1貫を半分に切りたれと塩。シャリは赤酢でほんのりと色がついているが、赤酢の使い具合としては優しい方かな。昆布締めの締め方も繊細で良かったよ。鯛はシャリと合う。コハダ・赤貝は今ひとつか。
握りのバランス自体はまとまっている。ただハラリと口中でシャリが崩れる感じはなくて、かなり強く握るので見た目以上にシャリの量が多い。最近の江戸前というより、昔ながらの江戸前(新橋鶴八など)の範疇。

妻 大将のさばさばした気配りの接客は、江戸前らしくてはまると何度も通いたくなる? 東京の名店に比較すると、握りそれ自体は辛口にならざるを得ないけれど、夫婦やカップルも少なからず見かけるし、福岡での「江戸前入門」としては最適の店だわ。





 吉富   福岡市中央区舞鶴3−6−23サンハイツ舞鶴1階  092-741-3490
主人 コハダやアナゴ、煮きりに煮詰め、伝統的な仕事ぶりを競う「江戸前寿司」と、おつまみ・ネタの新鮮さを競う「博多前寿司」。本来は、コンセプトが全く違う以上、比較できるものではなく、それぞれの良さがある。
ただ、東京からのお客さんをお連れする時に困ることがあるよね。江戸前寿司を食べ込んでいる人の場合、博多前寿司の流儀を珍しがって喜んでくれる人と、江戸前との違いにがっかりする人に極端に分かれるから。
後者の江戸前至上主義(?)のお客さんを連れて行くのがここ。
純粋な江戸前の仕事ではないものの、大将一人、10名も座れば窮屈なカウンター、綺麗にネタをしまい込んだ木箱など、江戸前の流儀に慣れた人には親しみやすいよね。

妻 レトロな木造の店内で、作務衣を粋に着こなす大将、皿代わりの大きな葉、ゴツゴツとした素朴な湯呑み・・・、ヒーリング系?といえばいいけど好みが分かれるとこ。でも優しい表情の大将は、意外とマイペースの仕切り屋で、ゆっくり寿司を楽しむ訳にはいかないの。

主人 白身の握りは、コチからスタート。厚みがありながら、透き通るその身は締まっていて抜群だったよね。トロはあぶって少し塩をふってて、上手に旨みを引き出している。鱧はあぶって香ばしさを引き出している。
イカの上にウニをのせたものはもう一つかな? 九州ならではの対馬や唐津の大ぶりなウニで軍艦にするか、握った方が喜ぶ人が多いと思うね。海老も生で出るけどゆでて欲しいなぁ。鯛の昆布締めは、江戸前の仕事にひけをとらないね。
左利きの大将は子どもを愛おしむように握るので、シャリはやわらかいよ。口中ではらける感じはないが、ゆっくりとネタと混じり合う。形は小振りな流線型で美しい。

妻 まずは「つまみ」でゆっくりとお酒を頂いて、握りは3〜4貫で十分・・・という博多前寿司至上主義の人には落ち着かないかもしれない。握り一通り4500円と値段もかなりリーズナブル。




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