(狩猟に対する誤解と偏見に基づく法改正への疑問が最初のきっかけ)
情報化時代と言われているわりに、狩猟に関する情報は、あまりに少ないと思いませんか? 「法改正」なんていう大事なことですら、知らなかったという狩猟者が多いですよね。こういった状況を少しでも改善しようということで、連絡会議が開催されることになりました。
連絡会議は、「狩猟」や「狩猟・鳥獣保護制度」のあり方について考え、狩猟者の立場から、前向きな意見表明や提言を行うことができるような基盤の整備を目的として、情報や意見を交換するサロンとして開催されているものです。
(ちょっと内容が古くなってしまいましたが、下記の説明文は、連絡会議の開設当初のものです)
(平成14年度の鳥獣法の改正(ひらがな書きへ))
鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律は、先般の国会で、ひらがな書き・口語体の法律に大改正され、平成14年7月12日に公布されました。施行は、平成15年の4月からのようです。
この法改正は、カタカナ・文語体であった旧法を今風に翻訳し直すことを基本としたものですが、鳥獣の残滓の禁止措置や指定猟法の規制区域制度などの創設も盛りこまれています。
(さらに、平成15年度に鳥獣法の抜本的な改正?)
このように改正されたばかりの鳥獣法ですが、鳥獣保護の強化や狩猟規制の強化等について、各方面から強い要請が出されていたことから、環境省では、平成15年度の通常国会に向けて、狩猟&鳥獣保護制度の大がかりな改正の実施を予定しています。
(狩猟者の置かれている立場 = エッ!法改正なんて知らなかった)
しかし、このような動きがあること等を、各狩猟者は具体的に知り得る立場になく、情報を入手するすべもありません。また、狩猟者等は、各種の団体等と異なり、あるべき狩猟&鳥獣保護制度の姿を、狩猟者自らが主体的に提言し、政策に反映させていくような気運がなく、体制も不十分です。
(今度の法改正では、狩猟は猟区でしかできなくなる?)
このままでは、狩猟に対する偏見や先入観、狩猟や鳥獣の動向に関する誤った事実認識に基づき、鳥獣法の改正内容が決められてしまうおそれがあります。平成11年の法改正では、新たな時代の自然環境行政のあり方を示唆する「鳥獣の保護管理」の思想が盛り込まれました。しかし、これから行われようとしている法改正は、狩猟の場は猟区のみに限定するべきであるとか、有害鳥獣駆除は狩猟者以外の者に実施させるべきであるという意見が一部の賛同を得ている状況からすると、ともすれば、誤った事実認識に基づく、一方的な狩猟規制の強化に終始するおそれがあります。偏った鳥獣愛護思想を背景に、自然環境資源管理の一端を担う行為である狩猟の意義が希薄化し、狩猟はいずれ安楽死させてしまいたい存在と思われているのではないでしょうか。これは、昔、「環境と開発」が対立する概念として捉えられていた頃によく見られた、各種の環境問題に対する観念的な対応を彷彿とさせられる状況に酷似しています。
(狩猟者も法改正のあり方に対して積極的に発言を!)
大日本猟友会でも、「狩猟・猟友会活性化対策」をまとめるなどして所要の対応をしているところです。しかし、環境省や国会では、法改正のあり方に対する、20万人の狩猟者の顔や考えが見えないために、あるべき狩猟&鳥獣の保護管理の姿がつかみきれずに困っているのではないでしょうか。
法改正のあり方を検討している環境省の野生鳥獣保護管理検討会や中央環境審議会野生生物部会は、公開方式で開催されています。毎回、マスコミ関係者や鳥獣の保護に熱心な方々などが傍聴していますが、残念ながら傍聴人の中に狩猟者はいないようです。これでは、狩猟者は、今度の法改正について問題意識や危機感を持っていないと思われてもしかたがありません。
狩猟者の側からの積極的な情報発信と行動が必要とされています。ただし、言わずもがなのことかもしれませんが、一狩猟者の単なる私利私欲を押し通そうとするような行動は、ご法度です。いわゆる「森の番人」たる狩猟者としての、鳥獣の保護管理の一端を担う狩猟者としての、狩猟&鳥獣の保護管理制度のあるべき姿についての提言こそが求められているのです。
(連絡会議等は、各狩猟者の意見形成活動を支援するために開催されたもの)
以上に述べたような状況において、平成15年度末に予定されている法改正に適切に対処するためには、大日本猟友会の対応等と緩やかな連携をとりながらも、それとは別に、各狩猟者に対するきめ細かな情報提供・交換、意見等の集約、政策提言のとりまとめ等を、超党派的進め方で実施できる仕組みを作ることが必要です。このため、本連絡会議が開催され、ホームページやメーリングリストが開設されました。
(今度の法改正は、狩猟者の考えを政策に反映できる千載一遇のチャンス)
なお、前回の法改正では、異なる考え方を持った複数の自然保護団体が、「鳥獣法改正を考えるネットワーク」を組織して、環境省に対する政策提言等を実施しました。各自然保護団体は、若干の意見の食い違いを呈しながらも、鳥獣保護の強化の旗のもとに大同団結し、国会や環境省を動かすという実績をあげた経緯があります。
先般の「犬猟の規制」については、環境省に対して各狩猟者が意見を提出し、規制内容を修正させたという希有の実績をあげました。狩猟者自らの政策提言が行政に反映されるという成果をあげることは、厭世観の漂いがちな狩猟界に活力と自身を与えるといった効果も期待できます。このような認識のもとに、予定されている法改正については、不適切な狩猟規制の回避というマイナス志向の発想にとどまらず、狩猟や狩猟団体の公益性・正当性を主張し、世論の理解を求めることができる千載一遇の機会であるというプラス志向の発想で対処していきたいものです。
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