の親指と人差し指を使って四角い枠を作り,その枠を通し片目をつむって覗いてみます。 そして,構図やモチーフを如何に扱うかで,どのあたりまで,画用紙に描くか検討をつけま す。これを「アタリをつける」といいます。 この方法であたりをつけても,ビギナーの方は,なかなか思ったように画用紙に入りませ ん。ある部分を大きく,または小さく描いたりして,思ったように納まってくれません。 十年以上も前に網干啓四郎先生著「水彩スケッチ入門」という本を読んだ覚えがあります。 この網干画伯の,あたりをつける方法は,まことにユニークですが,やってみると,とても 合理的であることが分かります。それは,先ず大体のあたりをつけたら,画用紙を両手 で持ち,手を真っ直ぐに伸ばして,自分の顔に平行に持ちます。その画用紙で隠れた 部分を描くというわけです。ですから,自分が描こうと思う部分が画用紙に丁度入るところ まで,自分の位置を移動しなければなりません。従って狭い場所や,そこに行けない障害 物があれば,この方法は出来ません。しかし,出来たら,画用紙の隅に,道路の線や 家の軒先,木の位置など軽く鉛筆で印しをつけておけば,線の角度や,長さなど,分かり にくい場合,自分の持っている鉛筆を使って計ればいいわけ(手を伸ばした位置の実物 大になる)です。こういう方法を使うと,非常に早く,あたりをつけるのが身に付きます。 大変合理的なのでご紹介しておきます。風景画で,建物を描く場合は,原則的に建物の 高さから,1.5倍以上離れて描かないと,線の長さや傾きを正しく掴むことが難しくなり ます。ですから,なるべく,網干先生のアタリをつけるやりかたをお勧めします。 網干画伯は,絵画指導の第一人者として,評されている人です。この先生も消しゴムの 使用を禁じています。 |