1982フジテレビ制作・戦国忍者風雲録
「おんな霧隠才蔵」

慶長五年の関ケ原の合戦は終わった。家康による信賞必罰も終わった。真田幸村は和歌山九度山に蟄居させられた。家康は兄の真田信之を懐柔する一方、幸村を消そうとしていた。・・・・・九度山には真田十勇士がいた。真田兄弟の前で武術を披露する十勇士。真田家を保つためには信之と幸村は袖を分かつほかなかった。・・・・・さっそく家康の忍びが幸村を襲った。服部半蔵だった。才蔵は半蔵を追った。霧隠の秘術は、木の葉を使った変身の術と分身の術。才蔵は、半蔵の片目を仕留めた。しかし、毒の塗った十字手裏剣で才蔵は再起不能。
才蔵には妹・かえでがいた。かえでは半蔵たちと奮戦したが、瀕死の兄ともども崖から落ちてしまった。

かえでは、兄才蔵の仇を討ちたいと思った。それで、兄才蔵の術を学びはじめた。兄は「滝の流れを止めろ、刻を読め」と息絶えた。かえでの修練がはじまった。滝に打たれるかえで。あるとき、滝の音が消え兄才蔵の幻が現れた、瞬間瞬間の時間を使う術が霧隠のものらしい、よって「時」の刻みをわがものとする必要があった。修練は実り、かえでは才蔵の術をある程度習得できたのだった。そして、服部半蔵が奪った密書を取り返し、十勇士の前に現れた。かえでは、幸村に配下にしてくれと頼んだ。幸村は女の助けなど要らぬといったが、かえでの実力を見て、配下にすると決めた。
しかし、条件がふたつ。ひとつは女であることを忘れよ、服部半蔵への恨みを忘れよ、と。かえでは肯うしかなかった。幸村は十勇士の一員にするといい、名前を霧隠才蔵にせよと言った。兄才蔵は元々、大助のお付きだった。大助付きとなる才蔵ことかえで。大助との日々がはじまった。なんか演出が浅野さんを脱がそう、脱がそうとするのだねえ、見ている方はうれしいけど。・・・・・淀君は幸村を頼りにしていた。幸村に淀から檄文。

堺の大和屋なる商人が、破壊力の強大な火薬を売り始めた。豊臣も家康も手にした者が天下を制すると思われた。・・・・・幸村は火薬製造の工場爆破のため十勇士を堺に派遣。家康は幸村の動きを封じるために服部半蔵一団を派遣。三好清海、伊佐入道、佐助、才蔵、また別に残りの十勇士が別れて向かった。三好清海、伊佐入道が毒入り饅頭でやられ、川を行こうとした残りの者たちは舟を転覆されるなど、邪魔が続いた。しかし、大坂から来たという女忍者お国に助けられたりした。大助が無事堺に着いた。

大和屋はすでに家康に火薬を売ろうとしていた。そこに半蔵が現れた。大和屋に協力させて、大助を生け捕り、才蔵を亡き者にしようとしていた。大和屋にお国と才蔵が潜入した。大和屋にはなぜか娘たちがとらわれていた。外国へ売るつもりらしい。・・・・・お国は、才蔵が女と知らず、才蔵に惚れてしまったらしい・・・・・・。
大和屋は、火薬の製法図面を明国の商人から得るために娘たちも売るらしい。プラス一万二千両。

三好清海、伊佐入道が坊主に化けて、大和屋にさぐりにはいった。大和屋は知ってか知らずか、幸村の話題を出した。むろん、隠れていた半蔵は二人の正体を見抜いていた。大助は火薬を入手できるかもしれぬと思うが、大和屋に出入りしているのが、家康の鉄砲奉行春日安房守と知り、大和屋を再度調べる必要があると考えた。才蔵が接待女に化けて、大和屋にはいった。佐助が天井裏にしのんだ。才蔵は明国の商人から火薬生産の工場を知ろうとしたが、ばれてしまった。才蔵は半蔵を見るや、仇討ちに心を奪われ佐助を危険に陥れた。だが、佐助は無事だった。

三好清海、伊佐入道がふたたび大和屋に赴いた。とにかく、幸村の代理である大助が火薬製造現場を見たいと告げた。しかし、十勇士はおいそれと大助を行かせられない。・・・・・・海辺で大助は才蔵に「おまえが好きだ、小さな幸せか天下か」と悩みを伝えた。才蔵も大助が好きだった。大助はふたたび豊臣の天下になったらいっしょになろうと言った。それをじっと聞いていたのは、佐助だった。
佐助は大助に化けて由利たちとともに火薬製造現場へ大和屋と同行した。大助はむろん家臣の動きを知らなかった。大和屋を護衛しているのは半蔵配下の伊賀者だった。その伊賀者をひそかに才蔵とお国が抹殺していった。そして、道筋に目印を置いていった。だが、佐助と由利たちは、火薬現場で服部半蔵たちに生け捕りにさけてしまった。しばられる佐助たち。

