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自作は楽しいゾ。
自分の住まいを自ら造る。
誰に話してもそれは単なるたわ言のように思われていました。よく耳にする自作の家というのは長い年月を掛けて家族の同意もなく究極の自己満足のように思われているような。僕はやっぱりそこは凡人でした。自作の対象は屋根。屋根を支える壁はプロの仕事としました。屋根は本当は8割方自分でやるつもりでしたが、段取りミスと、工務店や大工さんには理解してもらえなかったことで1/4程度にとどまりました。それでも十分喜びを味わえました。
自作を成し遂げるうえで問題になるのはひとりでやれるものとすることと、高価な道具を必要としないことと、高度な技術も必要としないこと。となるでしょうか。
屋根の構造は単層ラチス構造。
構造解析はとても大変なものだそうです。たまにガソリンスタンドの屋根に使われている複層の構造はよくありますが、複層だとどうしてもほこりが溜まるので、露出させられる構造ではないと僕は思っています。ただ複層ではよう作れんなあというのが先にありますが。
単層としても、クモの巣やほこりの問題は残ります。
H13年末から、H14年2月までが屋根の骨組みに取り組んだ期間でした。自分でもできるように屋根の部品を脇に抱えて足場を上って行ける大きさ。(70cmくらい)部品同士の固定は電動ドライバーによる木ビス固定。これなら大工の職人的技能がなくても出来るでしょ。打込んだビスの本数は15,000本以上。
週に何度もホームセンターで考え事をしていました。 作業が進むごとにニョキニョキと出来てくる感じは面白いものでした。 自作するなら手間がかかってしまう工事もコストアップにならない。所詮自分の家、下手でもイイじゃない。
そして、出来上がった空間は予想以上の大空間。もしかしたら、上質の建築を自分の家で実現するなら、自分で作るしかない。それか沢山お金を払うしかないと言うことかな?
そして手間暇かけて産みの苦しみを伴って出来た家を、わが物にする喜びを感じられるのは素晴らしい。苦労してこそのモンというのはあるなあ。現場に行ったらもう出来てたなんて感じのお買い物的住宅じゃなくて、「オレも造ったんやゾ。」的な喜びはもう人類が何千年も続けていること。住むところを造ると嬉しいというのは人間の中にインプットされていると感じました。
床暖房の本命/蓄熱式床暖房
もうひとつのチャレンジとして、基礎コンクリートをそのまま床暖房に利用すると言う工法です。床暖房の快適さはいろいろ紹介されていますが。やっぱりちょっと建設費も維持費も高価な設備という感じがしてしまいます。そこを何とか少ない建設費と維持費で春のような暖かさが得られたらと考えた物です。以前建築の専門誌に「高断熱、高気密住宅」についての特集(必読ではないか)が大きな影響となり、自分なりの答えとしたものです。これからマイホームを実現するうえで「高断熱・高気密」はとても重要な要素と考えています。
コンクリートの特徴は熱しにくく冷めにくいと言うものです。ですから、コンクリートが外気に接していると外気の影響を受けてしまい。その影響が長時間室内に及んでしまうことになります。ここでは床コンクリートを厚さ20cmの断熱材で地面から隔離し、それをゆっくりと暖めます。いったん暖められたコンクリートはゆっくりとその熱を室内のみに放出します。すると室内はスイッチのオンオフでも温度変化が起こらない環境となります。人が冷えを感じるのは温度変化によることが大きいとのことです。居間は23度近くあって、廊下の床が12゜くらいとか、暖房器具のオンオフで常に温度が変化している環境となっていると結局セーターが脱げないということらしいです。春の気温はせいぜい17゜程度。それを考えると、家の中を暖めると考えるよりは環境を作るまたは除寒(寒さを取り除く)と考える方が良いようです。しかし節約好きのヨメサンの影響でどこまで実現できるかはまだ解らないです。
また欠点もあります。ひとつは床が堅い。堅さは仕上材によって結局どこかで折り合いをつけるということでしょうか。暖房していないときは床が冷たいのではないか?これについては今後の検証となります。ただ完成後はまだコンクリート内の水分が蒸発する気化熱を奪っているので冷たいのかなと思っています。 |
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外断熱の瓦屋根
屋根は和形瓦葺き。この住宅のある碧南市は三州瓦として、日本の瓦のトップブランド。やっぱり和形瓦は綺麗だなあと感じます。瓦が庶民にまで普及したのはそれほど昔からのことではないですが、この機能的に洗練された形は日本の伝統的なものとしては卓越しているように思います。
そしてその瓦の固定は発泡スチロールの型材。天井裏の断熱が一般的ですが、建物内に外気の影響が入ってしまいますが、室内は断熱材によって遮断されています。室内の外にある建物の構造体などは外気温に近い状態になります。外断熱ではこういう影響も除くこが出来るので優れた工法と言えます。屋根を瓦にすることでそのまま外断熱が出来てしまいました。目新しいものではないですが、もっと普及してもよいように思います。
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- 構造強度
- 阪神大震災の教訓。少し記憶から薄れつつあるようですが、あの時壊れた木造建物の特徴は水平力を保持する筋交い(斜め材)が引っこ抜けた。という現象です。震災後テレビの実験でいともたやすく抜けてしまう筋交いを見せつけられて、「何や解っとったんやないんか」と疑いたくなるほどでした。この建物では外周はコンパネを全面に打ち付けています。筋交いはないです。特に震災後に出てきた工法ではないです。面倒な金物を使うものでもないです。ただ合板を打ち付けるだけですが、あの地震でコン合板がバラバラになったとか、釘が全部切れちゃったという報道は無かったように思います。気密性も確保できるし工事も別に面倒ではないし。これでいいのかなと思っています。
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- なぜ木製建具なんだろう/職人考
内部の扉(ちょっとしかないですが)は当たり前のように木製ですが、外部にある窓も木製です。
- なぜ?
- 木製窓の欠点は山ほどあります。精度が出せない。雨が漏る。長持ちしない。
- でもアルミサッシじゃなきゃダメよというのもあっさりしすぎのような。別にアルミでいいんだけど。結局木製にすると、工場の仕事が減って、地場の大工や建具職人の仕事が増える。これは今までの建設業界が突き進んできた効率化、工業化に逆行しているけれど、個人の家なんだからそういうのあっていいと思います。職人だって面倒くさそうなことを言うけれど、本当はこういうのを造りたかったんじゃないの? と思っています。 今回作業に参加して、大工は素晴らしい仕事だと感じました。
- 効率化は職人の高い技能を発揮する場所がどんどん工場に持ち込まれていて、現場は下手も上手いもなくなってるような。どことなく仕事に対する情熱を失いかけているような。そんな危機感を少し感じています。
- ただ職人のこだわりというのもなかなか強烈なものがあるようです。こだわりなどがクリアーされた若くて高い技能を持った大工が育って欲しいと願っています。
- 木製の欠点を補うための工夫として建具を内開きにしました。引違いにするには精度が出せないですが、内開きだったら、網戸が外に付けられるし、ハンドルで締めつけられるから、隙間が生じる心配も随分少ないと思います。ガラスは2重にして一応ペアガラスです。ただ、雨漏り対策に小庇まで付けたので、やっぱりちょっとコストアップですが。
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