人間だからこそ
しばらく前のことですが、仕事上での部下の不作法を庇う上司が「人間ですからミスもありますよ」「人間ですから(客の)好き嫌いがありますよ」といったような内容の言い訳を自信満々に発言するのを聞いた私は、驚きのあまり口をあんぐりと開けてしまいました。
この人は一体何を言っているのだろう???何が言いたいのだろう???本気で言っているのだろうか???と頭の中が「???」でいっぱいになりました。

人間だからミスをすることはある。それは確かにその通り。ですが、ミスした側の人がそんな開き直ったことを言うというのは、人間様はミスをしても反省すらしないということなのでしょうか?猿ですら反省するのに!(爆)
人間だから好き嫌いはあるでしょう。でも、そんなワガママなことが言えるのはプライベートだけであって、社会人として、まして仕事上での人間関係に好き嫌いが介入する余地なんてあるんでしょうか?嫌い(苦手)だからこそ、自分から歩み寄るように努力したり、せめてビジネスライクに感情を押さえて仕事をしたりするのが「人間」であって、好き嫌いや本能のままに行動するのであれば、それが人間だと言われても、人間って理性があるから人間なんじゃなかったっけ?と思うばかりで。更に言えば、仕事で、しかも客の好き嫌いを言うことを容認するのであれば、客の側からも好き嫌いを認めてくれるべきなんじゃないの?と。

相手の言動へのあまりの驚きとその理不尽さに対する怒りとで、頭の中が真っ白になった私でしたが、何日も何日もこんなことをつらつらと考えて、どうもこの「人間なんだから仕方ない」といった表現が気に入らないと思いました。
人間が他の生物に比べて偉いとは思いませんが、でもそれなりに素晴らしい存在だと思いますし、他ならぬ自分自身も人間なのに、その人間であるということを自分の良くない言動の言い訳にするというのは、いただけない・・・と。
人間であるからこそミスの後のフォローができるとか、人間であるからこそ、好き嫌いはあっても理性で行動できるとか、本来はそういう意味で人間であるということを使うべきなんじゃないか・・・と。

「人間なんだから・・・」と下手な言い訳をするのではなく「人間だからこそ・・・!」と誇りを持って仕事をしてもらいたいものです。同じ人間として。


平成15年 6月17日