佐助とお国は、近くで助けを待った。お国はまたもや才蔵にせまった。そして、胸をさわったとき、お国はそのふくらみに気づいた。お国は才蔵の前から姿を消した。そのころ佐助たちは隠れ家を吐けと拷問を受けていた。やがて大助たちがやってきた。案内する才蔵、十勇士は火薬工場にはいっていった。佐助たちを救い出したと思ったのもつかの間、表には服部半蔵たちとお国が待っていた。お国が裏切ったのだ、でなかった元々半蔵の手下だったのだ、迂闊なやつら・・・とほほ。鉄砲が大助たちに向けらた。

製造現場の入口にしばられる佐助たち。爆発させようとする半蔵たち。爆死する前に大助はとうとう「わたしが真田大助、死ぬときは大助として死にたい」と名乗った。才蔵は別室で半蔵からなぶり殺しに合う羽目になった。ここの浅野さんは四肢監禁状態。同じように片目を失明させる、と言った。ところが、半蔵は身体をさわって才蔵が女だと知った。半蔵の気持ちが変わった。まず、犯してから殺してやるという。・・・・・才蔵の胸あたりを愛撫する半蔵のうひひの姿。「早く殺せ!」と才蔵はわめき泣いた。
爆薬の導火線に火がついた。半蔵の愛撫は続いた、と何者かが半蔵を襲った。お国だった。お国は大助と十勇士の関係に感動して半蔵を裏切った。

たちまち才蔵を解き放ち刀をわたした。出て行く才蔵。お国は半蔵とやり合うが、半蔵に殺されてしまった。入口に踊り出た才蔵は導火線が短くなった爆薬を敵方に投げつけた。十勇士を解放した。十勇士は伊賀忍群と大戦闘。大助は、才蔵に半蔵を討てと命じた。大助たちは工場を爆破するために奥へとはいっていった。
才蔵は半蔵と一対一で対決。才蔵は、木の葉を撒き秘術分身の術を使い、手裏剣を半蔵に投げた。この技は半蔵に通じない。つづいて木の葉を撒く才蔵、なんというか、秘術空中回転手裏剣かげろう投げとでも名づけましょうか、空中回転を分身の術を使いながら続け、ここぞというときに手裏剣を投げるという技のようだ、才蔵が投げた手裏剣が半蔵の眉間に突き刺さった。さらに回転して地上に降り、真正面から半蔵をばっさり、さらにとどめのいっぱつの突き殺し。恨みを晴らした才蔵。工場は爆破された。

十勇士たちは九度山に引き上げることになった。ところが大助と才蔵がいない。ほかの十勇士たちは「若い男と女だ」と二人の関係を祝福しつつ帰っていった。洞窟で向き合う二人。なにやら、月も照っている。
大助はいう、「互いに男と女、自然に逆らえない、命ある限りおまえを愛す」と。才蔵はわかったというようにたばねた髪を降ろし、女へと変身してゆくのだった。大助も才蔵も衣服を脱ぎ始めた。二人は全裸になった。ええ!?浅野さんのヌード??乳房も丸見え、とはたぶん早とちりでしょう、暗いシーンだし代役でしょうねえ・・・あはは。全裸の二人はしっかり抱き合った。このあたりの劇伴は、サンタナの名曲にも似たいわゆる泣きのエレキギターという感じ・・・切なく甘いメロディーがつづく。

さて、時はうつり、大坂冬の陣、夏の陣に大助と十勇士は参戦とナレーター。さらにナレーターは続けた、幸村は夏の陣で戦死したが、才蔵は行方不明、また一説によると大助と才蔵は十勇士たちの友情によりひそかに大坂城を脱出したとも伝えられている。=完=

かえで・二代目霧隠才蔵:浅野ゆう子/真田幸村:高松英郎/徳川家康:鈴木瑞穂/服部半蔵:橋本功/猿飛佐助:岡本富士太/初代霧隠才蔵:誠直也/望月六郎:大地常雄/真田大助:金田賢一/お国:中島ゆたか/三好清海入道:大前均/由利鎌之助:風間健/筧十蔵:大下哲夫/穴山小助:伊藤敏孝/根津甚八:友金敏雄/海野六郎:岡本正幸/三好伊佐入道:スーパーリキ/真田信之:北町嘉朗/大和屋:今井健二/春日安房守:加島潤/李郭源:小田草之介/片桐且元:鶴賀二郎/淀君:月丘千秋/など。/ナレーター:明石良///脚本:石森史郎、井上梅次/監督:井上梅次//配役のバックをドラマのフラッシュが流れた。

