THE DUKES / THE DUKES
 アメリカ出身の4人組産業ロック・バンドが'79年にWARNER BROTHERSというメジャー・レーベルから発表した唯一のアルバム。ほとんど情報がないので、まともなレビューはできないと思いますが、内容が素晴らしかったので書いてみます。ちなみにイギリスのAORデュオ、THE DUKES(BUGATTI & MUSKER)とは別バンド。そっちの方と間違えて買ってしまった(笑)アルバムなのだけど、これが意外に良かったので嬉しくなってしまいました。こういうことがあるからレコード探しは楽しいんですよね〜。それはさておき、まずはプロデュースと楽曲提供にリッチー・ズィトーが絡んでいるということで、キャッチーで高品質なメロディがところどころ出てくる点がポイント。特に絶品なのが(A2)"Leaving It All Behind"で、歌メロの良さ、ちょっとプログレ・ハード風のキーボード・アレンジ等々はきっとその手のマニアに受けるはず。雰囲気的には'70年代後半のFOREIGNERに近いかもしれない。当時は国内盤も出ていたようで、帯に書かれたタタキ文によると、中心人物のミラー・アンダーソンはアルバム発表直前に急死したらしい。そういう悲しい経緯もあったのね…。ちなみにルパンV世風(?)のジャケットはヒプノシスによるアートワーク。その点からもB級らしいチープさは皆無だ。(hatch)


NEVERLAND / NEVERLAND
 アメリカ出身の4人組ロック・バンドが'91年に発表した1st。その後の動向はよく知らないので、恐らくこれが唯一の作品だろう。21世紀に入り、そろそろ'90年代も回顧されはじめる時期に来ていると思うが、'90年代の前半というのは独特の暗さというか、心を打つメランコリックなメロディを持つバンドが多かったような気がする。音の色彩感としてはQUEENSRYCHEの『EMPIRE』、DREAM THEATERの『IMAGES AND WORDS』といえばその感覚がつかめるだろうか? このバンドの場合はHRというよりむしろ普通のロックで、同じ頃デビューしたNUCLEAR VALDEZに非常に近いものを感じる。NUCLEAR VALDEZはキューバ移民をルーツに持つメンバーが結成したバンドだったが、NEVERLANDのヴォーカリスト、ディーン・オルテガも恐らく(顔つきとか…推測で申し訳ない)ネイティヴ・アメリカン・ルーツのミュージシャンだと思われる。何といっても素晴らしいのが(7)"Mama Said"で、いつ聴いてもヴァース〜ブリッジの泣きメロには胸を締め付けられる。サビの軽快な感じもいい。今となっては過去の産物であり、中古盤でたまに安く見つかるというだけの作品でしかないが、売れなかった作品でも良いものはいくらでもあるのだな〜と実感。霧のかかったようなメンバーの写真も、何とも言えず格好良い。 (hatch)


PINULTIMATE / THE SHOCK
 イギリス出身のメロディックHRバンドが'98年に発表した1stフルレンス・アルバム。前から存在は気になっていたんだけど、ようやく中古でチェックしました。ひと口に今どきのメロディック・ロックといっても、その大多数がJOURNEY等の産業ロック系の音作りをしているような気がするが、このバンドの場合は十分にHM的なエッジを持っていると言える。力量の無いバンドがハードなサウンドを作っても、ダサイ仕上がりになるだけであるが、このアルバムはサウンドそのものに躍動感があるというか、とにかく音楽的素養の豊かな人たちがやっているなーという印象を受ける。きっちりしたフレーズを正確に展開するツイン・リードギター、リズム隊のタイム感、いずれもメロディック系のバンドとしては優れている方だと思う。ヴォーカリストのタイプはちょっと違うが、最近のPINK CREAM69を想起してもらえると分かりやすいかもしれない。で、そのヴォーカルの声質はマイケル・スウィート(!)にちょい似の美声で、声量も十分の実力者だ。弱いんですよね〜、この手の声。また、2人のギタリストはLILLAN AXEのスティーヴィー・ブレイズを想起させる印象的なフレーズを各々披露している。これで曲がつまらなかったら大減点なのだけれど、そちらの仕上がりもまずまずで、(1)"Nothing Lasts Forever"、(2)"Sign Of The Times"、(4)"Love Is"、(7)"Fruits Of My Disease"、(10)"The Suit"といったあたりは◎がつけられる出来。イギリスにもいいバンドがいるじゃないですかー。トニー・ミルズがゲスト参加しているのも話題の一環。 (hatch)


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