日本でも学校教育の中でIEP(個別教育計画)を取り入れて欲しいという要求は高まるばかりです。試験的にIEPを導入する学校も増えてきており、中には素晴らしい実践を行っている学校もあります。しかし、そのような学校はまだまだ少ないですし、せっかく導入しても形だけ真似をしてお茶を濁しているような学校もあるようです。IEPと聞くだけでアレルギー反応を起こす学校も多いことでしょう。 学校での取り組みに先だって、私達は家庭内IEPを作成して実行することにしました。まず、長期目標を立て、それに基づいて1年以内で達成できそうな中期目標を設定し、さらに3〜4カ月で達成できそうな短期目標を設定しました。学校に協力してもらえそうなことは、担任の先生にどしどしお願いすることにしました。ここでは、そのひとつひとつの経過を順番に紹介していこうと思っています。 私達が目標達成のために設けたスモールステップは、課題分析により設定されています。課題分析については、Niftyserveの障害児教育フォーラム自閉症会議室(FEDHANS9)の自閉症療育専門家マチートさんから初めてその基本を教わりました(ちなみに私は天狼というハンドルで出ていました)。また、発達教育研究所アトムを主宰される応用行動分析の専門家、谷 晋二さんもご自身のホームページで、課題分析その他をわかりやすく解説した講演録を公開して下さっています。後日(いつになるかわかりませんが)、課題分析の解説をここでも紹介したいと思っています。 地下鉄に乗る 長期目標 福祉乗車証を使って目的地へ1人で行く 中期目標 福祉乗車証を使って1人で改札を通る 短期目標 パスケースからの福祉乗車証の出し入れが10秒以内にできるようになる
4月の段階では、テピは、親から手渡された福祉乗車証を自動改札に通すことと回収することは1人でできるようになっていましたが、乗車証を自分で管理することはできませんでした。 そこで、中期目標として「福祉乗車証を使って1人で改札を通る」を設定し、左上のような課題分析を行いました。さらにこれに基づき、短期目標として「パスケースからの福祉乗車証の出し入れが10秒以内(注1)にできるようになる」を設定しました。左上の課題分析における赤文字の2、3、7、8がそれに相当します。各ステップをはじめは手をそえて、徐々に言葉や身ぶりでの指示に変えながら指導しました。5カ月後の9月現在では、指示なしでも出し入れ一連の動作が10秒以内にできるようになりました。 次の短期目標は、1と6の「乗車証の出し入れの際に改札機付近の柱や壁の前(通行人のじゃまにならない場所)で立ち止まる」です。 (注1)介護者をイライラさせないぐらいの時間。すぐにケースに入れる習慣をつけておけば折り曲げたり汚したりの心配が少なくなります。 Last updated December
25, 1998 by
Yutaka
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||