*** 大坂城に彦根城を使っていたが、これはいかにも貧弱。これでは大坂城がかわいそう。なんか撮れない理由があったか。せめて熊本城ぐらいのものにしてほしかった。浅野さんがなかなか色っぽい。というか、このドラマは浅野さんがアイドル歌手から脱皮してゆく過程で生まれた企画だろうと想像する。デビュー当時からその肢体は男性垂涎のまとのように言われていたが、それも当然で年齢に似合わず、どこか大人びており足の長さなんかを強調されたりするとてんやわんやだったのだろうと思う。筆者はそんなに興味がなかった。
筆者の浅野さんの注目は映画「獄門島」だったのじゃなかろうか。狂気の娘役だった。印象に残っている。つまり、単なるアイドルじゃないと宣言したようなものだ。元々、俳優さんとしての資質にも恵まれていたのかもしれないし、変なうわさもなかったのか、ただいままでタレント生命はしっかりと定着している。今じゃ主演もあたりまえの俳優さんに育ちました。いつまでもお若い、おきれいです。

幸村兄弟はやや年寄りくさいので、どうかと思うが、ま、どこかドラマは落ち着きも必要なわけで、高松さんあたりの起用は仕方がない。あとはふわふわ俳優さんが多いから。鈴木瑞穂さんの家康ははじめてなのか?何回も演じているように錯覚したりする俳優さんだ。十勇士は一応ちゃんと十人いる。十勇士は諸説あるらしいが、また後日。俳優名を見て、顔と名前一致する人は少ないでしょう。筆者も知らない人が多い。清海の大前さんは、でかい身体とあのお顔が売りでなにかと出ているので、知っている人も多いでしょう。大地常雄さんて誰?と思うでしょう。似た方いますね、今、大地康雄さんなんですね、このころの。これは知らなかった。

話は他愛ないもので、浅野さんが兄の仇討ちのために二代目霧隠才蔵になって十勇士に連なり、家康のひとつの目論見を粉砕し、大助と結ばれるもの。ドラマを見ていると浅野さんの色気を引っ張り出そうという演出サイドと浅野さんの俳優生命をかけた思い切りの攻防が随所にある。とにかく、脱がしたい演出側、これはかなり露骨だ。浅野さんはかなり恥ずかしかったのじゃないかと少々気の毒になった。相当抵抗あったのではと想像する。肌を水着でさらすのとは、感覚がぜんぜん違うのではなかろうか?滝に打たれるシーンがまずひとつ、大助と水の中で修練するシーンでは大助がおまえは男だろう、と案に脱げというし、浅野さんには辛い演出だと思った。
さらにお国とのシーン。中島ゆたかさんのお国にせまられるシーンもなかなか大変だったと思う。くの一ならまだしも男役の辛さもあったろうか。メイクがこれまたいろいろと想像せざるを得ない。どう見ても浅野さんをエロスにかりたてたいという感じが強いのですねえ・・・。筆者は嫌いじゃないからいいのですが、うーんと思う浅野さんのメイクもあった。今じゃどってこたあないのでしょうが、当時を考えるとむむっと思うでしょう。浅野さんのセクシーというやつが売りだったのでしょうね、このドラマ。ほかにとりえがないから。あはっ。

霧隠の術は、木の葉を撒くことで実現するもので、こういう特撮は多いほうが面白いに決まっている。忍者者が出ているのに忍術らしきものがないのは最低だ。サービス精神にかける。なんでも「風雲!真田幸村」のように爆薬で煙幕をはればいいというものでもない。とっても安易だ。そういう意味では稚拙にテクニックにしてもこちらの方に軍配が上がる。「赤影」を見よ!
半蔵におかされる時に乳房が見えたりするのだが、これはエキストラちゅうやつでしょう。ただ、むむっと思われるシーンもあったのはほんとうで、こりゃ本人が今はビデオ化を許さないでしょう。ラスト近くで大助とかえでは結ばれる。このシーンを見ているとなんとなく「潮騒」を思い出すのだった。とっても似ている。全裸になるのだが、これも当然替え玉。・・・・・というわけで、「セクシー浅野ゆう子ここにあり」、という時代劇でした。浅野さんの時代劇もたぶんめずらしいでしょ?出来はむろんいまいち。

最後になったが、2000年2月にはいって亡くなられた橋本功さんは、当webにも散見するが、時代劇というより現代ものでがんばった方でしょう。デカものが一番印象にある。いつもわめいているし、かんしゃくをおこしているし、人情にもろいとか、場合によっては寡黙であり、そういう配役が良く似合った方だ。「若大将」では頑固で無骨な医者、「隠居」ものでは頑固で正直家老、「暴れん坊」では気が良い植木職人兼盗人、と橋本さんのいいところを引き出そうとした配役が多い。これらはぴったりだった。だから、本ドラマのような仇役なんていうのはとてもめずらしいと思う。「がはははははは」という笑いはこのドラマでも見られたが。同心役もありそうだ・・・。橋本功さんのご冥福を衷心より祈ります。合掌。・・・・・・急いで書いたので、改稿すると思います。

2000/2/20-21

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